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佐原は「水郷の町」として知られていますが、果たして水郷とはどんな意味なのでしょうか。
水郷とは、通常河川の下流域や湖沼の周辺に位置する湿地帯を指し、日本国内だけでなく世界中に存在しています。
しかし、一般的には利根川下流域から霞ケ浦にかけての低湿デルタ地帯を表す言葉として知られています。
佐原地区を含む千葉県香取市、利根川対岸の茨城県潮来市、鹿嶋市は代表的な水郷であり、「水郷三都」と呼ばれていますよ。
この3つの街は似たような文化・景観を持っています。
佐原と潮来は「あやめ」や「さっぱ舟」に代表される水郷文化があり、香取神宮と鹿島神宮という由緒ある神社も、このエリアに鎮座しています。
ただ、三都は特色ある個性を持っており、その個性こそ水郷を旅する魅力のひとつとなっています。
佐原は、古くから香取神宮の門前町として栄えてきました。
「さわら」の名前も、香取神宮の祭典に使われる土器・浅原(さわら)に由来するといわれています。
江戸時代になって利根川の改修工事が完成すると、水運を主体とした商業の街として大発展しました。
当地出身の伊能忠敬が日本全土を測量し、『大日本沿海輿地全図』を完成させたのもこの時期です。
小野川沿いには、当時の面影を残す建物が軒を重ねています。
関東地方で初めての重要伝統的建造物群保存地区に指定されたほどの美しさで、多くの観光客を魅了してやみません。
佐原への交通手段は、電車ならJR成田線の佐原駅が拠点となります。
駅から佐原の古い街並みまでは、徒歩10分程度です。
香取神宮までは3km位離れており、ゆっくり歩いて1時間程度かかります。
車であれば東関東自動車道「佐原香取IC」が最寄りとなり、こちらから香取神宮までは5分くらいで到着します。
レンタルサイクルもあるので、主要スポット間を自転車で移動してみるのも快適です。
それでは「北総の小江戸」・佐原でぜひ訪れたいおすすめスポットをご紹介します。
江戸時代からの古い町並みが残る中心部は、佐原の観光スポットが集中しています。
レトロでちょっぴり懐かしく感じる町を散策していると、心がとても癒されるでしょう。
夕方になると多くの観光客は帰宅の途についてしまいますが、筆者としては日没前後が一番美しいと思うので、時間のある方には少し長めに滞在してみることをおすすめします。
佐原で一番の有名人といえば、伊能忠敬を抜きには語れません。
伊能忠敬(1745-1818)は江戸時代後期の商人、日本で初めて本格的な地図を作った人です。
17歳の時に佐原の造り酒屋・伊能家の婿養子となり、実業家として大成功を収めました。
50歳で隠居、江戸に出て天文学や暦学を習得します。
その後、足掛け17年にわたって日本全土を実地測量し、実測による日本地図「大日本沿海輿地全図」を完成させました。
200年以上前に作られたとは思えないほど精巧なのもので、その後の日本の発展に大きく貢献することになったのです。
伊能忠敬旧宅は、忠敬が婿養子として入った17歳から、隠居する50歳までの30年以上を過ごした家です。
造り酒屋を営んでいた土蔵造りの店舗のほか、炊事場や書院、蔵などが残されています。
忠敬が伊能家に入る以前に建てられており、古い建物が多い佐原でも、最も古い部類に入ります。
小野川に面した旧宅の正門近くには、酒の荷揚場跡があり、現在は観光船の乗り場としても利用されていますよ。
国の史跡にも指定されている建物です。
住所 : 香取市佐原イ1900-1
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 0478-54-1118
定休日 : 年末年始(12月29日から1月1日まで)
営業時間 : 9:00~16:30
料金 : 無料
公式サイト : 伊能忠旧宅
正式には樋橋ですが、「じゃあじゃあ橋」の名前で親しまれています。
佐原の町内を流れる小野川に架かっている橋で、伊能忠敬旧宅の前にあります。
もともとは江戸時代前期、農業用水を小野川を隔てた対岸の水田に送るための大樋として造られたものです。
