本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
ラパス(La Paz)は、南米・ボリビア共和国の中心都市です。
憲法上の首都はスクレ(Sucre)ですが、1900年に政府機関がラパスに移転してからは事実上の首都として親しまれています。
標高3,640m地点に位置する「世界で最も高い首都」でもあります。
ボリビア西部のペルー国境にあり、15世紀頃にはインカ帝国の領土に属していたのだそう。
ラパスは1548年にスペイン人によって建設された街ですが、1825年に独立するまではペルー・ボリビア連合国という1つの国でした。
南米の人気観光地でお馴染みのウユニ塩湖とマチュピチュ遺跡は、多くの人にとって一生に一度は訪れてみたいと願う憧れの土地です。
ボリビアとペルーは異なる国ですが、共通点も多いので比較しながら観光すると旅行をより楽しめるでしょう。
ラパスの標高は富士山の山頂付近に匹敵します。
そのため夏(9〜4月)でも涼しく、平均最高気温が20度を上回ることはありません。
ケッペン気候区分に属しているため、夏は降水量が多く、冬は乾燥するのが特徴です。
ラパス観光は乾季にあたる冬の時期(5〜8月)が最適ですが、この時期のウユニ塩湖は水がなく真っ白。
そのため、何を目的にボリビアを訪れるかを明確にしてから旅行の時期を決めることをおすすめします。
日本からラパスへの直行便は就航しておらず、複数都市を経由する乗継便でアクセスします。
経由地はアメリカの主要都市に加え、ペルーのリマまたはチリのサンティアゴが一般的です。
乗り継ぎ時間にもよりますが、片道の所要時間は最短でも27時間以上かかります。
空路でアクセスする場合は、エル・アルト国際空港(LPB)が拠点となります。
空港からラパス市内は5ボリビアーノ(日本円で約104円)の乗り合いバス、またはタクシーでアクセスできます。
2023年12月現在、タクシー料金の相場は50〜70ボリビアーノ(日本円で約1,048〜1,467円)となります。
陸路でアクセスする場合は、旧市街のやや外れに位置するバスターミナルに到着します。
行き先にもよりますが、市内中心部であれば最大でも10ボリビアーノ(日本円で約210円)でタクシーを利用できます。
ラパスの街並みはすり鉢状に造られており、起伏が激しいため階段と坂道が至るところにあります。
主な見どころは中心部に集中し、徒歩でも無理なく観光できるのですが、標高が高いので少し歩いただけで息切れすることも。
ボリビアは物価が安いですし、タクシーも1回100〜200円なのでうまく活用するのがおすすめです。
ちなみにUberも利用できますが、普通のタクシーが迎えに来ます。
他の国に比べ、Uberドライバーの数は圧倒的に少ないので、配車を依頼する際はなるべく早めの行動を心がけましょう。
乗り合いバスは1回3ボリビアーノ(日本円で約63円)と格安なのですが、種類が多く行き先を見分けるのが困難。
英語はほとんど通じなくスペイン語が主流なので、通常よりもハードルは高めです。
ラパス周辺では強盗、空き巣、置き引き、スリといった犯罪が継続的に発生しています。
市内中心部は日中であれば危険を感じることはそれほど無いのですが、深夜・早朝は危ないので移動する際は必ずタクシーを利用するようにしましょう。
特に空港が位置するエル・アルトという地域は、地元の人でも強盗に遭うほど治安が悪いとされています。
日没以降に到着する便を利用する方は、滞在先ホテルや旅行会社にタクシーの手配を事前に依頼しておくのが理想です。
流しのタクシーが危ないとは言いませんが、正直なところ運次第といった面があります。
ラパス名物のおばさんプロレス「チョリータ」の会場もエル・アルトにあるので、往復の送迎は必ず事前に手配するようにしてください。
そうとはいえ、ラパスの市内中心部はそれほど危険ではないので大通りをメインに歩いていれば大丈夫。
旅行者を狙ったスリや置き引き、ニセ警官による被害は後を絶たないので、観光に出かける際は注意が必要です。
ここでは、ラパス観光に外せない見どころを紹介していきます。
ほとんどは旧市街(セントロ地区)に集中しているので、1日あれば観光を楽しめるでしょう。
月の谷とティワナク遺跡を含めるなら、最低でも2泊3日は必要となります。
滞在日数にあまり余裕のない場合、ティワナク遺跡を除けば1泊2日でしょう。 ※到着日を除いた日数となります。
ただし、ラパス名物のチョリータや人気のアクティビティーであるデスロードを楽しむなら、+1〜2日確保しておくのが理想です。
ムリリョ広場は旧市街に位置する、ラパスの中心広場です。
周辺は国会議事堂や大統領官邸、キリスト教の大聖堂に囲まれており、ボリビア政治の中枢を担っています。
この広場はスペインの植民地時代から使用されてきましたが、ボリビア独立戦争の際に英雄として活躍した人物が処刑された場所でもあります。
広場の名前は、この人物(ペドロ・ドミンゴ・ムリーリョ)に由来するのだそう。
中央に立つブロンズ像は、独立後スペイン軍に捕らえられ絞首刑にされたムリーリョに敬意を表したものです。
