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皆さんは「川崎」と聞いてどんなイメージをお持ちでしょうか。
「工場がたくさんある工業都市」…当たっています!
京浜工業地帯の中心都市であり、臨海部には化学工場をはじめ多くの工場が稼働しています。
日本を代表する工業都市といっても過言ではありません。
「ショッピングモールがたくさんあり、買い物に不自由しない街」…こちらも当たっています。
川崎駅前には、ラゾーナやルフロン、アゼリアのほか、銀柳街など昔ながらの商店街もあり、ショッピング天国でもあります。
「ガラが悪くて治安も最悪?」…川崎市民も自虐的に認めていますが、これも一部当たっています。
南部を中心にガラの悪いエリアが多いのは事実ですが、川崎市全体で見ると、犯罪発生率は全国的に見ても低い傾向にあります。
「公害の街」…これは昔の話です。
確かに工場地帯に限っては空気はきれいとはいえませんが、現在ではかなり改善し、ほかの地域と変わりません。
それどころか、北部を中心に首都圏でも有数の大自然が広がっています。
そんな川崎市は、神奈川県の北東部に位置する県下第2の大都市です。
市域は東京都と横浜市に挟まれる形で存在し、交通網も大変充実しています。
国内に20都市ある政令指定都市の中では一番面積が小さいですが、県庁所在地を除く市では一番人口が多く、唯一100万人を越えています。
その細長い市域は7つの区(南から川崎区・幸区・中原区・高津区・宮前区・多摩区・麻生区)で構成されており、北部と南部では雰囲気が全く異なります。
最も「川崎」らしいのは南部の川崎区。
臨海部には工業地帯が集中し、市の中心である川崎駅周辺は一大繁華街となっており、とても賑やかです。
北へ進むに従って自然が豊かな住宅地に変貌し、一般的な川崎のイメージとはだいぶ変わってきます。
魅力的な観光スポットが多い神奈川県の中において、観光目当てに川崎を訪れる人は少ないかもしれません。
しかし、この街を知れば知るほど、魅力的な観光資源に恵まれていることを実感します。
工業地帯の沿岸エリアでは、潮干狩りも楽しめる砂浜の公園もありますし、工場夜景鑑賞も大人気です。
名刹・川崎大師や仲見世通りの散策、賑やかな川崎駅周辺のショッピングも見逃せません。
毎年10月下旬に開催される「川崎ハロウィン」も有名になりました。
北部エリアの「生田緑地」もまた、川崎の大自然を楽しめる魅力的なスポット。
中部エリアでは、対岸に東京都を望む多摩川沿いの散策も楽しいです。
また、藤子不二雄や岡本太郎など、川崎ゆかりの文化人を記念したミュージアムのほか、川崎は芸術の街でもあります。
今回はそんな川崎市を南部、中部・北部のエリアに大別し、おすすめの観光スポットを紹介していきます。
川崎市の行政・産業の中心地であり、最も川崎らしい雰囲気が感じられるエリアです。
市内最大の駅・川崎駅はJR東日本と京浜急行が運行しており、神奈川県下からも東京方面からもアクセスが抜群!
