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「鶴見区」という地名は大阪市内にもありますが、今回は横浜市にある鶴見区をご紹介します。
鶴見区は横浜市北部の臨海に位置し、東京方面から横浜市に入る玄関口のひとつになっています。
隣接する川崎市の川崎区とともに京浜工業地帯の中核エリアでもあり、一般的には化学工場などが密集する「工の街」というイメージが強いですね。
また、横浜市内の他エリアよりも、隣接する川崎との結びつきが強い印象があるため、「川崎市鶴見区」と揶揄されることもあります。
そんな鶴見ですが、実際には工業地帯は区域の一部にすぎず、横浜とも川崎とも異なる佇まいを持つオリジナリティ溢れる街なんです。
鶴見区の地形は、東部は鶴見川沿いに広がる低地、西部と内陸部は丘陵地帯、そして港湾と工業地帯が広がる臨海部の3つに大別されます。
それぞれ「川のまち」「丘のまち」「海のまち」と呼ばれており、バラエティに富んだ特徴があるのも魅力です。
自然が少ないと思われがちな鶴見ですが、丘のまちエリアには緑豊かな大型公園や森林地帯があり、ハイキングや自然観察を楽しむことができます。
他にも横浜ベイブリッジや東京湾の眺望が素敵な海のまちエリア、下町情緒が残る川のまちエリアなど、今までの鶴見のイメージが一新されることでしょう。
鶴見はユニークな観光スポットの宝庫でもあります。
「都会の秘境線」ともいわれる鶴見線に乗れば、時間が止まったような駅や「出られない駅」など不思議な空間に出会えます。
国内有数の名刹で参禅体験をしたり、沖縄の街角にいるような旅行気分を満喫したり、横浜港のシンボルで海上散歩したりと楽しみ方は無限大です。
今回、お隣の神奈川区出身の著者が、慣れ親しんだ鶴見の魅力をご紹介するべく取材を行ってきました。
おすすめスポットが多いので悩むところですが、厳選して最新情報をお届けします。
鶴見の玄関口となる鶴見駅には、東京方面からJR京浜東北線と京浜急行線本線が乗り入れています。
JR京浜東北線を利用すれば、東京駅から30分、品川駅からは17分とアクセス良好です。
「鶴見線」は鶴見駅が始発で、区内には8つの駅があるため、目的地によってはこちらの鶴見線の路線を利用すると便利ですよ。
京浜急行本線を利用した場合でも、品川駅から17分で到着します。
京急線は区内に4つの駅が設置されており、目的地によっては「生麦駅」や「花月総持寺駅」の方がずっと最寄りになる場合があります。
横浜市営バスや「川崎鶴見臨港バス」などバス路線も充実しており、大黒ふ頭方面や三ッ池公園など離れたエリアを訪問する場合、こちらが便利です。
賑やかな鶴見駅周辺、下町情緒漂う生麦や潮田地区など、鶴見らしいエネルギッシュな雰囲気に出会えるエリアです。
川崎や横浜の北部を経由し、鶴見区内に流れ込む鶴見川は、この周辺で川幅を増し、地域のシンボルとして欠かせない存在となっています。
交通の便も良く、見どころが多いエリアですが、特におすすめしたいスポットを厳選してご紹介します。
鶴見の旅は、鶴見駅から徒歩5分程度の場所に位置する名刹・總持寺からスタートしましょう。
鎌倉時代の名僧・道元禅師が開いた「曹洞宗」は、禅宗の教えを組み、約15,000の末寺院と1,200万人の檀信徒を抱える日本仏教の大宗派です。
そんな曹洞宗の大本山としての役割を、福井県の永平寺とともに担っているのが、ここ鶴見の總持寺なんです。
大本山が2つある曹洞宗ですが、所属する寺院数の90%以上が總持寺の下に所属しているといわれています。
いかに格式が高い寺院なのかわかりますね。
今でこそ鶴見の地に君臨している總持寺ですが、元々は石川県・能登半島の輪島市にありました。
鎌倉時代末期の元亨元年(1321年)に、曹洞宗を普及した瑩山紹瑾禅師によって建立され、当時から曹洞宗大本山として繁栄してきました。
しかし、明治31年(1898年)に起きた火災により焼失、明治44年(1911年)に鶴見の地に再建されたのが現在の總持寺です。
なお、能登にあった旧總持寺も再建され、今では「總持寺祖院」として深い尊崇を受けています。
總持寺の境内敷地は約15万坪と広大です。
賑やかな鶴見駅西口の繁華街から5分程度のロケーションにも関わらず、緑豊かな境内は静寂で厳かな空気に包まれています。
「開かれた禅苑」のもと、境内も無料開放され、座禅や写経体験、精進料理の提供など一般人向けのイベントも充実しています。
筆者が訪れた時期には、太祖・瑩山禅師の「七百回大遠忌(700年目の法要)」が開催されていました。
境内を散策したあとに、こちらのイベントにも参加してみることにしました。
境内に入って最初に現れる門が総門の「三松関(さんしょうかん)」です。
能登總持寺にあった、龍の姿に似た3本の松が名前の由来と言われています。
さらに参道を進むと、壮大な「三門」が見えてきました。
昭和44年(1969年)に落成したもので、鉄筋コンクリート造りでは日本一の大きさだそうです。
三門の左右に安置されている仁王像は、元横綱・北の湖関をモデルにしたものなんだとか。
