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全国で一番温泉が多い都道府県はどこかご存知でしょうか。
意外かもしれませんが、実は北海道なんです!
温泉地は現在246か所を数え、源泉の総数は何と2222か所にも及びます。
洞爺湖温泉や定山渓温泉など全国的に知られた温泉地がたくさんありますが、なんといっても北海道で一番有名な温泉といえば「登別温泉」。
良質な源泉が豊富に湧き、多くの観光資源に恵まれた道内最大級の温泉街です。
北海道中南部・登別市にある登別温泉は、新千歳空港からバスで1時間程度と、道外からの交通アクセスも良好。
泉質も9種類と豊富で、1日の自然湧出量は何と10,000トン。
「温泉のデパート」の異名に恥じない貫禄です。
なかでも最大の源泉エリアである「地獄谷」のモクモクとした湯けむりは、環境省の「かおり風景100選」に指定されています。
地獄谷を中心とした源泉付近では、今でも水蒸気や火山ガスが噴き出し、その荒涼たる光景は地獄そのもの。
地獄にふさわしく「鬼」が温泉街のシンボルであり、至るところで鬼が湯治客を出迎えてくれます。
湯の守り神「湯鬼神」として、駅前や高速ICに設置された巨大な歓迎鬼像や、商売繁盛・恋愛成就・合格祈願などのシンボル鬼像を見てまわるだけでも楽しいです。
登別温泉は、昔からアイヌの薬湯として発展してきました。
登別の名前はアイヌ語の「ヌプル・ペツ(水の濃い川)」に由来しているとされ、登別川の支流である薬湯付近は「クスリサンベツ」と呼ばれていたようです。
明治初期に温泉地として整備され、のちに日露戦争での負傷兵の保養地に指定されるに及んで全国的に知られるようになりました。
温泉街には大型の観光ホテルのほか、和風旅館やお土産店が軒を並べ、周辺の大自然に溶け込んだ一大リゾート地となっています。
温泉街では泉質の異なる温泉を満喫する「日帰り入浴」を楽しんだり、北海のグルメに舌鼓を打ったり、鬼グッズのお土産を購入したり、楽しみ方はいろいろあります。
地獄谷や大湯沼、倶多楽湖などの景勝地、そしてのぼりべつクマ牧場など観光スポットも豊富なので、温泉だけでなく充実した観光も楽しむことができる最高の温泉街です。
住所 : 北海道登別市登別温泉町
マップ: Googleマップ
アクセス :
新千歳空港から高速バスはやぶさ号で約1時間
札幌から特急で70分
JR登別駅から温泉まで車で30分
「こけし」の産地としても知られている鳴子温泉。
宮城県北西部の大崎市にあり、「東鳴子」「川渡」「中山平」「鬼首」の各温泉とともに鳴子温泉郷を構成しています。
日本に現存する11泉質のうち、9種類がこの温泉郷に集中しており、源泉の総数は400近いといわれています。
そのため、どこの温泉宿も敷地内に自家温泉を持っているそうで、湯量も豊富に湧出します。
5か所の温泉地はどこも個性的な魅力があって楽しいのですが、なかでも一番規模の大きな温泉街を形成しているのが鳴子温泉です。
鳴子温泉は1000年以上の歴史を持つ温泉で、平安時代の承和4年(837年)に起きた鳥屋ヶ森山の大噴火がはじまりといわれています。
源義経が平泉に逃れる途中で立ち寄ったといわれる伝承があり、この地で生まれた子供が温泉に浸かって産声をあげたことが「啼き子(なきこ)=鳴子」の語源だそうです。
義経のほか、松尾芭蕉も当地を訪れたと伝わり、両人にまつわる名所旧跡が温泉郷全体に残されています。
鳴子温泉では、温泉郷にある9源泉すべてが100%かけながしで楽しむことができます。
温泉街は鳴子温泉駅から線路、江合川沿いに広がっており、大型ホテルや由緒ある和風旅館、こけしや鳴子漆器を販売するお土産店などが立ち並んでいます。
立ちがる湯けむりや硫黄の匂いが、温泉街全域に立ち込め、温泉旅情たっぷりです。
下駄に履き替えて街並みを散策してみましょう。
鳴子では日帰り入浴のハシゴもおすすめ。
多くの旅館が日帰り入浴に対応しているうえ、リーズナブルで地元の人も利用する共同浴場もあります。
割引料金で利用できる「湯めぐりチケット 1,300円(税込)」や、各種特典が受けられる「下駄手形 100円(税込)」を利用すれば、お得にハシゴ湯を楽しめますよ。
源泉豊かな鳴子に来たなら、贅沢にいろいろな泉質で癒されてみたいものですね。
住所 : 宮城県大崎市鳴子温泉
