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築地本願寺は、東京都中央区築地にある浄土真宗本願寺派の寺院です。
阿弥陀如来をご本尊とし、その他にも浄土真宗の開祖である親鸞聖人、浄土真宗本願寺派第23代宗主である勝如上人、日本に仏教を正しく広めたと言われる聖徳太子、親鸞聖人が師と仰いだ七高僧を祀っています。
また、築地本願寺と言えば思い浮かぶ代表的な本堂は、1934年に再建されたものです。
最初の築地本願寺は1617年に浅草近くに建てられましたが、1657年に火事にて消失。
その後再度建てられた本堂も、1923年に関東大震災による火災により焼失してしまったという歴史があるのです。
現在の本堂は、帝国大学名誉教授で建築家の伊東忠太博士が設計したものですが、博士がアジア建築を学ぶ旅すがら、当時の浄土真宗本願寺派門主・大谷光瑞氏と出逢ったことがきっかけとなり、今のどこかオリエンタルで、日本にありながら外国的な特徴のある建築を生み出したと言われています。
一目見たら忘れられない独特な外見は、古代インド仏教様式を主に用いられて設計されたものです。
また、中身も通常の日本の神社仏閣とは異なる雰囲気で、ルーツの違いと建築様式の深みを感じられる造りとなっています。
築地本願寺へ行く際におすすめの方法は、地下鉄を利用したアクセスです。
東京メトロ日比谷線・有楽町線、または都営地下鉄浅草線・大江戸線が主な最寄り線になります。
その中でも一番近いのが、東京メトロ日比谷線の築地駅。
1番出口から出れば、築地本願寺は目と鼻の先。
迷わず直結で正門まで行くことができますよ。
築地本願寺は訪れる人が多いため、駅内の改札にも「築地本願寺方面改札」と注意書きがあります。
1番出口への看板にも、一番上に「築地本願寺」の文字があるため、初めて行く人でも安心ですね。
築地本願寺の境内は広く、建っているのは一つのお堂だけではありません。
築地本願寺境内内の建物は主に、「本堂」「第二伝道会館」「第一伝道会館」「築地本願寺インフォメーションセンター」「合同墓」の5つです。
一番の見どころはやはり本堂ですが、オフィシャルショップや築地本願寺カフェのあるインフォメーションセンターもおすすめです。
また、神社仏閣おなじみの手洗い場もありますが、大きな本堂に見合った広いものとなっています。
東京メトロ日比谷線の築地駅から外に出ると隣に築地本願寺があるため、その荘厳で特徴的な外見の一部をすぐ目にすることができます。
築地本願寺の周りを囲む塀を少し歩けば、大きく「築地本願寺」の文字が書かれた正門に辿り着くため、そこから中に入りましょう。
筆者が行った16時ごろには正門は開いており、警備員の方が一人立たれていました。
正門から中に入れば本堂の外観を見渡すことができ、その大きさと建築の繊細さはまさに圧巻の一言。
築地本願寺の本堂は鉄筋コンクリート造の二階建てで、ご本尊を安置する中央部と北翼部と南翼部で形成されています。
特徴的な半円形の屋根は正面が蓮の花のモチーフとなっており、このデザインはインドの寺院風とのこと。
北翼と南翼部の屋上にもそれぞれインドの仏塔風に造られた塔屋があり、様々なところに日本とは別の国の建築様式が組み込まれているのが分かります。
外観を堪能した後は、階段を上って二階の広間に入りましょう。
築地本願寺本堂の参拝時間は、時期によって違いがあります。
4月~9月の日が長い間は6:00~17:30まで、10月~3月までは6:00~17:00までです。
この時間を逃してしまうと参拝が出来なくなってしまうので、注意しましょう。
また、築地本願寺本堂の入り口横にはモニターが設置されており、当日の開門時間と閉門時間が映し出されています。
ハスの花が描かれた美しいステンドグラスが頭上にはまった扉をくぐり抜ければ、いよいよ本堂の中。
広間と呼ばれるメインの空間に入ってまず初めに目に飛び込んでくるのは、正面に佇む金色の内陣です。
豪華絢爛に輝くこちらは、真ん中にご本尊である阿弥陀如来様の像が佇んでいます。
その前にはご焼香用の香炉が置かれているため、入ったらまずこちらでお参りをしましょう。
広間には多くの椅子がずらりと置かれており、こちらはお坊さんのお話を聞く法話の際や、結婚式などの儀式の際に用いられますが、普通に参拝に来た場合でも座ることができます。
ぐるりと広間を一周しその豪華で魅力的な建築を堪能した後は、こちらの椅子に座って正面に佇む阿弥陀如来様の像を眺め、心落ち着けるのもおすすめです。
