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美術館共通パス「パリミュージアムパス Paris Museum Pass」
ガブリエル・デストレとその妹ビヤール公爵夫人とみなされる肖像
3. 「カナの婚礼」「ナポレオン1世の戴冠式」「民衆を導く自由の女神」へ
1. レジーナ ルーブル(Hôtel Regina Louvre)
2. ホテル デュ ルーブル(Hôtel du Louvre)
3. ホテル ロイヤル サン トノーレ パリ ルーブル(Hotel Royal Saint Honoré Paris Louvre)
ヨーロッパで最も古く大きな美術館の一つとして知られるルーブル美術館。
フランス・ パリ における代表的な観光スポットで、誰もが知っている名作を見学することができる美術館です。
年々入場者数が増加しており、2018年の入場者総数はなんと1,020万人!
もともとは要塞として作られ、フランソワ1世の改築計画以来、歴代フランス王の王宮・ルーブル宮殿となりました。
その後、1682年にフランス王・ルイ14世が王宮をヴェルサイユ宮殿に選んだことで、古代彫刻などの王室美術品コレクションの収蔵、展示場所となり、現在に至ります。
紀元前から中世19世紀頃までの美術作品を主に展示しており、コレクション数は世界最大級。
展示面積は6万平米以上で、全ての作品をじっくり観覧するなら1週間ほど必要とも言われています。
世界的に有名なレオナルド・ダ・ヴィンチによる「モナ・リザ」を所蔵していることでも有名ですが、もちろんそれ以外にもたくさんの有名美術を擁しているルーブル美術館。
本記事ではそんなルーブル美術館の基本情報とともに、絶対見逃せないエリア別の見どころと作品、おすすめの見学ルート、印象的なルーブルのピラミッドが生まれた歴史などを紹介していきます。
フランス語名 : Musée du Louvre
住所 : Place du Carrousel, 75001 Paris, France
マップ : Googleマップ
アクセス : メトロ1、7番線 Palais-Royal/Musée du Louvre(パレ・ロワイヤル/ミュゼ・デュ・ルーブル)駅すぐ
電話番号 : +33 1 40 20 50 50
閉館日 :
営業時間 : 9:00~18:00 ※金曜のみ21:45に閉館
料金 : 一般 17€(18歳未満は無料)
公式サイト : ルーブル美術館(日本語)
一般:17€
18歳未満:無料(パスポートの提示必須)
※18~25歳までのEU圏国籍者、身体障害者と付添い1名、失業者、RMI受給者、美術美学史・デザイン・造形美術の現役教員、Maison des Artistes会員、AIAP国際造形作家会員は無料(各証明書の提示必要)
※毎週金曜日18時以降の入館で26才未満無料(パスポートの提示必須)
10~3月の毎月第一日曜日、7月14日(祝)
※企画展は有料
※4~9月の毎月第一日曜日は有料
ルーブル美術館の入場チケット事前購入はオンラインでのみ受け付けています。
窓口で事前購入はできませんので注意してください。
事前予約: ルーブル美術館事前チケット購入サイト(英語)
<パリで購入・オンライン購入する場合>
2日券:55€
4日券:70€
6日券:85€
購入サイト: パリミュージアムパスオンラインサイト(英語)
<日本で購入する場合>
2日券:9,600円
4日券:12,200円
6日券:14,600円
購入サイト: パリミュージアムパス事前購入サイト(日本語)
企画展を除く一般展示物の見学が可能です。
事前購入チケットと同じく、入場券購入の列に並ぶ必要がありません。
パリの美術館を1日3ヶ所以上見学する場合、数日かけて他の美術館にも行く場合お得です。
1日の来場者数が季節や曜日によって差はありますが、3万人から5万人と聞けば、その凄まじさが想像できるかもしれません。
世界1位の来館者数を誇るルーブル美術館ですから、入場までに時間がかかることを覚悟しておきましょう。
比較的に待ち時間が少ない時間帯は、開館前の9時、昼食時間の13時頃、夕方16時以降ですが、それでもほぼ間違いなく並ぶ必要があります。