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR陸羽東線・鳴子温泉駅下車すぐ
東北自動車道・古川ICより40分
ノスタルジアを感じさせる古い温泉街が魅力的の銀山温泉。
フォトジェニックなスポットとして、SNSなどで紹介されることが増えてきました。
大ヒットしたNHK連続テレビ小説『おしん』の舞台として、また米国人女将が切り盛りする旅館の温泉地としてご存知の方も多いと思います。
そんな銀山温泉は、山形県北東部・尾花沢市の山奥に佇む静かな温泉地です。
銀山温泉という名前は、かつてこの場所に銀山があったことに由来します。
室町時代から江戸時代中期に栄えた「延沢銀山」に温泉が発見されたことにはじまり、銀山が衰退した江戸中期以降は温泉湯治場として栄えることになりました。
明治以降は温泉地として整備され、特に大正から昭和初期にかけて多くの旅館が建設されましたが、交通の便が悪く、長い間秘湯として知る人ぞ知る存在になっていたのです。
先述の『おしん』で紹介されるに及んで知名度は全国的にアップし、その人気度は現在に至っています。
銀山温泉の温泉街には、大正から昭和初期に建てられた情緒ある旅館が数多く残されています。
川に架かるレトロな橋、ガス灯が並ぶ石畳の道など、100年も昔にタイムスリップしたかのような不思議な錯覚にとらわれます。
周囲を大自然に囲まれており、温泉街から延びる散策コースを歩いていくと、数多くの滝や渓谷美が姿を現し、四季を通じて絶景を満喫することができます。
温泉街は車両の通行が禁止されており、車で訪れる際には駐車場から少し歩く必要があります。
知名度が上がってきたとはいえ、まだまだ秘境感たっぷりの銀山温泉。
非日常を味わえる至福の温泉です。
住所 : 山形県尾花沢市大字銀山新畑
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR奥羽本線・大石田駅よりバスで60分
東北自動車道・古川ICより125分
注意点 : 冬期は国道347号線通常止
※合わせて読みたい: 【山形観光】大正ロマンの哀愁漂う「銀山温泉」へ行こう!見どころやおすすめの観光スポットも紹介
江戸の昔から「温泉番付」の最高位(大関)に格付されていた天下の名湯・草津。
令和の今になっても、日本を代表する温泉地として不動の地位を保っています。
知名度抜群の草津温泉ですが、アクセスは意外と不便。
最寄りの鉄道駅はないので、近隣の駅からバスで向かうか、マイカーで訪れるしかありません。
それにも関わらず、名湯と風情ある温泉街の雰囲気を求めて全国から観光客が訪れます。
草津温泉は長野県と県境を接する、群馬県北西部・吾妻郡にあります。
浅間山や白根山といった活火山の麓に位置する吾妻郡は、国内でも有数の温泉密集エリアで、草津温泉のほか四万温泉、万座温泉などの名湯もこちらに位置しています。
草津温泉は、辺り一面を覆う湯煙から、強烈な硫黄臭が漂ってきます。
その臭いゆえに、臭水(くさみず)=くさつの名前になったといわれています。
毎分32,300L(1日にドラム缶23万本分)と自然湧出量日本一を誇り、源泉は6つに及びます。
泉質はpH2.1と日本でも有数の強い酸性泉で、殺菌力が強くお肌がピリピリするほどです。
そして、源泉の温度が高いことも特徴で、50-90℃にも及びます。
この熱い源泉をかけ流しで楽しむために生まれたのが、草津温泉のシンボル・「湯もみ」と「時間湯」です。
草津を訪れたら、ぜひとも湯もみを体験したいものですね。
湯けむりが漂う草津の温泉街は、昔ながらの温泉街の雰囲気たっぷり。
無料で利用できる足湯や昭和を思わせる射的場もあり、散策が楽しいです。
草津のシンボルである「湯畑」は夜間ライトアップされ、昼とは違う幻想的なムードに包まれます。
西の河原公園をはじめ、温泉街周辺にも見どころがたくさんあります。
住所 : 群馬県吾妻郡草津町
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR吾妻線・長野原草津口駅からバスで25分
関越自動車道・渋川伊香保ICから長野原経由60km(2時間)
※合わせて読みたい: 上州の名湯・草津温泉で有名な草津の観光スポット10選!周辺の観光地やおすすめのグルメもご紹介
群馬県は温泉大国で、草津温泉だけでなく、情緒あふれた温泉街が魅力の名湯があります。
