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2つ並んだ三角のシルエットが美しい「横浜ベイブリッジ」。
今ではすっかり横浜港のシンボルとして定着し、人気のドライブ&デートコースとして根強い人気があります。
この橋は横浜港を跨ぐ首都高速湾岸線にあり、港湾の拠点である大黒ふ頭と本牧ふ頭間を全長850mに渡り結んでいます。
橋は2層構造になっており、上層部は首都高速ですが、下層部は無料で通過できる一般道・国道357号線です。
横浜ベイブリッジ一番の魅力は、橋の上を車で通過する際に広がる横浜港と東京湾の絶景。
東京方面からであれば、右手にみなとみらい21地区や山下公園、晴れた日には富士山の眺望が楽しめます。
左手には本牧ふ頭の港湾施設から雄大な東京湾の眺望、その向こうには房総半島を拝むことができます。
日中の眺望も素晴らしいのですが、みなとみらい21地区がライトアップされる夜景の眺望は格別です。
ベイブリッジ自身もライトアップされ、幻想的でロマンチックな雰囲気に包まれます。
こんなにも魅力的な横浜ベイブリッジからの眺望ですが、長いこと車窓で移動しながらの鑑賞に限られていました。
橋上での路上駐車が禁止されているため、どうしても車を運転しながらの鑑賞になってしまい、特に運転する人にとってはゆっくりと眺望を楽しむ余裕がない状況。
そんな横浜ベイブリッジには、かつて「横浜スカイウォーク」と呼ばれる展望施設が設置されており、橋上を歩きながらの散策が可能でしたが、平成22年(2010年)を最後に閉鎖されていました。
ところが令和4年(2022年)6月、満を持してリニューアルオープンすることになり、再び横浜港の上を空中散歩しながら絶景を楽しめるようになったのです。
横浜スカイウォークとは、横浜ベイブリッジの下層に併設された遊歩道および展望施設のことです。
横浜ベイブリッジの橋梁の沿って開通していますが、橋の途中で途切れているため、対岸まで渡り切ることはできません。
施設本体は橋の起点である鶴見区大黒ふ頭内にあり、橋のほぼ中央付近にある展望施設「スカイラウンジ」までの片道約320mの遊歩道を往復で周遊する形となります。
「スカイウォーク」は、日本で初めて自動車専用道路に併設された歩行者専用道路で、正式な路線名は「横浜市道スカイウォーク」。
遊歩道である「スカイプロムナード」と展望施設「スカイラウンジ」、入口から遊歩道までをエレベーターで結ぶ「スカイタワー」の3つで構成されています。
プロムナードの位置は海面から約60m、一般的なビルの4階部分に相当する高さです。
スカイタワーから入場してプロムナード(内港側)を散策し、展望スペースであるスカイラウンジで折り返し、反対側のプロムナード(外港側)経由で戻るのが一般的なコースとなっています。
所要時間はゆっくり歩いて20~30分程度です。
旧横浜スカイウォークは、横浜ベイブリッジが開通したのと同じ平成元年(1989年)に開業しています。
当時は有料で開放され、大人600円・中学生以下300円の通行料が徴収されていました。
開業当時は盛況で年間80万人近くの訪問客で賑わいましたが、やがて訪れる人が激減、遂に平成22年(2010年)に閉鎖されて23年の歴史に幕を閉じることになりました。
閉鎖に至った要因としては、観光主要地から離れた場所にあってアクセスが不便だったことや、競合する展望施設の増加などで魅力は低下してしまったことが挙げられます。
こうして廃墟と化してしまったスカイウォークですが、横浜市営バスの停留所の名称として残るなど、完全に忘れ去られることはありませんでした。
そんなスカイウォークが一時的に復活したのが、令和元年(2019年)4月のこと。
大黒ふ頭に客船が停泊するか、ベイブリッジの下を客船が通過する土日祝日のみ、一部を無料開放することになりました。
しかしながら、大黒ふ頭に入港したクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」号の新型コロナウィルス感染騒動と、その後の蔓延防止対策により、再び一般開放が見送られてしまったんです。
そんな状態がしばらく続きましたが、コロナ禍が沈静しはじめた令和4年(2022年)6月25日、リニューアルのうえ一般開放が復活することになりました。
今は客船の有無に関わらず、土日祝の11:00~18:00まで入場無料で見学することができます。
横浜市の観光主要地から遠く離れた港湾地域にあるため、公共交通機関を利用してのアクセスは良好とは言えません。
臨時の無料駐車場も設置されているため、できれば自動車での訪問をおすすめします。
臨時駐車場の場所はわかりにくいのですが、スカイウォーク正面から右側に向かったバス停の隣にあります。
こちらは横浜ベイブリッジの真下に位置しているので、ロケーションも抜群です。
40台収容可能ですが、ピーク時には満車になってしまう可能性もあります。
