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ブッシュクラフトの基本といえば「火起こし」です。
通常のキャンプであれば着火剤やライターでの火起こしが定番ですが、ブッシュクラフトでの火起こしの定番は「ナイフと火打ち石」。
ナイフを作って木を細かく削ったものに着火し、次第に火を大きくしていくという方法で着火します。
通常の火起こしとは異なり、そう簡単には火がつきません。
なかなか難しいので、ゲーム感覚で楽しめますよ。
このとき、落ちている枝は湿っているものも多いです。
できるだけ乾いた枝を選ぶようにしましょう。
拾ってきた枝の中で大きいものは着火しにくいため、カットする必要があります。
アックスがなくてもナイフと木の枝を使って「バトニング」を行うことで、薪を割ることができます。
鉛筆を削るような要領で、木の枝の皮を薄く剥いて着火しやすくした「フェザースティック」を作りましょう。
このとき、少し厚く削り、火が持続するようにしたフェザースティック「キンドリンフェザー」と、薄く削ってさらに着火しやすい「ティンダーフェザー」を作り分けておくと良いです。
ブッシュクラフトの基本は直火スタイル。
風で火が消えないようにするために、火床を作ります。
すり鉢状に穴を掘った周りを大きめの石で囲むのがベストです。
火床に、先ほど作った「キンドリンフェザー」や、拾ってきた枝の中から細めの枝や落ち葉を盛ります。
このとき、焚き付けの下に2〜3cm程度のスペースを作り、火種を入れやすいようにしておきましょう。
これで火付けのための準備は完了です。
火打ち石(ファイアスターター)で「ティンダーフェザー」に着火し、着火したら火種の上に「キンドリンフェザー」をくべて火種を大きくします。
写真のように麻ひもをはじめ着火剤として使えそうなアイテムがあれば、ティンダーフェザーを用意する必要はありません。
フェザースティックが燃えている間に、小枝や親指大の大きさの小さい枝に火を移していきます。
このとき、燃焼するために適度に空気をいれるのがポイント。
小枝は井形に組むと、空気がまわって燃焼効率が良いですよ。
小枝に火がついたら、徐々に大きい薪に火を移していきます。
焦って大きすぎる薪をくべてもなかなか火がつきません。
バトニングで作った細かい薪をくべていきましょう。
ブッシュクラフトスタイルでキャンプをするなら、泊まる場所の確保が必要となります。
いくらサバイバルといっても、地べたに寝てしまっては朝方の地面の底冷えで体温が低下してしまいます。
寝床の確保のためにはマットが欠かせないので、寝床となる場所にタープを張ると良いでしょう。
なお、タープは木の枝や幹にくくりつけて設営しますが、その時必要となってくるのが「ロープワーク」です。
ギア集めも魅力の一つであるオートキャンプと異なり、極力ギアを減らすという発想のブッシュクラフト。
カラビナや自在といった便利アイテムも使わず、ロープワークのみで設営するのがスタンダードです。
ちなみに、タープやマットすら持参せず、シェルターを木の枝と葉っぱで作る上級者向けの方法もあります。
サバイバルスタイルのブッシュクラフトはハードルも高いので、まずは火起こし、その次は自作カトラリー、その次はというように、段階を追って普通のキャンプから移行していくのが良いです。
ブッシュクラフトはどこのキャンプ場でもできるわけではありません。
まず、多くのキャンプ場は「直火禁止」であることが多いですし、木を拾ってきて燃やすのも規定に引っかかる可能性もあります。
ブッシュクラフトスタイルでのキャンプを楽しみたい場合は、キャンプサイトの規定をよく読むようにしましょう。
ブッシュクラフトは最低限の道具でキャンプを楽しむスタイル。
基本的に必要なのは、工作に使える「ナイフ」、火起こしに使える「ファイアスターター」、ライフラインである水を確保するための「水筒」などです。
ブッシュクラフトを象徴するアイテムであるナイフ。
木を削ったり火打ち石をこすったり、薪を割ったりとかなりハードな使い方をするため、丈夫で切れ味がいいものを選びましょう。
薪割りなどをすると、刃先にかなりのダメージを与えるので、定期的に研ぐなどしてメンテナンスを欠かさないようにしてください。
ブッシュクラフトの本場といえば北欧。
そんな北欧を代表するブッシュクラフト・ブランドが「MORAKNIV(モーラナイフ)」です。
スウェーデンに拠点を持つ創業125年以上を誇るナイフブランドで、ブッシュクラフトでは定番中の定番とされるナイフ。
そんなモーラナイフの中でも、ブッシュクラフトに特化したナイフが「ブッシュクラフト・アバイバル」です。
カーボンスチール製で切れ味の良いナイフは、表面に黒錆加工が施されておりサビに関しても考慮されています。
ラバー製のグリップやプラスティック製のシース(鞘)は、ともすれば高級感がないと捉えられがちですが、これは使いやすさを考慮されてのこと。
汚れてしまっても丸洗いできるので、衛生的というわけです。
ここまでは通常のモーラナイフの仕様ですが、「ブッシュクラフト・サバイバル」では、シースにファイアスターターとダイヤモンドシャープナーがついているのが特徴。
ファイアスターターをナイフの背でこすることで火花を起こすことができますし、切れ味が落ちてきたと感じるときはダイヤモンドシャープナーで砥ぐことが可能なのです。
まさにオールインワン・キットとも言える「ブッシュクラフト・サバイバル」、これからブッシュクラフトを始めようという方には是非おすすめしたいナイフです。
こすって火花を散らす、火打ち石「ファイアスターター」。
麻ひもや細かいフェザースティック「ティンダーフェザー」に着火して火種を作るためのツールです。