駅周辺には多くのショッピングモールや娯楽施設が集中し見どころも満載で、昼夜を問わず多くの人出で賑わっています。
全国的にも有名な「川崎大師」もこのエリアにあり、下町情緒たっぷりの散策を楽しめるスポットです。
これまで観光スポットとして注目されることのなかった臨海部の工業地域にも、見どころがたくさんあります。
都会にある秘境線として人気が高まりつつある「鶴見線」沿線や、煌びやかな工場夜景。
特に東京湾に浮かぶ人口島・東扇島は、魅力たっぷりの穴場スポットです。
JR川崎駅東口を降りてすぐの場所にある、イタリア風のオシャレな街並み。
ラ ・チッタデッラ(LA CITTADELLA)は、映画館を中心とした複合商業施設で、平成14年(2002年)にオープンしました。
イタリア・サンジミニャーノ(トスカーナ州)のヒルタウン(丘の上の街)をモチーフにデザインされており、駅前にあるとは思えない明るくて開放的な空間に仕上がっています。
ラ ・チッタデッラは、映画館であるチネチッタ(CINECITTA')を中心に、商業施設(VIVACE)、フットサル場(Arena CITTA’)、ライブハウス(CLUB CITTA’)などで構成されています。
チネチッタは12個ものスクリーンが設置されていて首都圏でも最大規模。
話題になっている映画のほとんどは、ここで鑑賞することができる規模です。
また、チネチッタが入っている商業施設マジョーレ(MAGGIORE)内のほか、ラ ・チッタデッラにはあらゆるジャンルの飲食店が揃っており、ここだけでも素敵な食事が楽しめます。
石畳の小路や噴水のある広場、オレンジ色を基調とした南欧風な建物などムード満点で、川崎デートにもぴったりのスポットです。
ラ ・チッタデッラを語るのに、忘れてはならないのが「カワサキ・ハロウィン」!
毎年10月を通して行われるイベントで、一番の見どころは最終日曜日に開催される、全長1.7kmの道程を仮装して練り歩く「ハロウィン・パレード」です。
こちらは参加者2000人以上、沿道の観客数は12万人以上と国内最大級を誇ります。
今や川崎の秋の代名詞となった当イベントは、1997年にラ ・チッタデッラが主催して始まりました。
住所 : 神奈川県川崎市川崎区小川町4-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR川崎駅東口より徒歩5分
京浜急行・京急川崎駅より徒歩7分
営業時間 : 施設により異なる
公式URL : LA CITTADELLA
こちらは令和2年(2020年)7月にオープンしたばかりの、とてもユニークな水族館です。
まず存在する場所が、駅前にある商業施設ビルの9~10階!
水を多く使用する水族館の常識としては考えられません。
海に住む魚は展示されていません。
すべて淡水に住んでいる魚です。
動物も展示していますが、イルカやアシカなど定番ではなく、カピバラやナマケモノ、アルマジロなど水族館には似合わない動物ばかり。
川崎水族館(カワスイ)は、世界の淡水域に住んでいる魚類(動物)を、その生息域を再現しながら展示している水族館です。
地元の多摩川から始まり、アジア・オセアニア、アフリカ、南米の魚を、最新の映像技術と現地の環境を再現したディスプレイで演出しています。
アマゾンのジャングルやパンタナール湿原など、生息する動物や植物も演出に加わり、臨場感たっぷりですよ。
また、イルカやマナティなど水生動物の映像が大迫力で楽しめる「パノラマスクリーンゾーン」もリアリティ抜群。
ほかの水族館では体験することができません。
川崎水族館には、展示している魚を紹介する魚名板がありません。
水槽にQRコードが設置され、スマートフォンで読み取って確認する方法になります。
人気がある水槽の前では待たされることがありますが、こちらも今までにはない新しい試みです。
この水族館は21時まで営業しており、昼の部と夜の部の完全入れ替え制です。
夜の部では、演出も夜の環境となり、ジャングルの闇夜や夜行性生物が活発に動き回る様子を観察できます。
仕事帰りや、夜のデートでも気軽に立ち寄える、川崎の新しい観光スポットです。
住所 : 神奈川県川崎市川崎区日進町1-11 川崎ルフロン9~10階
アクセス :
JR川崎駅東口より徒歩1分
京浜急行・京急川崎駅より徒歩5分
電話番号 : 044-222-3207
営業時間 :
昼の部:10:00~17:00(最終入場16:00)
夜の部:18:00~22:00(最終入場21:00)
料金 :
昼・夜別チケット:大人2000円 高校生1500円 小中学生1200円 幼児600円
昼夜共通チケット:大人3000円 高校生2250円 小中学生1800円 幼児900円
公式URL : 川崎水族館
川崎駅周辺は、過去20年間で大きな変貌を遂げました。
特に駅の西口は東芝などの大きな工場があり、利用する人も工場通勤者や地元の人など一部しかいない状態だったのです。
工場の移転に伴い、再開発されることになった西口エリアには、やがて多くの商業施設が進出することになりました。
今や西口を代表するショッピングモールとなった「ラゾーナ川崎プラザ」は、平成18年(2006年)に旧東芝工場の跡地に開業しています。
「ラゾーナ(LAZONA)」とは、スペイン語で「地域の絆」を表す造語。
スペインの著名な建築家がデザインした、南欧風の開放的な空間が魅力的です。
ラゾーナ川崎プラザは、「ららぽーと」を展開する三井不動産が運営しているショッピングモールで、地上5階、東棟・西棟・南棟から成る巨大な構成となっています。
総店舗数は330店以上もあり、食品・インテリア・衣類・生活雑貨などすべてのジャンルのショッピングが楽しめるほか、60店を超えるグルメスポットや映画館もあります。
1日滞在しても足りないほどの店揃えが魅力です。
川崎駅直結の2階にあるオープンスペース「ルーファ広場」は、音楽と芸能の発信基地!
