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ペルー南部に位置する人気観光地、クスコ(Cusco)。
11〜12世紀を中心にインカ帝国の首都として栄えたことで知られ、周辺にはマチュピチュをはじめとするインカの遺跡が多く残されています。
クスコはマチュピチュ観光の玄関口としてお馴染みです。
市街地はユネスコの世界遺産に登録されており、非常に見応えがあるので少なくとも2〜3泊は滞在したいところ。
白壁とオレンジ色の屋根に統一された街並みは、息を呑むほどの美しさを誇ります。
スペインによる支配下ですっかりとヨーロッパのような趣に変わってしまいましたが、所々で見られるインカ帝国時代の面影は今も健在です。
この街はアンデス山脈に位置し、標高は富士山の本八号目に匹敵します。
リマを含むその他都市から飛行機で到着する場合は、高山病を発症する可能性があるので、スケジュールを組む際は念のため休息できる時間を確保するようにしましょう。
空路でアクセスする場合は、アレハンドロ・ベラスコ・アステテ国際空港(CUZ)が拠点となります。
首都リマから直行便で約1時間20分、時期にもよりますが格安航空会社が運航するフライトを利用すれば片道6,000〜7,000円と格安です。
気になる運賃ですが、筆者が空港〜アルマス広場間でUberを利用した際は約19ソル(日本円で約746円)でした。 ※2023年12月時点の情報
陸路を利用する場合は旧市街から約3kmの場所にあるバスターミナルに到着します。
相場は7ソル(日本円で約275円)程度ですが、客引きの言い値は20ソルと2倍以上の料金でした。
ターミナルの建物内では無料Wi-Fiが飛んでいないので、スムーズに移動するなら事前に現地SIMを購入しておくと良いでしょう。
旧市街は徒歩で散策するのにちょうど良い大きさです。
坂道や階段のほか、石畳の路地も少なくないため観光の際は歩きやすい靴で行くことをおすすめします。
主な見どころは旧市街とその周辺、および近郊エリアの3ヵ所に分けられます。
周辺もしくは近郊エリアには路線バスやタクシーを利用してアクセスできますが、それぞれの観光スポットは離れたところに位置しているため、日帰りツアーなどに参加して効率良く巡るのが人気です。
中心部には旅行代理店も多く点在しているので、滞在日数に余裕のある方は現地で予約するのも選択肢の一つ。
路上ではツアーの客引きが多く、中には悪質な業者も紛れているので注意が必要です。
ちなみに、筆者は参加前に旅行代理店と合意したツアー内容と実際の行程が異なり、マラス塩田に行くことが出来ませんでした。
クスコにある観光スポットの多くは、見学に入場料がかかります。
一般的な観光地ではスポットごとに入場券を購入しますが、クスコでは主要な遺跡がエリアごとに分類されており、周遊券でのみ入場可能となります。
チケットは主に4種類あり、訪れることができるスポットや有効期間はそれぞれ異なります。
筆者は有名な遺跡はひと通り見て回りたいタイプなので、10日間有効の周遊券(120ソル/日本円で約4,600円)を購入しました。
周遊券は街中のチケットオフィス(COSITUC)や観光案内所のほか、各遺跡の入口でも気軽に購入できますよ。
かつて南米大陸最大の帝国として栄華を極めた、インカ帝国。
クスコとは先住民の言葉で「ヘソ」を意味するそうで、まさに都と呼ぶにふさわしい存在です。
その歴史は約800年前までさかのぼりますが、石造建築などに用いられる洗練された技術は、現代人も目を見張るものがあります。
1533年にはピサロ率いるスペインの征服者たちが侵攻し、滅ぼされることになりましたが、未だ多くの謎に包まれた高度な文明は今も人々を魅了して止みません。
ここでは、そんなクスコの観光に欠かせないおすすめの見どころを紹介していきます。
旧市街に残るインカ時代の石材建築で最も有名なのが、12角の石。
その名の通り、全部で12角ある石なのですが、注目すべきはパズルのように周りの石とぴったりと組み合わさるように切り出された緻密性にあります。
現代の石工技術には機械が用いられていますが、手作業で石を切り出していた時代に隙間なく積み上げられたのは驚きです。
インカの石材建築は「カミソリの刃1枚すら通さない」ことで有名ですが、12角という複雑な設計でも見事な仕上がりになっています。
この石があるのは、アトゥンルミヨク通りの中央付近。
宗教芸術博物館を支えるインカの礎石に紛れているため分かりにくいのですが、他の石と比べると少し大きめです。
