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中東にあるレバノンは、日本人の旅行先としてはまだまだマイナーな存在ですが、名前だけならなんとなく耳にしたことがあるかもしれません。
中東の観光地といえば、ペトラ遺跡でお馴染みのヨルダンやドバイなどが有名ですよね。
これらの国に比べると、レバノンの知名度はまだまだ低いのが現状。
海外でわりと見かける日本人観光客も、ここではほとんど出会うことがありません。
だからこそ、あえて訪れてみたいという声も聞かれます。
約5000年以上の歴史を誇るレバノンには、興味深い見どころが多くあります。
この地はフェニキア人によって築かれた後、中東とヨーロッパを繋ぐ交易の中継地として繁栄しました。
ビブロスやバールベックなど国内には大規模な遺跡がいくつも点在し、その多くが世界遺産に登録されています。
歴史に興味がある方は、ぜひ沿岸部の都市を中心に観光してみてください。
また、都市部から少し足を延ばすだけで美しい自然に出会えるのもレバノンの魅力です。
レバノンは豊かな自然に恵まれた美しい国です。
国土は、日本でいうと岐阜県と同じくらいの大きさ。
地中海に面する西側沿岸部を除いて、ほとんどは緑豊かな山岳地帯で覆われています。
国名はフェニキア語で「白い」という意味で、頂上付近が冠雪するレバノン山脈の景色が由来なのだそう。
見どころは各地に点在しているのですが、すべて首都・ベイルートを拠点に観光することができます。
訪れる地域によって景観だけでなく文化も全く異なるので、短期間の旅行でもかなり楽しめるのが特徴です。
国名:レバノン共和国
首都:ベイルート(Beirut)
国土面積:10,452平方km(岐阜県とほぼ同じ)
人口:約526万人(2021年時点)
宗教:キリスト教・イスラム教
言語:アラビア語・フランス語
時差:-7時間(サマータイム期間中は-6時間)
通貨:レバノン・ポンド(LBP)
2022年6月現在、日本からレバノンへの直行便は運航されていません。
レバノンを訪れる場合は、中東やヨーロッパの主要都市を経由してアクセスすることになります。
乗り継ぎ時間にもよりますが、日本からレバノンまでの所要時間は最短約17時間です。
また、レバノンはイスラエルおよびシリアと国境を接していますが、国交や現地情勢などの都合により、陸路でのアクセスは事実上不可能となっております。
レバノンの玄関口は、首都・ベイルート南部に位置するラフィク・ハリリ国際空港。
空港から市内中心部へは車で約15分です。
ミニバスも存在しますが、タクシーを利用するのが一般的。
空港内では無料Wi-Fiを利用することができるので、UberやBoltなどの配車アプリで乗車料金の目安を確認しておくと良いでしょう。
後ほど詳しく説明しますが、これらのアプリを利用する場合でも支払いは現金にするのがおすすめです。
タクシーは基本的に現地通貨での支払いとなりますが、ドルやユーロなら受け付ける運転手も存在するので、必要に応じて乗車前に確認するようにしましょう。
ちなみに、筆者が訪れた2022年4月時点では、市内中心部まで片道7~10ドル程度が相場でした。
日本のパスポートを所持している方は、観光目的で1ヵ月以内滞在する場合、無料でアライバルビザを取得することが可能です。
出入国に関しては全体的にスムーズな印象で、事前の準備が必要な書類は特にありません。
ただし、レバノンと敵対関係にあるイスラエルへの渡航歴があると認められる場合は、入国を拒否される可能性が高いです。
イスラエルを訪れたことがある方は、現在使用しているパスポートにイスラエルへの渡航を示す証拠があるかどうかを確認した上で旅行を計画するのが無難でしょう。
※ レバノン入国における新型コロナウイルス関連情報は、在レバノン日本国大使館の 公式サイト をご覧ください。
レバノンへの入国審査では、パスポートの他に出入国カードを提出することが義務付けられています。
これは観光などの目的で特定の国を訪れる際に必要となる用紙です。
大抵の場合は機内で配られるので、移動中にサクッと記入を済ませてしまいましょう。
記入内容は全部で15項目。
名・姓、父親の名、生年月日、国籍、性別、出生地、旅券番号と発行地・有効期限を順番にローマ字で記入していきます。
出入国カードは2枚1セットで、これらの他に「乗機または降機地(都市)、職業、訪問目的、滞在先」の4点を記入する必要があります。
滞在先はホテルやゲストハウスなら名称を、友人宅やAirbnbであれば住所を明記してください。
2022年6月現在、首都ベイルートをはじめ、サイダ、ビブロスなどの観光地を含むレバノン全域には、外務省による危険情報が発出されています。