著名なミュージシャンのライブコンサ―トや、芸能人のトークショーが度々開催され、しかも無料で参加できるという特典があります。
ショッピングもエンターテインメントも楽しめるラゾーナ、目が離せませんね。
住所 : 神奈川県川崎市幸区堀川町72-1
マップ: Googleマップ
アクセス : JR川崎駅より直結
電話番号 : 044-874-8000(自動音声案内)
営業時間 : 各施設により異なる
公式URL : ラゾーナ川崎プラザ
初詣参拝客は、全国トップ3を誇る川崎を代表する観光スポットです。
正式名称は「金剛山 金乗院 平間寺」。
弘法大師空海を開祖とする真言宗の寺院で、900年近い歴史があります。
川崎市の礎はこの寺院から始まったとされ、初詣という言葉自体も川崎大師から始まったともいわれています。
市民の間で深く崇敬され、とても親しまれている寺院です。
川崎大師の最寄り駅は、京浜急行大師線の「川崎大師駅」、川崎駅から乗り継いで5分程度です。
表参道と仲見世通りを経由して、通常は5分程度で境内に到着します。
この界隈は川崎の下町でもあり、駅の周辺とは違った雰囲気の風情を楽しめます。
名物の開運飴や久寿餅、各種縁起物が販売されている仲見世通りは、わずか150mほどしかありませんが、情緒あふれた活気ある商店街です。
正月には300万人もの参拝客で込み合う川崎大師境内ですが、普段は週末でも参拝客はまばら。
シンボルである「八角五重塔」や経堂、薬師殿や、緑豊かな庭園「つるの池」をじっくりと見学してみましょう。
ゆっくり歩いても40分程度で境内を巡ることが可能です。
川崎大師のご利益といえば「厄除」が有名ですが、交通安全祈願の霊場としても知られています。
交通安全のお願いは、境内から離れた「自動車交通安全祈祷殿」で行われます。
参拝者向けの無料駐車場も併設しており、インド風のエキゾチックな建物が印象的です。
なお、川崎大師の詳細は下記記事で詳しく紹介しているので、合わせてご覧になってください。
→ 「川崎大師」へお参りに行こう!初詣参拝客は全国トップ3の人気寺院
正式名称 : 金剛山 金乗院 平間寺
住所 : 神奈川県川崎市川崎区大師町4-48
マップ: Googleマップ
アクセス :
京浜急行大師線・川崎大師駅より徒歩5分 /東門前駅より徒歩10分
首都高速横羽線・大師ICより10分
電話番号 : 044-266-3420
公式URL : 川崎大師
川崎大師参拝のあとには、隣接する「大師公園」でリフレッシュしましょう。
大師公園は、広々とした芝生広場のほか、野球場、テニスコート、プールまで備えた総面積約88㎡に及ぶ広大なt都市公園です。
じゃぶじゃぶ池や大型遊具も設置しているので、家族連れでもたっぷり楽しむことができます。
この公園の一角にある中国式庭園「瀋秀園」は、ぜひとも訪れておきたい必見スポットです。
昭和62年に川崎市と中国・瀋陽市の姉妹都市提携5周年を記念して造られました。
「瀋陽市の絶景を集めた庭園」をコンセプトにしており、エキゾチックな庭園散策を楽しむことができます。
とても開放的な空間で、高台の展望台(楼)から望む眺望は絶景!
