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<水戸市内から少し足を延ばして!水戸近郊のおすすめ観光スポット>
茨城県のちょうど真ん中あたりに位置する水戸市は、茨城県の県庁所在地にして県下最大の都市です。
茨城県内には観光地が数多くありますが、特に県外の人にとって、水戸は観光地としてのイメージが少ないかもしれません。
テレビ番組で知られる『水戸黄門』や「水戸納豆」で知られていますが、水戸の有名な観光スポットと聞かれたらなかなか思いつかないもの…
日本三大庭園のひとつであり、梅まつりで有名な「偕楽園」が知られている程度でしょうか。
この水戸黄門や偕楽園を含めて、水戸といえば徳川幕府の御三家・水戸藩の御膝元。
水戸藩ゆかりの史跡がたくさん残っており、歴史好きの人にはたまらない場所でもあります。
また美術館や博物館、個性的で魅力たっぷりの公園も数多く存在し、歴史ファンだけでなくデートでも家族連れでも楽しめるスポットが満載です。
水戸藩以来の「水戸八景」や、平成になって新たに選出された「新水戸八景」などの絶景、緑と湧水に恵まれた散策コース「ロマンチックゾーン」も見逃せません。
水戸市内から隣接する大洗やひたちなかエリアまで足を運べば、さらに楽しいスポットが存在し、とても充実した観光を期待できます。
今回は水戸の魅力を存分に楽しむため、観光目的のジャンル毎に分けて紹介していきます。
合わせてモデルコースのプランも取り上げているので、ぜひ水戸旅行の参考にしてください。
「水戸黄門」こと第2代水戸藩主・徳川光圀とともに、水戸の名君と称えられる第9代藩主・徳川斉昭。
幕末の混乱期に水戸および日本国内の治世に大きく関与し、多大なる足跡を残しました。
水戸市内には、斉昭とその時代の史跡が多く残り、水戸を代表する定番観光スポットとなっています。
梅の名所として全国的にも知られている「偕楽園」。
金沢市の「兼六園」、岡山市の「後楽園」とともに日本三大名園のひとつに数えられています。
天保13年(1842年)、第9代藩主・徳川斉昭によって造園されました。
斉昭自身が構想を練り、千波湖に面した七面山を切り開いて、足掛け10年の期間を経て完成しています。
偕楽園の名前は、中国の古書『孟子』にある「古の人は民と偕に楽しむ、故に能く楽しむなり」という一節から命名されました。
この新しい庭園を、民衆とととも楽しみたいという斉昭の願いが込められています。
実際に当時から水戸藩領民には開放されてきたようです。
偕楽園(偕楽園公園)の敷地面積は3㎢(300ha)と広大なものです。
東京ドームに換算すると64個分、都市公園としてはニューヨークのセントラルパークに次いで2番目の広さを誇ります。
この敷地内に約100品種・3000本もの梅が植樹され、梅の開花時期である2月下旬から3月にかけて開催される「水戸の梅まつり」は、全国から多くの見物客が押し寄せます。
しかし、なぜ梅なのでしょうか。
学問を愛した斉昭公が、「梅は学問に親しむと花が咲く」といわれる中国の故事に因んだという説(後述)と、花の美しさだけでなく、食用にもなる有益樹だからという説が有力です。
実際に鑑賞用の花梅だけでなく、食用の品種も栽培されており、毎年6月初旬の「実落とし」のあとに、希望者は梅の実を配布してもらえます。
偕楽園の見どころは梅ばかりではありません。
梅のあとには桜、初夏にはツツジ、夏には竹林、そして秋には萩の花、紅葉など四季折々の植生を楽しむことができます。
隣接する千波湖の眺望など絶景スポットが満載の素敵な公園です。
偕楽園構内にある木造3階の建物です。
徳川斉昭自身が設計したともいわれ、斉昭はこの亭に文人墨客や家臣、領地の人々を集めて、詩歌の会などを催したそうです。
「好文」とは梅の異名であり、晋・武帝の「学問に親しめば梅が咲き、学問を廃すれば咲かなかった」という故事に因んで命名されたといわれています。
現在は休憩処や茶室として利用されていますが、内装の豪華絢爛な襖、日本最古とされるエレベーターは必見。
この好文亭から眺める園内の景観も素晴らしいです。
住所 : 茨城県水戸市常磐町1-3-3
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅より関東鉄道バス「偕楽園行き」乗車・終点偕楽園下車徒歩5分
常磐自動車道・水戸ICから約20分
電話番号 : 029-244-5454
定休日 :
本園:なし
好文亭:12月29日~31日