外務省が定める危険度は、レベル1。
日本はとても治安が良い国なのであまり実感が湧かないかもしれませんが、実は日本人観光客に人気であるインドも全域がレベル1以上に指定されています。
中東情勢は頻繁に変化するため、渡航を検討する際は必ず現地の治安情報をチェックするようにしましょう。
各地域の危険度や安全に関する最新情報は外務省が運営する 海外安全ホームページ でご確認いただけます。
レバノンに渡航する際は、入国前に現金を用意する必要があります。
レバノンの通貨価値は2019年の経済危機以降かなり不安定となっており、それに伴うインフレも深刻な状態です。
筆者が訪れた2022年4月時点、1ドルあたりの公式レートは約1,500LBP。
これは銀行での両替、もしくは一般的なクレジットカードで決済を行う際に用いられる為替レートです。
一方、国内にはドルやユーロを中心とする外貨を取り扱う両替所(通称:ブラックマーケット)も数多く存在します。
こちらで採用されているのは「闇レート」と呼ばれるもの。
公式レートに比べ16〜17倍以上(1ドル=25,00LBP)の現地通貨を受け取ることができます。
おすすめの両替所は「OMT」。
レートは日々変動するので、 こちら で確認しながらタイミングを見て両替することをおすすめします。
レバノンにはキリスト教をはじめ、様々な宗教を信仰する人々が暮らしています。
総人口に占めるイスラム教徒の割合は半数以上とされ、特にサイダやスールなどレバノン南部に位置する町はイスラム色が強い傾向にあります。
日本に居るような感覚で肌を露出すると失礼にあたる可能性があるので、真夏でも軽く羽織れるものを持ち歩くと便利でしょう。
ベイルート(Beirut)は「中東のパリ」として親しまれるレバノンの首都です。
街の中心部にはヨーロッパ調の建造物が多く立ち並び、モダンな雰囲気が漂っています。
2020年に発生した大規模な爆発事故の影響により、街中には損壊した建物も多く残りますが、少しずつ復興の歩みを進めている模様です。
ここでは、異国情緒たっぷりのベイルートにあるおすすめの観光スポットをご紹介します。
スルソーク宮殿は、かつてオスマン帝国との貿易で財を成したスルソーク家が所有していた邸宅です。
この建物はレバノンがオスマン帝国の統治下にあった17世紀半ばに建造されました。
ベイルートに残るものでは、数少ないオスマン時代の建物の1つであると言われています。
豪華な内装がスルソーク家の豊かな生活を物語っています。
すぐ近くには18世紀の邸宅を利用した無料の美術館もあるので、合わせて訪れてみてください。
住所 : Rue Sursock, Ashrafieh, St. Nicolas, Beirut, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ラフィク・ハリリ国際空港より車で11分
電話番号 : +961 1 218 720
定休日 : なし
営業時間 : 10:00〜18:00(木曜は12:00〜21:00)
入場料 : 無料
公式サイト : スルソーク宮殿
ベイルート国立博物館は、中東でも屈指の充実度を誇るといわれるレバノン最大の考古学博物館です。
バールベックやビブロスをはじめ、レバノン全土の遺跡から集められた収蔵品数は約10万点以上に及びます。
各地で出土した重要な遺物を展示しているので、これらの遺跡を訪れたことがない人でも楽しむことができます。
また、レバノンの遺跡を見学した後に訪れれば、歴史への理解がさらに深まること間違いなし。
内部は時代ごとにエリア分けされているので、興味のある場所だけをピンポイントで見ることも可能です。
全体的な所要時間は、約1時間半から2時間が目安。
ぜひ時間をかけてゆっくりと見学をお楽しみください。
住所 : Museum Street, Beirut
マップ : Googleマップ
アクセス : ラフィク・ハリリ国際空港より車で10分
電話番号 : +961 1 426 703
定休日 : 月曜
営業時間 : 9:00〜17:00
入館料 : 大人 5,000LBP/子ども 1,000LBP
モハメド・アル・アミン・モスクは、レバノン最大のモスクです。
2008年に築かれたばかりの新しい建物ですが、市内でも圧倒的な存在感を放つことからベイルートのランドマークとしてお馴染み。
青いドームを囲むように立ち並ぶのは、ミナレットと呼ばれる塔。
その高さは、なんと65mに及びます。
イスラム教の礼拝時は、ここから礼拝を呼びかけるアザーンが流れます。
内部のデザインは豪華絢爛そのもの。
筆者が訪れた際はちょうど礼拝を行っている最中でした。