月曜日を除く毎日9:00~16:00まで無料開放されています。
住所 : 神奈川県川崎市川崎区大師公園1
マップ: Googleマップ
アクセス :
京浜急行・川崎大師駅および東門前駅から徒歩10分
川崎大師境内より2分
電話番号 : 044-276-0050(大師公園管理事務所)
定休日 : 「瀋秀園」のみ月曜日定休
営業時間 :
終日開放
「瀋秀園」9:00~16:00
公式URL : 大師公園
臨海エリアの海上に浮かぶ人口島・東扇島。
川崎港としての機能を持ち、倉庫や物流センターが集中しているところです。
島内にある企業の関係者でなければ、あまり馴染みがない場所かもしれませんね。
この島との間を結ぶ橋はなく、訪れる人は海底に設置された長いトンネルを通らなければなりません。
そのため川崎市街地方面から訪れるのには、基本的に路線バスかマイカーを利用することになります。
歩行者(自転車も可)専用のトンネルもありますが、約2kmもある薄暗い道を歩く覚悟が必要です。
路線バスを利用しても川崎駅から40~50分の時間を要するため、一般の人には秘境のような存在と言えるでしょう。
そんな東扇島ですが、レジャーを楽しめる公園が複数整備されており、観光目的で訪れる人も増えてきました。
また羽田空港からも近く、目の前に東京湾が広がる絶景の島として、デートスポットとしても注目されています。
潮干狩りも楽しめるステキな公園です。
東京ドーム3個分という広大な敷地には、広々とした芝生広場やBBQ広場、ドッグラン、人口砂浜などが設置され、のんびりとしたレジャーを楽しむことができます。
羽田空港も近距離にあるため飛行機の離着陸を間近で鑑賞することが可能なうえ、東京湾を行き交う船舶や工場群の遠景も鑑賞できるなどロケーションは抜群!
特に夜間には、ライトアップされた工場夜景まで満喫することができます。
海沿いにウッドデッキの遊歩道が設置されているので、絶景を楽しみながらのデートにもぴったりです。
この公園のシンボルでもある人工砂浜は、長さ180m。
工業地帯のど真ん中にあるとは思えないような、本格的な砂浜です。
砂浜には天然のアサリが自生しており、初夏のシーズンにはなんと無料で潮干狩りを楽しむことができます。
砂遊びはもちろん、一角にある磯場で磯遊びもできるなど、子供たちも大喜びすること間違いなし。
ただし、遊泳や釣りは禁止されているため注意が必要です。
東扇島では年間を通じて様々なイベントが開催されます。
この公園もまた、秋の「川崎みなとまつり」や音楽フェスの会場として利用されますので、興味にある人はこの時期に訪ねてみることもおすすめします。
住所 : 神奈川県川崎市川崎区東扇島58-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
川崎駅東口より市営バス「東扇島循環」で東扇島東公園前下車すぐ
首都高速湾岸線・東扇島ICより5分
料金 :
無料
有料駐車場あり(3時間未満200円~)
注意点 :遊泳・釣りは禁止
周りをすべて海に囲まれ、潮流にも恵まれた東扇島は釣りの絶好スポットです。
しかしながら港湾エリアに属するため、ほとんどの場所で釣りは禁止で、東公園でも認められていません。
唯一釣りが楽しめる公園が、東公園のちょうど反対側に位置する「東扇島西公園」です。
約600mに渡って釣り場が設けられ、24時間開放のうえ無料で利用することができます。
釣り場にはフェンスが設置されているので、子供連れでも安心。
アジやイワシのほか、クロダイやスズキ、タチウオやイナダ(ブリ)といった大物まで狙えるため、初心者からベテランまで楽しめます。
芝生広場や展望台もあり、釣り以外でものんびりと滞在できる公園です。
住所 : 神奈川県川崎市川崎区東扇島94-1
マップ: Googleマップ
アクセス : 川崎駅より「07系統東扇島西公園」行市営バス・東扇島西公園前下車すぐ