入場チケットをあらかじめオンラインで購入しておくのがおすすめです。
待ち時間の目安は、夏休み、年末冬休みの混雑時期で1,5時間程、4~6月、9~10月の通常時期で1時間程、冬の期間で30分ほどです。
チケット購入後も来場までに待ち時間がありますが、入場してしまえば館内は広く、比較的スムーズに見学することができます。
ただし、人気の高い「モナ・リザ」や「ミロのヴィーナス」「サモトラケのニケ」前は見学者、撮影者で混雑します。
なお、ここで注意したいのはスリです。
「美術館内にスリは現れにくいのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、18歳未満は無料ですので、スリを生業とする若者、もしくはその子どもが現れることもあります。
人気の高い作品の前では、一層気を引き締めてください。
特に人混みが出来る「モナ・リザ」の前は要注意です。
今後完全予約制になる可能性もあるので、旅行前には、 公式サイト(英語) で最新情報を確認するようにしてください。
現在のルーブル美術館は、もともと12世紀末に城砦として建てられました。
この砦は当初非常に地味なものでしたが、その後14世紀にシャルル5世により王の住居として改修されます。
ルーブル城が「七宝のように優美で活気に満ちた城館」に生まれ変わったのはこの改修によります。
その後、百年戦争の勃発により、王達は1度ルーブルを離れ、ロワール沿いの城に移り住んだことで、ルーブル城は武器庫や牢獄として使用されました。
ルーブル城を王宮に戻すとしたのはフランソワ1世の時代。
フランソワ1世が再びルーブルに滞在することを決め、大工事を開始しました。
この工事は後継者に引き継がれ、ルイ13世とルイ14世の時代にも受け継がれます。
しかし、1682年にルイ14世がヴェルサイユ宮殿に王宮を移したため、ルーブルは王室から忘れ去られてしまいました。
ルーブルを美術館にする構想は生まれたのは18世紀末。
フランス革命により一度は頓挫するものの、1793年にギャラリーとして開館されました。
そして、1815年までフランスの英雄・ナポレオンの戦利品が展示されます。
ルーブル美術館が世界的価値ある美術品を擁しているのは、ナポレオンの功績が大きく関係しているとされています。
現在ルーブルの顔を果たしているガラスの「ピラミッド」ができたのは、1981年のミッテラン大統領の時代と比較的最近のこと。
大統領はルーブル宮全体を芸術作品の展示場にする決定をくだし、パリの都市改革の一環として、美術館が全面改修されました。
その際、中国系アメリカ人の設計士イオン・ミン・ペイ氏が「ガラスのピラミッド」を建てました。
このルーブルのリニューアルにより、付近は一気にモダンな印象のなり、明るい印象に生まれ変わったのです。
ルーブル美術館は、ピラミッドから美術館に向かって左側のリシュリー翼・正面のシュリー翼、右側のドゥノン翼の3つの翼棟で構成されています。
複数階に渡って多くの展示室があります。
エリア別の展示品は以下の通りです。
ルーブル美術館は数多くの所蔵と歴史を誇る美術館。
どの作品もじっくり観賞するに値する名作です。
しかし、中でも「絶対見逃せない」作品があります。
ここで、それらの見どころを階ごとに紹介します。
明るい自然光が差し込むマルリーの中庭。
ルイ14世の離宮、マルリー城に置かれていた彫像を中心に、42もの彫刻が展示されています。
「マルリーの馬」は、ルイ14世からアントワーヌ・コワズヴォへの注文で造られた像です。
逆立つたてがみ、ゆれる尾、馬の体から離れる熊の皮などの細部が見事。
造られた時代には珍しい、神話や寓意に発想を得ずない点、制されない馬と力で筋肉が張り切った戦闘士の人間という2つの野性的力の戦いを表現している点に高い評価が集まります。
フランス革命時の破壊活動からも免れたという歴史を感じることもできる作品です。
中世のルーブルコーナーには、中世ルーブルの模型が展示されており、当時の様子をうかがうことができるようになっています。
ルーブルの歴史を紐解くためにぜひ見ていただきたい展示のひとつ。
