本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
おしゃれコーヒードリッパーの最右翼「 CHEMEX(ケメックス)」とは
MoMA(ニューヨーク近代美術館)にも収蔵されたデザイン性の高さが魅力
ゆっくり注ぐ(フィルターの周りに残るコーヒー粉を落とすように)
Fire-King(ファイヤーキング)「Dハンドルマグ ジェダイ」
ケメックスに合うコーヒーメーカー「Chemex Ottomatic 2.0」
コーヒーメーカー「CHEMEX(ケメックス)」。
そのフラスコのような独特で美しいデザインは、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
ケメックスの歴史は1941年、ニューヨークまでさかのぼります。
ドイツ人の科学者ピーター・シュラムボーン博士によって作られたこのプロダクトは、そのデザインが高く評価され、現代まで形を変えず愛されています。
ケメックスの最大のポイントとして挙げられるのが「デザイン性の高さ」です。
ガラスの1層構造でできた美しいデザインと、ドリッパー兼サーバーとして使える機能美が魅力的。
イームズ・チェアでおなじみのイームズ夫妻や、日本を代表するデザイナー・柳宗理氏などデザイン界に愛用者が多いことでも知られています。
そのデザイン性は工芸品として高く評価されており、なんとMoMA(ニューヨーク近代美術館)やフィラデルフィア美術館、スミソニアン美術館において、永久展示品として収蔵されているのです。
先ほどご紹介した通り、ケメックスのウリとして挙げられるのが「デザイン性の高さ」です。
そのデザインは、アウトドアに持ち出しても映えます。
特にアウトドアでもインドアにいるような贅沢な性格を楽しむ「 グランピング・スタイル 」には相性が良く、アイアンやウッドといったギアと合います。
アウトドアで、美しいケメックスで淹れたコーヒーを楽しむなんて、最高に贅沢な時間ですよね。
ケメックスをアウトドアで使う際の注意点としては、「割ってしまわないこと」につきます。
全身ガラスで出来たケメックスはお世辞にしても丈夫ではなく、気を付けないと持ち運びなどの際に割ってしまうこともあります。
購入時の箱に入れたり、プチプチのような緩衝材を用意したり、上にものを置かない、落とさないなど最低限の事柄を守って大切に扱いましょう。
HARIO(ハリオ)やKARITA(カリタ)などのドリッパーを見てみると、ドリッパーに溝が付いています。
これは、コーヒー粉とお湯の接地面積を増やす工夫。
コーヒー粉をくぐらずにお湯が落ちてしまうと、十分にコーヒーが抽出されないためです。
それに対し、ケメックスはそのフォルムゆえ、ガラスで出来たとてもシンプルな形状。
多少乱暴にお湯を注いでもしっかり味を出してくれるハリオやカリタのものと異なり、丁寧にドリップしないと失敗ということがあります。
ここでは、ケメックスを使った「美味しいコーヒーの淹れ方」をご紹介します。
お湯が湧いたら、サーバー本体、マグカップにお湯を注ぎ、ガラスを温めておきます。
こうすることで、コーヒーをドリップした際や注ぐ際の温度変化が少なくなり、より雑味のないコーヒーが抽出できます。
ケメックスは専用のコーヒーフィルターを使って抽出します。
このフィルターをセットした様子がまた美しく、ドリップする様子は見とれてしまうほど。
ただ、専用のコーヒーフィルターは高いのが玉にキズです。
乾いたコーヒー粉にいきなり大量のお湯を注いでも、コーヒーを抽出する前にただお湯が流れ出てしまうことになってしまいます。
コーヒーがお湯に馴染むよう、少量のお湯を注ぎ1分程度蒸らしましょう。
ドリッパーの中心から円を描くようにゆっくりとお湯を注ぎます。
前述の通り、ケメックスは溝がないドリッパーの形状をしているので、一気にお湯を注ぐとコーヒー粉を十分にくぐらずお湯が流れ出てしまいます。
とにかく「ゆっくり」を意識しましょう。
コーヒーがじわじわと開き、写真のような状態になったら注ぐ手を止め、お湯が落ちるのを待ちます。
お湯がある程度落ちたら、コーヒー粉が周りに残っていると思うので、これを落とすようにお湯を注いでいきます。
十分な量が注げたと感じたら、最後は一気に注いでください。
雑味が残りやすい最後の段階で一気に注ぐことで、コーヒーの雑味を減らすことができます。
なお、ケメックスのサーバー部分にはガラスの突起があり、これがお湯を注ぐ際の目安になります。
最初は、ケメックスの容量(3cups、6cups)に対しこの目安までコーヒーを淹れると良いでしょう。
慣れてきたら、好みの濃さや量に調整していくのがおすすめです。
ケメックスは大きく2種類あり、ガラスハンドルのモデルとウッドハンドルのモデルに分かれます。
機能的な違いはほとんどありませんので、デザインの好みによって選ぶと良いでしょう。
また、それぞれのケメックスはサイズが3カップ用と6カップ用との2種類用意されています。