営業時間 : 10月1日~2月19日:7:00~18:00 2月20日~9月30日:6:00~19:00
料金 :
大人300円 小人150円
※好文亭別料金:大人200円 小人100円
水戸藩は徳川家康の11男・徳川頼房を祖とする「御三家」のひとつ。
歴代藩主は基本的に江戸に定住し、天下の「副将軍」としての役割を担ってきました。
水戸城はそんな水戸藩の居城で、往時は日本最大級の規模を誇っていたといわれてます。
北は那珂川、南は千波湖を天然の堀とし、石垣の代わりに巨大な土塁に囲まれていたそうです。
あの水戸黄門も居城した城と思えば、より親しみが湧きますね。
残念ながら、現在水戸城は残っておりません。
幕末混乱期の天狗党と諸生党間の戦闘、戦時中の空襲によりほとんど焼失してしまいました。
その広大な城跡は、水戸第一高校など多くの学校、官公庁舎、鉄道の敷地として利用され、その規模の大きさが伺えます。
現在の水戸城は、土塁や堀、旧藩校だった「弘道館」や薬医門などが残っており、往時の様子を偲ぶことができます。
令和になって水戸城の再建整備計画が進んでおり、格調高い「大手門」や白壁塀、杉山門が復元され、二の丸角櫓なども再建途上にあります。
徳川光圀が「大日本史」編纂したとされる旧彰考館跡には「水戸城跡二の丸展示館」が設置され、城跡からの出土品や水戸城に関する各種資料が見学可能です。
住所 : 茨城県水戸市三の丸2-9-22
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅北口より徒歩10分
常磐自動車道・水戸ICより約30分
電話番号 :029-224-1111(水戸市役所)
定休日 : 水戸城跡二の丸展示館のみ 年末年始休み
営業時間 : 水戸城跡二の丸展示館のみ 9:00~16:30
料金 : 無料
注意点 : 学校敷地内は見学不可の個所あり
江戸幕末期、水戸藩は有望な人材を多く輩出してきましたが、明治の新政府で重要な役職に就いた人はほとんどいません。
大多数の人材が明治新政府を待たずに死に絶えてしまったからです。
水戸藩は江戸幕府の親藩として、徳川家の身内でありながら、皇室を第一に考える「水戸学」が発展し、倒幕の原動力となった「尊王攘夷運動」の聖地となる奇妙な現象が起きました。
開国に反対した藩主徳川斉昭の蟄居処分に対して、不満を持った急進派は大老・井伊直弼を殺害する「桜田門外の変」などに関与し、やがて武田耕雲斎や藤田小四郎ら「天狗党」は、体制打破を唱えて挙兵するに至ります。
武田耕雲斎らを中心とする尊王攘夷・天狗党と市川弘美(三左衛門)を中心とする佐幕派・「諸生党」との対立は日々に激化。
水戸藩内は血みどろの殺し合いという凄惨な状況になってしまいました。
最終的に天狗党を壊滅させて実権を握った諸生党ですが、明治維新以降は一転して「逆賊」として皆殺しにされる羽目になり、最終的に誰も残らなくなるという悲しい結果になったのです。
「弘道館」は、水戸藩で優秀な人材育成を図ろうとした徳川斉昭によって、安政4年(1857年)に創設されました。
斉昭のブレーンであった藤田東湖や戸田忠太夫、会沢正志斎ら錚々たるメンバーが設立に名を連ねています。
水戸城の三の丸に設置され、その敷地面積は約10.5haと、当時の藩校としては国内最大の規模だったそうです。
武芸のほか、医学、天文学、薬学など広範囲な知識を学べる総合大学のような存在で、特に「水戸学」については最高峰だったとされています。
学問は一生をかけて行うものであるとの方針から卒業の概念がなく、世代を問わず学んでいたようです。
のちに水戸藩内で凄惨な争いをする天狗党も諸生党も、元々は弘道館で机を並べたクラスメイト。
特に「諸生党」の名前は、弘道館の書生(諸生)が多かったことから名付けられたといわれています。
ところが明治元年(1868年)、諸生党の市川三左衛門らが弘道館を占拠し天狗党残党との戦闘(弘道館戦争)が勃発、構内の多くの建物や貴重な蔵書が焼失してしまったのです。
現在は焼失を逃れた正庁・至善堂・正門の3か所は国の重要文化財に指定され、復元された各施設を含めて往時の面影を偲ぶことができます。
また、敷地内には60品種800本の梅が植樹され、「弘道館公園」として市民の憩いの場となっています。
住所 : 茨城県水戸市三の丸1-6-29
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅北口より徒歩8分
常磐自動車道・水戸ICより約30分
電話番号 : 029-231-4725(弘道館事務所)