また、1981年から進められた改修工事の際に発見されたシャルル5世の時代の城塞遺跡はそのまま保存されており、貴重な展示となっています。
1階リシュリュー翼・コルリバードの中庭近くには、「目には目を、歯には歯を」で有名なハンムラビ法典があります。
よく、やられたらやり返せという復讐法だと言われますが、やられたらそれ以上のことをやり返してはいけないという抑制を意味する、つまり過剰な復讐合戦を禁止する文言です。
約3700年前の紀元前18世紀頃、バビロンの王が建てたという「バビロンの王のハンムラビ法典」の玄武岩製の碑です。
高さ2m以上と見上げるほどの大きさの石碑には楔文字とアッカド語で、日常生活に関する規則、家族や奴隷、農業や行政の権利、婚姻や遺産相続などについて書かれています。
誰もが教科書で見てきた、この極めて重要な歴史的資料は必見です。
古代美術の代表「ミロのヴィーナス」は、巨大な階段ホールに堂々とその姿をあらわしています。
紀元前2世紀末のヘレニズム美術の傑作と言われているこの彫刻は、1820年にエーゲ海のミロス島で、ギリシャ人の農夫によって、2つに分断された状態で発見されました。
発見時から両腕と左足がなかったので、実際はどういうポーズだったのかは、様々な説が唱えられています。
両腕のない姿は、それゆえに美しさを際立たされているとも言われています。
この作品は正面だけでなく、後ろや横からも見られる展示です。
あらゆる角度からビーナスの美しさを堪能することができます。
様々な国が所有権を主張する中、結局フランスが勝ち取り、ルイ18世が1821年にルーブル美術館に寄贈しました。
紀元前190年頃の作品である「サモトラケのニケ像」は、ギリシャ神話に登場する有翼の勝利の女神ニケの大理石像。
1863年に北エーゲ海のサモトラケ島で発見され、「ミロのヴィーナス」と並んでヘレニズム美術の傑作とされています。
吹き付ける風によって巻き上がる衣服のひだ、海水に濡れて布地が肌に付いた体の線の美しさは必見。
左側の翼はオリジナルですが、右は左を反転させて複製されたものです。
ドュノン翼の1階から2階に上る階段の真中に展示されているので、下からも上からも観察することができます。
スポーツブランドのナイキ(NIKE)の社名は、この勝利の女神ニケに由来しているのは有名な話ですよね。
あの有名なロゴマークは、ニケの翼がデザイン化されたものです。
1505年から製作が始まった教皇ユリウス2世の墓のために、1513年にミケランジェロが製作した彫像。
のみの跡が多くみられることから、未完だと言われている作品です。
ミケランジェロの作品がイタリア国外で見られるのは珍しいのですが、フィレンツェからフランスに亡命したロベルト・ストロッツィが所有していたこの2体をフランス国王に献上し、それがパリ郊外のエクアン城に贈られ、城北側のファッサードを飾っていました。
現在エクアン城には、この像のコピーが置かれています。
鎖に繋がれた2体の捕虜像が表わす感情は相反しており、1人は非常に若く美しく、おそらくこれから永遠の眠りに入るであろうことから「瀕死の奴隷」と呼ばれています。
もう1人は、より荒々しく抵抗する様子を見せており「抵抗する奴隷」と名がつけられました。
この図像のテーマは知る手がかりがほとんどなく、未だ謎の多い作品ですが、ミケランジェロが本物さながらに築いた2体の「静と動」には高い評価がなされています。
こちらは完全におまけですが、密かに人気がある彫刻で、通称「自撮りする男」。
瀕死の奴隷、抵抗する奴隷のすぐ近くなので、ぜひ探してみてください。
そう言われると、自撮りしているようにしか見えないのですよね。
これを見なければルーブル美術館は語れない、大目玉となる絵画・通称「モナ・リザ」。
イタリア画家、レオナルド・ダビンチの数少ない完成した絵画のひとつで、ルーブル美術館で一番有名な作品です。
この作品の歴史は未だ闇に包まれており、モデルの素性、制作にかけた時間、画家が作品を保有していた期間、そしてフランス王室コレクションに収蔵された経緯など全てが明らかになっていません。
明るくない色調で描かれた人物は喪に服した服装をしており、貞節さを象徴しています。