その大樋の上に橋を架けて「樋橋」となり、完成から300年以上も佐原の町を見守ってきました。
橋の下にある大樋から流れる水が、じゃあじゃあ音を立てることがら、「じゃあじゃあ橋」と呼ばれるようになったといわれています。
昭和初期に木造からコンクリート製に変わりましたが、今では専ら観光用の橋として従来の木造に戻りました。
毎日午前9時から夕方の17時までの間、30分間隔で落水が行われています。
その風情ある水音は、環境省の「残したい日本の音風景100選」にも選定されています。
江戸時代から続く優しい音色に、心がとても癒されるでしょう。
伊能忠敬についてもっと知りたいという人には、「伊能忠敬記念館」がおすすめです。
50歳にして本格デビューする前の半生から、全国測量の実績に至るまで豊富な資料が展示されており、伊能忠敬の人物像を知ることができます。
測量に使用した器具や測量図、日記など2000点近い収蔵物があり、国宝にも指定されているものも含みます。
膨大な資料は2か月に一度展示替えを行っているので、新しい催し物を目当てに何度でも通いたくなってしまいます。
この記念館は、小野川を挟んで「旧宅」の向かいに位置しています。
旧宅とともに、佐原が生んだ偉人の足跡に浸ってみましょう。
住所 : 千葉県香取市佐原イ1722-1
マップ : Googleマップ
アクセス : 佐原駅より徒歩15分
電話番号 : 0478-54-1118
定休日 : 月曜日(祝日の場合は営業)、年末年始
営業時間 : 9:00~16:30
料金 : 大人 500円、65歳以上 450円、小中学生 250円
公式サイト : 伊能忠敬記念館
「佐原の古い町並み」には、ノスタルジアを感じさせる伝統的な建物が多く残されています。
江戸時代に建てられた建物が、令和の今もなお現役で活躍しているところもありますよ。
文化庁から「重要伝統的建造物保存地区」の指定を受けた建物のうち、ぜひ見学しておきたいおすすめスポットをご紹介します。
明治13年(1880年)建築の土蔵造りの建物です。
正文堂は、江戸時代から本の出版・販売を行ってきた老舗書店でした。
建設当初そのままの外観を保っており、内装もほとんど変化しておりません。
三重に防火設備を施しており、登り龍と下り龍を配した看板は、明治の三筆・巌谷一六によるものです。
黒塗りの壁が重厚な雰囲気を醸し出しています。
周りに似たような建物があるので、筆者は何度か通り過ぎてしまいました。
訪れる際は地図アプリなどで行き先をセットしておくと、時間の無駄なくスムーズに観光を楽しめるでしょう。
中村屋商店は、代々荒物・雑貨・畳などを扱ってきた商店です。
香取街道と小野川沿いの道が交差する角地に位置しているため、母屋の角柱が五角形断面になっています。
この建物(住所兼店舗)は、江戸時代末期の安政2年(1855年)に建てられたと伝わっています。
1階部分が店舗および台所、2階部分が座敷となっており、全体的に調和のとれた平面構成です。
併設する3階建ての土蔵は、明治25年(1892年)に建築されています。
1階には人気ホテルグループ NIPPONIA が運営するカフェ「 VMG CAFE 」があります。
観光で歩き疲れたら、休憩がてら立ち寄ってみると良いでしょう。
歴史深い建物ならではの重厚感漂う空間に、きっと癒されるはず。
住所 : 千葉県香取市佐原イ1720
マップ : Googleマップ
アクセス : JR佐原駅より徒歩15分
電話番号 : 0478-55-0028
定休日 : 水曜日
営業時間 : 9:00~16:00
備考 : 現在は和雑貨のお店が営業中
江戸情緒あふれる佐原の町並みではある意味異色の存在かもしれませんが、「古い町並み」のランドマーク的存在となっているのが三菱館です。
赤煉瓦造りの明治・大正スタイルを色濃く残す三菱館は、大正3年(1914年)に建築されました。
旧川崎銀行佐原支店の建物で、のち合併して三菱銀行佐原支店と名称変更したことが、名前の由来となっています。
平成元年(1989年)まで使用され、翌々年の平成3年(1991年)に千葉県の有形文化財に指定されました。
