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デナリ国立公園(Denali National Park and Preserve)
チナホットスプリングス(Chena Hot Springs)
アラスカと聞くと「寒そうだから北の方?」と思いつくものの、アメリカの地図を広げて正確な位置がわかる方は少ないかもしれません。
アラスカ州はアメリカ大陸北西の端にあり、アメリカ本土とはカナダを挟んだ飛び地になっています。
アメリカ最大の州であり、その敷地面積は日本の約4倍にもなります。
アラスカの先住民族は、最終氷期の後期頃(18000年前〜15000年前)、シベリアからベーリング陸橋を渡り北米大陸にたどり着いたと言われています。
北米の先住民族がシベリアとアジアの先住民と関係していることは、遺伝子検査によっても明らかにされています。
アラスカの先住民族たちは、厳しい自然環境の中、主に漁業、捕鯨、狩猟、採集などをして暮らしていました。
時は流れ、1700年代に入りロシアの探検隊が上陸、次にロシア軍と提携したデンマーク探検隊が上陸。
この時に持ち帰ったアラスカの高品質なラッコの生皮を見たロシア政府は、アラスカを植民地にしたのです。
ロシア帝国の領土だったアラスカの地は、1867年、クリミア戦争の敗北後の資金調達のためにアメリカに売却されました。
720万ドルという驚くほどの安値で購入したアメリカですが、当時は使い物にならない極寒の地だと政府は非難を浴びたと言います。
ところが、購入から約30年後の1897年にアラスカに接するカナダのユーコン準州で金が発見され、アラスカにも注目が集まります。
そして翌年アラスカで金脈が発見されたことで、アラスカにもゴールドラッシュの時代が訪れます。
急成長したアラスカは、1912年にアラスカ準州として再編成されました。
第二次世界大戦後、アラスカをアメリカ連邦に加入させるという動きが起き、1959年1月にようやく正式にアメリカ49番目の州として連邦に加入しました。
1968年には油田が発見され、経済が急速に発展、今なおピーク時よるは下落していますが、石油産業による経済成長は続いています。
また、観光産業もアラスカ州の重要な資金源で、観光産業はアラスカ州内の仕事の8分の1を占めています。
アラスカの玄関口はアンカレッジ。
日本からアンカレッジまでは直行便がないので、 日本航空 や ANA 、 デルタ航空 、 ユナイテッド航空 などで シアトル やバンクーバーなどへ飛んでから、国内線に乗り継ぐのが一般的です。
また、オーロラ観光メインの方なら、アンカレッジではなくフェアバンクスに直接行く方が便利。
例年、日本航空が夏と冬のアラスカ観光シーズンにチャーター便を運航し、各旅行会社が特別なツアーを販売するので狙い目です。
アメリカ入国の際は、最初の経由地で入国審査を受ける事になります。
90日以内の観光目的の滞在で、復路または次の目的地までの航空券を所持していれば、基本的にビザ(査証)は不要です。
ただし、ESTA(エスタ)と呼ばれる電子渡航承認システムへの登録が必要です。
ESTAは渡航72時間前までの申請が必要で、取得後は2年間有効。
忘れると搭乗拒否となるので、航空券予約時に合わせて申請しておきましょう。
詳細については 在日米国大使館・領事館の公式サイト で確認してください。
筆者は夏のアラスカに1度、冬のアラスカに2度訪れたことがあります。
夏は氷河クルーズ、デナリ国立公園観光、アラスカ鉄道乗車、冬はオーロラ鑑賞、極寒の温泉体験、犬ぞりやスノーモービルといったウィンターアクティビティ。
夏、冬どちらもそれぞれ素晴らしく、オーロラ鑑賞はカナダや北欧でも楽しめますが、氷河クルーズやデナリ国立公園の特別な雰囲気は他の国では味わえないので、どちらかを選ぶなら筆者的には夏がおすすめです。