伊香保温泉はマイカーで東京方面から草津へ向かう途中にある温泉で、全国的にも知られた名湯です。
伊香保温泉は群馬県の真ん中・渋川市にあります。
榛名山の東側・標高650~800mの場所に位置し、山あいの斜面に温泉街があるため、上越国境の山々や赤城山などの眺めが抜群です。
この斜面に造られた石段は伊香保温泉のシンボルとなっており、長さ300m、365段もあります。
石段の両側は「石段街」と呼ばれ、温泉旅館やお土産屋が立ち並び温泉情緒たっぷりです。
伊香保温泉の歴史は古く、奈良時代以前にすでに開湯されていたとされ『万葉集』にも詠われています。
今の温泉街が形成されたのは戦国時代。
武田勝頼が負傷兵の療養のため、この地を支配していた麾下の真田昌幸に整備を命じたのがはじまりといわれます。
石段もこの時造られました。
明治時代以降は多くの文豪が訪れる温泉となり、特に徳富蘆花は伊香保をことのほか愛し、代表作『不如帰』の舞台にもなっているほどです。
石段街周辺の散策も楽しいですが、長い歴史を持つ伊香保は見逃せない旧跡や神社・仏閣がたくさんあります。
なかでも1300年の歴史がある水澤寺(水澤観音)は必見です。
関東屈指のパワースポットとして知られ、御本尊「十一面千手観世音菩薩」は、安産や子育てに強力なご利益をもたらすといわれます。
水沢観音に参拝したら、日本三大うどんのひとつ・「水沢うどん」をぜひ味わってみましょう。
住所 : 群馬県渋川市伊香保町伊香保
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR渋川駅から関越交通バス「伊香保温泉行き」にて約25分
関越自動車道・渋川伊香保ICより約20分
※合わせて読みたい: 石段の温泉街・伊香保のおすすめ観光スポット10選!歴史スポットから美術、レジャーまで満喫しよう
年間2000万人もの観光客が訪れる箱根は、国内でも屈指の人気観光地。
芦ノ湖や箱根関所跡、仙石原や箱根神社など、数えきれないほどの観光スポットがありますが、箱根に行ったら温泉も楽しみたいですね。
「箱根温泉」という表現もありますが、実際のところ箱根温泉という名前の温泉は存在しません。
箱根エリアには、山麓から山頂まで至るところで温泉が湧出しており、その数は現在20種類で全て異なる温泉です。
有名な観光地の近くにも温泉が湧出して宿泊施設も存在しますが、やはり温泉街として一番栄えているのは箱根の玄関口・湯本周辺でしょう。
箱根湯本温泉は、箱根の玄関口にある温泉です。
箱根登山鉄道の駅「箱根湯本駅」前周辺に広がり、箱根で一番大きな温泉街となっています。
そのため、とても賑やかで日々多くの観光客で賑わっています。
開湯は約1200年前の天平10年(738年)、最も歴史が古い温泉であり、箱根の尾根・湯坂山の自然湧泉がはじまりといわれています。
この惣湯は現在も近くの熊野神社境内にあり、今もなお現役の湯として使用されているそうです。
箱根湯本温泉の湯量は多く、毎日約8000トンにも及びます。
隣の塔ノ沢温泉を含めて源泉数は79個存在し、湯質は肌に優しいアルカリ性単純温泉が中心です。
主たる効能として、自律神経不安定症、不眠症、うつ状態など神経・精神的な症状に効果的といわれています。
駅前の交通量が多い場所に位置しているにもかかわらず、箱根湯本の温泉街は温泉地のムードたっぷり。
箱根のお土産は、この温泉街で揃ってしまうほどいろいろなお店が軒を揃えています。
また、日帰り温泉やグルメも充実しているので、ここだけでも箱根の魅力を充分味わえます。
こちらから箱根諸方面でへのアクセスも良好なので、観光しながら他の温泉も満喫してみましょう。
住所 : 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
マップ: Googleマップ
アクセス : 箱根登山鉄道・箱根湯本駅下車すぐ
※合わせて読みたい: 箱根の観光名所17選!温泉から登山、美術館、ロープウェイまで箱根の観光スポット総まとめ
伊豆半島もまた、全域にわたって温泉を楽しめるエリアです。
伊豆半島の玄関口にある熱海は、温暖な気候と観光資源に恵まれた古くからのリゾート地として知られています。
夜景の美しさは「100万ドルの夜景」と形容されるほど有名であり、半世紀以上前にはハネムーンのメッカとして「憧れの地」だったことも。