三門から左手に見える、小さな丘台に上ってみましょう。
階段の上には、亀が支えている可愛らしいベンチがありました。
一番奥にある「三宝殿」は、總持寺の守護神・三寶大荒神を祀っているそうです。
身体健全や心願成就、交通安全・合格祈願等にご利益があると言われています。
筆者も線香をお供えしました。
「大梵鐘」の鐘は重さが18.75トン、関東地方では最大の大きさを誇ります。
大晦日には一般参詣の人も「除夜の鐘」を撞くことができるそうですよ。
鳥居が立ち並ぶ姿が圧巻の「穴熊稲荷」。
この稲荷社の前には、稲荷らしくキツネ像が安置されているのに、名前が「アナグマ」とはユニークですね。
三門の右手にある大きな堂宇は、宿泊施設を備えた「三松閣」です。
三松閣の隣にあるのが総受付の「香積台」。
日本最大の木彫り大黒尊天が奉安されており、この像を祀ると開運福徳を授かれると言われています。
さすると福徳を授かる「おさすり大黒」も、香積台のなかにありますよ。
外苑と内苑を隔てる、長さ164mの「百間廊下」です。
この先は總持寺の内苑となります。
いよいよ「大祖堂」に到着しました。
太祖・瑩山禅師や開祖・道元禅師など歴代禅師の頂相(肖像画)が安置された、總持寺で最も大きくて神聖な堂です。
「七百回大遠忌」イベントは大祖堂内で開催されるとのことので、さっそく入場してみましょう。
全国の曹洞宗名刹とオンラインで繋がり、法話聴講や参禅体験もできる「世界禅チャレンジ」は参加料無料です。
今回は北海道釧路市の定光寺に集まった人たちと一緒にイベントを楽しみました。
法話聴講のあと、約30分間の座禅体験開始です。
わずか5分もしないうちに足も痺れてくるうえ、「無の心境」どころか雑念で集中もできず…初の座禅体験は長くて辛い30分間でした。
参加記念にイベント限定の御朱印を頂きました。
總持寺では各種イベントのほかにも、定期的に座禅会を行っているので興味のある方はぜひ参加してみてください。
国内有数の名刹でありながら、とっても親しみやすい雰囲気に包まれた、癒しのパワースポット・大本山總持寺。
筆者も充実した参拝を満喫できました。
鶴見が誇る總持寺は、鶴見の観光には欠かすことできない魅力的なスポットです。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2丁目1-1
マップ : Googleマップ
アクセス : JR鶴見駅西口より徒歩5分
電話番号 : 045-581-6021
定休日 : なし
拝観時間 :
料金 :
公式サイト : 總持寺
今では想像がつかないかもしれませんが、かつて鶴見には「東洋一」と称される大型遊園地がありました。
観覧車やメリーゴーランド、動物園やダンスホールなどを配備し、子供たちだけでなく大人も楽しめる遊園地として一世を風靡したそうです。
この遊園地こそ今もなお京浜急行の駅名に名を遺す「花月園」で、大正3年(1914年)に開業し、最盛期には約7万坪もの敷地を有する巨大遊園地でした。
残念ながら昭和21年(1946年)に閉園してしまいましたが、跡地に「花月園競輪場」が開業していたことをご記憶の方も多いと思います。
その花月園競輪場も平成22年(2010年)を持って閉場し、アミューズメントスポットとしての花月園は、その長い歴史に幕を閉じました。
「鶴見花月園公園」は、そんな旧花月園の跡地に、令和3年(2021年)に完成したばかりの大型公園です。
鶴見区内の公園としては約40年ぶりの開園となり、総面積は約4.7ヘクタールと区内3番目の規模を誇ります。
広大な原っぱを中心に、遊具広場やお花見広場、高いフェンスに囲まれた多目的広場など、開放的な設備が充実しています。
高台にあるため眺望抜群で、公園内からは横浜ベイブリッジやみなとみらい地区などを見渡すことが可能です。
そんな「鶴見花月園公園」は、京急線「花月総持寺駅」から徒歩5分、JR鶴見駅からも徒歩15分程度とアクセスも良好です。
公園専用の駐車場は設置されていないので、公共交通機関を利用するのがおすすめですが、どうしてもマイカーで訪れたい場合は最寄りのパーキングを利用するようにしましょう。
公園の入り口までは急な坂道が続きます。
公園入口に到着しました。
公園内案内図の隣に、花月園のあゆみを紹介したプレートが建っています。
新しい公園なのに、歴史の重みが感じられますね。
長い坂道を上ってきたご褒美が、この高台からの素晴らしい景観です。
この位置からはランドマークタワーが一望できますが、別のアングルからはベイブリッジや鶴見つばさ橋の姿がくっきり確認できます。
一周400mもある広大な「大原っぱ」は、花月園公園のシンボル的存在。
円形の原っぱを囲むドーナツ型の園路は、競輪場時代の名残だそうです。
大原っぱの周りには、日々の健康増進に役立つ、ユニークな健康器具も設置されています。
大原っぱよりも高い場所に位置する「ゾウさん広場」です。
たくさんの遊具が設置されていますが、なかでも一番人気なのがゾウの鼻を象った3台の「ゾウさんスライダー」。
遊園地時代の人気アトラクション「大山すべり」をイメージしたもので、広場の名前の由来にもなっています。
