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久里浜とは、横須賀市の南東部にある地域のことで、三浦半島のちょうど真ん中あたりに位置しています。
定義はややこしく、狭義では久里浜駅周辺や臨海部にある同地名(横須賀市久里浜)となりますが、実際にはもっと広いエリアを指すことが多いです。
住所は「久里浜」ではありませんが、丘陵部にある主要観光スポット「花の国」周辺や、平作川対岸にある自衛隊駐屯地(久比里)や住宅地(久里浜台)辺りも、広義では「久里浜」となります。
それだけでなく、久里浜地域外とされる野比や浦賀など近隣にも「久里浜」を名乗るスポットがあったりして、とても複雑です。
今回は久里浜と縁が深い近隣地域を含めて、一般的に「久里浜」と呼ばれているエリア全体を取り上げる対象にします。
江戸時代まで小さな漁村だった久里浜が、一躍日本の歴史に登場したのは江戸幕末の嘉永6年(1853年)6月のこと。
米国フィルモア大統領の開国親書を携えた米国艦隊(黒船)が浦賀に入港、徳川幕府が上陸地として指定したのが対岸の久里浜でした。
同艦隊のマシュー・ペリー提督は護衛を引き連れて久里浜に上陸。
これをきっかけに翌年には日米和親条約が締結されて、日本は鎖国体制を解き、開国・近代化の道を歩むことになったんです。
久里浜はペリーが上陸した地として名前が刻まれ、上陸場所は記念碑が設置された「ペリー公園」として開放されるなど、黒船やペリーにゆかりの深い地になっています。
温暖な気候と豊かな自然に恵まれた久里浜は、リゾート感溢れる居住地として、新たな移住者が増加傾向にあります。
久里浜駅にはJR横須賀線と京浜急行久里浜線が乗り入れており、東京や横浜方面へのアクセスも抜群です。
しかも横須賀線は終着駅。
京急線は車庫があるので、始発電車で座って通勤できることも魅力的なところ。
また、海からのアクセスも充実しており、久里浜港から南房総や伊豆大島までの航路の玄関口にもなっています。
横須賀といえば、ネイビー色あふれる軍港のイメージが強いかもしれませんね。
「軍港めぐり」や記念艦三笠がある「三笠公園」、アメリカンムードたっぷりの「どぶ板通り」など、多くの人が市中心部にあるミニタリーな観光スポットを思い浮かべると思います。
神奈川県民の人なら荒崎や立石海岸、「ソレイユの丘」など、相模湾沿いのリゾートスポットを挙げる人もいるかもしれません。
それでは、久里浜の有名な観光スポットってどこ?と聞かれて何件も名前を挙げられる人は、地元に長く暮らしている人か、かなりの「久里浜通」の人と言えるでしょう。
わざわざ観光目的で訪れる人が少ないと思われる久里浜ですが、実はユニークで魅力的なスポットが豊富に存在しています。
地元の人以外を除けば、知る人ぞ知る穴場的なスポットや、1日滞在しても飽きない充実のスポットまで、久里浜の観光地は多種多様!
そんな久里浜とその周辺のおすすめ観光スポットを、筆者と一緒に周遊してみましょう。
東京方面から玄関口となる久里浜駅までは、JR横須賀線と京浜急行久里浜線(本線)が乗り入れをしています。
横須賀線は久里浜駅が終点となり、東京駅からは約90分、品川駅からは約70分、横浜駅からは約55分の所要時間です。
京浜急行線を使用する場合、京急久里浜駅が終点となる便もありますが、終点の三崎口行に乗車すれば到着します。
品川駅からは快速特急で約60分、横浜駅からは約40分です。
JR久里浜駅と京急久里浜駅は少しだけ離れていますが、隣接しており、およそ2~3分程度で行き来することができます。
車を利用した場合、横浜横須賀道路・佐原ICから国道16号または国道134号線経由で、約15分で到着します。
南房総方面から東京湾フェリーを利用するアクセス方法もあり、こちらだと金谷港から久里浜港まで約40分です。
久里浜は、日本近代化のきっかけとなった「ペリー上陸の地」です。
ペリーや黒船に関する史跡や、こちらを記念して造られた施設が豊富に点在し、その足跡を満喫することができます。
また、広大な敷地を誇る「くりはま花の国」は、その名前の通り四季折々の花々が楽しめるだけでなく、1日中滞在しても飽きないアクティビティ充実の公園。