定休日 : 年末年始(12月29日~1月3日)
営業時間 : 10月1日~2月19日 9:00~16:30 2月20日~9月30日 9:00~17:00
料金 : 大人400円 小人200円
偕楽園に隣接する千波湖(せんばこ)は、周囲約3kmのひょうたん型をした湖です。
かつては今の面積の4倍近くもあったそうで、水戸城を守る天然の堀、農業用用水として重要な役割を担ってきました。
偕楽園が完成した時には、その景観は借景としても利用されました。
大正時代になって干拓され、現在の大きさに縮小してしまいましたが、今でも水戸市民の憩いのオアシスとして親しまれています。
千波湖の湖畔一帯は、現在「千波湖公園」として整備されています。
周囲には遊歩道が設けられ、湖を一周しながらの散策・ジョキング、サイクリング等を楽しむことができます。
桜や梅、ツツジやチューリップ、紅葉など四季折々の植生が楽しめるほか、白鳥をはじめ多くの野鳥観察も楽しみのひとつです。
「桜田門外の変」の因縁を越えて親善都市となった滋賀県彦根市からは、度々白鳥が寄贈され、ほかに自治体から寄贈された個体も含めて、現在では多くの白鳥・黒鳥が繁殖生息しています。
蒸気機関車・D51が展示してある広場や、水戸黄門像など湖畔には見どころがたっぷり。
また「少年の森」でのフィールドアスレチックや貸しボートなどのアクティビティも楽しめる公園となっています。
住所 : 茨城県水戸市千波町3080
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅から千波経由バス・「千波湖」下車
常磐自動車道・水戸ICから約20分(湖畔に無料駐車場あり)
営業時間 :終日開放
料金 :無料
「水戸黄門」として知られる第2代水戸藩主・徳川光圀は、知名度抜群の名君。
助さん・格さんを従えて全国を行脚し、庶民を苦しめる悪代官を懲らしめる。
定番のストーリーですが、実際にはこのようなことはしていません。
江戸や水戸藩領内のほかは、日光や鎌倉、千葉や熱海位しか赴いたことがないそうです。
光圀は日本の歴史を見直した『大日本史』を編纂して水戸学の基礎を築いたり、薬草の製薬方法を記したり、蝦夷地探検を行わせるなど行動力に富んだ人でした。
余談ながら、はじめて国内でラーメンを食べたのも光圀だといわれています(諸説あり)。
そんな徳川光圀ゆかりの観光スポットが、日本庭園・「保和苑」です。
保和苑は、もともと偕楽園から2kmほど離れた寺院・「大悲山保和院桂岸寺」が所有していた日本庭園です。
この庭園の美しさに魅了された徳川光圀によって、「保和園」と命名されました。
昭和初期になって地元有志により拡張整備されて純日本庭園になり、名前も「保和苑」に変更、現在に至っています。
昭和25年に桂岸寺から水戸市に寄贈され、アジサイの植樹が行われました。
今ではアジサイの名所として、約100種6000株のアジサイが初夏の保和苑を彩ります。
水戸八幡宮から保和苑を経て、曝井に至る一帯は、緑と湧水に恵まれた歴史散策コース。
「ロマンチックゾーン」と名づけられ、水戸の新たな観光スポットとして注目を浴びはじめています。
住所 : 茨城県水戸市松本町13-19
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅から栄町経由「茨大・渡里方面行き」バス・保和苑入口下車4分
常磐自動車道・水戸ICより約20分
桂岸寺駐車場あり(有料・1時間500円)
定休日 : 年中無休
料金 : 無料
徳川家康を御神体として祀る東照宮は、日光東照宮だけではありません。
北海道から九州に至るまで全国に存在しています。
規模はそれほど大きくありませんが、徳川御三家の御膝元だった水戸にも鎮座しています。
「水戸東照宮」は、元和7年(1621年)に、初代水戸藩主・徳川頼房によって創建されました。
父である家康を祀る神社でしたが、現在では頼房も御神体として祀られています。
社殿は国宝重要文化財に指定された貴重なものでしたが、太平洋戦争の戦災で焼失してしまいました。
現在の社殿は昭和37年に再建されたものです。
家康が天下を治めたことから「家内安全」、幕府を開いて国が栄えたから「商売繁盛」、戦乱の世を終わらせたから「縁結び」のご利益があるといわれています。
徳川御三家の東照宮だけあって、奉納されている宝物・文化財も一級品です。
家康所用の則包太刀(重要文化財)や甲冑、頼房が奉納した全長3mの銅造灯篭のほか、斉昭が考案した日本最古の戦車「安神車」など、ぜひとも目にしたい逸品が揃っています。