夏に訪れてアラスカの自然に魅了された方は、ぜひ冬のアラスカも体験してください。
ただしアラスカの夏は短く、アメリカ国内はもちろん世界中から観光客が訪れるので、交通機関(特にアラスカ鉄道)や宿泊施設は早めに予約しておきましょう。
少々高くても、日本からのパッケージツアーや、現地旅行会社の現地発着オプショナルツアーを上手く利用するのがおすすめです。
アラスカ州最大の都市アンカレッジ(人口約291,000人/2018年調べ)。
アラスカ州の人口の4割近くがアンカレッジ都市圏に住み、経済の中心地でもあります。
アンカレッジの空港は航空貨物の重要なハブ空港。
石油、天然ガスの採掘、国際貿易港、そして林業や水産業も盛んで、アラスカサーモンやイクラ、カニ、水産加工物など、日本がアメリカから輸入するシーフードの約65%がアラスカ産です。
州都と言っても実際には車で20分もあれば周れてしまうほどの小さな街ですが、ホテルやレストラン、お土産屋さん、各種ツアー会社などがあり、アラスカ観光の起点として知られ、多くの観光客が訪れます。
アラスカ観光のスタートに訪れていただきたいのが、アンカレッジ博物館です。
アラスカ最大の博物館であり、アラスカ州内でトップ10に入るほど人気の高い観光スポットです。
アラスカの先住民族の文化、伝統などの紹介や民芸品の展示、アラスカの歴史についての展示は、アラスカを旅するならば見ておきたいもの。
科学館やプラネタリウムもあり、大人から子供まで見て触って楽しめます。
また、ミュージアムショップではアラスカらしいクラフト製品が充実しているので、ひと味違ったお土産が選べます。
シーフードを中心としたレストランもあるため、ランチ利用にもおすすめです。
住所 :625 C Street; Anchorage, 99501 Alaska
マップ: Googleマップ
アクセス :アンカレッジ(ANCHORAGE STATION)駅から徒歩 約15分
電話番号 :(907)9299200
定休日 :日曜日~火曜日
営業時間 :10:00~18:00
料金 :大人(18歳~64歳)20ドル、子供(6歳~12歳)10ドル、シニア(65歳~)、学生15ドル
公式URL : アンカレッジ博物館
アラスカ鉄道は、南に位置する港町スワードからフェアバンクスまで南北756kmを走る州営鉄道。
鉄道の旅好きなら一度は体験したい憧れの路線と言えるでしょう。
現在、アラスカ鉄道は3路線が運行しています。
1番のおすすめは、なんといってもアラスカ鉄道のメインルートを走るデナリスターです。
時間に余裕があれば、アンカレッジからフェアバンクスまで全行程約12時間の旅を。
さすがに長すぎるという方なら、アンカレッジからデナリ間の約8時間。
それでも長いという方は、デナリからフェアバンクスの約4時間の旅をどうぞ。
乗車券のみのアドベンチャークラスと、2階建て展望車両で食事が付いたゴールドスターサービスがあります。
料金は倍近く違いますが、大型窓、リクライニングシート、座席での食事と料金以上の価値があるので、ぜひ奮発してみてください。
実はこのアラスカ鉄道、メインとなる夏期(5月中旬~9月中旬)でも1日1往復のみ。
アンカレッジ~フェアバンクスの場合、朝8:20に出発して、夜20:00に到着します。
個人旅行でアラスカ鉄道利用の旅をする方は、ルート決めと同時に、 公式サイト から予約を入れるのが先決。
日本発着のアラスカツアーや、現地旅行会社のデナリ国立公園ツアーなどを利用すると、あらかじめ座席を押さえてあるので安心です。
ちなみに、アラスカ鉄道内では現金が使えないので、クレジットカードは必携。
概してアメリカはカード社会ですし、クレジットカードがあれば両替をしていかなくても、ATMでのキャッシングがいつでもできるため、持っておくと便利ですね。