イスラム教徒でなくても見学に訪れることは可能ですが、日常的に使用されているモスクなので、入場する際は服装に注意が必要です。
住所 : Martyrs' Square, Amir Bachir, Beirut
マップ : Googleマップ
アクセス : ラフィク・ハリリ国際空港より車で10分
電話番号 : +961 3 07 0821
レバノンを代表する景勝地の1つとして親しまれるのが、こちらのスポットです。
都会の中心部でもご覧のように美しい自然を楽しめるのは、ベイルートならでは。
鳩の岩は、高さ22m・幅15mを誇ります。
海は透明度が高く、夏には多くの行楽客で賑わいます。
春に訪れれば周辺に咲き誇る色鮮やかな花々も楽しめますよ。
左手に見える崖は陸続きになっており、歩いて行くことも可能です。
ちなみにこの場所、ベイルート屈指の夕日鑑賞スポットとしても知られています。
訪れる時間帯によって表情が全く異なるので、時間に余裕のある場合は2度訪れてみることをおすすめします。
1836年にアメリカ人宣教師によって発見されたといわれる鍾乳洞です。
ジェイタ洞窟が位置するのは、ベイルートの北約15km地点。
ベイルート近郊で自然豊かな場所をお探しの方にはかなりおすすめのスポットです。
鍾乳洞は石灰岩で出来ており、その長さはおよそ9kmに渡ります。
一般公開されているのは、そのうちの約500m。
鍾乳洞の内部は2層構造になっており、共通のチケットでそれぞれ見学することができます。
チケットには船で鍾乳洞の中を探検するクルーズ体験も含まれているので、観光にちょっとしたアクティビティーをプラスしたい方には最適でしょう。
住所 : Valley of the Dog River, Keserwan, Beirut, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ラフィク・ハリリ国際空港より車で31分
電話番号 : +961 9 220 840123
定休日 : 月曜
営業時間 : 9:00〜17:00
入場料 : 一般 18,315LBP/子ども(15歳以下)10,270LBP ※4歳以下は無料
公式サイト : ジェイタ洞窟
レバノン北部は古くからフェニキア人が住み、交易の中心として栄えたエリアです。
バビロニアやローマ、ペルシアなど様々な民族による支配が繰り返されたことで知られ、多様な表情を持ちます。
特に世界遺産であるビブロス遺跡は、レバノンを訪れるなら見逃せないハイライトの1つです。
ビブロスはフェニキア人発祥の地として親しまれる古代都市です。
この地はアルファベットの元になったフェニキア文字が生まれた地としても知られています。
その歴史は紀元前3000〜4000年までさかのぼり、遺跡には様々な時代の遺構が残されています。
主な見どころとしては古代の神殿、住居、ローマ劇場、および要塞などが挙げられます。
この遺跡ではフェニキアの他にもローマや十字軍、マムルーク朝時代の遺構も見つかっているのだそう。
見どころは非常に多く、代表的な遺構を巡るだけでも約1時間は必要となります。
ベイルートから日帰りツアーで訪れる場合は、なるべく早い時間帯に出発するようにしましょう。
住所 : Byblos, Jbeil, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +961 9 540 001
定休日 : なし
営業時間 : 8:00〜18:30
入場料 : 8,000LBP
ビブロス遺跡の外には、飲食店や土産物店が立ち並ぶオールドスークがあります。
スークはアラビア語で「市場」を表す言葉ですが、ビブロスのスークは観光客で賑わうショピングストリートといった表現が似合うおしゃれなスポットです。
ここでは、レバノンの国旗をモチーフにした雑貨や伝統工芸品など、バラエティー豊かな商品が手に入ります。
レバノン各地にはスークが点在していますが、これほど観光客に特化した場所は他にありません。
レバノンのお土産をお探しの方は、ぜひビブロスのオールドスークをチェックしてみてください。
レバノンでリゾート気分を味わうなら、アンフェ(Anfeh)がおすすめです。
地中海のリゾート地といえばギリシャのサントリーニ島が有名ですよね。
実は、レバノンにもギリシャのような雰囲気の場所があるのをご存知でしょうか。
白を基調とした建物が立ち並ぶ景観は、まさに「リトルギリシャ」と呼ぶにふさわしい存在です。
場所は少し分かりにくいのですが、アンフェビーチのミニ風車を目指してアクセスするとスムーズだと思います。
駐車場に着いたら右手にある階段を上って、反対側に回ってください。
素敵な景色は、もうすぐそこです!