住所 : 茨城県水戸市宮町2-5-13
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅北口より徒歩10分
常磐自動車道・水戸ICより約25分
電話番号 : 029-221-3784
営業時間 : 6:00~17:00
料金 : 無料
公式URL : 水戸東照宮
せっかく水戸を訪れたのに、天気が悪くて楽しめない…
ただ、水戸には美術館・博物館が多く、雨の日でも楽しめるおすすめスポットがたくさんあります。
また、特産物の工場見学をしてみるのも楽しいかもしれません。
水戸徳川家について詳しく知りたい方は、こちらの「徳川ミュージアム」がおすすめです。
徳川家康の遺品を中心に歴代水戸藩主ゆかりの品々が約3万点近く収蔵されており、大名家に関する博物館としては国内最大級を誇ります。
また徳川光圀が水戸城内に設立し、『大日本史』を編纂した史局・「彰考館」収蔵の古文書資料もまた約3万点も展示されています。
伊達政宗が寄贈した名刀「燭台切光忠」や、水戸黄門でお馴染みの葵の印籠「黒地葵紋金蒔絵印籠」など、価値の高い逸品を鑑賞できます。
徳川ミュージアムは昭和52年(1977年)に開館しました。
水戸徳川家の子孫である徳川圀順氏が、水戸藩ゆかりの古文書や道具類、光圀の隠居館・西山荘(常陸太田市)を寄贈し、圀順氏の子息である圀斉氏が建設・開館したものです。
敷地内には水戸藩ゆかりの茶室・得月亭が復元展示されているほか、見晴らし抜群のガーデンテラスもあり、ランチや軽食を楽しむこともできます。
住所 : 茨城県水戸市見川1-1215-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅からバス・「見川2丁目」下車徒歩5分
常磐自動車道・水戸ICから約20分
無料駐車場完備
電話番号 : 029-241-2721
営業時間 : 9:00~16:00
料金 : 大人1500円 小人1100円(展示内容により変動あり)
公式URL : 徳川ミュージアム
遠くからも確認できる、ニョキニョキしたタワーがシンボルの「水戸芸術館」。
水戸市市制100周年を記念して、平成2年(1990年)に開館した複合文化施設です。
「音楽・美術・演劇をより身近なものに」というコンセプトのもと、コンサートホール・美術館・劇場から構成されています。
有名アーティストによる公演や展覧会だけでなく、入場無料のイベントも開催されているため要チェックです。
広々とした空間の芝生広場は、誰でも自由に往来できるエリア。
野外コンサートやフリーマーケットも開催され、水戸市民の憩いの場となっています。
広場の一角に設けられたカスケードも必見です。
宙吊りの巨大な石に向かって勢いよく水の流れる噴水は、水戸の地名どおり水に因んだもの。
石は地元・笠間市産稲田石で重さは約27トン、6本のワイヤーロープで吊られています。
この石に向かって左右から吹き出すジェット噴水は循環式で、毎分約10トンの水が噴射されるというから迫力抜群です。
夜間はライトアップされ、昼間とは違う幻想的な雰囲気に包まれます。
そして芸術館のシンボルである「シンボルタワー」。
水戸市市制100周年に因んで、地上100mの高さになっています。
1辺9.6mのチタン製正方形パネルが三重らせん状に昇っていく様子は、未来に発展していく水戸のDNAを表現しているそうです。
ガラス張りのエレベーターで昇る高さ86m地点には展望室があり、水戸市内や郊外の景観を一望できます。
夜間にはライトアップされ、テーマや季節、時間によって色彩が異なる照明が楽しめます。
住所 : 茨城県水戸市五軒町1-6-8
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅よりバス・「泉町1丁目」下車徒歩2分
常磐自動車道・水戸ICより20分
駐車場あり(30分以上有料)
電話番号 :029-227-8111
定休日 : 月曜日 年末年始
営業時間 :
平日9:30~18:00 土日祝9:30~18:30
※催事内容により変動あり
料金 :
イベント内容により異なる
タワー:大人200円 小中学生100円
公式URL : 水戸芸術館
水戸市はアートな街です。
市内には、先にご紹介したスポット以外にも博物館や美術館がたくさん存在します。
「茨城県近代美術館」は、近代・現代芸術に特化した茨城県立の美術館。
日本画家の巨匠・横山大観をはじめ、小川芋銭、中村彝ら茨城出身の芸術家の作品を中心に、国内外約4000点の近代美術作品を収蔵・展示しています。
