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ヨーロッパ大陸の最西端に位置するポルトガル。
日本の1/4ほどの国土に、約1,000万人が暮らしています。
日本との関係は、南蛮船の種子島への漂着、鉄砲伝来、南蛮貿易、フランシスコザビエルによるキリスト教の普及などはご存知の通り。
江戸時代の鎖国でいったん交流は途絶えましたが、現在まで約480年もの間、友好関係が続いています。
タバコ・カッパ(レインコート)・ボタン・コップ・テンプラなど、ポルトガル語由来で日本語になっている言葉が多いのも良く知られていますよね。
EU加盟国の中では、政治的にも経済的にも影響力は弱く、経済危機にも陥っていたポルトガル。
外国企業の投資がほぼ無いという弱点を補うべく、2012年に富裕層を狙ったゴールデンビザなるものの発給を始めました。
ビザ発給の条件は、ポルトガル企業への投資やポルトガルでの不動産投資。
自分が住むための物件、賃貸目的の物件、オフィス、商業施設など物件の種類は問いません。
ゴールデンビザを取得した外国人は、ポルトガルに居住すれば、本国からの入金に関しては課税されない条件なので、タックスヘイブン(租税回避地)。
このゴールデンビザの実施によって外国から入ってきた資産は25億ユーロを超えるというから、大成功と言えるでしょう。
他にも、公共投資を積極的に行ったり、最低賃金の値上げを決行したりと策を練り、経済回復を達成しています。
ちなみに、このゴールデンビザを利用して増えた外国人の筆頭は中国人の富裕層や、暖かい場所が好きな北欧の人たち。
マドンナが子供を連れてリスボンに移住したのも、このゴールデンビザを利用しているんだとか。
ゴールデンビザ取得から各種条件を満たし、5年が経過すれば永住権または市民権を申請できるのが魅力です。
気候が良い、ヨーロッパの中では物価が安い、世界平和度指数が第4位というポルトガルは日本人の富裕層や、定年後の新天地としても人気が高まっています。
国名:ポルトガル共和国
首都:リスボン
国土:91,985平方キロメートル(日本の約4分の1)
人口:約1,029万人(2021年ポルトガル国立統計院)
言語:ポルトガル語
宗教:国民の97%がローマンカトリック教徒
日本との時差:冬マイナス9時間、夏マイナス8時間
通貨:ユーロ 1€=約141円(2023年1月時点)
現在のところ、日本からポルトガルへの直行便は就航していないので、ヨーロッパ各都市や中東などを経由して、リスボンやポルトに入ることになります。
カタール航空 、 エティハド航空 、 エミレーツ航空 などの中東経由は、ヨーロッパ経由より料金が安い場合が多いので狙い目です。
また、ヨーロッパ各都市でいったん観光する場合などは、ライアンエアーなどの LCC(ローコストキャリア) を利用するとかなりの節約になります。(ただし、LCCは座席が狭かったり、荷物に追加料金がかかったりと制限も多いので要注意)
ポルトガルはシェンゲン協定国なので、滞在日数の合計が90日以内の観光目的の旅ならビザ取得の必要はありません。
パスポートの残存期間は入国時3ヶ月+滞在日数以上必要となるので、事前にパスポートの残存期間をチェックしておきましょう。
皆さんがポルトガルと聞いて思い浮かべるのはどんなことでしょうか。
リスボン、フランシスコザビエル、鉄砲伝来、エッグタルト、ポートワイン、サッカー好きならクリスティアーノ・ロナウド。
キッチンウエアに興味がある方なら、クチポールのカトラリーはご存知なはず。
お隣のスペインだともう少し思い浮かぶものの、ポルトガルとなると意外と少ないかもしれません。
そんなポルトガルを旅する前に、ちょっと知っておくとより旅を楽しめる、そんなキーワードを最初にご紹介します。
お隣のスペインと同じような雰囲気に見られがちですが、概してポルトガル人は保守的でシャイな人が多め。
ただし、心を開くまで少し時間がかかるものの、一度打ち解ければ旧知の仲のように親しくなれると言います。
お店やレストランの人がぐいぐい来ない、ほど良い距離感があるのも、日本人観光客にとっては心地よいポイントと言えるでしょう。
ポルトガルでは英語があまり通じないとも言われていますが、観光客が行く街ならば問題なく通じるというのが筆者の感想です。
もちろん、数字や簡単なポルトガル語を覚えていけば便利ですし、ポルトガル語で挨拶をするだけでもぐっと距離が近くなりますよね。