およそ貴族階級を示す要素の何もない非特徴的本作ですが、どこか見るものを引きつけ、レオナルド芸術の奥深さを感じさせます。
とにかく混み合う場所なので、団体ツアーが到着する前の、開館すぐに訪れるのがベストです。
パリの高さや形、色の揃った建物、整った区画は全体としての秩序が守られた美しさです。
この美しいパリの原型をつくったとされる人物がナポレオン3世。
ナポレオン1世、すなわちナポレオン・ボナパルトの弟の甥に当たる人物です。
ナポレオン3世が活躍したのは19世紀半ば、当時のセーヌ県知事に命じて中世都市のままだったパリの再開発を行い、景観だけでなく上下水道や道路、橋を整備てパリを近代都市として生まれ変わらせました。
そのナポレオン3世の居室を、リシュリュー翼の2階に転じました。
豪華絢爛な応接室や回廊など、当時の王室の暮らしを垣間見ることができます。
「カナの婚礼」は、ルーブル美術館で一番大きな絵画で、縦6.62m、幅9.9mもあります。
もともとイタリア、ヴェネチアのサンジョルジョマッジョーレ修道院の食堂に飾られていたものを、ナポレオン一世がフランスに持ち帰ったのです。
作者は、ヴェネチア派のイタリア人画家ヴェロネーゼ。
聖書に登場する有名な話、イエスキリストによって、瓶の中の水がぶどう酒に変えられたという奇跡を、当時絶大な権力を誇っていたヴェネチア共和国の人々に置き換えて描いています。
100人近い人が登場していますが、人々の服装や豪華な建物などから、当時のヴェネチア共和国の栄華が伺い知れます。
画面上部に行くに従って人物たちが小さく、そして薄くなる構成は、見る人を引き込むような遠近法の手法の効果があらわれています。
ちなみに、中央前列で白い服を着て楽器を演奏しているのは、ヴェロネーゼ本人の自画像です。
かの英雄ナポレオンが1804年の12月2日に、パリのノートル・ダム大聖堂で戴冠する姿を描いたフランスを代表する絵画。
「カナの婚礼」に次いでルーブルでは2番目に大きい絵画です。
描いたのはナポレオン1世の主席画家であるジャック・ルイ・ダヴィッド。
ダヴィッドは新古典主義に則った水平軸・垂直軸を意識し、総勢150名の参列者が視線を中心人物のナポレオンに向けるという構図を取っています。
当時35歳のナポレオンは、やや若めに、そして身長や体形も誇張して描かれていると言われていますが、ナポレオンの威厳を内外に知らしめるためには脚色も必要だったのでしょうね。
1830年のフランス7月革命を題材としたドラクロワの代表的な絵画。
フランス革命について、日本の歴史教科書で挿絵として使われることが多く、日本国内の知名度が高い作品です。
フランス国旗を掲げて群衆を先導する女性を中心に、同胞の遺体を乗り越えて自由への闘争を繰り広げる民衆の壮絶な争いの一幕が力強く表現されています。
女神の姿はフランスの国民的英雄ジャンヌ・ダルクを彷彿とさせ、フランスの長い歴史、とりわけ王政への革命を感じることができます。
ミュージアムショップには、このフランス国旗を持った女神をモチーフにしたグッズもあり、人気があります。
1816年にセネガル沖で実際に起こった海難事故を描いた、テオドール・ジェリコーの作品。
この絵画が制作された1818年ごろに描かれる題材は、歴史や聖書・神話の物語が主流でしたが、その中で社会的事件を歴史画のような壮大さで描いた革命的な作品です。
「メデューズ号」は、フランス海軍の軍艦。
船長は政治的な配慮によって任命された人物で、船長の経験不足も要因となって、船は座礁してしまいます。
乗客・乗員約400名のうち、救命艇に乗れた250名。
作品には残りの約150名が乗り込んだ、急きょ作った筏(いかだ)が描かれています。
実際には、筏に乗った人々は、漂流していた13日間でほとんどが亡くなり、15名だけが生き残りました。
大画面の中に人物がほぼ実物大で描かれ、そこに希望と絶望を同時に表現しています。
死にゆく人と、生き延びようとする人の描写が圧巻の作品ですが、発表当時はあまりにも写実的なために賛否両論が出ましたが、現在ではテオドール・ジェリコーの代表的な作品として高い評価を受けています。
神話世界の裸婦をテーマにした巨匠、ドミニク・アングルの最も有名な裸体画です。
注文したのはナポレオン1世の妹で、ナポリ王妃のカロリーヌ・ミュラでした。