現在は佐原市に寄贈され、市の観光案内所・ギャラリーとして再利用されています。
赤レンガを積み上げて造られた2階建洋館で、レンガはイギリスから輸入したものです。
屋根部分は木骨・銅版葺を施した和風建築となっており、正面側に設置されたルネサンス様式のドームは格式の高さを感じさせます。
内部は吹き抜けになっており、2階部分周囲には回廊が造られています。
東日本大震災の影響により建物にヒビが入ってしまったためしばらく立ち入り禁止となっていましたが、2022年4月に修復工事が完了し、待望のリニューアルを迎えました。
内部は無料で見学できるので、貴重な文化財を見にぜひ訪れてみてください。
住所 : 千葉県香取市佐原イ1903-1
マップ : Googleマップ
アクセス : JR佐原駅より徒歩15分
電話番号 : 0478-50-1212(香取市商工観光課)
定休日 : 第2月曜日(祝日の場合は翌日)
営業時間 : 10:00~17:00
料金 : 入館無料
水郷と聞いて連想されるものは、あやめ、そしてさっぱ舟ですね。
利根川を挟んだお隣の潮来が有名ですが、こちら佐原も負けてはいません。
水郷名物のさっぱ舟に揺られて、水上から眺める小江戸の景観もまた格別です。
柳並木が小江戸情緒をかきたてる小野川沿いには、ご紹介してきたような歴史的建造物がたくさんあります。
その小野川を遊覧して観光名所を見学するコースが、「さわら舟めぐり」です。
所要時間30分で、水上から佐原の古い町並みを鑑賞します。
料金も大人1,300円(小学生700円)とリーズナブルで、元旦と悪天候の場合を除き毎日運航しています。
運航開始時刻が定まっているわけではなく、営業時間中であれば人数が集まり次第参加できるのも嬉しいところです。
菅笠を被った船頭さんが漕ぐ舟めぐりは、水郷ムードたっぷり。
徒歩とはまた違った佐原を体験できる、おすすめのアクティビティーです。
住所 : 千葉県香取市佐原イ1730-3
マップ : Googleマップ
アクセス : JR佐原駅より徒歩15分
電話番号 : 0478-55-9380
定休日 : 不定休(天候によって運休あり)
営業時間 : 10:00~16:00 ※季節によって変動あり
料金 : 大人 1,300円、小学生 700円
佐原の見どころといえば、古い町並み散策と香取神宮。
その間の距離は約3km、ゆっくり歩いて1時間程度かかります。
移動中にも見逃せないおすすめスポットが存在しますので、佐原の町をたっぷり満喫してください。
水郷のもうひとつのシンボル・あやめをたっぷり満喫できるスポットが、「水郷佐原あやめパーク」です。
6月のシーズンには、江戸・肥後・伊勢系など400品種150万本ものあやめ、ハナショウブが咲き乱れ、圧巻の光景を鑑賞できます。
この時期は「あやめ祭り」が開催され、さっぱ舟に乗って水上から見学したり、嫁入り舟や佐原囃子など、様々なイベントも開催されます。
あやめの絶景に囲まれるなんて貴重な体験ですよね。
水郷佐原あやめパークは、昭和44年(1969年)に佐原市立水生植物園として開業し、平成29年(2017年)に現在の名前に改称されました。
水郷筑波国定公園の玄関口として、緑と水を活かした観光リクレーション施設となっています。
約8ヘクタールの広大な敷地内には、島や橋を配置して、水郷の面影を再現しています。
あやめパークの魅力は、あやめだけではありません。
四季折々の植物が植えられ、一年中楽しめる内容になっています。
5月上旬には藤が見ごろを迎え、全長70mに及ぶ「藤のトンネル」をはじめ各所に設けられた藤棚が、訪れる人を楽しませてくれます。
真夏に見頃を迎える約300品種の花ハスが咲き乱れる光景は圧巻。
この時期には「はす祭り」が開催され、多くの観光客で賑わいます。
2000年前の種から出芽した大賀ハスや、花弁の数が1000枚以上ある千弁蓮など、とってもレアなハスも鑑賞できますよ。
料金設定もリーズナブルです。
ハイシーズンのあやめ祭り期間中(大人800円)、はす祭り期間中(大人600円)を除けば通常大人200円!