まだ日本人にはほとんど知られていない穴場の観光スポットです。
中東といえばイスラム教のイメージが強いかもしれませんが、先でも述べた通りレバノンにはキリスト教徒も一定数存在します。
レバノンの治安がなかなか安定しないのは、これら2つの宗教が主権を巡って対立しているからとされています。
7世紀にアラブ人が侵攻してきた際には、十字軍の味方をしてイスラーム軍と戦いました。
カトリック系でありながら東方教会の祭式と儀礼を重んじるマロン派は、世界でも比較的珍しい存在なのだそう。
教会があるのは「世界で最も古い都市」の1つに数えられる「バトラウン(Batroun)」という町です。
現在見られる建物は20世紀に建造されたものですが、土地そのものは十字軍の教会の跡地であると信じられています。
ゴシック及びビザンチン、ローマの3様式を折衷した独特の建築デザインは必見です。
レバノンでは最大、かつ最も美しい教会の1つであると言われています。
住所 : 1400, Batroun, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ベイルート中心部より車で51分
営業時間 : 8:00〜19:00(曜日によって前後する可能性あり)
バトラウンのオールドスークは、石造りの建物が立ち並ぶ美しい景観が魅力。
各入口には半円状の装飾が施されています。
これは他のスークには見られない特徴なので必見です。
これらの建造物は、かつて商人や実業家によって建てられたものなのだそう。
現在ではカフェやレストラン、ブティック、バーなどに改装されて営まれています。
食べ歩きグルメも充実しており、レバノン人も週末に訪れる人気の観光地として親しまれています。
レバノン南部にもフェニキア人が築いた都市国家が存在します。
スール(Sour)とサイダ(Saida)は、ベイルートから車で40〜60分程で行けるので、日帰りでも気軽に観光を楽しむことが出来ます。
このエリアにはイスラム教徒が多く暮らしており「ザ・中東」といった雰囲気が味わえます。
人々の活気で賑わう市場や生活感溢れる路地をお探しの方には最適でしょう。
レバノンには6000年以上に及ぶ石鹸作りの伝統が受け継がれています。
第3の都市で知られるサイダには17世紀に建造された石鹸工場を改装した博物館があるので、興味のある方はぜひ立ち寄ってみてください。
内部は意外とコンパクトな造りですが、石鹸作りのプロセスを効率的に学べるような工夫が施されています。
説明書きは英語・アラビア語・フランス語の3種類。
残念ながら日本語は含まれていませんが、目で見るだけでも十分楽しめる内容となっております。
古代の石鹸作りについてさらに詳しく知りたい人には、無料のガイドツアーがおすすめ。
レバノン旅行を機に、あえて石鹸の魅力に目を向けてみるのも良さそうですね。
住所 : Al Moutran Str., Haret Audi, Old Town Saida, Sidon, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ベイルート中心部より車で40分
電話番号 : +961 7 733 353
定休日 : なし
営業時間 : 8:30〜18:00
入館料 : 20,000LBP
公式サイト : 石鹸ミュージアム
黄色で統一された美しい外観が目を惹くこちらの建物は、1721年に建造されたオスマン様式の邸宅です。
サイダは17世紀にオスマン帝国によって支配された後、商業の拠点として親しまれました。
街にはこの時代に建造されたオスマン建築がいくつか残されているのですが、その数は限られているのだそう。
ダバン宮殿はそのうちの1つで、かつては貴族の私邸として使用されていました。
建物は通りに面してはいるものの、居住者のプライバシーを確保するために玄関が内側に設けられています。
入口はかなり分かりづらいので、訪れる際は地図アプリを起動するのが理想です。
内部は現在一般公開されており、細やかな装飾が見られるほかアンティーク家具なども展示されています。
レバノン南部にある建物の多くは20世紀後半の内戦によって破壊されてしまったので、このように古い建物が保存されているのは貴重なことです。
宮殿に一歩足を踏み入れると、そこには当時を想わせる豊かな生活空間が広がっています。
内戦中はイスラエル軍によって爆撃されてしまったそうですが、長年の修復作業を経て今に至ります。
住所 : Al Moutran Street, Saida, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ベイルート中心部より車で40分