ドミニク・アングルはあえて解剖的事実を無視して引き伸ばされ、曲がりくねった描線で裸体を描き、一方で布地の質感などの細部を極めて写実的に描いています。
人体の非写実性により、サロンに出品された際は激しい非難を浴びましたが、オリエンタリズムを感じさせる控えめな誘惑や、抽象性と写実性が逆説的に組み合わされた表現は、現在高い評価がなされています。
レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた名作「岩窟の聖母」は、実は全く同じ構図の物が2枚あることで知られています。
先に描かれたとされる物がルーブル美術館に、もう1枚はロンドンの 大英博物館 が所蔵しています。
聖母マリア、幼いイエスキリスト、そして幼い洗礼者ヨハネと大天使ガブリエルが描かれています。
なぜ2バージョンあるのかという経緯に関しては、詳しい資料が無いのではっきりしませんが、なんらかのトラブルによって最初に描いたルーブル版が注文主から受け取り拒否され、ロンドン版を描き直したと言われています。
ロンドン版はミラノのサンフランチェスコ・グランデ聖堂の祭壇を飾り、ルーブル版は詳細は不明ですが、17世紀にはフランスのフォンテンブロー城に飾られていたそうです。
紀元前前3800~紀元前前1710年頃のものと推測されるこの坐像は、古代エジプトの都であったメンフィスの西に位置するサッカラの墳墓から発掘されました。
54cmほどの坐像の人物はあぐらをかき、両膝でピンと張られた白い腰布を台のようにし、パピルスの巻物を広げています。
右手には現在は消失していますが、筆を握り、文字を書いていた様子がわかります。
古代エジプトでは、読み書きができる身分の高い人しか書記の職に就く事はできませんでした。
必見なのは、目の象嵌細工で、赤い石目模様の入った白いマグネサイトの塊の中に水晶を嵌め込んで作っています。
丹念に製作された眼球を、ぜひじっくりと観察してみてください。
オランダ人画家、フェルメールにょって描かれた「レースを編む女」。
縦24cm×横21cmと、フェルメールの作品の中でもっとも小さな絵画です。
実際に作品を見ると、想像よりも小さいサイズに驚くことでしょう。
レモン色とフェルメール・ブルーと呼ばれる鮮やかな青色のコントラストが印象的な作品。
レースを編む女性の姿を指先の細部に渡って優美に描いています。
ルノワールやゴッホといった芸術家を魅了した作品としても有名なこの作品は必見です。
すぐ隣には同じくフェルメールの「天文学者」があり、生涯に30数点しか作品を残さなかった貴重な1点なので、見逃さないようにしてください。
「レースを編む女」と同じく、窓から差し込む光をうまく表現して、作品に臨場感を与えています。
この作品は、第2次フォンテーヌブロー派の特徴を顕著に示していると評価の高いもの。
その作者は未だ明らかになっていません。
2人の婦人の体の官能的な肉付きには、イタリア・ルネサンスの影響、背景に描かれた場面の親密さにはフランドル絵画の影響が見られます。
描かれているのは、アンリ4世の寵妃ガブリエル・デストレと、彼女の姉妹ヴィヤール公爵夫人、もしくはバラニー元帥夫人と考えられています。
ガブリエルの乳房をつまむ仕草は、ガブリエルがアンリ4世の私生児を懐妊したことを象徴しており、背景では若い女性が生まれてくる子の産着を縫っているという解釈がなされています。
「オダリスク」を描いたドミニク・アングルの晩年の作品。
裸婦のモチーフとオリエントのテーマを結びつけたハーレムの場面を描くことで、最も官能的な作品を生み出すことに成功しました。
10人ほどの裸体のトルコ人女性が、浴槽の周りのオリエント風の室内の中くつろぐ姿が描かれています。
この作品は当時フランスでは批判的な見方をされましたが、ピカソなど革新的な画家たちを魅了しました。
主題だけでなく、丸い枠を用いるその形式においても斬新な作品で、あたかも観覧者がトルコ風呂を覗き見ているかのような表現がされています。
「せっかくルーブル美術館に来たけれど、あまりじっくり見る時間がない!」という人もいると思います。
特に社会人ならまとまった長い休みがないので、フランスの色々な場所を巡りたいという方が多いでしょう。