高いフェンスに囲まれた「多目的広場」は、野球やサッカーなどのスポーツを楽しむには最高の環境ですね。
子供向けの遊具は、ゾウさん広場だけでなく「遊具広場」にも設置されています。
生まれ変わった花月園は、世代を問わずのんびりとした休日を楽しめる、都会のオアシス的な存在なんです。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区鶴見1丁目1
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 045-510-1669(鶴見区土木事務所)
定休日 : なし
営業時間 : 24時間開放
料金 : 無料
京浜工業地帯のど真ん中を走り、乗客のほとんどが通勤に伴う工場地帯の従業員で占められる「JR鶴見線」。
日中は本数も少なく、走っている姿を見かけることも少ないローカル線ですが、最近では非日常を味わえる秘境線として人気が高まりつつあります。
「国道駅」は、鶴見駅を出発した鶴見線の電車が最初に停まる駅で、その駅名は目の前に国道15号線があることから命名されたそうです。
映画のセットのような独特の佇まいが、鉄道ファンだけでなく多くの観光客を惹きつけます。
そんな国道駅構内の景観がこちらです。
昼間でも薄暗い駅構内は、ここだけ昭和の時代から取り残されたような異次元空間となっており、ノスタルジックな雰囲気がたっぷりですね。
基本的な意匠は、昭和5年(1930年)の駅開業以来ほとんど変わっておりません。
当時はこの高架下に「臨港デパート」と呼ばれる商業施設があり、呉服店や文房具店が軒を連ねるなど大層賑わっていたようです。
今でもレトロな看板が掲げている店舗跡がありますが、実際に営業しているお店はありません。
唯一営業を続けていた焼き鳥店も2021年頃に閉店してしまったそうです。
こちらの不動産店舗も、廃業してからどのくらいの年月が経っているのでしょうか。
うっかり見過ごしてしまいそうですが、駅舎の壁面には、太平洋戦争中に米軍機が機銃掃射した弾痕跡も残っています。
気になる駅のホームに上がってみましょう。
鶴見線のほとんどの駅と同様に、こちらの国道駅も無人駅です。
筆者が訪れたのは土曜日の11時頃ということもあって、上り・下りともホームには御覧のとおり誰もいませんでした。
古い造りではありますが、通常の駅と比べてもあまり違和感がないですね。
再びレトロな駅構内に戻ります。
筆者の他にも、カメラやスマホを持って写真撮影に訪れている人を何人か見かけました。
観光スポットとしての人気の高さを実感します。
駅構内を出て、ガード下を直進してみましょう。
実際に人が住んでいるのかわかりませんが、ガード下には民家らしき佇まいが残っていました。
ガード下を抜けると鶴見川の河川敷に到着します。
悠々と流れる鶴見川沿いには、大型のマンションが立ち並び、開発著しい今の鶴見を垣間見ることができます。
レトロな国道駅から徒歩わずか1分程度なのに、このギャップが凄いですね。
そんな国道駅ですが、駅舎以外にもぜひ足を運んでおきたいおすすめのスポットが存在します。
駅を降りてすぐの裏通りにある「生麦魚河岸通り」です。
駅前から約400mに渡って鮮魚店や海鮮飲食店が立ち並ぶ「魚河岸通り」で、一般の人も購入することが可能です。
この魚河岸通りの歴史は古く、横浜がまだ一漁村だった江戸時代の頃に遡るそうです。
「御菜八ヶ浦」のひとつとして幕府に献上する良質な魚介類が水揚げされ、旧東海道の区間でもあったことから大いに栄えたと言われています。
今では知る人ぞ知る穴場的な存在となっていますが、旬の鮮魚や珍しい海産物が手頃な価格で購入できるとあって、地元で根強い支持を受けています。
生麦魚河岸は原則として日曜・祝日、市場休みの水曜日以外に、朝市が開催されます。
早朝の時間帯が一番活気があり、午前中の早い時間に終わってしまうので、なるべく9時前に訪問することをおすすめします。
筆者が訪れたのは土曜日の10時過ぎ頃でしたが、まだ数軒のお店が営業していました。
1本2,000円位程度と多少値が張りますが、地場産のアナゴが名物らしいですよ。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区生麦5-18-25
マップ : Googleマップ
アクセス
: JR鶴見線 国道駅下車すぐ
電話番号 : 店舗により異なる
定休日 : 日・祝日、市場休の水曜日、年末年始・お盆
営業時間 : 5:00~12:00(店舗により詳細は異なる)
NHKの朝ドラ『ちむどんどん』の舞台のひとつとして、全国的にも知られるようになった「沖縄移民のまち・鶴見」。
そんな鶴見のなかでも、沖縄から移住した人々が最も多く暮らしている地域が「仲通商店街」周辺エリアです。
懐かしい故郷の面影を求めて、商店街にはたくさんの沖縄料理店や物産店が立ち並び、まるで沖縄の街を散策しているかのような錯覚を覚えます。
また、近年はブラジルを中心とした南米からの移民も急増し、南米料理や物産を取り扱う店舗も増えてきました。