住所:411 W. First Ave, Anchorage, AK 99501
マップ: Googleマップ
公式URL: アラスカ鉄道
アンカレッジから北へ約386km。
フェアバンクスからは南へ約193km。
アラスカ鉄道なら、アンカレッジから約8時間、フェアバンクスからは約4時間。
デナリ国立公園は、アラスカを訪れたなら行くべき場所No.1ともいえる特別な場所です。
北米大陸最高峰デナリ山(標高6,168m)。
マッキンリーという名称の方が知られていますが、実は第25代アメリカ大統領ウィリアム・マッキンリーに因んでいわば勝手に名付けられたものです。
大統領選挙に出馬したウィリアム・マッキンリーを支援する地元の金採掘業者が、デナリ山をマッキンリー山と呼ぶようになり、大統領選出後にその呼び名が定着しました。
実際は、マッキンリー元大統領は一度もアラスカ州を訪れること無く暗殺されています。
アラスカ州では、先住民が中心となって元のデナリの名前に戻すよう運動をしていましたが、ウィリアム・マッキンリーの地元オハイオ州の反対によって承認されずにいました。
2015年になり、地球温暖化対策に取り組むオバマ大統領が、アラスカ州を重要地域と位置付け、正式に「デナリ」の名に改称しました。
登山家、植村直己氏は1970年にデナリ山の単独登頂を成功させ、世界初の五大陸最高峰登頂者になりました。
1984年2月12日、世界初のデナリ山冬期単独登頂を終えた後に消息を絶ち、現在に至ります。
アラスカ州で最も人気があるデナリ国立公園。
その広さは何と四国よりも広大です。
野生動物の宝庫であり、37種類の哺乳類、160種類の鳥類、450種類の高山植物が生息しています。
公園内に森林限界があるので、北方針葉樹林帯とツンドラ地帯の両方の景色が見られます。
自然保護政策が徹底していることから園内は約150kmの道が一本あるのみで、一般車は特別な許可がないと乗り入れできません。
そのため、観光客は国立公園が運行するシャトルバス、ワイルドライフツアー、ナチュラルヒストリーツアーなどに参加することになります。
どのコースも1本道を行って帰るのですが、1番短いコースが30kmまで行く「デナリ・ナチュラルヒストリーツアー(5~6時間)」。
筆者が参加したのは、100km地点のトクラット川まで行く「ツンドラ・ウィルダーネスツアー(6~8時間)」です。
途中でトイレ休憩もあり、デナリ山が見える日にはもう少し先のストニーヒルまで行き、最高の眺めを楽しむことができます。
バス内ではドライバーさんが目ざとく動物を発見し、10時の方向にムースがいる!などとアナウンスしてくれます。
ビッグ5と呼ばれるグリズリーベア、ムース、カリブー、オオカミ、ドールシープに遭遇できるとラッキーです。
シーズン終了間近の9月になると、動物たちは冬眠前に餌を求めて活発に行動するようになるので、遭遇率が上がります。
また、8月下旬から9月上旬のわずか2週間の間は紅葉が見られるため、タイミングが合えば最高ですね。
もっと本格的に大自然を満喫したいという方には、 ワンダーレイクキャンプ場 が人気。
デナリ国立公園のど真ん中にあり、公園入口からはシャトルバスでなんと6時間もかかります。
人数制限で非常に予約が取りにくいので、興味がある方は早めに計画を立てましょう。
住所 :George Parks Hwy, Denali National Park and Preserve, AK
マップ: Googleマップ
電話番号 :+1 907-683-9532
公式URL : デナリ国立公園
アンカレッジからハイウェイを北に184km。
タルキートナは、デナリ山の登山基地として知られる町です。
アラスカ鉄道が出来るまでは、多くの鉱山労働者をスシトナ川へ運ぶ河汽船の拠点として賑わいました。