築地本願寺本堂広間に入った時、一体どんなところを押さえておいたらいいのか、そのポイントと見どころについて紹介します。
広くてどこに注目したらいいのか分からないという場合は、ぜひ参考にしてみてください。
本堂の中に入ったら、まずはご本尊である阿弥陀如来像の前でお参りをしましょう。
通常の神社仏閣の場合は、お賽銭を賽銭箱に入れて手を合わせるというお参りの方法が一般的ですが、築地本願寺の場合は、「なもあみだぶつ」と念仏を唱えご焼香を行います。
ご焼香の正しいやり方が分からないという人でも、香炉の前にご焼香の方法がきちんと書いてあるので安心です。
なお、筆者が訪れたのは平日の16時ごろだったのですが、平日であっても参拝客が途切れず、多くの方がお参りに来ていました。
ひとりひとりがきちんと真摯にお参りをしている姿からは、築地本願寺の人気と人々の信仰深さが伺えます。
築地本願寺の正面にはご本尊である阿弥陀如来像が佇んでいます。
金色に輝く豪華絢爛な装飾の中に凛と建つ阿弥陀如来様の姿からは、荘厳さと同時に美しさをも感じるでしょう。
小さな像でありながら、周りの装飾に埋もれない姿はまさにご本尊と言える姿です。
また、築地本願寺の阿弥陀如来像は立ち姿なのですが、その理由は「今一人一人を救いに来てくださっているお姿」を表しているとのこと。
どんな人の側にも現れ、一人一人に寄り添い、救ってくださるという阿弥陀如来様の広い心を表しているものなのです。
築地本願寺はパイプオルガンがある寺院としても有名です。
設置してある場所は本堂に入ったすぐ上、3mから1cmまでと言う長い物から短いものまで2000本の管で構成されているパイプオルガンはまさに圧巻の一言。
和風のイメージがあるお寺に、洋風のイメージのあるパイプオルガンがあるというのは驚きですが、築地本願寺のイメージにパイプオルガンは見事に調和しています。
また、こちらのパイプオルガンは実際に演奏されることもあり、毎月最終金曜日の12:20~12:50にはコンサートが行われます。
少し前の12:10からはお坊さんの法話を聞くこともできますので、クラシックや仏教讃歌などを魅力的に奏でるプロの演奏を、一度聞きに行ってみてはいかがでしょうか。
本堂の存在感が圧倒的なため、本堂に注目しがちな築地本願寺ですが、実は本堂以外の場所にも見逃せない魅力があります。
本堂以外の築地本願寺の魅力についても余すことなくチェックしましょう。
築地本願寺の敷地内にはインフォメーションセンターがあり、そちらでは築地本願寺境内の案内の他、一息つけるカフェやオフィシャルショップ、ブックセンターなど、築地本願寺を他の側面から楽しむことができる施設が揃っています。
ブックセンターは寺院にある本屋さんらしく、初心者から上級者まで楽しめる様々な仏教の入門書が取り揃えられ、他にもお経を主体としたCDが購入できたり、Wi-Fiを利用して仏教関連の電子書籍を閲覧できたりというスタイルが楽しめる本屋さんです。
また、オフィシャルショップでは築地本願寺オリジナルのバッグや手ぬぐいなどのグッズをはじめ、可愛らしい和三盆などのお菓子や実際に仏事で使われる関連商品も売られています。
1階にある「築地本願寺カフェ Tsumugi」は、参拝した後や歩き回って少し疲れた時の休憩にうってつけの場所。
パスタなどのご飯メニューからパフェなどのスイーツメニューまで、どんな時でも利用できるメニューが満載です。
さらに8:00~10:30までの間は、彩り豊かな人気メニュー「18品目の朝ごはん」を食べることができます。
健康にも配慮された18品の小鉢とほかほかのご飯で、素敵な一日を始めることができますよ。
こちらは先着限定110食で、開店前から待ち列ができるほどの人気です。
筆者がいった休日の開店30分前には2組すでに待っている方がいて、その後5分もたたないうちに筆者の後ろに6組ほど並んでいました。
確実に、そして待ち時間を少なく頂きたい方は、開店30分前の7:30頃にお店前に到着していることをオススメします。
階段を登ればテラスに上がることもでき、築地本願寺の境内を一望できます。
温かい日には日の光や爽やかな風を感じながら、普段は見ることのできない高いところから築地本願寺を眺めるのもおすすめです。
本堂の隣、境内の右側にある第一伝道会館では、日本料理「紫水」にて、美味しい日本料理を堪能することができます。
名物の門前せいろ蕎麦から天ぷら、握りずしまで、築地市場から仕入れた素材を使った料理から、お寺ならではの精進料理まで美味しいメニューが揃っています。