仲通商店街は、エキゾチックな雰囲気にたっぷり浸れるユニークな必見スポットです。
仲通商店街は、鶴見の工業地帯に近い鶴見線の「弁天橋駅」あるいは「浅野駅」から歩いて10分程度の場所にあります。
少し距離がありますが、鶴見駅東口からも徒歩圏内で20分程度の移動で到着します。
筆者は浅野駅からのんびり歩いて商店街に向かうことにしました。
工業地帯の幹線道路・鶴見産業道路を渡ります。
浅野駅から産業道路に向かう道沿いにある、緑豊かなスポーツ公園が「入船公園」です。
この公園は沖縄とも関係が深く、毎年秋に開催される沖縄出身者の祭典「鶴見ウチナー祭」の会場として利用されます。
東日本最大級の「沖縄タウン」と称される仲通商店街ですが、実際にはこんな感じです。
那覇の国際通りを小さくしたような、沖縄ムード満点の賑やかな商店街だと思った人には期待外れだったかもしれませんね。
元々は沖縄出身の人々の生活の場・憩いの場なので、観光客を目的とした開発は進んでおりません。
それでも所々に沖縄らしいスポットが点在しており、訪れる人の心を和ませます。
こちらは沖縄ムードたっぷり「沖縄物産センター」です。
沖縄の菓子や食材、民芸品などを約1,000品目も取り扱っている、沖縄タウン・仲通商店街のシンボル的存在となっております。
店舗内は決して広くありませんが、本場・沖縄県内でしか販売されていないような珍しい商品がぎっしり!
沖縄旅行中にお土産を探しているような、ワクワクした気分になりますよ。
筆者は沖縄銘菓の「ちんすこう」の詰め合わせを購入しました。
他にも揚げたてのサーターアンダギーやソーキ、紅芋タルトなど、気になる商品が豊富にあります。
おきなわ物産センターが入っている建物(おきつる青少年育成会会館)の1階中央部にある通路です。
通路の右側が物産センターや喫茶店、左側が沖縄そばなど郷土料理が楽しめる食堂「てぃんがーら」となっています。
「鶴見ハイサイ通り」と言われる通路内も沖縄ムードたっぷりです。
通路の壁も必見。
現地の新聞記事や観光・グルメマップなど、最新の沖縄情報が掲示紹介されていて、とっても濃密な空間となっています。
こちらを訪れた著名人のサイン色紙も多数ありますよ。
再び商店街に戻ります。
沖縄限定のドリンク専門自動販売機もあって、ここが沖縄タウンだってことを実感しますね。
商店街を進むと、今度は南米の色彩が強くなってきました。
仲通商店街には日系ブラジル人も多く、こちらのお店は本格的なブラジル料理を提供するお店だそうです。
街路灯にある通り、この商店街は「仲通り勉強会」の愛称でも親しまれています。
沖縄ラテン料理という不思議なお店を発見しました。
こちらの「エル・ボスケ」は、沖縄出身ボリビア育ちのオーナーが切り盛りするお店で、沖縄料理とボリビア料理を味わえるそうです。
カラフルな看板に彩られた、いかにも南米風のお店がありました。
こちらの「ユリショップ」では、ブラジルの雑貨や食材の販売のほか、本場のブラジル料理も提供しているそうです。
気になったので、さっそく入店することにしました。
ポルトガル語の表示に包まれた店内には、日本では珍しいブラジル産の商品が所狭しと陳列されています。
オーナーの女性も沖縄にルーツを持つ日系ブラジル人だそうで、ブラジル人らしきお客さんとポルトガル語で応対していました。
なお、店舗の一番奥が食堂スペースとなっています。
イチゴ味のウエハースを購入してみましたが、思ったより甘すぎず軽やかな味わいでした。
日本からは遠く、あまり知られていないブラジルの食文化を身近に体験できるお店です。
「ほんちょう商店街」と交差するあたりで、仲通商店街は終点(または始点)となります。
普段は静かな仲通商店街ですが、定期的に開催される「仲通りマルシェ」の際には多くのブースが出店して賑やかな雰囲気に包まれます。
エキゾチックムードたっぷりのマルシェにも、ぜひ足を運んでみたいものですね。
工場地帯のイメージが強い鶴見ですが、区の中部から北部にかけては閑静な住宅地が広がっています。
そんな住宅街のすぐ隣りに、比較的大きな森林地帯や自然公園が残っているのも鶴見の魅力のひとつです。
自然豊かな「三ッ池公園」や、本格的な森林散策が楽しめる「獅子ヶ谷市民の森」など、ここが本当に鶴見なのって驚かれるかもしれません。
「丘のまちエリア」で里山の景観を満喫しながら、心身をリフレッシュしてみましょう。
鶴見区北部の住宅街のなかに佇む「神奈川県立三ッ池公園」。
その名前の通り、江戸時代にため池として造られた3つの池を中心に開発された自然豊かな都市公園です。
総面積約30ヘクタールの広大な敷地内には、数多くの樹木が生い茂り、ここが本当に「工場の街・鶴見」にあるとは思えないほど。
特に78品種・1,600本が植樹されたサクラの時期は圧巻で、「日本さくら名所100選」にも選ばれている、県下有数の花見スポットとして知られています。
三ッ池公園までのアクセスは鶴見駅からバスで20分程度、車であれば10分程度の道程です。
2か所の専用駐車場を完備しており、基本は有料(1日510円)ですが、冬季シーズン(11月中旬~2月中旬)の平日は無料で開放されています。