今では以前ほどの繁栄はありませんが、良質な温泉を求めて多くの観光客が訪れます。
熱海温泉の歴史は古く、今から1500年以上昔の仁賢天皇の御代まで遡ります。
海中から熱湯が湧きだして魚が爛れ死ぬのを近郷の者が発見したことが始まりとされ、熱い海であることから「熱海」と命名されたと伝わっています。
この名湯を気に入った徳川家康以降の将軍は、「将軍家御用達の湯」として江戸城に運んでいたそうです。
明治以降も多くの文人墨客に愛され、尾崎紅葉の小説『金色夜叉』の舞台になったことはあまりにも有名ですね。
熱海温泉は500以上の源泉がある温泉の宝庫。
海岸沿いは塩化物泉の源泉が多く、山沿いは硫酸塩泉の源泉が多いともいわれています。
豊富な温泉が湧出していることもあって、宿泊はもちろん日帰り入浴を楽しめる施設もたくさんあり、温泉巡りもたっぷり満喫できます。
すっかり寂れてしまった感がある熱海の温泉街ですが、その昭和レトロな雰囲気もまた格別です。
潮風が心地よい海岸沿いを散歩しながら、どこか懐かしい街並みを満喫してみましょう。
日没後の夕景も絶景のうえ、宝石を散りばめたような夜景も健在です。
住所 : 静岡県熱海市田原本町周辺
マップ: Googleマップ
アクセス :
東京駅から東海道新幹線にて熱海駅まで50分(ひかり35分)
東京方面から東名高速・小田原厚木道路経由で約90分
※合わせて読みたい: 静岡のおすすめ温泉宿8選!熱海・伊東・修善寺など人気温泉地を紹介
インパクトの強い名前だけでなく、その名湯ぶりから全国的に知られている温泉です。
江戸時代の儒学者・林羅山は、草津温泉、有馬温泉に下呂温泉を加えて「日本三大名泉」と絶賛したそう。
そんな下呂温泉は岐阜県の真ん中、飛騨地方最南端の玄関口に位置しています。
下呂という名前は、平安時代の当地に「下留(しもどまり)」の駅があったことに由来し、時代とともに音読みの「げる」から「げろ」に変化したものと考えられています。
温泉が開湯したのは鎌倉時代中期の文永2年(1265)、現在の温泉街の中心を流れる飛騨川の河原でのことです。
この時、薬師如来が化身したといわれる白鷺が表れ、湧出地を知らせたという 「白鷺伝説」 が今に伝わっています。
そして室町時代以降、有名温泉地として著名人が訪れるなど、名湯としての地位を不動のものにしてきました。
下呂温泉の泉質は 「アルカリ性単純水」、無色透明で若干の硫黄の香りを含んでいます。
この泉質は石鹸効果があり、肌がつるつるになり美肌効果があるとされています。
また、運動器障害・リウマチ・神経麻痺・病後回復・疲労回復にも効能があるとされています。
下呂温泉の温泉街は、JR下呂駅周辺と飛騨川沿いに発展し、旅館やホテル、土産店などが集中しています。
ひなびた印象がありますが、飛騨の山々と川に囲まれた温泉街の散策は快適です。
街中に無料の足湯スポットも多く、飛騨川(益田川)の河原にある無料露天風呂・噴泉池も開放感抜群!
日帰り入浴には、3か所の入場が可能な「湯めぐり手形 1,300円(税込)」がおすすめです。
住所 : 岐阜県下呂市幸田周辺・飛騨川(益田川沿い)に発展
マップ: Googleマップ
アクセス :
名古屋駅から高山本線・「ワイドビューひだ」にて90分
東京方面から中央道・中津川ICより国道257号線経由60分
長野県は温泉の多い県で、北海道に次いで2番目の数(221泉)を誇ります。
「湯田中渋温泉郷」は県北部の豪雪地帯・山之内町の横湯川、夜間瀬川流域にある温泉郷です。
9つの温泉地から成り、サルが温泉に浸かる姿が有名な「地獄谷温泉」も、この温泉郷に含まれます。
そんな魅力的な温泉郷のなかでも、渋温泉は情緒あふれるノスタルジックな街並みで人気急上昇です。
地面を掘ればすぐ温泉が湧くともいわれる渋温泉は、源泉の数がとても豊富。
この一帯だけで40近い源泉が存在しています。
もちろん源泉100%かけながしの湯を楽しめ、しかも泉質もバラエティに富んでいます。
それほど広くないエリアにもかかわらず、泉質も効能も異なる温泉を「はしご湯」できることが魅力です。
レトロな雰囲気が漂う温泉街も人気の秘訣。
石畳の街道、レトロな木造の旅館の街並みは、浴衣や下駄で散策するのにピッタリです。
なかでも1936年開業の老舗旅館・金具屋 は、重厚な木造造りの建物が印象的!