営業時間 : 24時間開放
料金 : 無料 有料駐車場あり(3時間未満200円~)
島内でひときわ目を引く、凱旋門型のユニークな建物・川崎マリエン。
正式名称は「川崎市港湾振興会館」、川崎港(東扇島)のシンボル的存在です。
2本の柱部分は、左手に企業などがオフィスを構える「業務棟」と、右手に一般開放している「交流棟」で構成されています。
柱を繋ぐ中央部分は「タワー棟」と呼ばれています。
その他、屋外施設としてテニスコート、ビーチバレーコート、公園が設置され、「東扇島中公園」と呼ばれる公園では、キャンプやBBQの利用が可能です。
この中公園から東公園・西公園まで遊歩道(緑道)が整備されており、緑に囲まれた静寂のなかで快適な散策を楽しめます。
マリエンでは無料で自転車の貸出を行っているので、緑道でのサイクリングも満喫できますよ。
川崎マリエン一番の見どころといえば、タワー棟にある展望室です。
タワー棟10階・地上51mに設けられた入場無料の展望室からは、東扇島島内および川崎港の360℃の大パノラマを眺望できます。
こちらが東京湾を望む海側の眺望。
島内の倉庫群も眼下に望めます。
なお、21:00まで入場可能なので、「日本夜景遺産」に指定された絶景もバッチリ鑑賞できますよ。
交流棟の1階エントランスには、巨大なホホジロザメの剥製が。
このサメは全長4.85mのオスで、平成17年に近くの千鳥運河に打ち上げられたもの。
解剖したら、胃の中からイルカの尾が見つかったそうです。
2階には「海苔つくり資料室」が設置され、かつて川崎の海で盛んだった海苔産業の様子を確認できます。
川崎マリエンは毎年秋に開催される「川崎みなとまつり」のメイン会場となり、市の内外から多くの観光客で賑わいます。
正式名称 : 川崎市港湾振興会館
住所 : 神奈川県川崎市川崎区東扇島38-1
マップ: Googleマップ
アクセス : 川崎駅東口より「05系統東扇島循環」市営バス・川崎マリエン前下車すぐ
電話番号 : 044-287-6000
営業時間 : 9:00~21:00
料金 : 無料
公式URL : 川崎マリエン
市外の人にはあまり知られていませんが、川崎市民の間ではとても親しまれている動物公園です。
動物公園といっても規模は小さく、駆け足で廻れば10分程度で園内を周遊できるほど。
ここにはキリンやゾウなどの大型動物も、ライオンやトラなど猛獣類も存在しません。
場所もわかりづらい上に、公園を訪れるのには急峻な坂道を登らなければならないのです。
「夢見ヶ崎」という名前はとてもロマンチックな感じがしますが、その命名の由来は決して美しいものではありません。
戦国初期の名将・太田道灌がこの地に城を造ろうとしましたが、自分の兜が鷲に持ち去られるという「悪夢」を見たために築城を断念したのだそう。
そんな不吉なエピソードが、地名として残っていること自体興味深いですね。
太田道灌といえば「山吹の里」のエピソードが有名ですが、中世の頃にはこの一帯に山吹が咲き乱れ、この伝承の舞台であったともいわれています。
そんな夢見ヶ崎動物公園ですが、意外に飼育している動物の種類は多く60種類以上。
レッサーパンダのほか、キツネザルやシマウマ、ペンギンやミーアキャットもいます。
しかしながら、ほとんどはマイナーな動物たち。
庶民的でアットホームな雰囲気があり、そこが人気の秘訣なのかもしれません。
園内の規模が小さく、観客で込み合うことも少ないため、動物たちをじっくりと観察できることが嬉しいですね。
この動物公園は、他の動物園と比較してもユニークな点がたくさんあります。
まず園内に神社やお寺が複数あること。
例えば動物園に初詣に行くなど、ほかの動物園では考えられません。
さらに動物公園が大規模な古墳群の上に造られていること。
太古のロマンを感じさせる動物園も珍しいでしょう。
動物園のある場所は加瀬山という標高30mの丘の上。