ロダンやルノアール、モネなど巨匠の作品も鑑賞できますよ。
美術館は緑豊かな千波湖の湖畔に位置しています。
千波湖公園や偕楽園、徳川ミュージアムなど、水戸の主要観光スポットも周辺にあるので、こちらの観光と一緒にじっくり楽しみたいところです。
美術作品の鑑賞のほか、絵画教室やシンポジウム、ミニコンサートなども開催されているため、興味のある方は参加してみましょう。
こちらの美術館は、常設展であれば大人320円と、東京圏の美術館と比較したら格安の料金で入場できます。
企画展は特別料金がかかりますが、無料で入場できる日もあるので、その日に入場できればとてもラッキーですね。
また当美術館と「茨城県天心記念五浦美術館(北茨城市)」、「茨城県陶芸美術館(笠間市)」を1年間に何度も利用できる、お得な「共通年間パスポート」も販売されています。
住所 : 茨城県水戸市千波町東久保666-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅よりバス・「文化センター入口」下車徒歩5分
常磐自動車道・水戸ICより約20分
有料駐車場あり
電話番号 : 029-243-5111
定休日 :
月曜日 年末年始(12月29日~1月1日)
その他臨時休館日あり
営業時間 : 9:30~17:00
料金 :
常設展:大人320円 高校大学生240円 小人180円
※企画展は別料金
共通年間パスポート3150円
公式URL : 茨城県近代美術館
水戸を代表する特産物といえば、「納豆」を思い浮かべる人が多いと思います。
人によって好き嫌いが激しい食べ物とはいえ、日本が誇る伝統食、そして超健康フードとして世界の注目を浴びていることはご承知の通りです。
納豆の起源については諸説ありますが、平安時代の源義家にまつわるエピソードが知られています。
永和3年(1083年)、奥州平定に赴く義家の軍勢は、常陸国で宿営し、水戸の長者の家に宿泊することになりました。
馬の飼料用に作った煮豆を藁に包んで置いていたところ、煮豆は発酵してしまい、糸を引くようになっていたとのこと。
義家の家来が恐る恐る食べてみたら非常に美味。
さっそく主人の義家に献上したところ殊の外喜び、将軍に納めたということで「納豆」と名づけられ、付近の農家に広まったとのことです。
以降水戸周辺の郷土料理として受け継がれ、かの水戸光圀も、有事の際の備蓄食料として納豆の製造を奨励したと伝えられています。
水戸で納豆の製造が本格化したのは明治時代中期、実業家の笹沼清左衛門によって始まりました。
3か月で完熟する極早生小粒の大豆を使用し、藁に包んで発酵される納豆は、天狗党に因んで「天狗納豆」と名づけられ、全国的に知られる一大ブランドとなったのです。
昭和31年、事業を継承した笹沼五郎によって法人化され、老舗の水戸「天狗」納豆を水戸から発信し続けています。
その株式会社笹沼五郎商店の工場に付属して設置されているのが「納豆なんでも展示館」です。
納豆なんでも展示館では、納豆の豆知識から作り方の変遷、製造に使われる道具などを無料で学ぶことができます。
工場見学も実施しているので、興味のある人はぜひ体験してみましょう。
また、製造工場作りたての納豆をお土産に購入できますよ。
住所 : 茨城県水戸市三の丸3-4-30
マップ: Googleマップ
アクセス : JR水戸駅から徒歩10分
電話番号 : 029-225-2121
定休日 : 元旦
営業時間 : 8:00~18:00(所要時間:約30分)
料金 : 無料
公式URL : 株式会社笹沼五郎商店
自然豊かな水戸市内には、広くてユニークな公園がたくさんあります。
恐竜や巨人、巨大な埴輪が出迎えてくれて子供たちは大興奮!
遊ぶだけでなく、おいしい食べ物作りの体験まで楽しめる素敵な観光スポットも必見です。
水戸の中心部から少し離れた場所に位置していますが、「水戸市森林公園」は子供連れでも一日中遊べる公園です。
昭和43年(1968年)に明治100年を記念して整備された公園で、面積は143ヘクタールと広大。
松林や雑木林、湧水など豊かな里山の自然に囲まれています。
大人でも四季折々の植物や景観を楽しみながらの散策が楽しめますが、この公園最大の魅力な子供向けの遊び場がとても豊富なこと。
大型遊具やジャンボ滑り台、フィールドアスレチック場やふれあい牧場など、ユニークな遊び場が設置されていて、子供たちは大興奮することでしょう。
数ある遊び場の中でも一番人気は「恐竜広場」!