ヨーロッパで1番お米を食べる国であり、大西洋でとれるタラ、イワシ、タコ、イカなどを使った魚介料理が多く、その味付けもシンプルなので、日本人の口によく合うと言われています。
魚介の出汁がしっかりと効いたおじやは、イタリアのリゾットとは違ってスープたっぷり。
旅行で疲れた胃に染み渡る美味しさです。
ポルトガル料理の代表と言えば、バカリャウ(干しダラ)を使った料理です。
タラの消費量はなんと世界一。
塩漬けの干しダラを塩抜きして、様々な料理法でいただきます。
シンプルながら味わい深いのが、タラのコロッケ(パステイシュ・デ・バカリャウ Pasteis de Bacalhau)。
衣をつけずに揚げたコロッケは、タラの食感が特徴的で脂っこくもなく、いくつでも食べられそうな美味しさです。
新鮮なシーフードは、オリーブオイルや塩コショウやトマトソースといったシンプルな味付けで素材の味を楽しみます。
魚介類たっぷりのおじや、タコの柔らか煮、イワシの炭火焼きなどの名物料理はぜひ食べておきたい逸品です。
ポルトガルの観光地にあるお土産屋さんで必ず見かけるのが、雄鶏をモチーフにした雑貨です。
なぜ雄鶏?
それにはこんな伝説があります。
16世紀のお話。
ポルトガルの北部のバルセロスに、スペインから来た巡礼者が通りかかり小さな宿に泊まりました。
その宿から銀貨が盗まれ、巡礼者に容疑がかけられます。
巡礼者は必至で無実を訴えましたが、誰も信じることなく絞首刑が言い渡されてしまいます。
執行の前日、巡礼者は裁判官に会わせて欲しいと頼みます。
裁判官の家に行ったところ、食卓には美味しそうな鶏の丸焼きがのっていました。
巡礼者は鶏の丸焼きを指さして、「私が無実ならこの鶏が三度鳴くでしょう!」と叫びました。
裁判官は一笑し、巡礼者は処刑場に連れて行かれました。
ところが、まさに刑が執行されるという時に、雄鶏が立ち上がって鳴いたのです。
慌てて裁判官が駆け付け、巡礼者は無事に釈放されました。
そんな馬鹿な…な物語は「バルセロスの雄鶏伝説」として語り継がれ、雄鶏は縁起が良い、幸せのシンボルと言われるようになったのです。
ポルトガルはコルク樫の生産量世界一。
ワインの栓だけではなく、建物の床材、野球の硬式球の芯など様々な用途に使用されています。
お土産さんでよく見かけるのは、写真のようなコルクと絵タイルの組み合わせのコースターや、鍋敷き。
実用性があり、飾りとしても使えるのでお土産におすすめです。
リスボンの街中にはセンスの良いコルク製品の専門店があり、財布やバッグをはじめ、様々なアイテムが並びます。
こんなものまでコルク製品?と驚くようなものもあるので、ぜひ店内を覗いてみてください。
ポルトガルではタイルの事を総称して、アズレージョと言います。
イベリア半島では8世紀前半からグラナダ陥落の15世紀まで、イスラム統治の時代があり、アラブ人により様々な技術が伝えられました。
その中の1つがタイルの製造技術でした。
スペインのアンダルシア地方で始まったセラミックタイルで建物を飾るという習慣が広まり、15世紀頃にポルトガルにも伝えられました。
アズレージョをいたく気に入った時の王たちは宮殿や教会、修道院などの壁をアズレージョで飾らせるようになりました。
スペインやイタリアから輸入していたアズレージョでしたが、16世紀頃からポルトガルでも生産が始まり、17世紀以降は大量生産されるように。
表面はそれまでの素焼き状態から、滑らかで耐久性が良い装飾向きの物が作られるようになっていきました。
19世紀後半には、リスボンの工場などで青白地に転写をする方法やクリーム色の陶器の余白に転写する方法で簡素なタイルが大量生産されるようになりましたが、伝統的な手塗りの手法は廃れることはありませんでした。
20世紀になると伝統的な物がまた見直されるようになり、芸術品としてのアズレージョが復活、芸術家たちによるアズレージョを使った作品がリスボンの地下鉄駅を飾っています。
アズレージョに興味がある方なら、リスボンにある国立アズレージョ博物館は必見です。
15世紀から現代までのアズレージョの素晴らしいコレクションに魅了されることでしょう。
ポルトガルでは2000年初頭までは、県・都市・地区という区分がされていました。
現在の憲法では、自治地域・都市・地区に区分され、県は徐々に使われなくなっています。
本記事では、EU(欧州連合)による地域分類単位による7地方の区分を採用しています。