隣接する「大黒ふ頭中央公園」も駐車場を完備しているので、満車の際はこちらを利用してみてください。
【自動車(東京方面より)】
首都高速湾岸線・大黒ふ頭ICより生麦方面へ約5分
一般道の場合:国道15号・鶴見産業道路経由で大黒ふ頭方面へ
横浜市営バスを利用する場合、鶴見駅経由であれば営業時間中は1時間に1本程度、横浜駅経由はさらに少なく2~3時間に1本しか運行していない時間帯があります。
鶴見駅からバスに乗った場合の所要時間は約20分、横浜駅からは約1時間かかってしまいます。
そのため、時間に余裕を持って出かけるようにしましょう。
下記写真は横浜駅経由の109系統のバス停です。
スカイウォークの営業時間中(土日祝)は、ほとんどバスが到着しません。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 特定日(大黒ふ頭内に大型客船停泊中など)の土日祝のみ
料金 : 無料
横浜スカイウォークは既にご紹介した通り、メインゲート「スカイタワー」、遊歩道「スカイプロムナード」、展望フロア「スカイラウンジ」で構成されています。
2019年に一時開放した際には、外港(大黒ふ頭側)のプロムナードしか利用できませんでしたが、今回の再オープンでは内港(みなとみらい側)も利用できるようになりました。
また、客船入港時に限らず、原則として土日祝日に開放されていることも、今回の大きな変更点です。
それでは散策コースに従って、横浜スカイウォークの見どころを紹介していきます。
横浜スカイウォークの入口にある、ガラス張りの背が高い建物が「スカイタワー」です。
こちらがメインゲートで、写真の左側に見えるジョイント部分からベイブリッジ遊歩道(スカイプロムナード)に入ることになります。
スカイタワーのエレベーターホールは2階部分(ロビー階)にあり、この階段を登って進みます。
階段を登り切ると、スカイタワーのメインゲートに到着します。
横浜ベイブリッジの真下に位置し、この高さから眺める横浜港の眺望も抜群です。
こちらはメインゲートのすぐ横、橋側からの景観ですが、頭上に迫るベイブリッジの大きさは圧巻!
こちらがエレベーターホールです。
入場以降の飲食は禁じられているので気を付けてください。
職員の方の案内により、4階フロアまで上がります。
エレベーターの海側はシースルーになっていて、ベイブリッジと横浜港を眺めながらのひと時を楽しめます。
到着の4階フロアは海面からの高さ60m、ベイブリッジが間近に迫り迫力満点です。
遊歩道に繋がる4階フロアに到着しました。
エレベーターを降りて右手が「プロムナード」となります。
往路は、横浜港を望む「内港コース」を進みます。
2019年の一時開放の際には通ることができなかったのですが、今回12年ぶりに本格開通することになりました。
こちらは右手にみなとみらい21地区をはじめとした横浜の観光エリア、晴れた日には富士山や丹沢山系を眺望しながらの絶景コースとなります。
プロムナードの道幅は約2.5m、折り返し地点の「スカイラウンジ」までは直進約320mです。
プロムナード沿いに鉄格子が設置されていますが、所々に大きな展望窓が設けられていて、ここから眺望をバッチリ楽しむことができます。
こちらの写真のように、みなとみらい21地区のシンボル・ランドマークタワーやインターコンチネンタルホテルも金網に邪魔されることなく眺められますよ。
これなら写真撮影するのにも安心ですね。
プロムナードの随所に無料で利用できる双眼鏡台が設置されています。
肉眼では眺望が遠く感じても、こちらを利用すればダイナミックな絶景を満喫できることでしょう。
プロムナードのすぐ左側、内外両方のプロムナードに挟まれる形で、首都高速湾岸線の真下を走る国道357線が通っています。
平日は港湾関係の車両や通勤客で混雑する道路ですが、スカイウォークが営業する土日祝日の交通量は少なめ。
それでも遊歩道のすぐ脇を車が通過するというセッティングは、臨場感抜群です。
横浜ベイブリッジの中間点付近に到着し、プロムナードから展望施設「スカイラウンジ」に入場します。
スカイラウンジはベイブリッジの橋梁の真下に設けられたドーム状の構造物。
こちらの階段を降りれば到達します。
スカイラウンジは2階建て構造になっており、プロムナードを降りた先はエントランス。
展望フロアに到達するには、もう一回階段を降りる必要があります。
2010年まで営業していた頃はアミューズメント性の高い施設でしたが、今回のリニューアルでは少し学術性が高くなったように感じられます。
展望フロアに続く壁には、横浜港の物流や貿易、港湾ふ頭の紹介などが掲示されています。
こちらが展望フロア(大ホール)です。
スカイプロムナードから海へ張り出した場所にあるため、海面からの高さは約50m。
ドームの直径は32m、床面積は470㎡あります。
ベンチやテーブルが設置されており、景色を眺めながらのんびりと寛ぐことができます。