広い園内には、野球場やプールなどのスポーツ施設、大型遊具の広場、冒険の森、コリア庭園などの設備が点在しています。
公園は起伏に富んでいるため、周遊するだけでも1時間以上かかりますよ。
筆者は北口から入園しました。
野球場やテニスコートなどのスポーツ施設はこちらが最寄りとなります。
三ッ池公園のシンボルである「三つの池」。
北口方面から順に「下の池」「中の池」「上の池」となります。
江戸時代の天明7年(1787年)に、農業用水用のため池として整備されたものなんだそうです。
休憩所で池を眺めながら一休み。
森のなかの散策路です。
冬場なので木々も寒々としていますが、凛とした空気に癒されますね。
三ッ池公園は桜だけでなく、紅葉の名所としても知られています。
シーズンは終了間際でしたが、まだ楽しむことができました。
ジャンボ滑り台など大型遊具を備えた遊具広場は、ファミリー層に大人気です。
三ッ池公園の必見スポット・「コリア庭園」です。
平成2年(1990年)、神奈川県と韓国・京畿道の友好提携を記念して造られました。
李朝時代の両班邸宅をモデルとし、前苑、前庭、主庭、後庭、後苑の5つの空間で構成されています。
陰陽思想や風水思想、朝鮮の伝統思想に基づき、庭園内の配置が定められているそうです。
あいにく改修工事中で、中に入ることはできませんでした。
門の隙間から内部の様子を確認することができました。
リニューアル後の再開が待ち遠しいですね。
自然豊かで見どころも豊富な「神奈川県立三ッ池公園」は、鶴見が誇る最強の癒しのスポットです。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区三ツ池公園1-1
マップ : Googleマップ
アクセス : 「三ツ池公園北門」バス停より徒歩3分
電話番号 : 045-581-0287
定休日 : なし
営業時間 :
備考 : 駐車場は大型830円、普通510円、二輪無料
公式サイト : 三ツ池公園
鶴見の北西部、お隣の港北区との境界あたりに、江戸時代の農村にタイムスリップしたかのような不思議な場所が存在します。
「横溝屋敷」は江戸末期から明治にかけての農村の屋敷構えを完全な形で残している文化財で、この屋敷のある一角は現在「みその公園」として整備されています。
また、横溝屋敷の裏手には本格的な森林地帯が残り、「獅子ヶ谷市民の森」として整備・開放されています。
大型ショッピングモールのすぐ近くという立地にありながら、異空間の体験が楽しめるユニークなスポットです。
「トレッサ横浜」は220店以上のテナント店舗を有する、横浜市内でも有数の大型ショッピングモールです。
このトレッサ横浜から歩いて5分程度の近距離に、お目当ての横溝屋敷が存在します。
わずかの移動ですが、ショッピングモールの喧騒が信じられないような、のどかな田園風景が広がります。
専用の駐車場は設置されていますが、区画線もなく切り返しも難しい極狭スペースです。
左端には用水溝もあるので、停める際には脱輪にも注意しましょう。
横溝屋敷は、江戸末期に上獅子ヶ谷村の名主を務めていた横溝家が所有していたものです。
昭和62年(1987年)、横溝家から横浜市に寄贈され、翌年に市の有形文化財に指定されました。
みその公園として整備されている敷地内には、江戸末期から明治にかけて建てられた5棟の古建造物が保存されています。
重厚な表門は江戸末期の弘化4年(1847年)に建造されたものなんだそうです。
表門の前には、水田が配置されていました。
表門を潜って、すぐ左手にあるのが天保12年(1841年)築の「穀蔵」です。
穀蔵内には、様々な農業用具が展示されていました。
右は蚕小屋、左の立派な建物が主屋です。
明治31年(1898年)築の主屋内部は郷土資料館として一般公開されています。
木のぬくもりが感じられる座敷も心地よい空間。
庭が見える応接間など、古き日本の風景が感じられます。
2階部分も展示品が目白押し。
横溝家から寄贈された2,000点を超す民俗資料から、選りすぐりのものを常設展示しているそうです。
ざっと見て回るだけでも、当時の生活様式がよくわかりますね。
横溝屋敷内では、七夕や節分など季節ごとに様々なイベントが開催されるので、機会があれば参加してみるものおすすめです。
主屋を出て、庭園の裏手に向かいます。
裏山の森林に続く階段がありました。
ここから先が「獅子ヶ谷市民の森」です。
鶴見区と港北区に跨る獅子ヶ谷市民の森は、総面積約19ヘクタールに及ぶ広大な森林地帯です。
全部で5か所に分散しており、こちらは「殿山」エリアと言われています。
かつて獅子ヶ谷城があった場所で、今でもわずかに土塁と空堀跡が残っているそうです。
道はアップダウンのある本格的なトレイルロードですが、爽快な森林浴を楽しめます。
坂を上りきると、芝生の広がる展望広場がありました。
標高45mの殿山の山頂で、ここが獅子ヶ谷城の址です。
「みその公園」の名前は、獅子ヶ谷城の別名である「御薗(みその)城」が由来になっているそうです。