メインストリートが1本という小さな町ですが、春の終わりから夏にかけて、デナリ山登頂を目指す登山家や、デナリ山への遊覧飛行を楽しむ観光客が訪れます。
植村直己氏も、この町から小型飛行機に乗ってデナリ山の標高2,134m地点に降り立ち、山頂に向かいました。
小型飛行機での遊覧飛行は、山頂から9.6km地点まで近づくコースや、山頂付近をぐるりと一周するコース、登山ベースのカヒルトナ氷河を見るコースなどがあり、所要時間は1時間から1時間半。
追加料金で、氷河に降り立つこともできるため、お金と時間に余裕がある方はぜひどうぞ。
当然ですが、天候が悪いと催行されないので、最低でも2日は滞在してチャンスを狙いたいところ。
釣りやハイキング、乗馬などのアクテイビィもあり、遊ぶことには困りません。
タルキートナ川とスシトナ川をジェットボートで約16km走るリバークルーズもおすすめ。
お天気が良ければ途中で下船し、デナリ山を眺めながらのミニハイクも楽しめます。
開拓時代のような雰囲気のロッジやレストラン、お土産屋さんなどが並ぶ小さな町タルキートナ。
訪れた際には植村直己氏が登頂前夜まで宿泊していた宿「ラティテュード62」のレストランや、植村直己氏に関する展示もあるタルキートナ歴史博物館を訪れてみてください。
住所 :B Street Talkeetna, AK 99676
マップ: Googleマップ
電話番号 :907 733-2231
公式URL : Walter Harper Talkeetna Ranger Station
アラスカ州には大小合わせて10万前後もの氷河があり、その数は世界一と言われています。
氷河観光には、クルーズ船から眺める、小型飛行機やヘリコプターで上空から眺める、シーカヤックで上陸する、観光バスで対岸から眺めるなど、様々なスタイルがあります。
中でも、氷河クルーズはアラスカでも人気のアクティビティ。
アンカレッジから日帰りで訪れる事が出来るキーナイ半島の氷河クルーズは特に人気があります。
氷河クルーズは5月下旬から9月中旬頃までなので、この時期に訪れたらぜひ参加してみてください。
アンカレッジから車で約1時間半、ウィッティア発着の約4時間半のクルーズ。
日本から発着するアラスカツアーでは、この氷河クルーズが含まれているツアーが多く、筆者も乗船しました。
26氷河の名の通り、全部で名前がついた氷河が26もある氷河群です。
プリンス・ウィリアム湾のバリーアーム入り江の最深部まで行き、次にカレッジフィヨルドの最奥部まで行って引き返すというコースで、道中にバリー、コックス、カスケード、サプライズ、ハリマンなどの氷河を訪れます。
プリンス・ウィリアム湾には、たくさんのアザラシやオットセイ、ラッコ、イルカが生息しています。
タイミングが合えばザトウクジラやシャチにも出会えるかもしれません。
クルーズでは、数カ所の氷河に近づいてしばらく停泊し、迫力のある氷壁を眺めます。
気温が高い日なら、轟音を立てて氷河が崩れる瞬間を目撃するチャンスです。
デナリ国立公園までアラスカ鉄道に乗る予定がないという方は、アンカレッジ⇔ウィッティア間も運行しているので乗車してみてはいかがでしょうか。
氷河クルーズは鉄道の発着に合わせているため時間の心配は要りません。
また、穏やかな内海を運航するので、船が苦手という方でも安心です。
住所:519 W. 4Th Avenue, Anchorage, AK 99501(クルーズ催行会社オフィス)
マップ: Googleマップ
電話番号:(907)2768023
公式URL: Phillips Cruises and Tours (クルーズ催行会社)
アンカレッジから車で約2時間半、キーナイ半島のレザレクション湾の入り江に位置するスワード。