その中から、日本人が観光に訪れる、または訪れやすい場所をピックアップしてご紹介します。
その歴史はローマよりも古いリスボン。
テージョ川の河口に位置し、7つの丘に囲まれています。
起伏に富んだ市街を、レトロなケーブルカーが登ったり下ったりする姿はリスボンの代表的なシーンと言えるでしょう。
街には15世紀の大航海時代の遺産と言える様々な建造物があり、古き良き時代が容易に想像できます。
まず最初にリスボンの代表的な観光スポットをご紹介します。
リスボンで1番人気の観光スポット、ジェロニモス修道院。
エンリケ航海王子の偉業、ヴァスコ・ダ・ガマによるインド航路開拓をたたえて建造されました。
マヌエル1世の命により1502年に着工し、途中の中断などもあり、300年かけて建造されました。
最初の資金はヴァスコ・ダ・ガマが持ち帰った香辛料の売却によって得た利益で、その後も香辛料貿易の利益が建築資金に充てられました。
15〜16世紀の特徴的なポルトガル建築であるマヌエル様式が採用され、1983年に世界遺産に登録されています。
2007年には、この場所でリスボン条約の調印式が行われています。
教会内部には、ヴァスコ・ダ・ガマ、ルイス・デ・カモンイス(ポルトガルの詩人)らの棺も安置されており、見どころもたくさんあります。
教会を見学したら、中庭に出てみましょう。
マヌエル様式の特徴である美しい装飾には、海上帝国らしく貝やサンゴ、鎖など海に関するものや、花や鳥などがモチーフにされており、見ていて飽きることがありません。
写真ポイントもたくさんあるので、ゆっくり時間をとって見学しましょう。
ポルトガル語名 : Mosteiro dos Jeronimos
住所 : Praca do Imperio, Lisboa.
マップ : Googleマップ
アクセス : 市電(15番)Mosteuro dos Jeronimosから徒歩1分
定休日 : 月曜日、1/1、イースター、5/1、12/25
料金 :
営業時間 :
公式サイト : ジェロニモス修道院
ジェロニモス修道院とともに、世界遺産に登録されている、ベレンの塔。
1520年、ヴァスコ・ダ・ガマの世界一周の偉業を記念し、テージョ川に出入りする船の監視を目的にして建造されました。
内部は1階が政治家の間、2階が王家の間、3階が迎賓の間、4階が祈祷室で、狭いらせん階段を登った先には屋上があり、美しい景色を楽しむことができます。
近年の世界的なポルトガル観光ブームもあり、各観光地は団体客、個人客で溢れかえっています。
ベレンの塔はご覧の通り小さい建物な上に、屋上への階段は1人用サイズなので、降りる人がいれば登れない、つまりいつも行列ができている状態でかなり時間がかかります。
もし高い位置からの景色を楽しみたければ、次にご紹介する発見のモニュメントの方がおすすめです。
ポルトガル語名 : Torre de Belem
住所 : Av. Brasília, 1400-038 Lisboa, ポルトガル
マップ : Googleマップ
アクセス : 市電(15番)Largo da Princesa駅から徒歩3分
電話番号 : 213620034
定休日 : 月曜日、1/1、イースター、5/1、12/25
営業時間 : 10:00~18:30(10~4月:10:00~17:30)
料金 :
公式サイト : ベレンの塔
エンリケ航海王子没後500年を記念し、1960年に作られた発見のモニュメント。
ヴァスコ・ダ・ガマが新航路発見に向けて出港していった地として知られています。
高さ52mの巨大なモニュメントの先には、エンリケ航海王子やヴァスコ・ダ・ガマ、マゼラン、そしてフランシスコ・ザビエルなど、33人の偉人たちの像が並びます。
頂上にはエレベーターで上がることもでき、ジェロニモス修道院、ベレンの塔、テージョ川といった絶景を楽しめます。
モニュメント前の広場には、ポルトガル人航海者がたどった航路を示す世界地図のモザイクがあります。
世界地図にはポルトガルが世界各国を発見した年が記述されていて、そこには日本についての記述もあるので、探してみてはいかがでしょうか。
通常は前述のベレンの塔より混んでいないのと、ジェロニモス修道院が真正面に見えること、そしてこの世界地図を写真のように上から見下ろせるという点から、ベレンの塔よりもおすすめです。
ポルトガル語名 : Padrao dos Descobrimentos
住所 : Av. Brasilia, Lisboa.