山頂からの景観も抜群。
新横浜方面の街並みや遠く富士山まで拝むことができました。
あまり知られていない穴場的な場所ですが、自然とともに鶴見の原風景を体験できる魅力的なスポットです。
トレッサでショッピングを楽しんだ後にも、ぜひ立ち寄ってみましょう。
住所 : 横浜市鶴見区獅⼦ヶ谷町3-10-2
マップ : Googleマップ
アクセス : 「表谷戸」バス停より徒歩5分
電話番号 : 045-574-1987
定休日 : 第1・3月曜、12月29日~1月3日
営業時間 : 9:00~16:30 ※横溝屋敷の主屋は10:00~16:00
料金 : 無料
公式サイト : みその降園(横溝屋敷)
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区獅子ケ谷町2・3
マップ : Googleマップ
アクセス : 「神明社前」バス停より徒歩5分
電話番号 : 045-353-1166 (北部公園緑地事務所)
定休日 : なし
営業時間 : 日の出~日の入り
広大な港湾ふ頭である「大黒ふ頭」や、京浜工場地帯の臨海部。
工場や倉庫が多い殺風景なエリアと思われがちですが、ここでしか体験できない素晴らしい景観を楽しむことができます。
横浜ベイブリッジから望むみなとみらい地区や、雄大な東京湾の眺望など、鶴見の海をとことん満喫しましょう。
交通アクセスが不便なことが難点ですが、そんなことも帳消しになるくらいの絶景に出会えるはずです。
横浜港のシンボルとして君臨し、そのシルエットがひときわ美しい「横浜ベイブリッジ」。
首都高速湾岸線上にあり、横浜港の大黒ふ頭と本牧ふ頭を結んでいる全長860mの斜張橋です。
海の上を走る高速道路の橋ということで、間近で鑑賞することは難しい気がしますが、その夢を叶えてくれる素敵な場所が鶴見にあるんです。
起点である大黒ふ頭には、ベイブリッジを真下から鑑賞できる公園があるほか、ベイブリッジを歩いて渡れる施設があり、穴場的な人気を誇っています。
車でないとアクセスが不便な面もありますが、足を運ぶ価値充分ですよ。
「横浜スカイウォーク」は、横浜ベイブリッジの下層に併設された遊歩道および展望施設のことです。
ベイブリッジに沿って設けられた片道320mの左右遊歩道と、橋の中央真下にある展望施設「スカイラウンジ」から構成されています。
スカイラウンジで折り返しとなるので、橋を渡りきることはできませんが、海上から望む港の絶景をたっぷり堪能することができます。
横浜スカイウォークは入場無料で開放されています。
土日祝日の11:00~18:00が原則ですが、大型連休中には平日の開放があったり、クリスマスシーズンは20時までの延長などの特例もあります。
特に日没が早い冬の時期には、みなとみらいエリアの夜景まで楽しむことができるのでおすすめですよ。
横浜スカイウォークのエントランスは階段を上って2階(LB)になります。
ここからエレベーターに乗り、往路の遊歩道(スカイプロムナード)がある4階に向かいます。
いよいよ海上散歩のはじまりです。
往路は景観が素晴らしい「みなとみらい21」側となります。
プロムナードの位置は海面から約60m、一般的なビルの4階部分に相当する高さです。
気に入った景色があったら足を止め、ここでしか味わえない絶景を満喫してみましょう。
プロムナード沿いに鉄格子が設置されていますが、所々に大きな展望窓が設けられているので、写真撮影する人にとって嬉しい心遣いですね。
展望窓から撮影した写真ですが、みなとみらいの街並みと富士山がバッチリ収まりました。
展望施設「スカイラウンジ」に到着しました。
閉館していた期間が長かったせいか、看板が老朽化しているのが気になります。
リニューアルしたスカイラウンジは、スタイリッシュで開放的な空間です。
ベンチに腰掛けながら、ベイブリッジの真ん中からの絶景を楽しめます。
このポジションは、横浜ベイブリッジを真下から鑑賞することができます。
スカイラウンジを含めてスカイウォーク内に設置されている望遠鏡はすべて無料で利用可能です。
復路プロムナードは横浜港の外港側です。
本牧エリアのコンテナふ頭や東京湾の大海原、房総半島などの眺望を楽しめます。
プロムナードと並行して走る、高速下の国道357号線。
走り抜ける車がとっても近く感じられます。
往路は4階でしたが、復路のエレベーターは3階になります。
エレベーターホールから眺める大黒ふ頭や川崎方面の眺望も見逃せません。
横浜スカイウォークに隣接する「大黒ふ頭西緑地公園」も、知る人ぞ知る絶景ビュースポットです。
公園といってもベンチと外灯、少しばかり芝生がある程度の規模で、実際には東西に約160mくらいしかない小さなプロムナード。
普段は釣り人以外は訪れる人もまばらな場所ですが、この公園からの眺望の素晴らしさはプロの写真家も太鼓判を押すほどです。
なんといっても横浜ベイブリッジに一番近い公園で、真下のアングルからも鑑賞することができるんです。
公園から望むみなとみらいエリアの絶景です。
この日も夕暮れに近かったのですが、もう少し日が沈んだらもっと絶景を楽しめたかもしれませんね。