住所 : C. Hatunrumiyoc 480, Cusco 08002 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アルマス広場から徒歩5分
電話番号 : +51 931 093 123
定休日 : なし
営業時間 : 24時間見学自由
料金 : 無料
クスコ旧市街に残る、もう一つの重要スポットが太陽神殿。
先住民に伝わる言語のケチュア語では「コリカンチャ(金で囲われた場所)」と呼ばれています。
インカ帝国時代は周辺の壁に金の装飾が施されていたそうで、それに由来するのだとか。
ここはインカ帝国における政治と宗教の中枢を担っていた場所で、古くは太陽神が祭られていました。
サント・ドミンゴ教会という別名でもお馴染みですが、教会そのものはスペインによる支配下で建造されたものです。
内部には月、太陽、稲妻、虹、星を象徴する神殿が中央の広場を囲うように位置しています。
ここには12角の石よりも複雑な「14角の石」が残されているので、ぜひ探してみてください。
住所 : Santo Domingo s/n, Cusco 08000 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アルマス広場から徒歩5分
電話番号 : +51 84 249176
定休日 : 日曜日
営業時間 : 8:30~17:30
入場料 : S/.10
旧市街の中心部には、アルマス広場と呼ばれるメインスクエアがあります。
ペルーではどの街もアルマス広場を中心とした都市設計が成されているため、正直なところ「またアルマス広場?」と思う人も少なくないでしょう。
そうとはいえ、クスコのアルマス広場はインカ帝国が実際に儀式やお祭りを行っていた場所なので、歴史好きはどこか心くすぐられるものがあります。
今でも毎年6月にはインカ帝国の伝統儀式「インティ・ライミ」が開催され、多くの見物客で賑わいます。
広場に面した大聖堂は、スペイン人がインカ帝国侵略後に100年あまりの歳月を費やして完成させたとされています。
周辺にはおしゃれなカフェやレストランが多く立ち並んでいるので、時間に余裕のある人は素敵な景観を眺めながら優雅なひと時を過ごしてみませんか?
住所 : Del Medio 123, Cusco 08000, Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アレハンドロ・ベラスコ・アステテ国際空港より車で16分
電話番号 : +51 84 252 874
営業時間 : 24時間
公式サイト : クスコ(ペルー政府観光公式サイト)
こちらの教会もスペイン人によって建てられたものです。
創建の歴史は1534年までさかのぼりますが、現在見られるのは17世紀に再建された建物なのだそう。
クスコはこれまでに度々地震に見舞われており、先にご紹介した太陽神殿も同様に壊れてしまったといわれています。
スペイン人によって築かれた建造物は壊れても、インカ帝国のものはビクともしません。
24本の柱とアーチに囲まれた修道院は、ヨーロッパと見間違えてしまうほどの洗練された趣を放ちます。
レンガ造りの大鐘楼と黄金の聖体顕示台は必見です。
住所 : Mantas 121, Cusco 08002 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アルマス広場から徒歩5分
電話番号 : +51 84 231821
定休日 : 日曜日
営業時間 : 8:30~12:00/14:00~17:00
料金 : S/.10
日本では味わえないようなローカル感を満喫するなら、地元の市場が一番。
サンペドロ市場は観光客が多く、物価も激安とはいえませんが、それでも訪れる価値はあります。
商品のラインナップは肉や野菜などの食品から日用雑貨、お土産までありとあらゆるものを取り揃えています。
筆者のお気に入りは1杯あたり7〜8ソル(日本円で約274〜314円)で販売されているフレッシュジュース。
好みの果物を2〜3種類選んでオリジナルのミックスジュースも楽しめます。
食堂感覚で立ち寄れるお食事処もあるので、興味のある方は立ち寄ってみてくださいね。
住所 : Thupaq Amaru 477, Cusco 08002 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アルマス広場より徒歩10分