これぞケメックス、というフォルムは6カップ用ですが、スリムな3カップ用も「ちょっとコーヒーを飲みたいな」というときにはぴったりのサイズ感で魅力的です。
ここでは、マニアに好まれる「オールドケメックス」もご紹介します。
マグカップ3杯用のケメックスがこちら。
1〜3杯のコーヒーを淹れられる「ちょうどよい」サイズ感が魅力の一品です。
一般的なご家庭で使うのであれば、このサイズが最も使いやすいサイズではないでしょうか。
スマートなフォルムで「シュッとした」印象も、3カップならではと言えます。
ケメックスといえばこのフォルムが定番です。
少しぼってりとしたフォルムはどこか愛らしく、美しさとかわいさのバランスのとれたデザインとなっています。
ただ、6カップは少し多めに感じる方も多く、結局3カップと6カップの2台持ちになってしまうとか。
近年販売されているケメックスは、機械でガラスの吹付けを行っている「マシンブロウ」と、職人が手作業で吹付けを行っている「ハンドブロウ」との大きく2種類に分かれています。
より好まれるのは、ほんのり青みがかった美しい色合いと丸みを帯びた注ぎ口などが特徴の「ハンドブロウ」タイプ。
ハンドブロウタイプは、マシンブロウタイプの2倍程度の価格差があります。
ケメックスは製造開始以来、基本的なフォルムは変わらないものの、細かな仕様変更がなされています。
主に1941年〜1980年台までに作られたケメックスを「オールドケメックス」といい、ビンテージ好きの間ではプレミアが付いています。
ほとんどのオールドケメックスはハンドブロウで作られており、ガラスが分厚くしっかりした造りだったり、微妙な歪みやガラスのゆらぎが見え、それが味となっていたりするのが特徴です。
オールドケメックスは、年代によってはPylex社が製造していたり、現在の生産国であるアメリカではなくMade in Germanyのものもあったりして、ジーンズやランタンのように年代による違いを楽しめるアイテムなのです。
そんな風にしてレアなケメックスを探すのも、ヴィンテージ好きやアンティーク好きにはたまらないでしょう。
ちなみに、オールドケメックスには、相性抜群のミルクガラスで出来たマグ「ファイヤーキング」がおすすめです。
ファイヤーキングといえば、定番カラーの「ジェダイ」ですね。
ケメックスはガラスの本体とネック部分のウッド、ストラップと3つのパーツのみ。
合わせて使わなければならない専用のアイテムといえばフィルターくらいです。
ただ、シンプルゆえ不便に感じてしまう部分があるのも確か。
そう感じる方のために、ここではケメックスと合わせて使いたいアイテムを紹介します。
アメリカ・ポートランドの「Coava」というコーヒーカンパニーが製造しているケメックス専用ステンレス・コーヒーフィルターが「KONE(コーン)」です。
6カップのケメックスにすっぽりハマるデザインで、細かなメッシュの形状になっており、コーヒー粉を直接注いでドリップすればいいだけ。
バランスよくお湯を通してくれ、紙のフィルターと同じ感覚で使うことができる、地球にやさしいフィルターなのです。
スタイリッシュなデザインはもちろん、ケメックスと同じくMade in USAなのも嬉しいポイント。
ケメックスを使ってみるとわかるのですが、「洗うのが意外と難しい」ということ。
特にケメックスの底まではなかなかブラシが届かず、何度かそのまま使っているとコーヒーの茶渋が付いてしまいます。
ブラシなら何でも良いのですが、なんとケメックスから専用のクリーニングブラシが販売されているので、ブラシにもこだわりたいという方はこちらをどうぞ。
柄の部分に入った「CHEMEX」のロゴが嬉しいですね。
ケメックスといえばハンドドリップとは思いますが、なかなか朝は忙しくコーヒーの準備はマシンに任せたいという方もいるはず。
そんな方におすすめなのが、ケメックスにばっちりサイズが合うコーヒーメーカー「Chemex Ottomatic 2.0」です。
コーヒーメーカーと言っても、ケメックスは本体がコーヒードリッパー・コーヒーサーバーを兼ねているので、「Chemex Ottomatic 2.0」の役割はただお湯をまんべんなく行き渡らせることと、下からケメックス本体を温めること。
ただ、面倒なドリップの作業を時短してくれる道具ということもあり、購入すれば重宝するかもしれません。
ケメックス専用ということもあって、デザインが美しいのも嬉しいですね。
デザイン性がとことん高いコーヒードリッパー・コーヒーサーバー「Chemex(ケメックス)」をご紹介しました。
MoMA(ニューヨーク近代美術館)をはじめ名だたる美術館に永久展示品となっていることにも、驚いた方は多いのではないでしょうか。
シンプルなアイテムながら、70年を越す歴史があったり、ヴィンテージ製品が愛されていたりと奥が深いのも魅力的ですね。
キャンプとの相性も抜群なので、ぜひグランピングに持っていっていただきたいアイテムです。
公開日 : 2019/06/07