というわけで後日、日没時を狙って再訪してみました。
ライトアップが始まったベイブリッジと、夕暮れの空のコントラストが絶妙です。
みなとみらいの景観も昼間とは違います。
もちろん、煌びやかな夜景も必見です。
もう一度スカイウォークも歩いてみました。
ライトアップした街並みと富士山の山肌がとっても綺麗ですね。
横浜スカイウォークと大黒ふ頭西緑地公園は、筆者もホントは内緒にしたくなるほどお気に入りスポットです。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 特定日(大黒ふ頭内に大型客船停泊中など)の土日祝のみ
料金 : 無料
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 終日開放
大黒ふ頭の最突端にも、心地よい滞在を楽しめるおすすめスポットがあります。
「大黒海釣り公園」は、その名前のとおり釣り専用の桟橋が整備された「大黒海釣り施設」に隣接している公園です。
東京湾を一望する抜群のロケーションにあり、絶景を眺めながらBBQやディキャンプまで楽しむことができます。
釣り人以外にはあまり知られていない穴場スポットですが、デートやファミリー層もぜひおすすめしたい素敵なスポットです。
鶴見駅からバスで約40分と交通アクセス良好とはいえないので、できればマイカーでの訪問をおすすめします。
専用の駐車場が完備されており、3時間まで250円、一日停めても上限が500円とリーズナブルな価格設定です。
これなら釣りやディキャンプを楽しんだとしても安心ですね。
公園の入り口近くにある円柱型のオブジェ。
海釣り公園らしく、中には魚やクラゲなど海の生物の模型が設置されています。
魚たちは風鈴になっており、風が吹くとカランコロンと気持ち良い音を奏でますよ。
オブジェの向こうは海!
長く快適な遊歩道から、雄大な東京湾を一望できます。
海原の先には、航行する貨物船や遥か房総半島も確認できました。
小高い丘にある古墳のようなものは展望台になっています。
ピクニック気分が盛り上がりますね。
東屋風の休憩所の前には池がありました。
こちらの池では野鳥観察もできるそうです。
公園の一番奥にある「大黒海釣り施設」の入り口です。
海釣り施設は長さ200mの桟橋となっており、250人収容可能とのこと。
潮流の早い大黒ふ頭は魚の種類が豊富で、イワシやアジなどのビギナー向けからシーバス・クロダイなど大物まで様々な魚が狙えるそうです。
大人の釣り料金は900円、見学のみだと100円の価格設定となっています。
BBQやディキャンプにも対応している芝生広場です。
潮風を受けながら心地よい滞在を期待できそうですね。
大黒海釣り公園は、釣り人はもちろん、訪れる人誰もが楽しめる一押しの魅惑スポットです。
住所 : 横浜市鶴見区大黒ふ頭20番地先
マップ : Googleマップ
アクセス : 「大黒海づり公園」バス停より徒歩すぐ
電話番号 : 045-506-3539
定休日 : 年末年始(12月31日~1月1日)
営業時間 : 7:00~17:00(季節により変動あり)
料金 :
公式サイト : 横浜フィッシングピアーズ(大黒海づり施設)
横浜ベイブリッジとともに、横浜港を代表する斜張橋の「鶴見つばさ橋」は、首都高速湾岸線上にあって扇島と大黒ふ頭を結んでいます。
巨大な鳥の翼を連想させる主塔のシルエットは美観で、その大きさは横浜ベイブリッジを凌ぐほどです。
しかし、市街地から遠く離れていることもあって、横浜市内でその雄姿をじっくり鑑賞できる場所が少ない現状があります。
「末広水際線プロムナード」は、そんな鶴見つばさ橋の全体を、真正面から確認できる貴重なスポットです。
「末広水際線プロムナード」という立派な名前が付けられていますが、「ふれーゆ裏」という呼び方のほうが通じやすいかもしれません。
その呼び名の通り横浜市営の温浴施設「ふれーゆ」の裏手にある岸壁で、釣り人にはよく知られた場所です。
ふれーゆを囲むように、幅15m・長さ680mの緑地プロムナードが続き、「つばさ橋が見える森」として整備されています。
温水プールと入浴施設を備えた「ふれーゆ」も穴場スポットですが、「末広水際線プロムナード」は知る人も少ない超穴場スポットです。
最寄り駅の鶴見線・弁天橋駅から徒歩で30分以上かかるため、鶴見駅からバスに乗り換えるか、マイカーで訪れるしかありません。
ヤシの木が植樹されていたり、ふれーゆ付属の展示温室があったりと、リゾートムードを醸し出していますが、歩いている人はほとんどいません。
しかし、プロムナードから海沿いの岸壁に向かうと、待望のつばさ橋が見えてきました。
全長1,020mの威容を誇る「鶴見つばさ橋」をじっくりと鑑賞できますね。
右手の大黒ふ頭側に視線を移すと、横浜ベイブリッジの主塔も確認できます。
日中の景観も素敵ですが、つばさ橋がライトアップする夜景の美しさも格別です。
橋の向こう側に佇む、川崎方面の工場夜景も満喫できますよ。
横浜ベイブリッジをはじめ、煌びやかな横浜港方面の夜景も独り占め!