電話番号 : +961 7 720 110
営業時間 : 9:00〜18:00
入館料 : 20,000LBP
公式サイト : ダバン宮殿
サイダにはオスマン時代に建造されたキャラバンサライも存在します。
これは隊商のための宿泊施設および取り引きの場として利用されていました。
キャラバンサライは中東にみられるほかペルシアや中央アジアにも広く点在し、その多くがバザールやスークに隣接しています。
一時期はフランスの領事館として利用されていたそうですが、現在では中庭で定期的にイベントが開催されています。
内部は自由に歩いて見学できるので、ぜひ訪れてみてください。
住所 : Historical City, Saida, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ベイルート中心部より車で39分
電話番号 : +961 7 727 344
定休日 : なし
営業時間 : 8:00〜16:00
料金 : 無料
中東ならではの異国情緒を味わうなら、レバノン南部が最適です。
サイダのオールドスークは迷路のような造りで、路上には様々な店が軒を連ねています。
こちらは筆者が偶然見つけた地元のベーカリー。
デーツが入った菓子パンが70円程で楽しめます。
その他にもファラフェルやシャワルマなどローカルな食べ物も格安で販売されているので、小腹が空いたら探してみてください。
フェニキア人の海洋貿易の拠点として栄えた港町、スール(Sour)。
首都ベイルートの約80km南、サイダからは車で約35分の場所に位置しています。
この街の歴史は紀元前2500年までさかのぼり、紀元前11世紀から紀元前9世紀に最盛期を迎えたと考えられています。
ちなみに、チュニジアにあるカルタゴは、スールの植民都市として建造されたのが始まりなのだそう。
世界的な知名度を誇る古代遺跡であるだけに、かつてスールが誇った権力の大きさが窺い知れます。
アルバス考古学遺跡は、この街に残る重要な史跡の1つで世界遺産に登録されています。
主な見どころは、高さ約20mを誇る巨大な凱旋門とそこに続くローマ街道です。
また、大浴場やローマ劇場、競技場なども保存状態が良く見応えがあります。
敷地は広大で見どころが多いので、見学に訪れる際は最低でも45分以上の所要時間が必要です。
住所 : Route 51,Tyre, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ベイルート中心部より車で約70分
電話番号 : +961 7 142 8846
定休日 : なし
営業時間 : 8:30〜19:00
入場料 : 6,000LBP
アルバス考古学遺跡から約2km西へ進むと、地中海に面したローマ遺跡が現れます。
こちらは紀元前3000世紀までさかのぼる途方もない歴史を有する古代の港です。
現在見られるのはローマ時代に築かれたものですが、アルバス考古学遺跡と共に世界遺産に登録されているので、合わせて訪れてみてください。
この遺跡で印象的なのは、なんと言っても青い海を背景に佇むアクロポリスの列柱でしょう。
列柱の間を突き抜ける通りには、幾何学的なモザイクアートが施されています。
これはローマ時代とビザンチン時代の様式を取り入れたものなのだそう。
今から2000年以上前に人々が同じ舗装道を歩いていたと思うと、なんだか胸が高鳴ります。
敷地内には、その他にもウォータースポーツ観戦に用いられたとされるアリーナや公共のローマ浴場跡などがあります。
古代の華やかな生活の面影を残す史跡の数々は必見です。
住所 : Abou Deeb Road, Tyre, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス : ベイルート中心部より車で約70分
電話番号 : +961 7 740 115
定休日 : なし
営業時間 : 8:00〜19:00
入場料 : 6,000LBP
レバノン山脈とアンチレバノン山脈との間に広がる標高約1,000mの高原地帯。
想像通りの緑豊かな山岳エリアで、夏はハイキング、冬はスキーなどが楽しめます。
この辺りは古くからワイン作りが盛んに行われており、その歴史は世界最古級と言われています。
時間に余裕のある際は、ぜひワイナリーに立ち寄ってみてください。
また、こちらには「中東三大遺跡」の1つに数えられる壮大な遺跡があります。
ベイルートからは少し離れていますが、訪れる価値ありだと思います。