電話番号 : 店舗により異なる
定休日 : 店舗により異なる
営業時間 : 6:00~17:00
クスコの美しい街並みを眺めるなら、サン・ブラス展望台がおすすめ。
Google Mapで検索する場合は「サン・ブラス広場(Plaza de San Blas)」と入力すると簡単に見つけられます。
アルマス広場からは約500〜600mの距離なのですが、勾配がきついので足腰の悪い方はタクシーを利用するのが理想です。
ご覧のような階段がひたすら続くので暑い日は水分補給を挟みながら、ゆっくりと上を目指しましょう。
息を呑むような絶景を見れば、旅の疲れも吹き飛ぶことでしょう。
住所 : Mirador de San Blas, Cusco 08003 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アルマス広場より徒歩12分
営業時間 : 24時間見学自由
料金 : 無料
ここからは、クスコ北郊の丘にあるインカ帝国時代の遺跡をご紹介します。
筆者は市内発の半日ツアーに参加しましたが、タクシーや路線バスでも回れます。
すべて周遊入場券でカバーできるスポットなので、時間に余裕のある人はぜひ足を運んでみてください。
サクサイワマンはクスコに残るインカ帝国の遺跡の中で最も重要なスポットの一つです。
堅固な石組みは22回のジグザグを描きながら約360mにわたって続きます。
古くは要塞もしくは宗教施設として機能していたと考えられていますが、その真相は定かではありません。
1536年にはスペイン人に奪われたクスコを取り戻すべく、インカ軍の拠点として利用されました。
2万人を動員し約80年の歳月を費やして築かれたとされる建物は、まさに圧巻の一言です。
住所 : Saksaq Waman Cusco Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : アルマス広場より徒歩15分
営業時間 : 7:00~17:30
料金 : クスコ周遊チケット S/.70、共通チケット S/.130
ケンコー(Qenqo)はケチュア語で「ジグザグ」を意味するスポット。
山から切り出した巨石を組み合わせたのではなく、1枚の大きな岩を削って造られているのが特徴です。
地上からは大きな岩にしか見えないのですが、岩の上部にはジグザグのくぼみが掘られているのだそう。
これは稲妻を象徴したもので、サクサイワマンとも共通する部分です。
インカの人々は太陽だけでなく、雷や稲妻も天の神の姿の一つとして信仰していたのだとか。
この場所はインカ帝国の祭礼場として使用されていたと考えられています。
住所 : F2RH+CPX, Cusco 08003 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : クスコ市街から車で10分
営業時間 : 9:00~17:45
料金 : クスコ周遊チケット S/.70、共通チケット S/.130
プカ・プカラ(Puka Pucara)はケチュア語で「赤い要塞」を意味する、インカ時代の遺跡です。
赤みを帯びた石灰岩の石組みが由来で、近くで見ると若干赤みを帯びているのが分かります。
マチュピチュへと続く古代インカの幹線道路沿いに位置し、関所として機能していたと考えられています。
また、クスコの旧市街からそう遠くないことから、首都防衛のための要塞の役割も果たしていたと推測されます。
遺跡そのものはそれほど大きくないので、20〜30分の所要時間をみておけば十分でしょう。
住所 : G28Q+J5R, Cusco 08000 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : クスコ市街地より車で20分
定休日 : なし
営業時間 : 8:00~17:30
料金 : クスコ周遊チケット S/.70、共通チケット S/.130
最後にご紹介するのは、タンボマチャイです。
プカ・プカラから徒歩10分ほどの場所にあるので、ぜひ足を延ばしてみてください。
クスコ周辺にはオリャンタイタンボをはじめ、「タンボ」の付く地名がいくつもあります。
これはケチュア語で「宿泊所」を意味するそうで、この地が宿泊場所であったことがうかがえます。
この場所にはインカ皇帝も利用したといわれる沐浴場が残されています。
クスコにある遺跡の多くはスペイン人によって壊されてしまいましたが、この場所は奇跡的に破壊を免れたのだそう。