マップ : Googleマップ
アクセス : 市電15番 Mosteiro Jeronimosから徒歩5分
電話番号 : 213031950
定休日 : 1/1、12/25
営業時間 : 10:00~19:00(10~4月:10:00~18:00)
料金 : 6ユーロ ※リスボアカードを提示するとエレベーター料金が30%オフ
公式サイト : Padrao dos Descobrimentos
どのお店で食べても大きく外すことはない、ポルトガルの伝統菓子、パステル・デ・ナタ(エッグタルト)。
リスボンで1番の有名店「パスティス・デ・ベレン」は、ベレン地区にあるので、ベレン地区の観光で疲れた時の甘いものタイムにおすすめです。
創業1837年という老舗で、パステル・デ・ナタを初めて店頭で売り出した店だと言われています。
有名店なのでいつも行列ができていますが、回転が速いので見た目よりも待ち時間は短め。
パリッとした皮と濃厚なクリームが絶妙なパステル・デ・ナタは出来たてが最高です。
店内のカフェで、ポルトガル人が大好きなコーヒーとともにいただきましょう。
ポルトガル語名 : Pasteis de Belem
住所 : Rua de Belem 84-92, Lisboa
マップ : Googleマップ
アクセス : 市電(15番)ジェロニモス修道院Mosteiro dos Jeronimosから徒歩3分
電話番号 : +351 21 363 74 23
定休日 : 無休
営業時間 : 8:00~21:00
公式サイト : Pasteis de Belem
リスボンは7つの丘に囲まれているので、坂道を上がったところには展望台、または展望の良い場所があります。
中でも観光客に人気が高いのが、こちらのサンペドロ・デ・アルカンタラ展望台です。
リスボン名物のケーブルカーの「グロリア線」の終点まで行ってすぐという分かりやすい場所にあり、近くには有名なサンロケ教会もあります。
2011年にTVで流れたエステー「消臭力」のCMで、ミゲル少年が「しょうしゅうりき~♪」と熱唱していた場所です。
1755年にリスボンを襲った大地震は、津波による死者1万人を含む、約6万2千人もの方々が命を落としました。
見事に復興を遂げたリスボンの街が見渡せる場所で撮影をしたCMを見て、東日本大震災で被災した方々にホッとしてほしいという制作者の意図があったと言います。
サンペドロ・デ・アルカンタラ展望台からは、正面にリスボンのシンボルともいえるサンジョルジョ城が見えます。
夜にはライトアップされるので、ぜひ足を運んでみてください。
ポルトガル語名 : Miradouro de Sao Pedro de Alcantara
住所 : Rua de Sao Pedro de Alcantara, Lisboa
マップ : Googleマップ
アクセス : グロリア線ケーブルカー、サン・ペドロ・デ・アルカンタラ(Sao Pedro de Alcantara)から徒歩すぐ
ポルトガルの「ファド」をご存知でしょうか。
もともとは庶民の生活から自然発生した大衆音楽で、ラテン語のファラム(運命)という言葉が語源と言われています。
どこか物悲し気なギターの音色や歌手の歌い方、歌詞の内容から暗いイメージがありますが、下町の暮らしや人のうわさ話や風刺などを歌った明るいファドもあり、ひとくちにファドと言っても様々。
低音を担うアコースティックギターと、高音を担う12弦のポルトガルギター、そしてファディスタ(歌手)の音色のハーモニーは聴く人を引き込む魅力があります。