他にも久里浜海岸や久里浜港など、「横須賀の海」を楽しめるスポットも欠かせない存在です。
このエリアでは、夏の「くりはま花火大会」をはじめイベントも豊富に開催されているので、こうした時期に訪れても普段と違った久里浜が楽しめます。
ペリー提督の久里浜上陸を記念して造られた公園で、久里浜海岸に面した海沿いにあります。
園内には公園のシンボルである「ペリー上陸記念碑」や「ペリー記念館」が設置され、散策しながら歴史を学ぶことができる公園となっています。
広い敷地がある公園ではありませんが、約250本もの松が植樹され、久里浜の海と青い空との対比が抜群です。
市民の憩いの場であると同時に、多くのイベントが開催される会場としても利用され、毎年夏に催される「久里浜ペリー祭」のメイン会場でもあります。
このお祭りフィナーレを飾る「ペリー祭花火大会」は、毎年10万人近い来場客で賑わう、神奈川県内でも有数の人気大会です。
久里浜駅(京急)からペリー公園までの距離は約1.1kmです。
駅前からバスも運行していますが、徒歩でも20分程度の道程なので、ゆっくりと街の様子を散策しながら歩いてみるのも楽しいでしょう。
なお、駐車場は設置されていないので、車で訪れる人は「花の国」など近隣の駐車場に停める必要があります。
ペリー公園の前にあるシーサイド道路・県道211-212号線の愛称はズバリ「ペリー通り」。
久里浜港を経由して野比方面まで繋がっています。
公園の入り口付近の様子です。
公園内に設置されている「上陸記念碑」のエピソードが、日本語と英語で紹介されています。
道路の向こう側は久里浜海岸です。
「泰平の眠りを覚ますじょうきせん たった四はいで夜も寝られず」
蒸気船である黒船を、高級宇治茶の上喜撰にかけて、夜も眠れないほどの大騒ぎ…歴史の教科書に登場する、当時の幕府の混乱を詠った有名な狂歌ですね。
公園の入口に、この狂歌が描かれた石碑がありました。
園内中央部に堂々と鎮座するのが、ペリー公園のシンボルである「ペリー上陸記念碑」。
明治34年(1901年)7月14日、ペリーが久里浜に上陸したのと同じ日に除幕式が行われました。
当時の桂首相をはじめ、実際にペリー艦隊の一員として上陸した米国退役軍人など、両国から1,000人近くが参加して盛大に行われたそうです。
碑文にある「北米合衆國水師提督伯理上陸紀念碑」は、初代総理大臣だった伊藤博文が揮毫したものです。
上陸記念碑の裏側には、嘉永6年(1853年)の上陸を記念して建立した旨が、日本語と英語で描かれていました。
記念碑の後方にある白亜の2階建て建物が「ペリー記念館」です。
ペリーや黒船、黒船来航時の様子などの資料が展示・公開され、無料で入場することができます。
早速、中に入ってみましょう。
1階部分にはペリー提督の肖像、黒船のジオラマなどが展示されていました。
記念写真用の顔抜きパネルもあります。
2階に上がると、ペリー来航時の貴重な資料や、当時の米国海軍やペリー提督の足跡などが紹介・展示されています。
子供たちでも楽しめるように、床面が双六風になっている点もユニークですね。
写真左側にある胸像は、当時の浦賀奉行で、ペリー艦隊との交渉を担当した戸田伊豆守という人です。
公園の一番奥にあるのは児童広場。
黒船をモチーフにした複合遊具などもあり、小さな子供たちの憩いの場となっています。
歴史的にも貴重な公園でありながら、地元の人に愛される身近な公園という印象を受けました。
住所 : 神奈川県横須賀市久里浜7-14
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-834-7531(ペリー記念館)
定休日 : なし ※ペリー記念館は月曜日・年末年始
営業時間 : 24時間開放 ※ペリー記念館は9:00~16:30
料金 : 無料
地元の人以外を対象に「久里浜で一番有名な観光スポット」と聞いたら、こちらの「くりはま花の国」を挙げる人が多いかと思います。
敷地面積が約584㎡もある広大な緑地で、その名前のとおり四季折々の花々が咲き誇る園内には、大型遊具やレストラン、各種スポーツ施設などが点在している巨大アミューズメントパーク!