ファイアスターター同士をこするだけでなく、ナイフの背でこすって火花を散らすこともできます。
そうとはいえ着火に困ってしまう場合もあるので、予備としてライターやバーナーも持っていきましょう。
日本発、ブッシュクラフトを専門にするアウトドアブランドが「Bush Craft Inc.(ブッシュクラフト株式会社)」です。
ブッシュクラフト株式会社から発売されているファイアスターターがこの「オリジナルファイヤースチール2.0」。
2,700円という低価格ながら、12,000回繰り返して使えるというコストパフォーマンスの高さが魅力的なアイテムです。
ロッドが大きいため、大きいスパークを発生させることができたり、防水加工が施されており濡れても水気を拭き取ればすぐ使えたりといった、初心者の方にも扱いやすい仕様もポイントとなっています。
ライフラインでもある「水」を確保するためのアイテムが水筒です。
ステンレス製のシンプルなボトルだと、直接火にかけることができるので重宝しますよ。
直火にかけられる水筒としておすすめなのが、クリーンカンティーンの「リフレクト」。
ステンレスの削りだしのみでできており、プラスチックや塗料が溶け出す心配がないボトルです。
オフィシャルな方法ではないのですが、直火にかけてお湯をつくることができるので、料理のほか寝るときの湯たんぽとして使っているユーザーも多いのだそう。
ちなみに、直火にかける際は蓋は必ず外してくださいね。
木を削ったり割ったり、火を起こしたりするブッシュクラフトでは、手袋が必須アイテムです。
軍手でも良いのですが、せっかくであればアウトドア用の革手袋を用意してみてはいかがでしょうか。
キャンプ用手袋の定番といえば「GRIP SWANNY(グリップスワニー)」があげられます。
19世紀半ばにアメリカで生まれてから日本人の手に合うように改良され、現在では日本専用工場にて製造され続けているグローブです。
高価に感じるかもしれませんが、非常に丈夫で何十年も使っているキャンパーも多くいるという高品質なので、結果的には安価かもしれません。
革は使い込むほどに深みやツヤ、味が出てかっこよくなっていきますよ。
「ブッシュクラフトはサバイバルだ!」ということで、必要最低限の道具として紹介されることが多いのは、先ほどご紹介した「ナイフ」「ファイアスターター」「水筒」です。
エクストリームなブッシュクラフターは、本当にその3つだけを駆使してキャンプを行います。
ナイフを駆使して寝床やシェルターを作り上げ、食糧は狩りや採集で得てと、ブッシュクラフトはまさにサバイバルそのもの。
しかし、これからブッシュクラフトを始めようという方にとっては、そのようなキャンプスタイルはハードルが高すぎます。
ここでは、そんな方のためにおすすめの「ブッシュクラフトに持っていった方が良いアイテム」をご紹介します。
体と地面の間に敷くことで、地面の冷えが体に伝わらないようにするための「マット」。
日帰りなら問題ないですが、泊まりのキャンプなら必須アイテムです。
コンパクトに折りたためて空気を入れて膨らませるインフレータブルタイプと、くるくると折りたためるロールタイプがあります。
通常の登山ですと、圧倒的にインフレータブルタイプのマットが人気があります。
コンパクトで場所をとらないため、荷物の分量が削減できることが理由です。
ただ、サバイバルの意味合いが強いブッシュクラフトでのメジャーはロールタイプ。
インフレータブルタイプを地面に直接敷いてしまうと、穴あきの原因になってしまうためです。
マットはかさばるため、リュックに筒状に入れて、その中に荷物を詰め込んでいくというパッキングスタイルがおすすめです。
コットンやポリエステル素材でできたタープはブッシュクラフトにおいても必須アイテム。
シンプルな一枚の布でかさばらず、風や日差し、雨を防ぐほか、シェルターとしても活躍します。
通常タープを立てるためのポールを持っていく必要がありますが、そこはブッシュクラフト。
木の枝を立ててポールを自作したり、タープを木にくくりつけて設営したりします。
シンプルな構造のため、ブッシュクラフターの中には、自分で作ってしまうユーザーも多くいます。
ブッシュクラフトでは、イギリスのアウトドアブランド「DD Hammocks」から発売されている「DDタープ 4×4」が定番のタープ。
特徴は、一枚のスクエアの布でありながら、ロープを通すループが非常に多く設置されていること。
アレンジが自在なため、さまざまな状況に応じて張り方を変えることができるのです。
サバイバル好きの心をくすぐるオリーブグリーンカラーも嬉しいですね。
他にも、コヨーテブラウンやカモ柄などがラインナップされています。
せっかく頑張って自分で一から火を起こしたなら、料理を楽しみたいですよね。
焚き火料理がしたいなら、軽量・コンパクトなクッカーを持っていくと良いでしょう。
最小限の装備で自然と向き合う中での暖かい食事は、とても癒やされますよ。
また、「お肉を美味しく食べたい!」という方には鉄製フライパンがおすすめです。
リュックに入れるのであれば少し重たいですが、その分存分の美味しさを感じられますよ。
鉄製フライパンの代名詞といえばドイツの「turk」。
一枚の金属板を加工して作られている鉄製フライパンです。
熱された鉄がじわじわと全体的に温まるのと、鉄が熱を保つため高温での調理が可能なのが美味しさの秘密。
特に焼くことに関してはturkの得意とするところで、何を焼いても美味いという評判は、turkを手にした方みんなが言うセリフです。
サバイバルキャンプらしくステーキなど、豪快な肉料理をするならturkがおすすめです!