ただし岸壁に至るプロムナード内には夜間照明がないので、くれぐれも注意してくださいね。
「ホームから海が一望できる絶景駅」そして「出られない駅」として、鉄道ファンだけでなく多くの観光客を惹きつける「海芝浦駅」。
鶴見線・海芝浦支線の終着駅で、国道駅とともに都会の秘境線・鶴見線を象徴する人気スポットです。
海芝浦駅は、駅そのものが東芝京浜事業所の敷地内にあり、本来は東芝の従業員だけが利用する目的で造られた駅。
改札は1か所で、そのまま東芝の工場に繋がっています。
そのため、許可のない一般人は、改札の外に出ることが出来ないという特殊な駅です。
また、駅に繋がる道は東芝の私道となっているので、工場関係者以外は車やバイク、自転車で近付くこともできません。
こうした事情もあって、海芝浦駅に行くためには、鶴見線に乗るしか手段はないんです。
筆者は鶴見線・海芝浦支線の分岐駅・浅野駅から電車に乗り海芝浦駅に向かうことにしました。
海芝浦支線は浅野~海芝浦駅間の全長1.7kmを、所要時間4分程度で結んでいる短い路線です。
土曜日の昼時ということもあって、ホームで電車を待つ人の姿はほとんどありません。
ようやく到着した電車内は、ほぼ全員が海芝浦を目指す観光客らしき人たちでした。
浅野駅から海芝浦駅までは2駅、あっという間に到着します。
狭いホームのすぐ後ろには東京湾(正しくは京浜運河)の大海原が広がっています。
海に近い駅は日本国内に数多くありますが、ホームの真後ろが海ってロケーションはここだけかもしれませんね。
鶴見つばさ橋の眺望が目に前に広がります。
周囲が立入禁止の工場私有地のため、一般の人が鶴見つばさ橋橋の全貌を鑑賞できるのは「末広水際線プロムナード」とこの駅だけです。
京浜工業地帯の工場群も確認できます。
鶴見線は、終点の海芝浦駅からの折返し運転となるため、基本的には電車が待機している15分程度が見学時間となります。
折り返し電車に乗らなければ、次の電車が到着するまで相当の時間待つことになるので注意しましょう。
海芝浦駅の改札です。
「出られない駅」である海芝浦駅ですが、駅のホームからは降りることができます。
ホームを降りるとICカード専用の自動改札が設置してあり、一般乗客はこちらから「出場」することは可能です。
一般乗客の行先はただひとつ、「海芝公園」です。
駅に隣接する公園で、一般人が唯一駅外に出られる場所です。
東芝側の好意により敷地の一部を一般開放・公園として整備したもので、無料で利用することができます。
植林された小さな遊歩道とベンチがあるだけですが、駅のホームとは違った趣が感じられます。
海に面したベンチで寛ぎながら、目の前の絶景を満喫するには最高の環境です。
日中の景観も素晴らしいのですが、日の出や日没のマジックアワーの時間帯は格別です。
海芝公園は元旦から開放されているので、こちらで初日の出を楽しんでみるのもおすすめですよ。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目 東芝 京浜事業所
マップ : Googleマップ
アクセス : JR鶴見線 海芝浦駅に直結
電話番号 : 045-510-5016
営業時間 : 9:00~20:30
料金 : 無料
横浜市に属しながら、ヨコハマのイメージとは異なる顔を持つ街・鶴見。
「工場の街」としての印象が強いのですが、実際には歴史や文化、自然にも恵まれ、バラエティに富んだ街です。
今回ご紹介しきれなかったスポットも含め、魅力的な観光資源が多い鶴見は、ひと味違う横浜観光を満喫できる街。
街を歩けば、お気に入りの場所がきっと気つかるはずですよ。
最終更新日 : 2023/12/27
公開日 : 2023/12/27