公園内は高低差が大きい上、あまりにも広すぎて徒歩での移動が大変なため、来客用にバスが運行しているほどです。
これほど設備が充実しているにも関わらず、基本的に無料で入園できる上、年中無休で開放しているという、至れり尽くせりの素晴らしい公園となっております。
この公園目当てに、横須賀市外からも含めて年間50万人を超える来客数がある理由も頷けます。
くりはま花の国へのアクセスは良好で、JR・京浜急行線の久里浜駅から歩いても、10~15分程度で辿り着くことができます。
車で訪れる場合、駅に近い正門側(第1駐車場)と海側(第2駐車場)に2か所駐車場が設置されていますが、行先や目的を絞って選ぶようにしましょう。
ポピー・コスモス園や冒険広場を中心に楽しみたい場合は第1駐車場、ハーブ園やレストラン方面は第2駐車場が最寄りとなります。
筆者はペリー公園方面から入園したので、第2駐車場側からスタートすることにしました。
駐車場から園内中心部までは、長くて急な坂道が続きます。
こちらは途中から眺めた眼下の光景。
東京湾や久里浜港、遥かに房総半島が一望できる絶好のビュースポットです。
坂を登り切った高台にある「ロスマリネス」は、眺望抜群のレストランです。
海からの潮風が心地よく、眼下の絶景を満喫しながら、ここでしか味わえない美味しい料理を楽しむことができます。
辛口味がやみつきになる「横須賀ゴジラカレー」900円(税込)や、こちらの公園で採取した蜂蜜を使った「花の国はちみつパンケーキ」800円(税込)は特におすすめ。
また、東京湾を一望しながらの「天空のBBQ」も楽しめますよ。
さらに高台へ続く小さな階段を昇ると、「県木の広場」に到着します。
それほど広い空間ではありませんが、全国47都道府県を代表する郷土の木々が集結している光景は圧巻です。
カップルに絶対おすすめしたいのが、こちらの「愛の鐘」。
お互いに赤いヒモを持って同時に鐘を鳴らすと、永遠の愛が叶うとか!
海をバックにしたロケーションも最高ですね。
家族連れを中心にひときわ賑わっていたのが、正門近くの高台にある「冒険ランド」です。
海をモチーフにした大型遊具などが豊富に設置されており、子供たちにとっては一日滞在しても飽きないスポットでもあります。
冒険ランドのシンボルといえば、全長10mにも及ぶ巨大な「ゴジラの滑り台」。
なぜこの地でゴジラなのかといえば、映画「ゴジラ」の第1作目で、怪獣ゴジラが上陸したのが久里浜に近い観音崎の海岸だったからとか。
元々は思い出の地・観音崎のたたら浜に設置されていましたが、老朽化で撤去されたあと、平成11年(1999年)にこの場所に移設・復活しました。
お腹から尻尾部分までが滑り台となっています。
都会のなかにあるとは思えないほど、のどかな光景が続きます。
左手に広がる閑散とした畑は、シーズンオフの「ポピー・コスモス園」です。
花の国は、春にはポピー、秋にはコスモスの名所として知られ、この場所には100万本以上の花々が咲き乱れます。
シーズン中の光景は圧巻なので、ぜひ訪れてみてください。
ようやく正面ゲート付近に到着しました。
ゆっくり歩いたら1時間程度の道程でしたが、それでも見逃してしまったスポットがたくさんありました。
この公園を存分に満喫するには、やはり丸一日必要かもしれませんね。
歩いて廻るには過酷な園内には、電車(フラワートレイン)とバス(フラワーバス)が運行しています。
利用すると大変便利ですが、諸事情によりしばらく運休中となっていました。
住所 : 神奈川県横須賀市神明町1
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-833-8282(管理事務所)
定休日 : なし ※施設により異なる
営業時間 : 公園内は24時間開放 ※ほか施設により異なる
料金 : 無料(一部有料施設あり)
ペリー公園から道路を隔てた向こう側にあるのが「久里浜海岸」です。
海岸といっても砂浜はわずか300mほどしかなく、端から端が見渡せるほどの規模。
周りはマンションや工場、港湾施設などに囲まれており、まるで人工の海岸のような雰囲気があります。
そんな現状の久里浜海岸ですが、かつては今よりも遥かに広く、幾多の歴史の舞台にもなってきたんです。
江戸幕末の嘉永6年(1853年)、ペリーら使節一行が上陸したのはこちらの海岸からです。
諸説ありますが、幕府の奉行所があった浦賀には適当な場所がなかったために、対岸の久里浜海岸が選ばれたとも言われています。
この時同行した米国軍楽隊が演奏した行進曲「ヤンキードゥードゥル(Yankee Doodle)」 は 、日本ではじめて演奏された西洋音楽だったとか!