また、ヨーロッパ旅行で国をまたいだ計画を立て、たくさんのプランの中でルーブル美術館を入れている方もいるかもしれません。
ここでは、そんな「ルーブル美術館の見どころを最短で見たい」という方向けに、1時間半で主要なルーブルの見どころを廻れる見学ルートをご用意しました。
日本語案内があるかないかで周り方もスムーズさもかなり変わってくるでしょう。
例えば、ヨーロッパでは日本の2階を「1」と示すなど、館内表示だけでは迷ってしまう違いも多々あります。
チケット購入時、または入場口で必ず手に入れておきましょう。
「モナ・リザ」を目的とする人も多いはず。
ルーブルで最も有名なこの作品だけは抑えておきたいところですね。
「モナ・リザ」の前は混雑していることが多いので、時間がないときは先に行くことをおすすめします。
「モナ・リザ」のあるドゥノン翼2階には、その他有名な絵画が集まっています。
この周辺を周るだけで中世イタリア絵画を楽しむことができ、満足感も高いでしょう。
ドゥノン翼の階段を下れば、彫像「サモトラケのニケ」があります。
1階にはシュリー翼をはさんで、同じくヘレニズム美術の傑作「ミロのヴィーナス」が展示されています。
中世時代のルーブルの壕がそのまま残っています。
当時のルーブルの模型も見られ、「建物としてのルーブル」の歴史を感じることができます。
ルーブル美術館のグッズショップではさまざまな土産品を取り扱っています。
時間が許すのであれば、ゆっくり見てみましょう。
これはルーブル美術館の三大名作「モナ・リザ」「サモトラケのニケ」「ミロのヴィーナス」と+αを見られる時短ルート。
その他にも名作ばかりなので、できればここにフェルメールなどイタリア人画家以外の作品も加えたいところ。
自分の見たい作品を確認しておき、さらに目的地に向かいながら目は様々な作品に向けておくのがポイントです。
「ルーヴル美術館」の出口すぐのミュージアムショップの先は、「カルーゼル・デュ・ルーヴル」というモール。
高級ブランドショップからロクシタンなど日本でもメジャーな幅広いお店が並び、観光客がルーブル美術館のついでに立ち寄ることも多いスポットです。
モールでショッピングも良いですが、忘れてはいけないのが、ミュージアムショップ。
「モナ・リザ」をはじめとした名作のコレクショングッズがたくさん販売されています。
ルーブル美術館の感動を、ミュージアムショップのお土産でおすそわけしてみてはいかがでしょうか。
美術館のお土産として定番の絵はがきやポストカード。
ルーヴル美術館のショップでは、代表作品一通りがポストカードとして充実のラインナップで展開しています。
かさばらず、1枚1ユーロ、6枚5ユーロと手軽で、土産を受け取る相手にとっても場所を取らない良い土産となるでしょう。
自分用に購入して相手に送るのも良いですね。
ルーヴル美術館の自分への土産としておすすめしたいのが、画集やカタログ。
ルーブルのように、一級品の有名な作品が多い美術館なら、画集を買う価値あり。
1枚ずつポストカードを買うよりはるかに経済的な上、印刷も綺麗です。
なお、日本語版も販売されています。
帰国後本を開いて、ルーブルでの感動を蘇らせることができるためおすすめです。
「ミロのヴィーナス」「サモトラケのニケ」など、非常に有名な彫像の、出来の良いレプリカが揃うのが、ショップ2階の複製品コーナー。
30cm220ユーロ、15cmのレプリカでも95ユーロと高値ではありますが、日本ではなかなか手に入らない良質なレプリカを手に入れるならここしかありません。
彫刻好きなら絶対買っておきましょう。
その他、ミュージアムショップにはルーブル美術館の関連グッズが充実。
カレンダーやポスター、マグネット、ジグソーパズル、エコバッグ、傘などの小物類は特に人気です。
ボールペンやペンケースなどの文房具も普段使いしやすくておすすめ。
これらの日用品はかなり豊富なので、ルーブル美術館公式ネット通販ショップであらかじめアイテムを確認しておくと良いでしょう。
コレクターズアイテムとして人気の高い、ラバーダック、そうあの黄色いアヒルは、ルーブル美術館でも人気者です。
