本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
ネパールの首都「カトマンズ(Kathmandu)」は、約200万人の人口を有する同国最大の都市です。
ここは古くより「ネパールの谷」として親しまれてきた盆地で、一帯はユネスコの世界遺産に登録されています。
ネパールと聞いて多くの人が最初に思い浮かべるのは、世界最高峰であるエベレストでしょう。
カトマンズは「ヒマラヤ登山の玄関口」という印象が強いですが、実は5世紀まで遡る歴史深い都市でもあるのです。
街には仏教やヒンドゥー教の遺跡・寺院が至るところに点在し、古都ならではの洗練された趣が漂います。
インドとチベットの中継地点であるこの地では、長い年月をかけて仏教とヒンドゥー教が融合した独自の文化が形成されました。
カトマンズには現在でも、貴重なネワール様式の建築が多く残されています。
異国情緒たっぷりの街を歩きながら、栄光の都に想いを馳せてみてください。
カトマンズは旧市街を含む「市内中心部」と「ラリトプル(通称:パタン)」、「バクタプル」と大きく分けて3つのエリアで構成されています。
これらはそれぞれ15世紀に築かれた王国で、中心部にはかつての王宮が残されています。
カトマンズ観光は、旧王宮が位置する広場(ダルバール広場)が拠点となります。
市内中心部なら、タメル(Thamel)地区周辺に泊まるのがおすすめです。
カトマンズの気候は亜熱帯性に属しており、季節は雨季(6~9月)と乾季(10~5月)の2つに分けられます。
標高が約1,400mと高い分「寒いのでは?」と感じる方も少なくありませんが、緯度は沖縄と同じくらいなので冬でも日中は意外と暖かいのが特徴です。
筆者が訪れたのは、ベストシーズン真っ只中である12月下旬。
日本では本格的な冬の装いが必要となる時期ですが、カトマンズの最高気温は20度前後と春のような陽気です。
ただし、朝晩は気温が一桁まで冷え込むこともあるので、防寒具はしっかりと用意するようにしましょう。
2022年12月現在、首都カトマンズには外務省による危険情報(レベル1)が発出されています。
目立った治安の悪さは感じませんが、スリをはじめとする軽犯罪には注意が必要です。
筆者が訪れた際は、女性ひとりでも特に危険を感じることはありませんでした。
ただし、カトマンズの旧市街は細い路地が入り組んでいるので、夜の一人歩きは男女問わずなるべく避けるのが無難です。
また、観光地ではガイドらしき人が声を掛けてくることがあるのですが、無視するようにしてください。
後で必ずチップを要求してきます。
市内中心部に位置する主要な見どころだけを巡るなら、2日あれば十分です。
筆者はラリプールとバクトプールも含めて、丸3日かけてゆっくりと観光しました。
一部の観光スポットは中心部から4〜5kmほど離れているので、スムーズに観光したい方にはタクシーの利用をおすすめします。
公共バスも走っていますが、やや難易度が高めです。
1日目の到着時間が遅い場合は、1泊多めに見積もっておくと無理なく楽しめるでしょう。
カトマンズには、宗教にゆかりのある見どころが目白押し。
気の赴くままにゆっくりと散策するのも良し、地元の人と立ち話をしながらローカル気分に浸るのも楽しいものです。
定番の観光スポットは押さえつつ、ちょっとした旅のスパイスを自分なりにプラスしてみたい方へ。
ここでは筆者が実際に訪れた場所の中から、おすすめの観光スポットを厳選して紹介していきます。
カトマンズで最も有名な観光スポットの一つに数えられるのが「スワヤンブナート寺院」。
ネパールを訪れたことがない人でも、特徴的な外観には見覚えがあるかもしれません。
こちらは小高い丘の上に建つ、ネパール最古の仏教寺院です。
仏塔は、2,000年あまりの歴史を誇ります。
385段の階段を登った場所に鎮座しており、頂上からはご覧のような眺望が見渡せます。
ネパール仏教において最も重要な仏塔といわれ、多くの参拝者で賑わう大変有名な寺院です。
境内にあるカフェの屋上からは仏塔全体を写真に収めることができるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
住所 : Swayambhunath Mahachaitya, Bhaganpau,44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園より車で約15分