気になる「ヤンキードゥードゥル」という曲は、今もなお歌い継がれる「アルプス一万尺」だというから意外な発見ですね。
さらに時代を遡れば、源頼朝の挙兵に味方して敗れた三浦一族が、再起を図って房総半島に脱出したもの久里浜海岸からだったそうです。
大きなヤシの木が植えられ、南国リゾート感たっぷりの久里浜海岸。
砂浜は意外にも白く、思ったよりも「観光ビーチ」っぽい印象を受けました。
海水浴というよりも、どちらかといえば波と戯れたり、釣りなどちょっとしたマリンレジャーを楽しむ人が多いようです。
「くりはま花火大会」など、夏場には多くの来訪者で賑わう久里浜海岸ですが、筆者が訪れた11月の終わり頃はほとんど人がいませんでした。
砂質もサラサラしていて心地よく、海を眺めながらビーチウォーキングしたりするほか、何もせずのんびりと過ごしてみるのも楽しいです。
この場所から日本の近代化が始まったと考えると、何か不思議な感じがしますね。
海岸から眺める海の眺望です。
右手には久里浜港の様子が伺えます。
晴れた日には対岸にある房総半島がくっきりと確認できます。
海岸沿いのプロムナードを歩いて行くと、開国を記念して命名された「開国橋」に繋がります。
この橋の上から眺める海の風景もおすすめですよ。
開国橋を渡った先の海岸は「長瀬海岸」とよばれています。
久里浜海岸と比べるとゴツゴツした岩場が多く、なんとなく殺風景な印象を受けますね。
久里浜海岸から往復しても15分程度、ちょっとしたお散歩コースです。
住所 : 神奈川県横須賀市久里浜7丁目先
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 24時間開放
久里浜といえば東京湾の「海の玄関口」、とりわけ南房総・金谷との間を結ぶ「東京湾フェリー・ターミナル」があることで知られていますね。
久里浜港内にはフェリー乗り場だけでなく、レストランや直売所、温浴施設など複数のユニークなスポットが集結しており、魅力的な観光地として人気が高まってきています。
近隣のペリー公園や久里浜海岸を含めた港エリアは、「みなとオアシス・ペリー久里浜」として、横須賀市がバックアップする新観光拠点。
その真相を確認すべく、筆者もさっそく現地に足を運んでみました。
久里浜港の入り口付近は、神奈川県下有数の漁港となっており、多くの漁船が係留しています。
この海域は、良質な漁場として知られ、特にタコは「西の明石・東の久里浜」と称賛されるほどの絶品として有名です。
港周辺に美味しい地魚料理のお店が多いのも納得ですね。
久里浜港のシンボル・東京湾フェリーターミナルです。
南房総・金谷港間を結ぶ定期便のほか、不定期で伊豆大島への高速船が運航しています。
フェリーターミナルビルの内部です。
2階はフェリー乗り場待合室、1階にはお土産店とレストランが設置されています。
こちらがフェリー乗り場外観。
久里浜と金谷間を約40分、毎日およそ2時間間隔で結んでいます。
たまには優雅な船旅も楽しいですね。
金谷港からのフェリーが戻ってきました。
フェリーに描かれた千葉県のマスコット「チーバくん」が旅情を盛り上げます。
フェリーターミナルビルの裏手には、観光バスツアーでも人気の「漁師料理よこすか」があります。
本格的な海鮮料理が味わえるレストランですが、大型土産店や温浴施設も併設されています。
1階の漁師料理よこすかでは、横須賀や三浦の地魚を使った料理や、マグロ丼・海鮮丼などの絶品魚料理を楽しむことができます。
海鮮丼のネタがのっけ放題の「浜焼きバイキング(土日祝限定90分・大人3,500円)」も人気です。
筆者は珍しい海藻・カジメ入りのそばと寿司のセットを注文してみました。
初めて味わうカジメはメカブよりもこってりした食感で、コシが強いそばとの相性も抜群でした。
3階部分は「海辺の湯・久里浜店」という温浴施設となっています。
東京湾を一望できる露天風呂もあり、日頃の疲れを癒すには最高のスポットです。
どうしても気になったのが、こちらの「三富屋直売所」。
不思議なことに、このお店も「みなとオアシス・ペリー久里浜」の構成施設のひとつらしいです。
出来たてのコロッケやメンチカツなどの惣菜が、常時20~30種類も販売されているとのこと。
値段も直売所価格ということなので入店してみることにしました。
元々は飲食店などに納品している業務用惣菜を、個人向けにも販売したのがはじまりとか。
コロッケやメンチカツが1枚60円~と、予想していたよりも遥かに安い金額で提供しています。
日替わりサービスの「野菜コロッケ」は、3個で税込100円と圧倒的なコストパフォーマンス!