かつてこの場所には「ベイブリッジ・スカイクラブ」というカフェが営業しており、ジャズなどの生演奏が行われていましたが、今は面影がありません。
現在整備中の「新本牧ふ頭」や横浜港の現状などをビジュアルに紹介する「博物館」に早変わりしています。
こちらの大型モニターでは、横浜港の様子や新本牧ふ頭の整備状況をWebカメラで確認することができます。
中央の床には横浜港全体の写真が広がっており、港にあるふ頭の場所などをわかりやすく紹介しています。
スカイラウンジ一番の見どころといえば、何といってもベイブリッジのど真ん中から眺める眺望の素晴らしさです。
ドーム型の展望フロア全体に設置された大きな窓から、360度のパノラマビューが楽しめます。
こちらは定番、横浜観光エリアの展望。
みなとみらい21地区のほか、山下公園やマリンタワー、大桟橋が見えています。
時折、海を横断するクルーズ船や貨物船が通過し、港情緒たっぷりです。
こちらは外港側の眺望。
雄大な東京湾の彼方に、房総半島がうっすらと見えています。
スカイラウンジの位置から見上げるベイブリッジも迫力満点ですね。
スカイラウンジは横浜港に面した大ホールの他にも、外周全体に展望窓と見学用の椅子が設けられています。
こちらは大ホールの真後ろ、スカイタワー側にある展望コーナーから眺めた大黒ふ頭の眺望。
ベイブリッジの下を通過できないために、大桟橋ターミナルに停泊できない大型客船は、こちらに停泊することになります。
この場所からの見晴らしは抜群で、豪華な大型客船が停泊している時は必見です。
「鶴見つばさ橋」もこちらから眺望できますよ。
こちらは大黒ふ頭方面から見上げるベイブリッジ。
港側とは違った印象を受けますね。
横浜ベイブリッジの景観を、様々な角度から満喫できるのがスカイウォークの醍醐味なんです。
展望フロアから階段を登り、スカイラウンジのエントランスに戻ります。
これから出口方面、スカイプロムナード(外港)の空中散歩の始まりです。
外港側プロムナードは、総延長320mと「内港」と同じ長さですが、構造は少しずつ下り坂になっています。
内港のエレベーターが4階スタートだったのに対して、外港の出口エレベーターは3階です。
1階相当分をゆるやかに下っていることになりますが、プロムナード終盤に近付くに従って傾いていることを実感します。
こちらのプロムナードは、2019年に一時開放された際に、唯一通ることができた道。
元々は大黒ふ頭に大型客船が停泊する際に、間近で見学できる場所として開放され、実際にこちらから眺める客船の景観は抜群です。
プロムナード沿いに休憩用の腰掛けベンチが設置されていた時期もありましたが、今はなくなっています。
こちらからの眺望は、内港側と違って横浜の観光エリアというよりも、港湾施設と雄大な東京湾の光景が中心。
スタート地点では対岸にある本牧ふ頭のコンテナターミナルと東京湾の大海原、ゴール地点では大黒ふ頭の岸壁や倉庫群が見渡せます。
東京湾アクアラインの「風の塔」や鶴見つばさ橋、遥かに望む房総半島も主要な見どころです。
内港側プロムナードと同様に鉄格子に設けられた展望窓、無料の双眼鏡台が設置されています。
プロムナード沿いに横浜ベイブリッジに関する豆知識が紹介されています。
この情報を身につければ、かなりの横浜ベイブリッジ通になれますよ。
外港側プロムナードのゴール地点は、3階エレベーターホールに繋がる短い階段。
3階からエレベーターでロビー階(1階ではありません)まで降りれば、楽しかった空中散歩も終了です。
急ぎ足で廻れば15分程度の所要時間ですが、せっかくならゆっくり時間をかけて楽しみたいものですね。
スカイウォークのある大黒ふ頭エリアは、横浜の主要観光地から遠く離れた港湾地域です。
倉庫が立ち並ぶ殺風景な景観のうえ、周囲にはコンビニすらありません。
魅力的な「観光スポット」も乏しいため、当地区への勤務者を除けば、釣り人が訪れる程度で、一般の観光客はほとんど訪れない場所でもあります。
そんな大黒ふ頭ですが、スカイウォークから徒歩圏内に「横浜ベイブリッジ」の絶景が楽しめる穴場スポットが存在します。
一般的にはあまり知られていませんが、浜っ子である筆者の一押しスポットなので、スカイウォークを見学した後にぜひ足を運んでみてください。
スカイウォークを囲むように位置している、海沿いの小さな公園です。
公園といってもベンチと外灯、少しばかり芝生がある程度の規模で、実際には東西に約160mくらい延びたのプロムナード。
週末の日中でも釣り人が数人いる程度で、訪れる人影もまばらです。
「大黒ふ頭西緑地公園」という名前すら知られていない存在ですが、知る人ぞ知る絶景の眺望が楽しめる超穴場スポットでもあります。
この公園一番の魅力は、何といっても横浜ベイブリッジの真下にあるという絶対的なポジション。
公園の頭上に首都高速湾岸線が通っており、横浜ベイブリッジの橋梁がすぐ目の前という大迫力!