ジブリの『千と千尋の神隠し』のモデルになったともいわれ、夜間のライトアップもムード抜群です。
渋温泉に宿泊する際におすすめなのが、外湯(共同浴場)の「九湯めぐり」。
泉質や効能が異なる9つの共同浴場を「はしご湯」するコースです。
宿泊する旅館で浴場の鍵を借り、「巡浴祈願手拭い」という手ぬぐいに入浴した湯のスタンプを押して巡るシステムになっています。
9つのスタンプが埋まったら、最後に温泉街を見下ろす「渋高薬師」へ参詣して印受して満願成就。
九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益があるといわれています。
宿泊者と地元の人のみが利用できる共同浴場ですが、「九番湯・大湯」のみ日帰り入浴用に一般開放(500円税込)されています。
「九湯めぐり」だけでなく、「九糖めぐり」もおすすめ。
渋温泉にはお店ごとに異なる温泉まんじゅうが販売されています。
渋温泉特製「いとをかし箱」を手に入れて、温泉まんじゅうの食べ比べも楽しんでみましょう。
「地獄谷野猿公苑」もここから遠くありません。
寒い冬の期間は、サルが温泉に入る姿を見学できます。
渋温泉から上林温泉まで車で5分、上林温泉無料駐車場から徒歩で30分くらいです。
また、渋温泉から野猿公苑までシャトルバスも運行されているので、こちらの利用もおすすめします。
住所 : 長野県下高井郡山ノ内町平穏
マップ: Googleマップ
アクセス :
長野駅より長野電鉄乗換・湯田中駅まで特急で50分 湯田中駅よりバス7分
上信越自動車道・信州中野ICより20分(13km)
「関西の奥座敷」と称される有馬温泉は、神戸市中心部から約30分と、比較的アクセスの良い場所にあります。
六甲山系の標高350~500mの高台に位置し、大都市の近くにあるとは思えないほどの大自然に囲まれているところです。
古くから名湯として名高く、愛媛の道後温泉などと並んで「日本三大古湯」、草津・下呂温泉とともに「日本三大名泉」に数えられています。
文字通り関西エリアを代表する温泉地です。
有馬温泉の歴史はとても古く、神代の時代に遡るとされています。
大已貴命と少彦名命(すくなひこな)の2神が、3羽のけがをしたカラスが水たまりで水浴しているのを目撃したことがはじまりといわれます。
カラスたちは水浴のあと傷が完治したことから効能のある温泉だったことがわかり、このカラスだけが有馬に住むことを許されたそうです。
そんな有馬温泉が知られるようになったのは、飛鳥時代に舒明天皇と孝徳天皇が御幸し、温浴を楽しんだことがきっかけです。
その後衰退と復興を繰り返しますが、現在の形に大幅再建した最大の功労者は豊臣秀吉。
秀吉は有馬の湯を愛し、根本的な改修工事を行いました。
今でも太閤橋や「太閤の湯」など秀吉に因んだスポットが多く、この地で愛されていることがわかります。
有馬温泉の湯は、「温泉のデパート」と称されるほど豊富な泉質が自慢。
国が指定している9つの泉質のうち、単純温泉・塩化物泉・炭酸水素塩泉、・硫酸塩泉・二酸化炭素泉・含鉄泉・放射能泉と、何と計7つもの泉質を有しているんです。
これは全国各地の温泉のなかでも珍しいことで、古代から現在に至るまでひとつも絶えることなく湧出し続けています。
さらに上記7つの泉質は、赤銅色の湯が特徴の「金泉」と無色透明な「銀泉」に分かれます。
鉄分や塩分が豊富な金泉は、保湿効果と殺菌効果が抜群で、冷え性や腰痛、血行不良や皮膚病などの改善に効果抜群。
炭酸ガスが豊富な銀泉は、血流の促進や高血圧、むくみの解消に効果があり、飲用すれば食欲増進にも期待できるとのことです。
温泉街は、有馬温泉駅のすぐ近くに広がっています。
公衆浴場での立寄り湯はもちろんのこと、温泉街には無料で体験できる足湯コーナーもあるので気軽に有馬の名湯を楽しめます。
ソフトクリームや温泉まんじゅう、炭酸せんべいなど食べ歩きを楽しめるお店がたくさんあるのも嬉しいところです。
温泉街は自然に囲まれ、季節によって桜や新緑、紅葉などを鑑賞しながらの散策も素敵な思い出となることでしょう。
太閤橋下の有馬川散策路や、和風情緒たっぷりの湯本坂付近の散策もおすすめです。
住所 : 兵庫県神戸市北区有馬町
マップ: Googleマップ
アクセス :
神戸電鉄・有馬温泉駅下車すぐ
阪神高速道・西宮山口南ICより5分
※有馬温泉の関連記事: 日本三名泉・有馬温泉の見どころ総まとめ!おすすめの旅館から日帰り温泉、観光スポットまで
文豪・志賀直哉の小説、『城の崎にて』の舞台となったことで知られる城崎温泉。
浴衣の似合う和風情緒あふれる温泉地として、国内だけでなく海外からの観光客も魅了してやみません。