スワードは、アラスカ鉄道とアメリカで最も美しいハイウェイに選ばれたことがあるスワードハイウェイ(全長204km)の終着地であり、多くのクルーズ船が寄港します。
キーナイフィヨルド国立公園は、スワード山の麓に広がり、その60%が雪と氷に覆われ、アメリカ内に残る4つの氷原の中の1つであるハーディング氷原を擁しています。
より多くの海の野生動物に出会いたいという方は、キーナイフィヨルドクルーズがおすすめです。
レザレクション湾内には、アザラシ、アシカ、トド、ラッコ、白頭鷲、ツノメドリなどが住み、付近に定住しているシャチや、回遊しているザトウクジラに出会えることもあります。
約6時間のクルーズでは、ホールゲート氷河やアイアリック氷河に近づき眺めることができます。
気温が高い日には氷河の一部が崩落する瞬間を目撃するチャンスです。
前述の26氷河クルーズとは違い、一部外洋に繫がる部分を航行するため、その際は揺れる可能性があります。
シャチやクジラの遭遇率が高いクルーズなので、興味がある方はぜひ。
公式URL:
キーナイフィヨルド国立公園
KENAI FJORDS TOURS
(クルーズ催行会社)
MARINE TOURS
(クルーズ催行会社)
ここからは、アラスカの冬の楽しみ方をご紹介します。
アラスカ州ではアンカレッジに次ぐ第二の都市フェアバンクスは、北へ315km行けば北極圏という場所に位置しています。
19世紀末から20世紀初頭のゴールドラッシュの時代に整えられた街で、1903年に当時の上院議員の名前をとって「フェアバンクス」と名付けられました。
真冬にはマイナス50度以下になることもありますが、真夏には25度を超える日もあるという激しい気温差。
アメリカ人は、主に大自然の中でのトレッキングや釣りなどを楽しむために夏に訪れますが、日本人が訪れる目的はやはりオーロラ観測です。
フェアバンクスでのオーロラ年間平均観測日数は243日と、観測率は約66%。
実はオーロラは年間を通じて発生していますが、ベストシーズンは12月~3月頃と言われています。
フェアバンクスの郊外には、いくつかのオーロラ観測用のロッジがあり、暖かい室内でオーロラの出現を待つことが出来ます。
ツアーにもよりますが、夜の10時頃に出かけて、一般的には2時頃まで、最長で朝の4時頃まで滞在可能。
オーロラ観測ツアーでは、朝から昼過ぎまで寝て、起きたら朝食兼ランチを食べて、元気なら市内観光や犬ぞり体験などに出かけ、夜からオーロラ観測に出かけるというルーティーンになります。
1日目から素晴らしいオーロラに出会えることもあれば、3日滞在しても1度も出会えないこともあるのが自然現象。
大人しいオーロラもあれば、ゆらゆらと揺らめいて形を変えて行くものもあり、年に数回は爆発的なオーロラも出現します。
筆者はフェアバンクスの観測小屋からと、後ほどご紹介するチナ温泉から中規模なオーロラを見ることができました。
写真やビデオでは分からない実物の放つ独特のオーラや、色合い、空気感、そして2つとして同じオーロラは出ないという神秘。
オーロラを見てみたいなあ、と少しでも思う方はぜひ時間を作って出かけてくださいね。
オーロラ観測の本番は夜中なので、空いている午後の時間を使って、博物館の見学に出かけましょう。
アラスカ大学フェアバンクス校の敷地内にある「アラスカ大学北方博物館」には、ここでしか見られない貴重な展示物がたくさんあります。
1階には主にアラスカの歴史や生息する動物のはく製など、2階には先住民たちによる美術品や使われていた道具などが展示されています。
目をひくのはグリズリーベアのはく製で、立ち上がった姿は3m近くあり迫力満点です。
1979年にフェアバンクス郊外の永久凍土から発掘されたステップバイソンのミイラのレプリカや、マンモスの牙の化石も見逃せません。
また、館内には日本人写真家の星野道夫氏の作品も展示されています。