11:30~14:00のランチタイムのみの営業ではありますが、築地本願寺に参拝した記念に、美味しい日本料理を堪能してみてはいかがでしょうか。
同じく一階にあるティーラウンジでは、築地本願寺特製の抹茶とお饅頭が付いた本願寺饅頭セットやクリームあんみつなどのスイーツを楽しむこともできます。
なお、こちらの伝道会館は宿泊施設も備えているため、時間をかけて東京観光や築地を堪能したいという場合は、築地本願寺伝道会館での宿泊も検討してみてはいかがでしょうか。
厳格なイメージのある築地本願寺ですが、実は設計者である伊東忠太博士による遊び心も隠されています。
それは、境内の中に設置された動物の像たち。
全13種類あるこの動物たちは、どのような意図で何故その場所に設置されたのかは今でも謎だそうですが、寺院の中に現れる動物たちの姿には癒しを感じてしまいます。
筆者も見つけた動物の像に思わずスマホを向けてしまうなど、夢中になってしまいました。
動物の像を探しながら境内を巡るのも、築地本願寺の楽しみ方の一つかもしれません。
大きな本堂に圧倒されて見落としがちですが、築地本願寺の境内には本堂以外にも様々な像やお墓が建てられています。
合同墓地をはじめ、太平洋戦争の際台湾で命を落とした日本人のための遺骨安置所や、交通事故で命を落とした人たちを慰める陸上交通受難者の追悼碑など、足を運んで回ると多くの意味を持つ像が建てられていることが分かります。
その中でも目に留まるのが、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の像。
境内の隅にありながら親鸞聖人像には存在感が感じられ、思わずお参りをしたくなってしまうほどでした。
近年ブームになっている御朱印集め。
こちらの築地本願寺のも欲しいと思っている人もいるかもしれませんが、実は築地本願寺には御朱印がありません。
浄土真宗には御朱印の起源である受取印が存在しないため、御朱印もまた存在しないのです。
同じく浄土真宗の教えに基づいて、ほとんどの神社仏閣で販売されているおみくじやお守りもありません。
少し寂しく感じるかもしれませんが、その代わりに参拝記念カードを配布しています。
こちらの参拝記念カードには、築地本願寺の標語をテーマとした言葉が綴られており、毎月内容が変わっているとのこと。
築地本願寺に訪れた際には、この心に沁みる言葉が記載された参拝記念カードを一枚、記念に持ち帰るのがおすすめです。
築地本願寺の周辺には、参拝に来た際に一緒に寄りたい様々な見どころがあります。
新鮮な魚介類を堪能できることで有名な築地場外市場では、マグロ専門店や特徴的な社長の像で有名なあのすしざんまいの本店など、美味しい海鮮を味わえるお店が多くあります。
また、東京メトロ日比谷線築地駅2番出口方面には、珍しい羽根付きたい焼きを楽しめる、「たいやき 神田達磨」があります。
こちらのお店で販売しているのは、通常のたい焼きとは違い、周りに四角く皮が付いた皮付きたい焼き。
味はあんことカスタードの2種類で、注文すると焼き立てを提供してくれるため、小腹が空いたら築地本願寺の帰りに一つ買ってその美味しさを堪能するのもおすすめです。
築地に来たら一度は訪れておきたい名所・築地本願寺。
通常の神社仏閣とはまた違った、豪華で荘厳な雰囲気に圧倒されますが、それと同時にその美しさに心洗われる場所でもあります。
目で見て感じる魅力満載の場所なので、普段はなかなかお寺にお参りに行かないという人でも一度は訪れて欲しい場所です。
また、築地本願寺の周辺にもお参りついでに楽しめるスポットがありますので、ぜひ一度足を運んでみることをおすすめします。
住所:〒104-8435 東京都中央区築地3-15-1
マップ: Googleマップ
電話番号:03-3541-1131
FAX:03-3541-7071
本堂参拝時間:4月〜9月 6:00〜17:30 10月〜3月 6:00〜17:00
アクセス:
東京メトロ 日比谷線「築地」駅 出口1直結
東京メトロ 有楽町線「新富町」駅 出口4より徒歩約5分
都営地下鉄 浅草線「東銀座」駅 出口5より徒歩約5分
都営地下鉄 大江戸線「築地市場」駅 出口A1より徒歩約5分
公式サイト: 築地本願寺
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最終更新日 : 2023/08/25
公開日 : 2019/11/13