急な坂道を登らなければなりませんが、頂上の公園から望む眺望は抜群です。
駐車場のスペースが少ないため、できるだけ公共交通機関を利用することをおすすめします。
住所 : 神奈川県川崎市幸区南加瀬1-2-1
マップ: Googleマップ
アクセス :JR横須賀線・新川崎駅より徒歩15分 南武線・鹿島田駅より徒歩20分
電話番号 : 044-588-4030
定休日 : 年中無休(臨時休園あり)
営業時間 : 9:00~16:00
料金 : 無料
公式URL : 夢見ヶ崎動物公園
細長い川崎市の半分以上を占める当エリアには、全7行政区のうち5区が含まれています。
JR南武線や東急東横線・田園都市線、小田急線の沿線であり、東京方面へのアクセスもため住宅地としても人気上昇中です。
工業地帯という川崎のイメージがほとんど感じられないエリアで、豊かな自然が多く残されています。
川崎の芸術やスポーツの発信源でもあり、南部とは違った川崎観光を楽しめるところです。
川崎の母なる川・多摩川を望む、総面積約44ヘクタールの広大な公園です。
「緑地」というだけあって、公園内には緑豊かな庭園「四季園」や、アートに囲まれた「21世紀の森」、「ふるさとの森」など自然を満喫できるスポットが多く存在します。
森の中には子供たちが楽しめる大型遊具も整備されており、家族連れでもたっぷり楽しめる公園です。
また「釣り池」もあるので、釣り糸を垂れながらのんびりと過ごすこともできますよ。
等々力緑地公園の楽しみ方はこれだけではありません。
園内には美術館のほか、体育館や野球場、陸上競技場など様々なスポーツ施設が集中しており、川崎市の文化・スポーツの発信源となっています。
陸上競技場(等々力陸上競技場)は、サッカーJリーグ・「川崎フロンターレ」のホームグラウンド。
Jリーグの試合開催日には多くのファンが熱狂します。
フロンターレは近年強豪チームに成長し、今や川崎市民の宝物になりました。
この競技場は、マラソン大会会場など本来の陸上競技のほか、音楽のライブ会場としても利用されています。
「川崎市民ミュージアム」は、川崎市が運営する博物館兼美術館。
川崎市の歴史的な遺構や、彫刻・絵画など多くの芸術作品が展示されています。
特に写真やポスター、漫画の収蔵については、全国でも有数の質の高さを誇ります。
なお、原則無料で入場することができますよ。
自然に囲まれ、スポーツも芸術も満喫できる等々力緑地公園は、一日たっぷり遊べるおすすめの公園です。
住所 : 神奈川県川崎市中原区等々力1-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR南武線・武蔵中原駅より徒歩20分
武蔵小杉駅より市営バス「市営等々力グランド前」下車
営業時間 : 施設により異なる。
川崎市の豊かな自然を体験できる、市内最大の緑地公園です。
川崎市最北部・多摩丘陵の一角に位置しており、その全域の広さは約180ヘクタール。
東京ドームに換算すると38個分に相当します。
緑地内にはコナラやクヌギなどの雑木林、谷戸部の湿原や湧水など貴重な自然が残されており、昔なつかしい里山の原風景を体験することができます。
カワセミをはじめ数多くの野鳥やゲンジボタル、ホトケドジョウなど希少な生き物が生息している、首都圏でも有数の生物の楽園です。
近代以降の急速な宅地化により周辺の自然が破壊されるなか、昭和16年に都市計画緑地されていたおかげで、豊かな自然形態が残されることになりました。
生田緑地内には多くの散策路が整備されており、春はサクラ、秋は紅葉など、四季を通じて自然の豊かさに触れることができます。
特に枡形山山頂に設置された展望台からの眺望は抜群で、遠く東京都内や横浜市内まで一望できるほど。
園内はとても広いため、一日では全ての見どころを周り切れないかもしれません。