台座には「平和・栄光・強さ・団結」という4つの文字が刻まれています。
ボリビアの歴史を辿るには欠かせない場所です。
住所 : GV38+PJ2, Socabaya, La Paz, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : エル・アルト国際空港より車で20分
ミラドール キリキリは、ラパスの街並みを一望する展望スポットです。
ムリーリョ広場からは徒歩15〜20分でアクセスできます。
坂道を上った先にあるので、ホテルから中心部へタクシーで向かう方はミラドール キリキリを先に訪れて、そこから下るのがおすすめです。
この丘は、ヒスパニック以前の時代から儀式の供物が捧げられていた神聖な土地。
高さはそれほどありませんが、よく晴れた日にはラパスの市街地とワイナ・ポトシ山(標高6,088m)の両方を眺められます。
嬉しいことに入場無料なので、ぜひ足を運んでみてください。
住所 : GV3F+X2F, Av. la Bandera, La Paz, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : ムリーリョ広場より徒歩16分
定休日 : なし
営業時間 : 24時間見学自由
料金 : 無料
勾配のキツいラパス市内には、「テレフェリコ」と呼ばれるロープウェイが至るところに張り巡らされています。
路線は全部で10種類、それぞれの路線は複数の駅で接続されており、乗り継ぐことも可能です。
こちらに 路線図の詳細 を貼り付けるので、気になる方はリンク先をご確認ください。
料金は1回あたり3ボリビアーノ(日本円で約63円)と格安です。
これは乗り換えなしで同じ路線のみ利用する場合の料金で、別の路線に乗り換える場合は片道チケットがもう1枚必要となります。
ただし、最初の乗車時点で行き先の名前を告げて購入すれば割引価格で購入できます。
路線が多くどれに乗車しようか迷ってしまうところですが、筆者のおすすめはレッド(Linea Roja)とプラテアーダ(Linea Plateada)です。
レッドラインはご覧のようなカラフルな絶景が目の前に広がります。
プラテアーダラインはラパス郊外にあるエル・アルトを一望することができます。
エル・アルトは治安が良くないので、テレフェリコを利用してローカルな風景を覗き見するくらいがちょうど良いかもしれません。
ラパスを訪れるなら、聖フランシス大聖堂もお見逃しなく。
1549年に創建されたバロック式の大聖堂がはじまりで、現在見られるのは17世紀に再建されたものです。
スペイン人の入植以降に築かれた建物ではありますが、外観の細かい部分には独特な装飾が施されています。
残念ながら内部の撮影は禁じられているので載せられませんが、豪華絢爛で美しい空間が訪れる人々を魅了します。
すぐ目の前にある広場は市民の憩いの場として親しまれ、昼夜問わず多くの人で賑わっています。
屋台やパフォーマンスなども楽しめる活気あるスポットです。
住所 : Sagarnaga 173, La Paz, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : ムリーリョ広場より徒歩9分
電話番号 : +591 73050360
定休日 : なし
営業時間 : 6:30~19:30
料金 : 無料
聖フランシス大聖堂の裏手にある通りを100〜150m程進むと、カラフルでポップなストリートが見えてきます。
サガルナガ通りは日本でいう原宿のような見た目なので、きっと一目ですぐに分かると思います。
路上に立ち並ぶのは土産物屋がメインですが、カフェや旅行代理店、ゲストハウスなどもあります。
買い物が目的でなくても、歩くだけで楽しい通りなので観光で近くを訪れる際はぜひ立ち寄ってみてください。
ラパスでボリビアのお土産を買うなら絶対におすすめしたいスポットです。
交渉次第で少し安くなるかもしれないので、いくつかの店舗を回って値段を比べてみると良いでしょう。
ラパスにはフォトジェニックなストリートがもう1ヵ所あります。
その名も、ハエン(Jaén)通り。
サガルナガ通りから徒歩15分程ですが、途中には床屋しか立ち並んでいない通りがあったり、路上で野や果物を売る人が集うエリアなど数ブロック歩くごとに雰囲気が全く異なっていて面白いです。
わざと激戦区を作り出しているかのようにも見えるのですが、ボリビアならではの商売戦略なのでしょうか。
さて、お待ちかねのハエン通りですが静かでクラシックなヨーロッパ感が味わえます。
通りそのものは短いのでコロニアルな趣を味わいながら散策を楽しみましょう。
ラパス郊外には月の谷という、日本では味わえないような絶景を楽しめるスポットがあります。
ここはラパスの観光スポットでもランキング上位で知られる人気観光地です。
市内中心部からは車で約40分、タクシーで行くのも可能ですが半日ツアーに参加するのが便利ですよ。
筆者はチャカルタヤ山(標高5,421m)とセットで行く日帰りツアーに参加して訪れました。
月面を想わせるような乾燥した光景はインパクト大です。
乱立する尖塔は岩のようにも見えますが、実は粘土なのだそう。