電話番号 : 01- 4281889
定休日 : なし
拝観時間 : 6:00〜22:00
料金 : 200ルピー
公式サイト : スワヤンブナート寺院
カトマンズ郊外にあるボダナートも、欠かさずに訪れていただきたい見どころの一つ。
一見スワヤンブナート寺院に似ている気もしますが、高さ36mを誇る巨大な仏塔はインパクト絶大です。
この仏塔はチベット仏教において最大規模を誇るほか、「世界のチベット仏教の中心地」と称される神聖な場所なのだそう。
中心にはブッダの骨(仏舎利)が埋められているとされています。
四方に設けられた目は「ブッダ・アイ」と呼ばれるもの。
これはネパール国内に点在する仏塔にも見られる特徴です。
子どもの頃に良く耳にした「神様はいつも見ていますよ」という言葉を思い出します。
住所 : Buddha Stupa, Boudha Sadak, Kathmandu 44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より乗り合いバスで約25〜30分
電話番号 : 986 8863886
定休日 : なし
営業時間 : 5:00〜18:00(夏季は〜19:00)
料金 : 400ルピー
公式サイト : ボダナート
アンナプルナ寺院は、旧市街のタメル地区に佇むヒンドゥー教寺院。
常に多くの人が行き交う賑やかな通りに位置しており、周辺は「これぞ海外!」と思わず声が出てしまうような喧騒ぶり。
そんな雑然とした空間に寺院が取り囲まれているという違和感も、ネパールならでは。
とはいえ、こちらも参拝者が絶えない立派なパワースポットです。
祀られているのは豊穣の女神として知られる、アンナプルナ。
食べ物を与えてくれる神様としても親しまれているそうです。
すぐ近くにはロウソクを10ルピーで売られているので、参拝に訪れる際は忘れずにお供えするようにしましょう。
願いを込めた後は寺院の四角に設けられた鐘を鳴らしながら、時計回りに歩いてください。
仕上げとして眉間に赤い塗料を塗って頭の上に花びらを散らせば、きっとあなたにも幸せが訪れることでしょう。
住所 : Annapurna Temple, Asan, Kathmandu 44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より徒歩約5分
拝観時間 : 24時間
カトマンズを代表する世界遺産として、ダルバール広場が挙げられます。
ダルバール(Durbar)とは、ネパール語で「王宮」を意味するのだそう。
この広場は、その名の通り旧王宮の前に位置しています。
もちろん、かつて王国が築かれたパタンやバクタプルにも同じ名前の広場は存在し、世界遺産に登録されています。
ここで紹介するのは、市内中心部の旧市街にあるダルバール広場です。
入場料は約1,000円と高めですが、どうやら2015年の大地震で倒壊した建物の修繕費用も兼ねているのだとか。
広場には16~17世紀頃に建立された古い建物や寺院がいくつもあります。
細やかな装飾が施されたネワール建築は見応え満載です。
旧王宮は現在博物館として公開されているので、気になる方はぜひ覗いてみてください。
住所 : Kathmandu Durbar Square, J P Marg, Kathmandu 44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より徒歩約12分
電話番号 : 01 425 8034(ハヌマンドカ宮殿博物館)
定休日 : なし
営業時間 : 24時間(博物館は9:00〜17:00)
料金 : 1,000ルピー
公式サイト : カトマンズ ダルバール広場
ダルバール広場を訪れるなら、クマリの館も見逃せません。
広場の南側に位置するこちらの建物は、ネパールならではのユニークな宗教文化を象徴するスポットです。
そうというのも、この建物には現地で信仰される生きた女神「クマリ」の化身が暮らしているのだそう。
この神様は現地で生き神として崇められる神聖な存在です。
クマリの化身は民族のしきたりに従って選ばれるそうで、特別な儀式が行われる時以外は外出が禁止となります。
そんなクマリですが、1日のうち決まった時間帯だけはその姿を拝むことができます。
かなり貴重であることから、地元民の間では「クマリを見たら幸せになれる」という言い伝えがあるほど。
撮影は完全NGですが、観光のついでに貴重なご利益にあやかってみませんか?