そんな生田緑地内には、魅力的な観光施設が複数設置されています。
その中でも一押しの見どころをご紹介します。
かつて日本の至るところに存在しながら、急速に消滅していった古民家を一堂に集めた野外博物館です。
東日本を中心に全国の古民家や水車小屋、歌舞伎舞台などを移築し、約180万㎡の敷地に全部で25件保存しています。
そのすべてが国や県・市の文化財指定を受けている貴重なものです。
古民家の基本を紹介した本館のほか、「宿場」「関東の村」「神奈川の村」など5エリアに分けて展示されています。
古民家の構造や建築様式を確認できるだけでなく、藍染体験など貴重な体験もできるスポットです。
住所 : 神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
小田急線・向ヶ丘遊園駅より徒歩13分
JR南武線・登戸駅より徒歩25分
電話番号 : 044-922-2181
定休日 : 月曜日(祝日の場合開館)年末年始 ほか臨時休館日あり
営業時間 :
3月〜10月 9:30~17:00
11月〜2月 9:30~16:30
料金 : 大人500円 高校・大学生・65歳以上300円 中学生以下無料
公式URL : 川崎市立日本民家園
「芸術は爆発だ!」の名セリフと、破天荒な行動で知られた芸術家・岡本太郎。
大阪万博の時に作成した「太陽の塔」を造った人としても有名ですね。
この人の父親で漫画家だった岡本一平、母親で詩人だった岡本かの子も著名な人でした。
岡本太郎は川崎市出身。
その縁で太郎より市に寄贈された作品を中心に展示している美術館が「岡本太郎美術館」です。
太郎の作品1779点のほか、両親の一平・かの子作の芸術、他の作者による近現代美術を収蔵・展示しています。
太郎が制作した油絵・彫刻・商業デザインなどを、ダイナミックな演出で展示している「常設展」のほか、企画展が随時開催されています。
また、この美術館のシンボルである「母の塔」は、1971年に制作された全高30mの巨大なもの。
美術館の屋外に聳え、「大地に深く根ざした巨木のたくましさ」「ゆたかでふくよかな母のやさしさ」「天空に向かって燃えさかる永遠の生命」をテーマとしています。
なお、生田緑地にある当美術館と日本民家園、「かわさき宙と緑の科学館」の鑑賞に利用できる「共通利用券」も販売されているので、ミュージアムを周遊する人にはおすすめです。
住所 : 神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5(生田緑地内)
マップ: Googleマップ
アクセス :
小田急線・向ヶ丘遊園駅より徒歩17分
JR南武線・登戸駅より徒歩30分
電話番号 : 044-900-9898
定休日 :月曜日(祝日の場合開館)年末年始 ほか臨時休館日あり
営業時間 : 9:30~17:00
料金 :展覧会によって異なるため、公式HPの 開催概要 参照
公式URL : 川崎市立岡本太郎美術館
誕生から50年以上経った今でも根強い人気を誇る「ドラえもん」。
世代を問わず愛されるキャラクターは、藤子・F・不二雄(藤本弘)さんによって世に送りだされたものです。
藤本さんは川崎市出身ではありません(富山県高岡市出身)が、35年間を川崎市内(多摩区)で過ごし多くの名作を完成させました。
藤本さんが亡くなった後、川崎市に寄贈された約5万点におよぶ漫画原稿や遺品の数々を展示する博物館として、平成23年(2011年)にオープンしたのが「藤子・F・不二雄ミュージアム」です。
生田緑地の一角である長尾地区にあります。
3階建てのミュージアム内には、藤本さんが生前愛用した仕事部屋が再現されているほか、膨大な数の原画や資料が展示されています。
ドラえもんをはじめ、パーマンやキテレツ大百科など藤本さんの名作が読める「まんがコーナー」や、藤子・F・不二雄ワールドが楽しめるオブジェ空間など、見どころが満載!