日本海に面した兵庫県北部・豊岡市に位置し、大谿川沿いの柳並木と古風な木造建築は風情たっぷりです。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で二つ星を獲得したほか、環境省と観光庁が後援する「温泉総選挙2016 インバウンド部門」でも第1位を獲得するなど、国内外で高い評価を得ています。
城崎温泉は1300年以上の歴史を持っています。
奈良時代初期の養老元年(717年)、この地を訪れた高僧・道智上人が、難病で苦しむ人々を救うために千日間の修行をした結果、720年に温泉が湧出したと伝えられています。
令和2年(2020年)はちょうど開湯から1300年目。
各種記念イベントが計画されていますが、開湯の時と同じようにコロナ禍の沈静をお願いしたいものですね。
この他にも開湯のいわれとして、舒明天皇の御代にコウノトリが発見したとの説も残されています。
江戸時代には温泉番付で「西の関脇」にランクインされるほど栄え、明治以降は志賀直哉のほかにも多くの文人墨客が訪れる地となりました。
城崎温泉でおすすめの楽しみ方は、「外湯めぐり」です。
道智上人が一千日祈願して湧出した「まんだらの湯」をはじめ、個性豊かな7つの外湯(共同浴場)を周遊して楽しめます。
すべて徒歩20分圏内にあり、外湯の外観も風情たっぷり。
外湯を巡りながら、魅力的な温泉街を散策してみましょう。
外湯めぐりには、「ぐるっと1日入り放題 城崎温泉1日入浴券(税込み1300円)」が絶対おすすめ。
個別に利用した場合、1回につき700円の料金がかかりますが、この入浴券を持っていれば7つのすべての外湯に1日中入り放題なんです。
またそれぞれの外湯で、その日で一番最初に入湯した人がもらえる「一番札」もぜひゲットしたいアイテムです。
1日ひとりずつ(男女別)しかもらえないレア品で、将棋駒型の木製札は記念になること間違いありません。
浴衣の似合う温泉街として、各旅館では外出用の浴衣を貸し出しています。
浴衣に着替えて街に出れば、温泉気分は一気に盛り上がります。
その他、城崎はグルメの宝庫。
ズワイガニやノドグロ、ホタルイカなど日本海の海の幸や、ブランド和牛・但馬牛など、おいしい食べ物がいっぱいあります。
時間があれば、城崎温泉の川向にある「城崎円山川温泉」にも足を運んでみましょう。
近い場所にあるにもかかわらず、城崎温泉とは違った趣を味わえます。
住所 : 兵庫県豊岡市城崎町
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR山陰本線・城崎温泉駅下車すぐ
北近畿豊岡自動車道・日高神鍋高原ICより国道312号線にて
コウノトリ但馬空港よりバスで40分
※城崎温泉の関連記事: 【兵庫県民が解説】城崎温泉のおすすめ観光スポット5選!外湯めぐりや絶品グルメ、人気のホテル・宿も紹介
出雲は神々の住まう地といわれ、大国主命らが活躍する神話のふるさとです。
出雲大社をはじめパワースポットがたくさんありますが、今回ご紹介する玉造温泉もまた「神の湯」と称されるパワースポットのひとつ。
勾玉をシンボルにした可愛らしい温泉街、美肌効果抜群の温泉、縁結びが叶うスポットも充実しており、特に女性におすすめしたい温泉地です。
宍道湖に注ぐ玉湯川沿い位置し、松江城や宍道湖畔など主要観光地も徒歩圏内にあります。
玉造温泉のはじまりは奈良時代頃といわれていますが、出雲神話に登場する少名毘古那神(スクナビコナ)が発見したという有難い説も存在します。
いずれにしても奈良時代の722年頃に編纂された『出雲風土記』にも記述があることから、その頃には存在していたことは間違いないようです。
「この温泉に一度入浴すれば肌が若返り、二度入浴するとどんな病も治癒してしまう」とされ、当時から「神の湯」として尊重されてきました。
特に美肌効果は抜群で、清少納言も『枕草子』のなかで玉造温泉について記載しています。
玉造温泉といえば「勾玉」。
勾玉橋にあるオブジェなど街のあらゆる場所で見かけます。
古代から玉造は勾玉の特産地であり、三種の神器のひとつ・「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」もこの地で造られたと伝わります。
そもそも玉造とは「勾玉を造る人」の意味で、この地で良質な青メノウが産出されたことから、勾玉職人が多く集まっていました。
八尺瓊勾玉を造ったとされる櫛明玉命を祀る「玉作湯神社」は、玉造温泉の「湯の神」としての少名毘古那神と大国主命も合祀しています。
玉造温泉の温泉街には、恋にまつわる魅惑のスポットが満載です。
触ると幸せになれる「しあわせの青めのう」や「願い石」、橋の上で写真を撮ると幸せになれる「恋叶い橋」、池の鯉に餌をあげると恋が寄ってくる「恋来井戸」などユニークなスポットがたくさん。