筆者もいろいろ併せて12個も購入してしまいました。
どの商品も具もたっぷりでホクホク・アツアツで、大満足でした。
住所 : 神奈川県横須賀市久里浜8丁目
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 24時間開放 ※施設により異なる
料金 : 施設により異なる
久里浜駅周辺には、京急久里浜駅を中心に6つの個性的な商店街が存在します。
「はろーど通り」「久里浜黒船仲通り」「駅前本通り」「中央通り」「西口栄通り」「すずらん通り」と分かれていますが、こちらを総称したものが「久里浜商店街」です。
「久里浜商店街」では共同で楽しいイベントを開催したり、特売セールを行ったり、散策しているだけでも楽しい気分に浸れます。
商店街の他にも京急系列の「ウィング久里浜」とイオンショッピングセンターという大型店舗も存在しており、久里浜という地はショッピング環境がとても充実していると言えます。
久里浜商店街にある総店舗数は150店以上にも及びます。
ほとんどが京急久里浜駅の東口から国道134号線に挟まれたエリアに存在しますが、「西口栄通り」や「中央通り」は少し離れた場所に位置しています。
こちらは駅前に広がる「駅前本通り」の様子です。
地域密着型の昔ながらの商店街という感じがしますね。
一押しなのが「黒船仲通り」商店街です。
アーケードに覆われた商店街の景観は、昭和ノスタルジックな雰囲気がたっぷり。
中には100年以上の歴史を誇る商店もあるそうです。
こちらの商店街で毎月2~3回、金曜日を中心に開催される「戸板市」では、ガラポン抽選会などを含めたお得なセールが開催されます。
黒船仲通り商店街側からイオンショッピングセンター方面へ向かうには、国道134号線を渡る必要があります。
この界隈の国道134号線は「尻こすり坂通り」という、とってもユーモラスな名前が付けられています。
命名の由来は、かつてこの周辺は大変な急坂で、荷車を押して坂を上ると、荷車の尻が擦れてしまったからなんだとか?
こんな発見を楽しむのも、旅の醍醐味のひとつですね。
平成4年(2022年)5月にオープンしたばかりの久里浜の新スポットで、正式名称は「久里浜1丁目第2公園」という長い名前です。
JR久里浜駅そばの線路沿いにあり、目の前を通過する横須賀線の電車が間近で見られることから、「でんしゃ公園」の愛称でも親しまれています。
長年地元の人に親しまれてきた「くりはまみんなの公園」が、横浜F・マリノスの練習場として整備・閉鎖されることになり、その代替公園として誕生しました。
規模は決して大きいとはいえませんが、小さな子供から大人まで、のんびり寛げる癒しのスポットとなっています。
久里浜でんしゃ公園は、JR久里浜駅の改札から徒歩1分程度の場所にあります。
改札を出たら左手に少し歩けば、公園入口の看板が見えてきます。
京浜急行の久里浜駅(西口)からも徒歩3分くらいの距離です。
縦長に奥行きが広がる公園敷地はそれほど広くはありませんが、ほどよく整備されて開放感抜群!
主要な駅の駅前にあるとは思えない環境です。
子供向けの遊具が充実していますが、他の公園にはないユニークなものがいっぱいあります。
写真にある赤い円盤状の遊具は、離れた人との会話が楽しめる「パラボラ遊具」。
白い雪山のようなものは「クッション遊具」です。
他にも「でんしゃ公園」らしく、電車をデザインしたベンチやロッキング遊具など、電車な好きな子供たちが絶対喜ぶ仕掛けが盛り沢山。
公園のすぐ裏手は横須賀線の線路で、通過する電車や駅に停車している様子を大迫力で見学することができます。
遊具エリアの先には、この地域にあった水辺の環境を再現した「ビオトープ池」まで設置されていました。
シロバナサクラタデやセリ、ミズキンバイなどの水生植物が植えられ、訪れる人の癒しの場となっています。
オープンして間もないにも関わらず、ずっと昔に遊んだことがあるような、どこか不思議な雰囲気に溢れている「久里浜でんしゃ公園」。
電車好きの子供たちはもちろん、年齢に関係なく楽しむことができる魅力的な公園です。
住所 : 神奈川県横須賀市久里浜1-416-8
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-822-4000(横須賀市 公園管理課)
営業時間 : 24時間開放
料金 : 無料
久里浜に隣接する周辺エリアにも、おすすめしたい魅力的なスポットが点在しています。
久里浜同様にペリー来航の地として知られる「浦賀」には、歴史的にも貴重な遺構や建造物のほか、超穴場の素晴らしいビーチがあります。
また、南方面に隣接する「野比・下北浦」海岸は、その延長上にある三浦海岸の賑やかさとは違った風情の、素朴で落ち着いた環境が魅力的です。
いずれも久里浜から車であれば20分以内、場所によっては久里浜駅から直通バスが運行しています。
久里浜から車で20分程度の西浦賀エリアには、東京湾岸にあるとは思えないほどの絶景ビーチが存在します。