数百年にわたって湧き続ける聖なる泉は必見です。
住所 : G2CM+2C5, Cusco 08000 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス : クスコ市街地より車で30分
電話番号 : +51 84 227037
営業時間 : 7:00~17:30
料金 : クスコ周遊チケット S/.70、共通チケット S/.130
一言に「クスコ」といっても、その面積は神奈川県に匹敵する大きさ。
ホテルの見た目や価格も気になるところですが、やはり最も重要なのはロケーションです。
ここでご紹介するホテルは旧市街の観光を徒歩で楽しめる場所にあり、レストランやカフェの選択肢も充実しています。
標高3,000m以上の高原都市なので、疲れたらホテルに戻って休むようにしましょう。
ちなみに、マチュピチュ観光に便利なロケーションは「アグアスカリエンテス(別名:マチュピチュ村)」なのでホテル選びの際は混同しないよう注意が必要です。
世界139ヵ国に展開するマリオットグループが手がける5つ星ホテル。
16世紀の修道院をリノベーションした建物は、歴史ロマン漂う独特な趣を放ちます。
「修道院に泊まる」という非日常的な体験とラグジュアリーを兼ね備えた素晴らしいホテルです。
中庭は当時の設計を活かしたデザインで、ちょっとしたタイムスリップ気分を味わえます。
客室は30平米以上でキングサイズ1台またはダブルベッド2台から選ぶことができます。
インテリアはシンプルモダンで統一されており、古臭さを感じさせることはありません。
このホテルの良いところは、遥か昔の石組みや調度品がうまく溶け込んでいる点にあります。
アルマスホテルから徒歩7分ほどの場所にありますが「一歩足を踏み入れると別世界が広がっている」、そんなギャップも堪りませんね。
館内にはレストランのほか本格的なスパや温水プール、サウナも併設されています。
自分へのご褒美にクラシックで贅沢なペルーらしさ溢れるホテル体験を楽しむなら最適なホテルです。
住所 : Esquina De La, Ruinas 432, Cusco 08001 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +51 84 582200
営業時間 : チェックイン 14:00~/チェックアウト~10:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com Trip.com
クスコでリーズナブルなホテルをお探しなら、「セリーナ プラサ デ アルマス」がおすすめ。
アルマス広場まで徒歩5分程と近く、ドミトリーも備えているので一人旅でも利用しやすいのが特徴です。
こちらにはコワーキングスペースが併設されており、1日10ドルから利用できるのでリモートワークの方は必見。
客室タイプは様々ですが、平均15平米程なのでコンパクトでも気にならない方向けとなります。
写真はTeepee Tentというダブルベッド1台のシンプルなお部屋。
定員は2名で、時期によりますが1泊 5,000円前後で泊まれます。
6ベッドのドミトリーなら格安なので、予算に合わせたプラン選びができるのも魅力。
宿泊者はフレンドリーな方が多く、国際交流も気軽に楽しめる環境が整っています。
カジュアルなホテルステイを楽しむなら、ぜひ利用してみてください。
住所 : C. Garcilaso 150, Cusco 08002 Peru
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +51 1 7097787
営業時間 : チェックイン 15:00~翌0:00/チェックアウト 11:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com Trip.com
本記事ではマチュピチュ観光の玄関口として親しまれる「クスコ」の見どころをご紹介しました。
この街はインカ時代の遺跡とスペイン人によって築かれた西洋風の街並みを兼ね備えた、異国情緒たっぷりな趣が魅力。
クスコを訪れる際は本記事を参考にして、素敵な旅を楽しんでいただけると嬉しいです。
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最終更新日 : 2023/12/29
公開日 : 2023/12/29