これらは浸食によって山が削り取られたことにより、自然に形成されたというから驚きです。
入場料は15ボリビアーノ(日本円で約315円)と激安なので、行かなきゃ損と言えるほど。
散策コースは所要時間が異なる2コース設けられています。
15分または45分で回れるので、体力に自信のない人にもおすすめです。
住所 : CWM4+3C4, La Paz, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : ラパス中心地より車で40分
電話番号 : +591 78937547
定休日 : なし
営業時間 : 9:00~17:00
料金 : 入場料 15ボリ
ラパスの西約72km程の場所には、かつて1000年以上にわたって栄えた古代都市の遺構が残されています。
その歴史はマチュピチュ遺跡よりも古く、プレ・インカ時代までさかのぼります。
遺跡全体は4km四方に及ぶ大きさですが、実際に発掘調査が行われたのはその30%に過ぎないのだそう。
文字を持たない文化であったために未だ多くの謎に包まれていますが、精巧な石工技術は私たち現代人も驚くほどのクオリティーを誇ります。
ティワナク文化が最盛期を迎えたのは600〜1000年頃のこと。
敷地内では太陽の門や神殿跡、ピラミッドなどが発見されたことから、かつては宗教都市として機能していたのではないかと考えられています。
住所 : C8WG+7C3, Tiwanaku, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : ラパス中心地より車で1時間30分
電話番号 : +591 2 2896605
定休日 : なし
営業時間 : 9:00~16:00
料金 : 入場料 100ボリ
公式サイト : ティワナク遺跡
ここではラパスの旧市街(セントロ地区)および新市街(ソポカチ地区)のおすすめホテルを1つずつご紹介します。
ExpediaやBooking.comでラパス周辺のホテルを検索すると、かなり広範囲のホテルが表示されます。
見た目や料金が良くても観光に不便なロケーションを選ぶと後で大変な目に遭うので、予約を行う際は一旦地図で立地を確認するよう心がけましょう。
ラ カソーナ ホテル ブティックは旧市街での観光に便利な4つ星ホテルです。
クイーンベッド1台またはダブルベッド2台を備える客室のほか、1名用のシングルルームや3台のベッドを完備したトリプルルームもあるのが魅力。
トリプルベッドの客室があるホテルは少ないので、家族やお友達との旅行に最適です。
高級感のあるクラシカルな雰囲気が素敵で、スタッフの心温まるホスピタリティーが評判です。
有料になりますが、事前に連絡すれば空港シャトルを手配してくれるので安心して利用できます。
住所 : Av. Mariscal Sta. Cruz 938, La Paz, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : エル アルト空港より車で36分
電話番号 : +591 2 2900505
営業時間 : チェックイン 13:00/チェックアウト 12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com Trip.com
ラパス中心部では新市街が最も治安の良いエリアとされています。
周辺にはおしゃれなカフェやレストランが多く、下町風情の漂う旧市街とは雰囲気が大きく異なります。
セリーナ ラ パスが位置するのはソポカチ地区の中心部です。
こちらは料金がリーズナブルなのに立地が良く、施設も清潔でモダンなことからバックパッカーに人気があります。
ドミトリーは1泊 2,000円〜、個室は2名1室で7,000円〜が相場となります。
ちなみに3泊以上の利用には連泊割引が適用されるので、お得に宿泊したい人はお見逃しなく。
広々としたコワーキングスペースのほか、おしゃれなカフェも併設されているので長期滞在にもおすすめですよ。
住所 : Av.20 de Octubre 2080, La Paz, Bolivia
マップ : Googleマップ
アクセス : エル アルト空港より車で30分
電話番号 : +591 77221244
営業時間 : チェックイン 15:00~翌5:30/チェックアウト 11:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com Trip.com
南米・ボリビアの中心都市であるラパスの見どころをご紹介しました。
ボリビアを訪れる旅行者の多くはウユニ塩湖を目指しますが、観光の玄関口であるラパスにも足を運ぶべき見どころが沢山あります。
本記事では短い日数でもしっかりと楽しめるようバラエティー豊富な情報を掲載したので、ラパスを訪れる際はぜひ参考にして素敵な旅行をお楽しみください。
※ボリビアの観光関連記事: 【ボリビア】奇跡の絶景「ウユニ塩湖」の見どころと周辺のおすすめ観光スポットを紹介
最終更新日 : 2023/12/29
公開日 : 2023/12/29