「燈明堂(とうみょうどう)海岸」は、神奈川県民の間でも知っている人が少ない超穴場のビーチスポットです。
真っ白でサラサラした砂浜と、透き通ったコバルトブルーの海が抜群に素晴らしく、まるで南国のリゾート地にいるような錯覚を覚えます。
地元の人以外はあまり訪れない「秘境」ですが、一度この絶景に感動したら再訪したくなることでしょう。
燈明堂とは、木造の日本式灯台のこと。
江戸時代の慶安元年(1648年)幕府の命により、この地に灯台(燈明堂)が建てられたことが名前の由来です。
明治5年(1872年)に廃止されるまで東京湾を照らし続けた燈明堂は、昭和63年(1988年)に復元されて、今や海岸のシンボルとなっています。
そんな燈明堂海岸は、海水浴やシュノーケリング、磯遊びまで楽しめる魅惑のスポットだそうです。
京浜急行の浦賀駅方面から、海岸線に沿って県道208号線(浦賀通り)を真っ直ぐに進みます。
こちらの写真は道路沿いに設置された遊歩道です。
潮風がとても心地よく、浦賀の海を眺めながら快適な散策を楽しめます。
燈明堂海岸方面に曲がり、海岸に近づいてくると道がとても狭くなりました。
さすが穴場スポット、すれ違う車もありません。
海岸の前には意外にも立派(?)な駐車場が整備されています。
最初の30分は無料で、以降2時間まで320円、一日停めても最大料金620円と良心的な価格設定が嬉しいところ。
筆者が訪れた11月中旬には、駐車している車はほとんどありませんでした。
高台から眺める燈明堂海岸の景観です。
海岸線はそれほど広くありません。
こちらが復元された燈明堂。
西洋式灯台と比較すると稚拙に感じられますが、これでも220年以上に渡って東京湾を見守ってきたのだから偉大ですね。
横須賀市の指定史跡でもあります。
燈明堂を囲むように遊歩道が設置されています。
海を背景にした松の枝は、日本らしい情緒が漂いますね。
燈明堂海岸の先端(岬)部分の景観です。
燈明堂を挟んで反対側にある砂浜の景観です。
ブルーとグリーンのコントラストは、まるで沖縄あたりの海を彷彿させます。
燈明堂海岸は本格的な海水浴場ではありませんが、遠浅の海岸なので海水浴も楽しめます。
海も澄んでいるので、シュノーケリングを楽しむのにも最適!
もちろん、何もせずにボーっとして過ごすにも最高の場所です。
プライベートビーチ感満載の燈明堂海岸は、ちょっぴり内緒にしたいけど、ぜひおすすめしたい素敵なスポットです。
住所 : 神奈川県横須賀市西浦賀6
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 海岸は24時間開放
令和3年(2021年)10月に一般公開されたばかりの新しい観光スポットです。
「千代ケ崎砲台」は、明治時代に旧日本陸軍が首都・東京や横須賀軍港を防衛するために建造した「東京湾要塞」を構成する砲台のひとつ。
江戸幕末に会津藩によって築造された「平根山台場」跡に、明治25年(1892年)から同28年(1895年)にかけて建造されました。
標高65mの高台に設置され、全部で6門の大砲を備えている大規模な砲台だったそうです。
築造当初の姿を良好に残していることから、近代日本の軍事および築城技術の様相を具体的に理解するうえで重要な遺産として、平成27年(2015年)に国の史跡に指定されています。
長らく非公開で、不定期で開催される見学会でしか公開されておりませんでしたが、横須賀市の整備工事が完了した結果、令和3年(2021年)から土日祝日に限り一般公開されることになりました。
入場は無料で、個人での自由見学にも対応していますが、希望すれば約45分間の無料ガイドツアーに参加することも可能です。
地下施設などの内部見学は、基本的にガイドツアーに参加しないと入場できないので、時間があればこちらを利用することをおすすめします。
筆者は個人見学で入場し、途中からガイドツアーに合流して内部をゆっくり鑑賞することができました。
千代ケ崎砲台跡は、先ほどご紹介した「燈明堂海岸」のすぐ近く、歩いても10分程度の場所にあります。
海岸に続く狭い道から案内板に従って進みますが、こちらは「旧軍道」との事で、かなりきつい急坂となっています。
坂道の途中に無料駐車場が設置されていますが、残念ながら駐車スペースが少ないので、燈明堂海岸前の有料駐車場を利用するのもおすすめです。
砲台跡に到着したら、個人見学希望者でも必ず案内所に立ち寄り、受付を済まさなければなりません。
パンフレットをもらい、見学に関する注意事項の説明を受けます。
個人でも、希望すればボランティアによるガイド案内を依頼することができますよ。
上記は「柵門」と呼ばれる砲台の出入口で、砲台に入場できる唯一の通路です。
筆者は個人見学を希望したので、順路に従って砲台上の丘陵部を目指します。
こちらの写真は「堀井戸」跡です。
標高65mの高さがある丘陵部からの景観は抜群!