12月から3月までの冬期は何と無料で入場できるので、子供とのお出かけ先としてもおすすめです。
ウメやサクラなど、この時期に咲く花を鑑賞できるので嬉しいですね。
住所 : 千葉県香取市扇島1837-2
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 0478-56-0411
定休日 :
営業時間 : 9:00~16:30 ※あやめ祭り期間は8:00~18:00、観蓮会期間は8:00~16:30まで
料金 :
公式サイト : 水郷佐原あやめパーク
普段はのんびりと落ち着いた雰囲気が漂う佐原の街ですが、「大祭」を迎える時期になると俄然ヒートアップします。
佐原の大祭は、江戸時代から続く郷土のお祭りで、毎年7月と10月の2回開催されます。
7月に行われる八坂神社の「祇園祭」、10月に行われる諏訪神社の秋祭りがあり、小野川を挟んだ各地域で別々に祭りが行われます。
どちらの祭りも、意匠を凝らした山車が街中を練り歩くことが特徴で、地区ごとに全部で24台存在します。
伊弉諾尊や日本武尊といった神々から、源義経や楠木正成といった歴史の人物、桃太郎や浦島太郎、また鯉や鷹に至るまでバラエティに富んでいます。
「関東三大祭」、そしてユネスコ世界無形文化遺産にも指定されている壮大なお祭りです。
この時期に佐原を訪れたら山車の雄姿を間近で見ることができますが、なかなか都合がつかない人もいると思います。
そんな人にとって、「水郷佐原山車会館」はおすすめのスポットです。
ここを訪れれば、実際に大祭で使われる絢爛豪華な山車を一年中見ることができます。
高さが9mにも及ぶ迫力満点な山車を、常時2台交替制で展示しています。
会館は3階建ての建物で、山車のほか、佐原囃子で使われる楽器や山車彫刻品なども展示されています。
2階の展望展示室からは、普段祭りでも見ることができない上からのアングルで山車を鑑賞できます。
3階ゾーンでは、山車の最上部に取り付けられる大人形が常設展示されており、高さ5mの人形は大迫力です。
ビデオシアターも設置され、大祭の様子を3面大パノラマの映像で紹介されています。
山車を目の前に見ながらの映像は臨場感抜群。
実際に大祭の会場にいるかのような感覚になります。
撮影用のハッピや提灯も用意されているので、自分だけのオリジナル写真を楽しめますよ。
住所 : 千葉県香取市佐原イ3368(八坂神社境内)
マップ : Googleマップ
アクセス : JR佐原駅より徒歩15分
電話番号 : 0478-52-4104
定休日 :
営業時間 : 9:00~16:30
料金 : 大人 400円、小中学生 200円
公式サイト : 水郷佐原出車会館
ドライブ旅行を楽しむ人にとって、その土地ならではの特産物が豊富に取り揃えてある「道の駅」への立ち寄りは楽しいものです。
佐原の特産品はさつまいも。
上品な甘みが特徴の「さわらっこ」は、佐原自慢のブランドとして知られています。
「道の駅・水の郷さわら」は、利根川を望む広大な敷地を有する施設です。
道の駅・川の駅の2つの施設にはそれぞれ特産品コーナーが設けられ、さわらっこをはじめ、佐原や千葉県の特産品・土産品を幅広く取り扱っています。
筆者が訪れた際は大根が1本90円、カブ(1袋5個入)180円、トウモロコシが3本で300円など野菜の安さに驚きました。
売り場面積も広く、お土産をまとめ買いするのには最適です。
お弁当も販売しており、16時頃になると2割引になります。
道の駅側には4つのフードコートがあり、地元の食材をふんだんに使用した和食、ピザ、そば、そして中華のラインナップが揃っています。
フードコードとはいえ味は本格派、名店としてテレビで紹介された店もあるほどです。
特に地元千葉の極上ブランド豚・林SPFの豚カツは、ぜひとも味わってほしい逸品です。
「水の郷さわら」の魅力は、ショッピングやグルメだけではありません。