「中東三大遺跡」の1つとして親しまれる古代遺跡で、世界遺産に登録されています。
バールベックは古代にフェニキア人が太陽神・バールを祀ったことに始まる、とても歴史深い町です。
遺跡はローマ時代に築かれたもので、バッカス・ヴィーナス・ジュピターに捧げられた3つの神殿で構成されています。
中東に残る古代遺跡の中でも規模が大きいだけでなく、保存状態が良いのが特徴。
2000年以上前に建造されたとは俄かに信じがたい優美な外観に、筆者も思わずうっとり。
写真はジュピター神殿の列柱付近で撮影したものです。
巨大なコリント式列柱は、バールベック遺跡を訪れるなら見逃せないポイントの1つ。
柱の高さは、およそ20mとされています。
現在では6本が残るのみですが、かつては54本の柱が建物全体を支えていたのだそう。
改めて当時の繁栄ぶりに心を動かされます。
住所 : Baalbek, Lebanon
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +961 8 370 645
定休日 : なし
営業時間 : 8:00〜17:30
入場料 : 20,000LBP
公式サイト : バールベック遺跡(ユネスコ)
バアターラの滝は、毎年春の時期しか見られないといわれる幻の滝です。
ベストシーズンは3〜4月、山岳地の雪解けと共にこちらも徐々に見頃を迎えます。
滝を囲んでいる崖は、恐竜が生きていた時代のものなのだそう。
2億3000年前に形成された地層は、どこか不思議な存在感すら感じさせます。
ちょっとしたタイムスリップ気分が味わえますね。
崖に連なる巨大な陥没穴は、全部で3つ。
滝の水はこれらの穴を通り抜けるように真っ直ぐと流れ落ちます。
4月下旬には近くの桜が満開に咲き誇るので、こちらもお見逃しなく。
アフカの滝は、通年楽しむことができるレバノン東部の自然スポットです。
高さ200mの崖から大量の水が勢い良く流れ落ちるダイナミックな景観が印象的なスポットです。
崖といっても、その上から水が流れ落ちるのではありません。
裂け目のように空いた巨大な洞窟から流れるという不思議な滝なのです。
滝つぼは訪れる季節によってターコイズブルーやエメラルドグリーンなど見え方が異なります。
バールベック遺跡からバアターラの滝へと向かう途中に位置しているので、時間に余裕のある方はぜひ立ち寄ってみてください。
海外で味わう料理は、旅の楽しみの一つ。
レバノンをはじめとする中東の食文化は、様々なハーブやスパイスを使用しているのが特徴です。
中でもレバノン料理は、ゴマやレモン、オリーブオイル、ハーブ、ヨーグルトを使った料理が多く見られます。
肉や魚のほか、特に野菜料理のラインナップが充実しているので、健康志向の方にもおすすめですよ。
ひよこ豆やそら豆を潰して作るひと口サイズのコロッケ。
レバノンだけでなく、中東諸国で広く愛されているB級グルメで、基本的にどこでも見つけることができます。
日本で親しまれるジャガイモのコロッケに比べ、ふんわりとした食感で軽い食べ応えなので、ついつい食べ過ぎてしまうことも。
中身には香辛料が混ぜ込まれており、こんがりと揚がった衣との相性が抜群です。
香辛料といっても辛い訳ではなく味付けの一種なので、辛いものが苦手な人でも安心して食べられますよ。
タブーレ(別名:タブーリ)は、刻んだパセリとトマト、タマネギを混ぜ合わせたサラダです。
日本では、せいぜい飾りとして用いられる程度のパセリですが、中東ではかなりポピュラーな食材として親しまれています。
味付けはレモンとオリーブオイル、そして塩・胡椒を加えるというシンプルなもの。
パセリが主役であるだけに食べるのに少し勇気が要りますが、意外とクセがなく食べやすいから驚きです。
筆者は薄焼きのパンに挟んで、軽くオリーブオイルをつけて食べるのがお気に入り。
さっぱりとした味わいなので、お肉や魚などの付け合わせとしてもおすすめです。
せっかくレバノンを訪れるなら、中東ならではのスイーツも見逃せません。
クナーファは、小麦粉で出来た生地にチーズやナッツを挟んで焼いたお菓子です。
その起源は13世紀までさかのぼり、古くより人々に親しまれてきました。
筆者もクナーファの大ファンで、中東に旅行する際は1日1回は必ず食べます。
チーズ好きなら、ぜひ試してきただきたい逸品です。
中東・レバノンの見どころを旅人の目線でご紹介しました。
レバノンは小さな国なので、短期間の旅行でも色々なスポットに行くことができます。
現地を訪れる際は、ぜひ本記事にしてみてくださいね。
最終更新日 : 2022/06/17
公開日 : 2022/06/17