実物大の巨大な恐竜模型が、何と14体も設置されているのです。
見ているだけでも充分に楽しいのですが、これらの模型の中には遊具となっているものもあり、滑り台になっていたり登ったり、中に入って遊ぶこともできますよ。
水戸市森林公園の楽しさは遊具だけではありません。
園内に設置された「森の交流センター」では、何と「そば打ち」や豆腐、コンニャク作りまで体験することができます。
完成した手打ちそばを、その場で調理して食べられば思い出になることでしょう。
その他、園内で営業しているチーズ工房・「 森のシェーブル館 」も見逃せません。
ヤギの乳で作られる珍しいチーズ「シェーブル」や「サントモール」を中心に、世界の有名なチーズを製造・販売しています。
カフェも併設されており、ヤギ乳のソフトクリームやジェラート、特製のチーズサンドイッチを味わうこともできますよ。
水戸市森林公園はとても広くて楽しい公園です。
それにも関わらず入場無料、駐車場まで無料とは、どこまでも嬉しいですね。
住所 : 茨城県水戸市木葉下町588-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR常磐線・赤塚駅よりバス「森林公園西口」下車徒歩20分
常磐自動車道・水戸ICより約15分
電話番号 : 029-252-7500(森の交流センター)
定休日 :
なし
園内設備は月曜日・年末年始
営業時間 :
4月1日~9月30日 6:00~19:00
10月1日~3月31日 8:30~17:15
料金 : 無料
公式URL : 水戸市森林公園
「ダイダラボウ(ダイダラボッチ)」は、日本各地の伝説に登場する巨人です。
富士山や琵琶湖、浜名湖もダイダラボウがつくったと伝わっています。
ご当地・茨城県にも心優しきダイダラボウが住んでいたようで、日当たりの悪さを嘆いていた村人を助けるために、山を動かしてあげたという伝承が残っています。
千波湖もまた、このダイダラボウが指でなぞってつくったそうです。
大串貝塚は、およそ5000年前の縄文時代初期に形成されたといわれています。
奈良時代に編纂された『常陸風土記』にも記述があり、文献に記された貝塚としては世界最古。
国の指定史跡にも指定されています。
この大串貝塚周辺を整備し、公園として開放したのが「大串貝塚ふれあい公園」です。
貝塚からの出土品を展示紹介した「縄文くらしの四季館」や、復元された竪穴式住居、貝塚の様子を展示した「貝層断面観覧施設」など、縄文人の暮らしを体験できる施設がたくさんあります。
なかでも圧巻なのが、高さ15mに及ぶ「ダイダラボウ」の像。
何と奈良の大仏よりも大きいそうです。
体内の階段を登って、手のひらまで辿りつくと展望台になっており、この場所から素晴らしい眺望を楽しむことができます。
しかし、「大串貝塚とダイダラボウにどんな関係があるの?」と思われるかもしれません。
実は大串貝塚は、ダイダラボウが貝を食べ、その貝殻を捨てた場所と言われています。
住所 : 茨城県水戸市塩崎町1064-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅よりバスで25分・「大串公園」下車徒歩2分
大洗鹿島線常澄駅より徒歩30分
東水戸道路・水戸大洗ICより3分
電話番号 : 029-269-5090(水戸市埋蔵文化財センター)
定休日 : 月曜日 年末年始
営業時間 : 9:00~21:00 館内施設 9:00~16:15
料金 : 無料
水戸藩時代に脚光が浴びやすい水戸の歴史スポットですが、実はもっと古い時代の史跡が残っています。
「大串公園」もそうですが、こちらも古墳時代の遺跡跡です。
「牛伏古墳群」は、6世紀の古墳時代中期から後期にかけて築造されたと推定される古墳群。
円墳9基、前方後円墳6基、帆立貝形前方後円墳1基、合計16基の古墳で構成されています。
狭い範囲に多数の古墳が集中するユニークな古墳群として注目され、公園として整備されたのが「くれふしの里古墳公園」です。
園内は修復された古墳がそのまま残っており、古代のムードがたっぷり。
いにしえのロマンに浸りながら散策を楽しむことができます。
また、公園内には子供向け湯具やアスレチックが設置されており、子どもたちも大満足!