自然を愛し、アラスカをこよなく愛した彼の作品(写真・写真集・絵本・エッセイ本)にはファンが多く、カムチャッカでひぐまに襲われて亡くなってから20年以上たった今でも、その作品が色褪せることはありません。
数ある著書の中でも、アラスカを目指すバックパッカーの愛読書「 旅をする木 」、オーロラの写真満載の遺作「 ノーザンライツ 」、星野道夫アラスカ13年の集大成「 アラスカ 風のような物語 」、小学生の教科書にも載った写真絵本「 森へ 」などがおすすめです。
アラスカの原住民と心を通わせ、大自然と向き合い写真を撮り続けた彼の言葉は、優しく暖かくて魅力的。
アラスカに興味を持った方は、ぜひ一度手に取ってみてくださいね。
住所 :907 Yukon Dr Fairbanks, Alaska
マップ: Googleマップ
電話番号 :907-474-7505
定休日 :月曜日、火曜日
営業時間 :10:00~18:00
料金 :大人(13歳以上)16ドル、シニア(65歳以上)14ドル、子供(5歳~12歳)9ドル
公式URL : アラスカ大学北方博物館
フェアバンクスから約100km、周りには何もない大自然のど真ん中に位置する温泉リゾート「チナ(チェナ)温泉」。
もともと約100年前のゴールドラッシュの時代に発見された温泉で、湯治目的で人々が訪れていました。
筆者が生まれて初めてマイナス30度の世界を体験した思い出の地でもあります。
夏にはハイキングや釣りや乗馬、冬には犬ぞりやスノーモービルなどのアクティビティとオーロラ観測が楽しめます。
公共交通機関はないので、フェアバンクスから運行している宿泊者対象の送迎サービス(有料)を利用しましょう。
夜のオーロラ観測は、昼間はアクティビティセンターとして使われている場所が開放されるため、暖かい場所で出現を待ちます。
もっと本格的に観測したい方は、ホテル発のオプショナルツアーの参加がおすすめ。
キャタピラ雪上車に乗って30分、山の中腹にあるロッジにてオーロラを待つ4~5時間のツアーです。
チェナ温泉リゾートには7つの独立した宿泊棟に、3タイプの客室があり、1年中オープンしています。
人気の温泉施設は、屋内にジャグジーとプール、屋外に大きな露天岩風呂があります(水着着用・露天風呂は18歳以上)。
気温が低い日には、まつ毛や鼻毛を凍らせながら露天風呂を楽しむという体験もできます。
非常に強いオーロラが出た場合は、露天風呂からでも確認はできますが、湯気や明かりが邪魔をするのではっきりとは見えません。
それでもアラスカの温泉からオーロラを見たという経験は、思い出に残ることでしょう。
敷地内にある「オーロラ・アイスミュージアム」は世界最大の氷の博物館。
床を含めたすべての内装、装飾品が氷で作られた氷の世界。
見学はツアー参加(有料)のみで、ガイドさんによる氷の彫刻の説明の後は自由に見て回れます。
内部はマイナス7度に保たれているので、夏でも見学可能。
見学時には防寒ジャケットが配られるため心配は無用です。
別料金ですが、氷のバーで氷のグラスに入ったアップルマティーニを飲むこともできます。
住所 :2040 Richardson Highway, North Pole, AK 99705
マップ: Googleマップ
アクセス :送迎サービス フェアバンクスより往復1名125ドル
電話番号 :1-907-802-1014
公式URL : チナホットスプリングス
今回は日本発着のアラスカツアーで良く訪れる観光スポットを中心にご紹介しました。
観光地、オプショナルツアーなどの詳細は状況によって変更されるので、必ず公式サイトで確認するようにしましょう。
アラスカ各所の公式サイトでは、アラスカの自然の美しさが素晴らしい画像で紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。