住所 : Kumari Bahal, Layaku Marg, Kathmandu 44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より徒歩約12分
定休日 : なし
見学時間 : 8:00~17:00(季節により異なる)
イトゥム・バハールは、ダルバール広場から徒歩5分ほどの場所に位置しています。
バハール(Bahal)とは「仏教僧院の中庭」を意味するのだそう。
ここは旧市街にあるものでは最大規模とされています。
住宅に囲まれた生活感溢れるロケーションは、不思議な違和感すら覚えます。
毎年3月に催されるヒンドゥー教の祭りでも使用される、地元民憩いのスポットです。
このように歴史のある建造物が人々の生活に自然に溶け込んでいるのも、カトマンズならではの特徴と言えるでしょう。
住所 : Itumbahal, Kathmandu, Kathmandu 44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より徒歩12分
電話番号 : 01 4269621
公式サイト : イトゥム・バハール
パシュパティナート寺院は、5世紀頃に創建されたヒンドゥー教の寺院です。
既にご紹介したスワヤンブナート寺院と同様にシヴァ神を祭る「ネパール最大の寺院」として親しまれています。
ちなみに、ヒンドゥー教徒以外の観光客が立ち入れるのは川沿いにある火葬場周辺に限られています。
ネパールでは日本と違い、故人の死亡日に火葬を行うのだそう。
火葬場は現在でも日常的に使用されており、筆者が訪れた際もその様子が見られました。
死者の遺灰は家族などの身内に見守られながら、聖なる水と共に母なる大河に還ります。
今を生きる人々の生活に浸透する事で新たな生命を宿す。
「輪廻転生」を信じるヒンドゥー教ならではの生死感が垣間見えます。
住所 : Pashupatinath, Gaushala Road, Kathmandu 44600
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より乗合バスで約15分
電話番号 : 01 4471828
定休日 : なし
営業時間 : 4:00〜12:00/17:00〜21:00
料金 : 1,000ルピー
公式サイト : パシュパティナート寺院
市内中心部より車で40分ほどの場所に位置する古都・バクタプル。
この街は9世紀後半に築かれた後、12~18世紀にわたって首都のひとつとして栄えました。
こちらもダルバール広場を中心に、多くの見どころが点在しています。
注目したいのは、古い建物や石畳など街並みの保存状態の良さ。
パタンも非常に見応えのある観光地ですが、中世にタイムスリップしたかのような気分をリアルに体感できるのはバクタプルならでは。
名物の「ズーズー・ダウ(Juju Dhau)」は、ここでしか味わえない絶品です。
気になる味わいはレアチーズケーキのような風味の上品なヨーグルトといったところでしょうか。
街にはいくつかの店があるので、観光で疲れた際は休憩を兼ねて、ぜひローカルスイーツをお試しください。
住所 : Durbar square, Bhaktapur 44800
マップ : Googleマップ
アクセス : ラトナ公園バス停より乗合バスで約40分
電話番号 : 01 6614437
定休日 : なし
営業時間 : 7:00〜19:00
料金 : 2,000ルピー
公式サイト : バクタプル ダルバール広場
ネパールの首都・カトマンズのおすすめ観光スポットをご紹介しました。
この街は宗教や歴史、文化においてとてもユニークな魅力を持つ観光地です。
ネパールを訪れる人の多くは恐らく自然を楽しむのが目的だと思いますが、首都も意外と見応えがあって面白いものです。
カトマンズを訪れる際は、ぜひ参考にしてみてください。
最終更新日 : 2023/01/10
公開日 : 2023/01/10