東京湾の浦賀水道や遥か房総半島まで眺望できますよ。
上から見下ろす砲座、こちらは実際に榴弾砲が設置されていた「第二砲座」跡です。
まるで古代遺跡のようですね。
こんなコワーい看板表示がありました。
見学する際には、くれぐれも足元に気を付けましょう。
いよいよ塁道を通って、千代ケ崎砲台の中心部・地下施設に入場します。
「オランダ積」と呼ばれる方法で組まれた赤レンガが情緒たっぷりです。
こちらは雨水を集水・濾過して飲用水などの生活用水を確保するために造られた「貯水所」跡です。
明治期日本の技術の高さがうかがえますね。
団体ガイドツアーに合流して、地下施設内部に入ります。
こちらはツアーに参加しないと見学できないコースです。
煉瓦造りの狭い地下交通路はアドベンチャー感たっぷりで、ワクワク気分が高揚します。
通路の奥にある狭い空間は、砲弾や装薬を保管していた「砲側弾薬庫」跡。
天井にある穴には籠が設置され、上部の砲台に弾薬などを供給していたそうです。
史跡見学だけでなく、景観美も楽しめる千代ケ崎砲台跡。
一般公開されたばかりなので、まだ認知度が高いとはいえませんが、ぜひとも足を運んでいただきたい新観光スポットです。
住所 : 神奈川県横須賀市西浦賀6-5-1
マップ : Googleマップ
アクセス : 京急久里浜駅より「浦賀駅行」バス・「燈明堂入口」バス停下車徒歩10分
営業時間 :
料金 : 無料
願いが「叶い」そうな縁のよいネーミングが素敵な「叶神社」。
古くから地元・浦賀で深く崇敬されている氏神で、実際には「西叶神社」「東叶神社」の東西2つの神社から成り立っています。
この神社は源氏再興を祈願して建立された経緯があり、やがて平家滅亡と源氏再興の願いが叶ったことから「叶神社」の称号が与えられたそうです。
近年ではその名前の通り、願いが叶うパワースポットして地元以外でも注目を浴びてきています。
参拝方法などもユニークで、お互いの神社間を移動するだけで、ちょっとした小旅行気分を味わえるのも魅力的です。
今では浦賀港を挟んで個別に鎮座している叶神社ですが、元々は西叶神社を主神とする1つの神社でした。
(西)叶神社は養和元年(1181年)、源頼朝の知遇を得た文覚上人が、京都の石清水八幡宮の御神体を勧請する形で創建したのがはじまりと言われています。
江戸時代初期の正保元年(1644年)、今度は西叶神社の御神体を勧請して東叶神社が創建されるに至りました。
それぞれの神社を個別に参拝してもご利益がありますが、同時に参拝したらご利益がパワーアップするとのこと。
特に西叶神社の勾玉を、東叶神社のお守り袋に納めて身につけていると、恋愛をはじめとした様々な良縁に恵まれるそうです。
浦賀湾の挟んで反対側にある両神社を行き来するには、陸路ではかなりの時間を要します。
バスなどの公共交通機関を乗り継ぎするのも大変な上、マイカーで移動しても、湾岸をぐるっと周遊して約20分程度かかってしまいます。
ところが、浦賀湾岸を結ぶ渡し舟「浦賀の渡し(乗船料:大人400円)」に乗船すれば、約3分であっという間に到着することができますよ。
ポンポン船の愛称で親しまれている渡し舟は、遊覧船のような楽しい装いが魅力的で、呼び出しボタンを押せばすぐに来てくれます。
浦賀地区の景観を眺めながらの船旅は、貴重な体験となることでしょう。
叶神社参拝への旅は、まず西浦賀地区にある西叶神社からスタートしましょう。
京急浦賀駅方面から海沿いに「浦賀通り(県道208号線)」を下っていくと、右側に大きな鳥居が見えてきます。
御神体は誉田別尊(応神天皇)、比売大神、息長帯比売命(神功皇后)の三神。
人生で経験する、あらゆる願い事にご利益があると言われています。
社殿は江戸時代の天保13年(1842年)に再建されたもの。
社殿の天井や梁には、龍や獅子などを象った緻密な彫刻がびっしりと施されており、間近で見ると迫力満点です。
江戸幕末に起きた一大ムーブメント「ええじゃないか」は、この神社あたりでも発生したと伝わっています(西叶神社境内の看板より)。
住所 : 神奈川県横須賀市西浦賀1-1-13