こんなにも近くでベイブリッジを鑑賞できる公園は他にありません。
横浜ベイブリッジだけでなく、公園から横浜港の絶景を楽しめるのも魅力です。
海の向こうに広がる「みなとみらい21地区」をはじめ、本牧ふ頭のコンテナヤードや行き来する船舶など、雄大な横浜港の眺望を楽しめるパノラマビューが広がっています。
特に日没後の夕景、そして夜景の眺望が抜群で、こんな絶景を独り占めしているかのような至福の気分に浸ることができます。
プロも訪れる横浜ベイブリッジの撮影スポットとしても知られているので、自分だけのとっておき写真の撮影にも挑戦してみてください。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭
マップ : Googleマップ
アクセス :
営業時間 : 終日開放
大黒大橋は、運河を挟んで大黒ふ頭と対岸の鶴見方面(大黒町)を結んでいる巨大な橋です。
スカイウォークから歩いて5分程度の場所にあります。
橋の長さは736.5mと長いため歩くのも大変。
しかも一番高い場所は65.9mと、スカイウォークプロムナードを凌ぐほど。
橋のてっぺんまで到達すると足がすくみ、筆者もそうですが、高所恐怖症の人には辛いかもしれません。
コンテナトレーラーなど大型トラックが頻繁に行き来する橋で「観光スポット」は言い難いですが、ここでしか体験できない超絶景が楽しめるところでもあります。
大黒大橋からの眺望は素晴らしく、横浜港のすべてをパノラマビューで満喫することができます。
間近に望む横浜ベイブリッジをはじめ、みなとみらい21地区の全貌、遠くに拝む丹沢山系や富士山の景観は、まるで絵画の世界です。
晴れた日の日中も素晴らしいのですが、特に日没後の景観の美しさは言葉を失うほど。
3月と10月の一時期には「ダイヤモンド富士」が見られる名所としても知られ、神奈川を代表末宇「関東の富士見百景」のひとつとして、早朝から多くの見学者が訪れます。
みなとみらい方面と反対側(川崎方面)の眺望も見逃せません。
橋のてっぺんと同じ高さを走る「首都高速大黒線」越しに望む、鶴見つばさ橋や京浜工業地帯の景観は、この橋でしか体験できない絶景です。
スカイウォークとはひと味違う空中散歩を満喫してみましょう。
橋の上は交通量が多いため路上駐車することができません。
そのため歩いて渡ることになりますが、橋を往復して通過すると20分ほどの所要時間が必要となります。
苦労しても訪れる価値充分な大黒大橋ですが、歩道は狭く、行きかう車の振動も激しいため、撮影する際にはカメラなどを落とさないよう気を付けてくださいね。
住所 : 神奈川県横浜市鶴見区大黒町
マップ : Googleマップ
アクセス : 横浜スカイウォークから徒歩5分(※橋を徒歩で往復する場合の所要時間は約20分)
営業時間 : 24時間開放
注意点 :
横浜港のシンボル・横浜ベイブリッジ。
その景観を楽しめる場所は横浜港の周辺各地に存在します。
しかし、その大迫力を間近で感じ、体験できるところといったら「横浜スカイウォーク」以外にはありません。
2022年6月にリニューアルオープンしたばかりの当施設。
日没が早い冬になったら、スカイウォークで横浜の夜景を満喫、なんて贅沢を味わえることでしょう。
まだまだ観光客が少なく、穴場的な存在の「横浜スカイウォーク」。
周辺の観光も兼ねて、ぜひ一度訪問してみてくださいね。
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最終更新日 : 2022/07/14
公開日 : 2022/07/14