トイレや休憩所も古墳仕様になっていて、楽しさ倍増です。
この公園最大のシンボルは、高さ17mの巨大埴輪・「はに丸タワー」。
もちろん日本一大きな埴輪です。
なかに階段があり、最上部は展望スペースになっています。
眼下の古墳群のほか、筑波山や水戸市内の景観を一望できます。
内部に設置されている埴輪には仕掛けがあり、口の中に手を入れるとメッセージが聞こえてきまうs。
住所 : 茨城県水戸市牛伏町201-2
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR常磐線・内原駅よりタクシーで10分
常磐自動車道水戸ICより約10分
電話番号 : 029-259-4044(内原中央公民館)
定休日 : なし
はに丸タワー:1月1日~3日
営業時間 :
4月1日~9月30日 9:00~17:00
10月1日~3月31日 9:00~16:00
料金 : 無料
地元の人以外にはあまり知られていないものの、ぜひとも訪れてほしいスポットがあります。
時間があれば、ぜひ訪れてみてください。
七ツ洞公園(ななつどうこうえん)という和風な名前からは想像できないかもしれませんが、日本有数の本格的なイギリス式庭園として知られています。
もともとは7世紀初頭・古墳時代の遺跡「権現山横穴群」があった場所で、7つの横穴があったことから「七ツ洞」と命名されたそうです。
池もこの地形を利用して造られたと考えられ、江戸時代中期には既に存在したと伝わっています。
この地が「ふるさとの森整備事業」の一環として整備されることになり、イギリスの造園コンサルタント企業の手により、イギリス風自然風景式庭園として生まれ変わることになりました。
建築資材もまたイギリスから輸入されたものを使用し、18世紀と19世紀のイギリス庭園様式を反映した公園として、平成11年(1999年)に開園しています。
七ツ洞公園は、木々に囲まれた大小5つの池と、池を支える5つのダムや周辺の森、パビリオンやフォリーなどの建築物から構成されています。
パビリオンやフォリー(廃墟風建築)はイギリスから輸入されたものです。
総面積は14.7ヘクタールありますが、現在のところ8ヘクタールしか完成しておりません。
赤煉瓦と生垣に囲まれた庭園「秘密の花苑」は、19世紀様式の特徴的なもので、四季折々の花に彩られます。
日本ではあまり見ることのない西洋の花もたくさんあり、異国情緒たっぷりです。
その景観が古代ローマを彷彿させることから、映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地としても使用されました。
今もなお開発途上にある七ツ洞公園は、偕楽園とは趣の異なる庭園散策を楽しめるスポットです。
まだまだ穴場的な存在ですが、時間に余裕があればぜひとも訪れてみましょう。
住所 : 茨城県水戸市下国井町2243
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR水戸駅より茨城交通バス「大宮営業所」行きバスで30分・農業試験場入口下車徒歩20分
常磐自動車道・那珂ICより約10分
無料駐車場完備
電話番号 :029-244-2888(水戸市公園協会)
定休日 : 年中無休
営業時間 : 秘密の花苑:8:30~17:00(11-2月は8:30~16:00)
料金 : 無料
公式URL : 七ツ洞公園
水戸市内だけでも充実した観光を楽しめますが、時間があれば少し足を延ばして、近郊にある観光スポットにも訪れてみましょう。
市内中心部からわずか30分程度で、水戸とは趣が異なる観光を楽しめますよ。
水戸市内には海がありませんが、わずか30分程度の移動で素晴らしい海を満喫することができます。
隣町の大洗町は、太平洋に面した県内屈指の人気観光地です。
絶景の眺望を楽しめる「大洗マリンタワー」や、波打ち際に建つ鳥居が神々しい「大洗磯前神社」、「めんたいパーク大洗」など魅力的な観光スポットが盛りだくさん!
海水浴やマリンレジャーも楽しめるうえ、海鮮を中心とした絶品グルメも味わえる街です。
「アクアワールド 茨城県大洗水族館」は、そんな大洗を代表する人気観光スポット。
約580種・68000匹もの生物を展示する、国内でも最大級の水族館です。
特にサメの飼育種は50種類以上にも及び、日本一を誇ります。
イルカ・アシカショーや、「水族館探検ツアー」など、イベント・プログラムも充実しており、世代を問わず楽しむことができます。
住所 : 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8252-3
マップ: Googleマップ
アクセス :
鹿嶋臨海鉄道・大洗鹿嶋線大洗駅よりバスで15分
東水戸道路・水戸大洗ICより約15分
電話番号 : 029-267-5151
定休日 : 詳細はHPにて
営業時間 : 9:00〜17:00(最終入館は16:00)
料金 : 大人2000円 小中学生900円 幼児(3歳以上)300円
公式URL : アクアワールド茨城県大洗水族館
ひたちなか市は大洗の隣街。
大洗の観光地からも近く、アクアワールド大洗からは「海門橋」を渡ればすぐ到着します。
こちらも水戸市と隣接しており、およそ30分程度のアクセスです。
新鮮な魚介類のショッピングや食事が楽しめる「那珂湊おさかな市場」や阿字ヶ浦、平磯など、県下でも有名な海水浴場も存在します。
「ひたち海浜公園」は、春はネモフィラ、秋はコキアの絶景で知られる、ひたちなか市を代表する観光スポットです。
約350ヘクタールの広大な敷地は7つのエリアに分かれ、遊園地やアスレチック場、砂丘や森林などバラエティに富んでいます。
四季折々の花の名所としても知られ、「みはらしの丘」のネモフィラやコキアだけでなく、チューリップやコスモス、ユリなど園内の至るところで鑑賞できます。
一日滞在しても遊びきれないほど、魅力いっぱいの公園です。
住所 : 茨城県ひたちなか市馬渡字大沼605-4
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR常磐線・勝田駅よりバスで約15分
常陸那珂有料道路・ひたち海浜公園ICより約10分
電話番号 : 029-265-9001
定休日 : 毎週火曜日
大晦日・元旦 2月第1週目 ほか臨時休館あり
営業時間 : 9:30~17:00
料金 : 大人450円 小中学生無料
公式URL : 国営ひたち海浜公園
※合わせて読みたい: フォトジェニックな絶景スポットとして大人気!国営ひたち海浜公園の見どころとは?