清巌寺にある「おしろい地蔵さま」は、自分の肌の気になる部分と同じ部分におしろいを塗ると美肌祈願に効果があるといわれ、「湯薬師広場たらい湯」の温泉水もまた美肌効果抜群です。
こちらの温泉水は持ち帰り可能で、ボトルを購入すれば、化粧水スプレーとして嬉しいお土産にもなりますよ。
川辺にある足湯スポットや、気軽に楽しめる日帰り温泉施設など、温泉機能も充実しています。
こんなキュートな温泉街を、ぜひとも散策したいですね。
住所 : 島根県松江市玉湯町玉造
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR山陰本線・玉造温泉駅下車徒歩30分、バス5分
出雲縁結び空港からバスで30分
日本最古の温泉といわれる道後温泉のはじまりは、縄文時代の3000年以上前と推定されます。
これまでご紹介した有馬温泉や玉造温泉が飛鳥時代や奈良時代の開湯だったことから察すれば、ケタ違いに古いです。
神代の伝説まで遡れば、怪我をした白鷺が発見したとか、少名毘古那神(スクナビコナ)が発見したとか、これまでの温泉と同じような話も残っています。
いずれにしても飛鳥時代の頃には名湯として知られていたようで、聖徳太子や景行天皇、天智天皇ら当時の皇族も行幸したと伝えられています。
夏目漱石や地元出身の正岡子規など明治の文豪にもゆかりがあり、漱石の代表作『坊ちゃん』でも、道後温泉が触れられています。
西日本最大級の温泉地であり、松山市を代表する観光スポットのひとつです。
道後温泉のシンボルといえば、国の重要文化財にも指定されている共同浴場・道後温泉本館。
初代道後湯之町町長だった伊佐庭如矢によって、明治27年(1894年)に建設されました。
莫大な建築費用がかかったため、町長の伊佐庭は自分の給与をすべて工事費に充て、自らは無給で通したといわれます。
重要文化財でありながら現役の共同浴場という珍しい存在で、平成21年(2009年)にはミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで最高位三つ星を獲得しました。
本館の太鼓台・振鷺閣が鳴らす時報の太鼓音も現役で、環境庁の「日本の音風景100選」に認定されています。
重要文化財の格式高い外観から、さぞかし高額な入浴料かと思いきや、1階の「神の湯」の入浴料はわずか420円!
銭湯感覚で利用できるのが嬉しいところです。
温泉街は、この道後温泉本館を中心に広がっています。
市電の道後温泉駅前にある公園・放生園周辺には足湯や「坊ちゃんカラクリ時計」、SLの「坊ちゃん列車」などが設置され、ちょっとした観光スポットになっています。
道後温泉本館のほかにも、別館の「飛鳥之湯」、「椿の湯」など共同浴場があり、本館とは違った趣を楽しめます。
道後温泉は四国最大の都市・松山市の中心近くに位置しているために、落ち着いた温泉街の雰囲気はありません。
駅前から延びる商店街・「道後ハイカラ通り」でショッピングやグルメを楽しみながら、賑やかな温泉街を散策してみてください。
住所 : 愛媛県松山市道後湯之町
マップ: Googleマップ
アクセス :
伊予鉄道城南線・道後温泉駅下車すぐ
松山自動車道・ 松山ICより20分
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九州にある温泉地といえば、「地獄めぐり」の別府温泉が有名ですが、同じ大分県内にある湯布院温泉も根強い人気があります。
別府(別府市)と湯布院(由布市)は隣接しており、その移動時間は1時間以内と近距離ですが、雰囲気は全く異なります。
別府の温泉街が雑多で歓楽街化しているのに比べて、湯布院は古き日本の原風景を感じさせる田舎町といった印象です。
地獄めぐりなど観光資源が豊富な別府に対して、湯布院には全国的に有名な観光スポットはほとんどないかもしれません。
ライバル関係にある両温泉ですが、観光よりもゆっくりと温泉を楽しみたい人には、湯布院温泉の方がおすすめです。
湯布院温泉は霊峰・由布岳(豊後富士:1583m)の麓に広がる温泉地です。
温泉の湧出量と源泉数は日本第2位と豊富な湯量に恵まれています。
ちなみに第1位はライバルの別府温泉場なので、このエリアは日本一の温泉天国であることがわかりますね。
「九州の軽井沢」とも称される湯布院は、標高500mの高原にあるリゾート地。
過去に何度もリゾート地計画がありましたが、住民の反対で頓挫、今でも大型ホテルや歓楽街は存在せずに田園的な雰囲気を残しています。
朝霧が幻想的な金鱗湖周辺にはオシャレなカフェや雑貨店立ち並び、湯布院駅前から続く「湯の坪街道」では和風情緒たっぷりの散策を楽しめます。
イギリスのコッツウォルズ地方を再現した可愛らしい「湯布院フローラルヴィレッジ」や、ステンドグラスの教会博物館など高原リゾートの要素も盛り沢山!