屋外にある「はらっぱ」広場には、お馴染みの土管やどこでもドア、ドラえもんや恐竜のピー助などが置かれ、絶好のフォトスポットになっています。
藤子不二雄ファンにはたまらない、夢いっぱいのミュージアムです。
このミュージアムの入館料は、現地での当日販売をしておりません。
予め予約(ローソンチケットなど)して入場券を入手しておく必要があります。
日時限定の上、入場は10時、12時、14時、16時の1日4回。
ただし入替制ではないので、一旦入場すれば終日滞在することが可能です。
ここでしか買えない限定グッズや、カフェのオリジナルメニューもあるので、ぜひとも訪ねてみましょう。
「藤子・F・不二雄ミュージアム」の詳細は下記記事で詳しく紹介しているため、合わせてご覧になってください。
→ ドラえもんに会いに行こう♪「藤子・F・不二雄ミュージアム」の見どころを徹底解説!おすすめのエリア、アクセス、営業時間、利用料金など
住所 : 神奈川県川崎市多摩区長尾2-8-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
小田急線・向ヶ丘遊園駅より徒歩16分
JR南武線・宿河原駅より徒歩15分
小田急線・南武線登戸駅より直行バスが運行
電話番号 : 0570-055-245
定休日 : 火曜日 ほか臨時休館あり
営業時間 : 10:00〜18:00
料金 : 大人・大学生1000円 高校・中学生700円 子ども(4歳以上)500円
注意点 : 完全予約制(事前に入場券を入手する必要あり)
公式URL : 川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム
川崎市の最北部・多摩区と、隣接する東京都稲城市に跨った場所にある大型レジャーランドです。
所在地は稲城市と表記されていますが、これは運営する㈱よみうりランド本社が稲城市側にあるためで、大部分の敷地は川崎市のエリアとなります。
昭和39年(1963年)開園の老舗で、「としまえん」や同じ川崎市にあった「向ヶ丘遊園」等が次々と閉館するなか、根強い人気を保ちながら存続しています。
よみうりランドはアトラクションも充実しています。
時代のニーズに合わせた最新鋭のアトラクションも続々登場し、全アトラクション数は43種類を誇ります。
絶叫マシーンも豊富で、立ち乗りしながら回転するコースター「MOMOnGA」や、人気回転型アトラクション・ディスクオーの超大型最新版「ハシビロGO!」を楽しめるのはここだけです。
企業商品とタイアップしたアトラクションもあり、日清焼きそばU.F,Oとコラボした「スプラッシュU.F.O.」は焼きそばが出来上がるまでの過程を急流下りのゴムボートで体験します。
もちろん、小さな子供でも大満足のアトラクションも充実しており、年代を問わずに楽しめるレジャーランドとなっています。
よみうりランドは、素晴らしいイルミネーションが満喫できるスポットとしても有名です。
約650万球にも及ぶ煌びやかな照明が、よみうりランドの冬を彩ります。
東京ドーム8個分の広さがある敷地が宝石のような輝きに包まれる景観は圧巻で、デートにもぴったりです。
住所 :
マップ: Googleマップ
本社:東京都稲城市矢野口4015-1
施設:神奈川県川崎市多摩区菅仙谷4丁目
アクセス : 京王相模原線・京王よみうりランド駅よりバス5分
電話番号 : 044-966-1111
定休日 : 営業日カレンダーによる
営業時間 : 10:00~20:30(時期により異なる)
料金 :
入園料:大人1800円 中高生1500円 小学生・シニア1000円
※ワンディパス:大人5500円 中高生4400円 小学生・シニア3900円
公式URL : よみうりランド
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東京方面から神奈川への玄関口として、アクセスも良好な川崎市。
観光地として注目されることは少なかったのですが、これまでご覧いただけたように楽しいスポットがたくさんあります。
新しいスポットも急増中の川崎に、ぜひ一度観光目的で足を運んでみませんか?
最終更新日 : 2024/07/26
公開日 : 2021/01/06