マップ : Googleマップ
アクセス : 京急線久里浜駅より「浦賀駅」行バス「紺屋町」バス停下車徒歩1分
電話番号 : 046-841-0179
営業時間 : 参拝は終日可能
西叶神社から道路を挟んですぐの場所に「浦賀の渡し」乗り場があります。
こちらから乗船して、対岸の東浦賀にある東叶神社を目指します。
朝7時から夕方の17時まで毎日運行しており、自転車での乗入れも可能です。
観光だけでなく、地元の人にとって大切な交通手段にもなっています。
東浦賀の渡船場に到着しました。
西岸と比べたら、ひなびた漁村といった雰囲気が漂いますね。
西叶神社と比べても遜色のない、堂々たる風格の東叶神社です。
西叶神社を勧請して創建されましたが、きっかけは旧浦賀村が東西に分村した際に、東側の村民から「叶明神」をこちら側にも鎮座してほしいとの強い希望があったからだとか。
祀っている御神体も、期待できるご利益も西叶神社と同じです。
こちらが拝殿です。
周囲の緑に溶け込んだ拝殿は昭和4年(1929年)に再建されたもの。
本殿(奥の院)は境内となっている裏手の明神山の山頂に鎮座しています。
拝殿から明神山山頂に繋がる長い石段が設置されています。
「恵仁志坂」「産霊坂」とよばれる200段以上のきつい道程となりますが、その分大きな御利益が期待できるとか。
本殿が鎮座している山頂に到着しました。
こちらの山は全体が「社叢(鎮守の森)」として自然のままに保護されており、神奈川県の天然記念物にも指定されています。
戦国時代には浦賀城があった場所でもあり、山頂から望む東京湾の景観は絶景です。
また、幕末の政治家・勝海舟が咸臨丸で太平洋を横断する前に、この山頂で断食修行をしたと伝えられています。
このように叶神社参拝は、願い事の御利益だけでなく、船旅もトレッキングも楽しめる魅惑の観光コースでもあるんです。
住所 : 神奈川県横須賀市東浦賀2-21-25
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-841-5300
営業時間 : 参拝は終日可能
久里浜港から三浦方面へ海沿いに南下すると、ひたすら長い海岸線が見えてきます。
県内屈指の海水浴場・三浦海岸まで続く道程となりますが、まず最初に到着するのが「野比海岸」です。
全長2.5kmに及ぶ野比海岸は、訪れる人も少ない穴場ビーチ。
海水浴こそできませんが、釣りやマリンスポーツ、磯遊びなど様々なアクティビティーを楽しむことができます。
久里浜港から野比海岸までは、県道212号線経由で約6分程度で到着します。
海岸と並行して走る道路は、どこまでも真っすぐでドライブやサイクリング、ランニングや散歩など、何をするにも快適な道です。
野比海岸の久里浜寄りは岩場が多く、釣りを楽しむには絶好のポイントとなっています。
磯場を好むカサゴやクロダイ、スズキなどがよく釣れるそうです。
水平線の向こうには房総半島が拝めます。
海岸に沿って遊歩道が整備されており、海を眺めながらの優雅な散策が楽しめます。
遊歩道にはヤシなどの樹木が植えられ、南国リゾート感たっぷりです。
筆者が訪れたのは晩秋でしたが、1月末から2月初旬にかけては10万本もの水仙が咲き誇る、絶景の「水仙ロード」に変貌します。
晴れた日には、のんびりと日光浴を楽しむのも贅沢な滞在方法のひとつです。
夏季シーズンを除けは人影はまばらで、目の前にある海を独り占めした気分に浸れます。
こちらの石段に座り、時間を忘れて海を眺めてみたいものですね。
交通アクセスも良く、近年は居住地としても人気急上昇中の久里浜。
観光・行楽地としての認知度は高いとはいえませんが、訪問者を魅了してやまない素敵なスポットがたくさん存在します。
本記事をきっかけに初めて存在を知り、ぜひ足を運んでみたいと思う場所もあったかもしれませんね。
久里浜は都心からでも90分程度で訪問できる身近なところです。
今度の休日には、久里浜で小旅行を満喫してみませんか?
最終更新日 : 2022/12/23
公開日 : 2022/12/22