限られた時間内で、充実した観光を楽しみたい…旅行者なら誰でも思うことですね。
電車やバス・車などの交通手段、または滞在時間・日数によっても異なるので、複数の角度からまとめました。
水戸市中心部の主要観光スポットであれば5~6時間、郊外の公園や近郊を廻る予定があれば最低1泊は確保したいものです。
水戸駅から水戸城跡、弘道館、東照宮、水戸芸術館や納豆なんでも展示館は徒歩圏内です。
20分程度の所要時間がかかりますが、徒歩で移動することができます。
しかし、偕楽園(梅まつり期間中は臨時駅あり)や千波湖周辺の観光スポット(徳川ミュージアム・近代美術館など)までは1時間以上かかってしまうので、バスを利用することをおすすめします。
バスの利用する場合、「水戸漫遊1日フリーきっぷ」を購入した方が断然お得です。
400円で対象区間が1日乗り放題で、入館料金割引の特典が付きます。
観光したいスポットによっても異なってきますが、以下のコースが効率的に周遊できます。
水戸駅(バス20分)→偕楽園・徳川ミュージアム・千波湖(徒歩移動)→水戸芸術館(バス15分)→水戸芸術館・水戸城跡・弘道館など(徒歩移動)→水戸駅
宿泊して観光する場合、水戸駅から電車・バスを利用して、森林公園など郊外の公園や、大洗やひたちなかまで移動してみることもおすすめです。
ただ、複数のスポットを巡るのは時間の制約もあって難しいと思われるので、目的地を絞っておくことが望ましいかもしれません。
水戸駅(直通バスが運行)→大串公園・七ツ洞公園・くれふしの里古墳公園など
水戸駅(直通バスが運行)→アクアワールド茨城県大洗水族館
水戸駅(勝田駅経由バスが運行)→国営ひたち海浜公園
道路状況や駐車場の問題もありますが、公共の交通機関を利用するより自由が効き、短時間で廻れる利点があります。
車での水戸観光の起点は、常磐自動車道・水戸IC。
国道50号線を経由し、約20分で偕楽園周辺に到着します。
こちらから、水戸城跡や弘道館など水戸駅周辺の観光スポットまで10分程度の移動時間です。
離れた観光スポット間は車で、近いスポット間は車を駐車場に入れて徒歩移動も交えながらの周遊してみるのも楽しいかもしれません。
早起きして上記のモデルコースを車・徒歩で廻った後、少し駆け足になりますが、郊外の公園まで移動することも可能です。
宿泊の場合には、翌日に「森林公園」など郊外の公園に移動するか、大洗やひたちなかまで足を延ばしてみましょう。
移動時間も30分程度なので、現地でゆっくりと観光滞在することもできます。
常磐自動車道・水戸IC(20分)→偕楽園・千波湖・徳川ミュージアムなど(10分)→水戸城跡・弘道館など駅周辺
常磐自動車道・水戸IC(10~15分)→水戸市森林公園・くれふしの里古墳公園
東水戸道路・大洗IC(3分)→大串公園(15分)→アクアワールド茨城県大洗水族館(20分)→国営ひたち海浜公園
観光地としては地味に思われるかもしれない水戸ですが、水戸藩時代を色濃く残す史跡やユニークな公園など、魅力的な観光スポットが豊富なところです。
首都圏からのアクセスも良好な水戸にぜひ足を運んで、充実した休日を楽しんでくださいね。
最終更新日 : 2023/07/26
公開日 : 2020/10/06