大英博物館でも売っているスフィンクスダックに、隣はあのモナリザ。
小さいお子さんへのお土産にいかがでしょうか。
住所 : Place du Carrousel 75001, Paris
マップ : Googleマップ
アクセス :
定休日 : 火曜日
営業時間 : 10:00~19:00
ルーブル美術館を訪れる前に絶対読んでおきたい小説、観ておきたい映画があります。
それは、2003年に出版されたダン・ブラウンによる小説、これを原作に2006年に映画化した『ダ・ヴィンチ・コード』。
宗教学者であるロバート・ラングドンが歴史に隠された謎に迫るストーリーです。
原作は『天使と悪魔』に次ぐ、「ロバート・ラングドン」シリーズの第2作目。
本作はルーブル美術館で起こる殺人事件から始まります。
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品である「ウィトルウィウス的人体図」「モナ・リザ」「岩窟の聖母マリア」「最後の晩餐」の謎を紐解き、人類が長い時間探し続けた「聖杯」の在りかに迫るミステリー。
謎を解く手がかりには、ルーブル美術館の作品が多数登場しており、観たらルーブル美術館に行きたくなること間違いなし。
さらに、ラストでラングドン教授が発見する「真実」により、パリ観光が2倍楽しくなります。
パリを旅行で訪れるなら絶対観ておきたい作品です。
じっくり見て回ると1週間は必要と言われているルーブル美術館。
1週間とまではいかなくても、数日通って見学したいという方なら、徒歩圏内のホテルに宿泊するのが便利ですね。
パリのホテルは料金が高く、特に1区~4区は中心地になるので、高級ホテルが多く料金もかなりのもの。
それでも、記念の旅行や一生の思い出になる旅行ならば、奮発するだけの価値があるホテルがたくさんあります。
今回ご紹介するのは、ルーブル美術館に近い、パリ1区に位置する人気ホテルです。
1900年にパリ万博の為に開業した歴史のある「ホテルレジーナルーブル」は、ルーブル美術館と道を挟んだ向かい側に位置する5つ星ホテル。
独立系ラグジュアリーホテルが加盟する世界最大級のホテルブランド「プリファード ホテルズ&リゾーツ」に加盟しており、厳しいクオリティ条件をクリアしただけあって、そのサービスやホスピタリティには定評があります。
オペラ座までは徒歩15分、オルセー美術館まではセーヌ川を渡って徒歩10分、地下鉄テュイルリー駅までは徒歩2分と、どこに行くにも便利なロケーションが魅力。
2015年に全面改装され、クラッシックな趣を残しつつ、ハマム、サウナ、ジムなどのウェルネスエリアも誕生し、優雅なホテルライフを楽しむこともできます。
客室は32室のスイートを含む全99室。
エレガントな客室は伝統的なフレンチスタイルで統一されています。
40インチテレビ、デスク、 無料Wi-Fi、セーフティーボックス、ミニバー、コーヒー/ティーメーカー、電気ケトル、シャンパンサービス、スリッパ、バスローブ、バスアメニティなど、さすが5つ星ホテルと言える設備が揃えられています。
スーペリア・デラックス・プレステージルームからは、ルーブル美術館、中庭などの眺望が楽しめます。
ジュニアスイート以上のカテゴリーになると、チュイルリー公園やグランパレ、エッフェル塔まで見える部屋もあるので、記念日やハネムーンなら奮発してみても良いですね。
住所 : 2 Pl. des Pyramides, 75001 Paris
マップ : Googleマップ
アクセス : メトロ1号線テュイルリー駅から徒歩2分
電話番号 : +33 1 42 60 31 10
営業時間 : チェックイン15:00〜/チェックアウト~12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
「ホテル・デュ・ルーヴル」は、1855年にパリで初めて開かれた万博のゲストのため、時の皇帝ナポレオン三世の命を受けて建てられた老舗ホテルです。
印象派の画家カミーユ・ピサロが滞在し、オペラ通りなどを描いた11の作品を残したことでも知られています。
高級店が並ぶサントノーレ通りと、オペラ座からまっすぐ伸びるオペラ通りの交差点に建ち、ルーブル美術館の入り口まで徒歩2分、オペラ座、オルセー美術館までは徒歩約15分という立地を誇ります。