のどかな利根川の田園風景には心から癒されます。
同じ敷地内にある「川の駅」はマリーナとなっており、ここからも小江戸観光やあやめパーク、たぬき島への遊覧船が運航されています。
水郷の湿地帯で野鳥などの自然観察をしたり、カヌーを持ち込んで周遊してみたりと楽しみ方は様々です。
住所 :
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 :
定休日 :
営業時間 :
備考 : 駐車場・トイレはは24時間利用可能
古代より香取神宮の門前町として発展してきた佐原の街。
全国的にも有名な香取神宮をはじめ、街内には由緒ある神社・仏閣が多数存在します。
ぜひともお参りしてパワーをもらいましょう。
佐原の中心地から少し離れた場所にある観福寺は、真言宗豊山派の巨刹です。
神奈川の川崎大師、東京の西新井大師とともに「関東三大厄除大師」のひとつに数えられています。
この寺の大師堂に安置されている弘法大師像は、先の2寺と同じく弘法大師・空海が自ら彫刻したものと伝えられています。
観福寺は、平安時代の武将・平将門と深い関わりがあります。
御本尊である「聖観世音菩薩」は、将門の守護仏として伝えられるもので、寛平2年(890年)にお堂が建立されたことが始まりとされています。
地元の豪族である千葉氏の祈願所として帰依を受け、中世以降は佐原の豪商・伊能家から深い帰依を受けるようになりました。
江戸時代には末寺53寺をもつ中本山として寺領30石を有し、庶民の厄除大師信仰の中心として栄えました。
国指定の重要文化財として釈迦如来像など4点、ほかにも曼荼羅や中世の古文書等を有しています。
境内ではサクラや紅葉など四季折々の景観が楽しめ、多くのドラマのロケ地にも利用されています。
また、伊能忠敬の墓所もこの寺にあるので、旅の途中でお参りしてみましょう。
住所 : 千葉県香取市牧野1752
マップ : Googleマップ
アクセス : JR佐原駅より徒歩25分
電話番号 : 0478-52-2804
定休日 : なし
拝観時間 : 9:00~16:30
公式サイト : 観福寺
佐原の町は、もともとこの神社を中心に発展してきました。
佐原観光には絶対外すことのできない定番スポットです。
非常に古い歴史をもつ神社であり、関東地方を中心に全国に約400社ある香取神社の総本社となっています。
宮中の四方拝で遥拝される一社で、鹿島神宮・息栖神社とともに東国三社の一社でに数えられます。
香取神宮の創建は遥か古代、神武天皇18年と伝えられているので、2600年以上の歴史があります。
8世紀初頭に編纂された『常陸風土記』に香取神宮の記述があることから、この頃には確実に存在していたようです。
鹿島神宮と同じように、藤原氏の氏神として崇敬され、奈良の春日大社創建の際には香取神も勧請されています。
武神の神社として、中世以降は時の武家権力者から深い帰依を受けてきました。
香取神宮の主祭神は経津主神(ふつぬしのかみ)で、霊剣・布都御魂の威力を神格化した刀剣の神様です。
鹿島神宮の主祭神・武甕槌と同様に、武神して崇められています。
日本神話では、武甕槌と一緒に大国主命と国譲りの交渉を行った神様です。
現在でも、武道場で武甕槌とともに御神札が掲げられていることが多いようです。
スポーツや受験などの「勝負」に大変なご利益があるといわれています。
広大な香取神宮の境内には見どころがたくさんあるため、ここでは代表的なものをご紹介します。
総門を潜り抜け、拝殿の前にある門です。
元禄13年に造営され、昭和58年に国の重要文化財に指定されました。
門の揮毫は、日露戦争で日本海海戦を勝利に導いた東郷平八郎によるものです。
楼門と同様、元禄13年(1700年)に徳川幕府によって造営され、昭和52年に国の重要文化財に指定されています。
檜皮葺の屋根は黒漆を基調とした極彩色で彩られ、美しいなかに神々しさを感じさせます。