ブッシュクラフトでマストアイテムであるナイフを使えば、バトニングによって薪を割ることだってできます。
ただ、正直言って効率は悪く、大量の薪を割っておきたい場合などはかなりの手間がかかってしまいます。
そんなときにおすすめなのが、アウトドア用のハンドアックスを使って薪を割る方法。
木材を割るために特化したアイテムなので、当たり前ですが効率よく細かい薪を作り出すことができます。
ブッシュクラフトにおすすめなのがハスクバーナの「Husqvarna(ハスクバーナ)「キャンプ用斧 38cm」。
同社には、ヘッドが大きい「手斧」もラインナップされており、キャンプではどちらも活躍しますが、ブッシュクラフトには「キャンプ用斧 38cm」がおすすめ。
「手斧」は遠心力で薪を割りやすいのですが、ヘッドが大きいためブッシュクラフトでの細かい作業が苦手なのです。
それに対して、「キャンプ用斧」では細かい作業ができ、なんとフェザースティックも作れてしまうほど扱いやすいのが特徴。
ブッシュクラフトに欠かせない「ナイフ」のサブアイテムとして活躍してくれますよ。
アックスと同じ理由から、のこぎりを一本持っておくと細かい薪を切り出すのに重宝します。
また、アックスと異なりかさばらないので、パッキングにこまらないのがノコギリの嬉しいポイント。
アウトドア用の丈夫なノコギリでもいいですし、ホームセンターに売っている木工作業用のノコギリでも構いません。
コンパクトに折り畳めるノコギリとしてキャンパーの間で人気なのがシルキーのポケットボーイ。
刃渡りが13cmと、手元での作業などではさくさくと活躍してくれるちょうどいいサイズ感が人気の秘密です。
ブッシュクラフトでは基本的に水も現地調達になります。
キャンプ場の水に頼らずにきれいな水を確保するためには、浄水器が必要です。
小川や池などで得た水を浄水器にかけ、さらに煮沸すれば安全性は高まります。
炭や小石を用いて自分でろ過装置を作る方法もありますが、生命維持に欠かせない「水」の確保のために浄水器は持っておくと良いでしょう。
浄水器は、一つ持っておくと災害用にも役立つので、一つ購入してみるのはいかがでしょうか。
アメリカの定番アウトドアブランド「MSR(エムエスアール)」の浄水器。
国際援助隊やアメリカ軍でも採用されているというバツグンの実績を誇る浄水器です。
サイズも1リットルペットボトル程度とコンパクトなので、バックパックに入れられるのも嬉しいポイントですね。
様々なブッシュクラフトに必要なギアを見てきましたが、キャンプと異なり、装備はそこまでかさばらないことがおわかりいただけましたでしょうか。
これらの道具はバックパックに入れて、「サバイバル・スタイル」でブッシュクラフトに望むのがおすすめ。
どうせならバックパックも雰囲気満点のリュックをチョイスして、「サバイバル・キャンプ」を楽しみましょう!
サバイバルなキャンプスタイル「ブッシュクラフト」についてご紹介しました。
ブッシュクラフトは奥が非常に深く、上級者はナイフ一本ですべてやりきってしまうほど。
初心者の方は、そこまでとはいかなくても、例えば火起こしだけブッシュクラフトスタイルでやってみるなど「スローなブッシュクラフト」を楽しんでみるのがおすすめ。
火起こしなどの技術は万が一の災害などの際も役立ちますし、お子さんと一緒にトライしてみてはいかがでしょうか。
極限まで自然に近いキャンプスタイルは、火起こしをはじめ一筋縄ではいかないことも多く楽しいですよ。
最終更新日 : 2022/03/17
公開日 : 2019/05/21