観光辻馬車やスカボローに揺られながら、雄大な大自然をのんびりと満喫するのも至福の幸せです。
都会の喧騒を忘れて、心身ともにリフレッシュできる湯布院は癒しの旅になること間違いありません。
住所 : 大分県由布市湯布院町
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR久大本線・湯布院駅下車すぐ
大分自動車道・湯布院ICより10分
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全国でも屈指の人気温泉地として知られる黒川温泉。
熊本県の阿蘇のさらに奥地、大分県との県境に近い旅館数30軒ほどの小さな温泉街です。
交通の不便さと話題性に乏しいこともあり、30年ほど前には地元の人すら知らない秘境の温泉でした。
存続の危機になかで温泉街の有志が立ち上がり、魅力ある街づくりとキャンペーンを導入した結果、現在の地位を確立するに至ったのです。
黒川温泉の中心に祀られている「黒川地蔵尊」。
この場所に温泉開湯の由来となった地蔵の首が安置されています。
むかし病弱な父と暮らしていた親孝行の農民が、父に瓜を食べさせたいあまり、瓜畑から瓜を盗んでしまったそうです。
運悪く地主に見つかってしまい、打ち首になってしまいますが、切り落とされたのは農民の首ではなく地域で祀られていた地蔵の首。
地蔵が農民の身代わりとして首を落とされていたのです。
やがて肥後細川家の武士が、この首を自領で祀ろうと持ち去ろうとするのですが、黒川のあたりで「ここに安置してほしい」との地蔵のお告げがあり、安置した場所から温泉が湧いたといわれています。
昭和の頃まで衰退していた黒川温泉ですが、魅力ある温泉街に再生したいとの地元有志の努力もあり、平成になって急変貌を遂げました。
乱立していた看板はすべて撤去、樹木の植樹や選定を徹底し、野趣に富んだ露天風呂を旅館に導入するなど、温泉街が一丸となって「上質な里山」づくりに取り組んだのです。
黒川温泉のコンセプトは、「黒川温泉一旅館」!
30軒の宿と里山の風景すべてを「一つの旅館」として捉え、街全体でアットホームなおもてなしを心掛けています。
山奥の渓谷にある黒川温泉には大型ホテルはなく、こじんまりとした和風旅館が主流。
ひとつひとつの旅館が「離れ部屋」、小路が「渡り廊下」の雰囲気です。
黒川温泉の温泉を楽しむのには、「入湯手形(1300円税込)」がおすすめです。
木製の可愛い手形で、温泉旅館・共同浴場28か所から、好きな湯を3か所選んで入浴することができます。
すべての湯を制覇したご褒美には、名前を旅館組合に掲示してもらえるうえ、特製の刺繍入りタオル&記念巾着のプレゼントもあります。
里山の情緒あふれる温泉街散策は、浴衣がとても似合います。
時間があれば、阿蘇の雄大な大自然のなかで、トレッキングにも挑戦してみましょう。
住所 : 熊本県阿蘇郡南小国町
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR九州・熊本駅から九州横断バスで3時間・阿蘇駅から1時間
九州自動車道・熊本ICより90分
観光地化された温泉街、素朴な味わいを残す温泉街、うらさびれた雰囲気のある温泉街。
全国には、温泉の数だけ様々な温泉街が存在します。
ぜひ本記事を参考にお気に入りの温泉街を見つけてみてください。
最終更新日 : 2023/11/08
公開日 : 2020/07/30