2年かけた全館リニューアルを経て2019年6月にオープン。
歴史的な古き良き部分を残しつつ、館内のいたるところには、フランス人アーティスト、エマニュエル・ピエール氏のコラージュ作品が置かれ、ポップで明るい雰囲気に生まれ変わり、注目を集めています。
客室はスイート58室を含む全164室。
明るく広々とした客室は、白やベージュを基調としたインテリアで統一されており、エレガントな雰囲気。
無料Wi-Fi、衛星放送対応テレビ、セーフティーボックス、ミニバー、電気ケトル、コーヒーマシン、バスローブ、スリッパ、フラゴナールのバスアメニティなど設備とアメニティが充実しています。
眺望はオペラ大通り、ルーブル美術館、パレロワイヤルなど客室により様々。
画家カミーユ・ピサロにちなんで名づけられた「ピサロスイート」からは、作品の通りのオペラ大通りが見渡せます。
ホテルの一階には、現代フレンチ界の巨匠、ポール・ボキューズ氏の名を冠した「Brasserie du Louvre – Bocuse」が入っています。
フランス国内では、リヨン以外で初めて、つまりポール・ボキューズ氏の初パリ進出店。
ブレス鶏の料理や、おばあちゃんのゴーフルなど氏のスペシャリテが味わえます。
ブラッセリーなので、通し営業をしており、いつでも気軽に美味しい料理を楽しめるのが嬉しいですね。
住所 : Pl. André Malraux, 75001 Paris, フランス
マップ : Googleマップ
アクセス : メトロ1、7番線パレ ロワイヤル - ルーヴル駅から徒歩3分
電話番号 : +33 1 73 11 12 34
営業時間 : チェックイン 15:00〜/チェックアウト12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
最後にご紹介するのは、上記2つの5つ星ホテルより、少し手が届きやすい4つ星ホテルです。
ルーブル美術館とヴァンドーム広場のちょうど中間地点に建つ「ホテル ロイヤル サントノーレ パリルーブル」。
老舗高級ホテルが多いこの辺りでは、1993年創業は比較的新しいホテルと言えます。
ルーブル美術館の入り口までは、徒歩約10分程度。
テュイルリー庭園、パレロワイヤル、コンコルド広場、オペラ座、オルセー美術館など、すべて徒歩圏内で、地下鉄1号線テュイルリー駅までは徒歩3分なので、どこに行くにも便利です。
客室は4室のスイートを含む全68室。
1番リーズナブルなクラッシックルームは、17㎡というコンパクトなお部屋です。
パリのショッピングストリートのど真ん中という好立地なので、ちょっと狭めなのは致し方ないところですね。
無料Wi-Fi、テレビ、セーフティーボックス、ミニバー、電気ケトル、バスローブ、バスアメニティなど、必要な物はしっかり揃っているので安心。
どのカテゴリーのお部屋にも、大理石で作られたバスルームにバスタブが付いているのは嬉しいポイントです。
また、こじんまりとしたサイズ感もあって、スタッフの方はフレンドリーで親切だと評判。
立地が良い場所で、4つ星ホテルの中でもお手頃なホテルを探している方におすすめしたいホテルです。
住所 : Accès À L'Hôtel, 221 Rue Saint Honore, Rue d'Alger, 75001 Paris
マップ : Googleマップ
アクセス : メトロ1号線テュイルリー駅から徒歩3分
電話番号 : +33 1 42 60 32 79
営業時間 : チェックイン15:00〜/チェックアウト~12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
ルーブル美術館は、世界的な名画名作を非常に多く所蔵する美術館です。
作品はもちろん、建物自体にも深い歴史を感じることができます。
じっくりと世界的な名作たちを味わってください。
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最終更新日 : 2023/02/24
公開日 : 2018/02/13