表参道の手前から、狭い急な階段を登り切った場所に位置しています。
要石は地中に深く差し込んでいる霊石で、伝承によれば地震を起こす大ナマズを抑え込んでいるといわれています。
鹿島神宮にもあり、鹿島神宮は凸型、香取神宮は凹型をしています。
本殿の左手にある参道を抜けて奥宮方面へと抜ける小道があるので、本殿から奥宮に移動する流れで参拝するとほとんど下り道となり体力的に楽ですよ。
この場合、車で行かれる方は参道手前にある駐車場に停めるのが理想です。
住所 : 千葉県香取市香取1697-1
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 0478-57-3211
定休日 : なし
営業時間 :
料金 : 無料
公式サイト : 香取神宮
昔ながらの風情が漂う小江戸「佐原」は、日帰りで訪れるのに最適な観光地。
成田駅から片道約30分でアクセスできるので、空港近郊で暇つぶしできるスポットをお探しの方にもおすすめです。
東京駅からは、電車に揺られること約1時間半。
休日に少し遠くへおでかけするにはちょうど良い距離感ですよね。
ここでは半日で楽しむ佐原観光のモデルコースをご紹介します。
佐原の伝統的な町並みは駅から徒歩10分程の場所に位置しています。
駅にはコインロッカーがあるので大型の手荷物をお持ちの方は預けるとスムーズに観光を楽しめるでしょう。
↓ 徒歩
駅舎を背に直進すると、1分程で観光案内所が見えてきます。散策マップや観光情報が欲しい方はぜひ立ち寄ってみてください。
↓ 徒歩
古い町並みを訪れるなら徒歩で主要な見どころを十分回れますが、ちょっと離れた場所にある観光スポットを訪れるなら自転車があると便利です。
筆者はホステル コエドさんにて電動自転車をレンタルしました。
料金は1日 1,000円です。(2023年7月時点)
↓ 自転車
佐原観光に香取神宮は欠かせない存在です。
神社に向かう途中は緩やかな上り坂なので、電動アシスト付きの自転車を借りて良かったと思いました。
境内は広く、本殿と奥宮の両方を参拝するのであれば30〜40分の滞在時間は見ておきましょう。
↓ 徒歩
参道沿いにてひと休み。
周辺は食べ歩きグルメが目白押しで、何を食べようか迷ってしまいます。
筆者が選んだのは 亀甲堂 というお店。
焼きたてのみたらし団子(1本 150円)は、お餅のような柔らかい食感で驚きました。
「厄落とし団子」という名の香取名物として親しまれているので、ぜひ食べてみてください。
↓ 自転車
佐原を代表するのが、江戸情緒漂う歴史地区。
運河に沿うように延びる通りには歴史深い建物が多く立ち並び、一帯は重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
興味深いのは、その中にいくつか明治・大正様式の建物が紛れているということ。
日本地図を完成させた伊能忠敬の旧宅も残されているので、散策のついでに覗いてみましょう。
↓ 徒歩
夏の佐原を訪れるなら、ぜひ立ち寄っていただきたいのが いなえ です。
実は、佐原はかき氷激戦区として知られています。
このエリアでかき氷を提供しているお店は、実に30店舗以上に及びます。
中でも皆さんにおすすめなのが、いなえの「和三盆すだち」というかき氷。
見た目はシンプルそのものですが、どこか気品すら感じさせる上品な和スイーツ。
週末は大行列必至なので、先に整理券を発行してから観光に出かけるのがスムーズに入店するためのコツです。
訪れる際は参考にしてみてくださいね。
都心からわずか90分、佐原は日帰りでもたっぷり楽しめる観光地です。
思い立ったらぜひ「北総の小江戸」を訪れてみてください。
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最終更新日 : 2023/11/27
公開日 : 2019/12/28