ファディスタには女性が多く、真っ黒の衣装にショールを羽織るスタイルが定番。
眉間にしわを寄せて切々と歌い上げる姿を見ていると、まるで演歌のようだと感じるのは筆者だけではないはず。
リスボンの下町で生まれたファドが世界的に知られるようになったのは、アマリア・ロドリゲス(1920年~1999年)の存在でした。
女優であり歌手であった彼女が主演したフランス映画「過去を持つ愛情」の主題歌「暗いはしけ」というファドが大ヒットし、ファドの女王と呼ばれるようになりました。
彼女が亡くなった時は国民が3日間喪に服し、国立のパンテオンに埋葬されるなど、まさに国民的歌手。
そんなファドを聴きながら食事をしたり、お酒を飲んだりできるのがファドレストランです。
リスボンの下町にあたるアルファマ地区にある「クルベ・デ・ファド」は、世界的ギタリスト、マリオ・パシェーコがオーナーを務める名門店。
国際的に活躍するファディスタを多く輩出した事でも知られ、マリオ・パシェーコ自身が演奏をすることもあります。
ファドレストランのスタートは大体夜の8時過ぎからで、後半にベテランが登場することが多いのですが、観光客が多いレストランでは前半でも人気のファディスタが登場するのでご安心を。
このお店は食事が美味しいと評判なので、食事付きのコースでゆっくりとした時間を過ごすのも良いですね。
公式サイトには日本語があるので、メニューや時間をチェックして予約を入れておきましょう。
住所 : Rua de Sao Joao da Praca 94, Lisbon, Portugal 1100-521
マップ : Googleマップ
アクセス : 市電28番セ(Se)から徒歩3分
電話番号 : +351 218 852 704
定休日 : 無休
営業時間 : 20:00~翌2:00
料金 : メニューにより異なる
公式サイト : クルベ・デ・ファド
リスボンには、他にもたくさんの魅力的な場所があるので、下記記事もぜひご覧ください。
おすすめのホテルも紹介しています。
※リスボン観光の関連記事: ポルトガル・リスボンのおすすめ観光スポット18選!大航海時代に思いを馳せる旅を満喫しよう
ポルトガルは小さな国なので、リスボンから日帰りや1泊、2泊程度で訪れることが出来る場所がたくさんあります。
これからご紹介するのは、リスボンから日帰りで行ける観光スポット。
時間があまりない方は、リスボン発着のオプショナルツアーに参加すると移動時間にロスもなく効率的に回れます。
特にシントラ宮殿とロカ岬のコースは人気があり、各社が催行しているので便利です。
リスボン・ロシオ駅から電車で約40分の距離にある古都シントラ。
街全体が世界遺産に登録されており、かつて、イギリスの詩人バイロンはこの街を「この世のエデン」と形容しました。
その魅力は、何と言っても美しい景観。
シントラ山を中心に緑が生い茂り、そこに街が広がっている風景は、どこを切り取ってもフォトジェニックです。
王族や貴族の避暑地として繁栄した歴史があり、王宮、ペーナ宮殿など宮殿や豪邸が数多く点在しています。
シントラ宮殿は、15世紀にジョアン1世の命により建設が始まり、のちのマヌエル1世の時代に大航海時代に得た富を投じ、大がかりな増改築が行われています。
19世紀までポルトガル王室の夏の離宮として使われていましたが、ポルトガル王政後は国の文化財となり、世界遺産の構成資産になっています。
次にご紹介するペーナ宮殿とは真逆のシンプルな外観ですが、中は贅を尽くした装飾の部屋が続きとても豪華です。
シントラ宮殿で一番豪華な「紋章の間」は、部屋に入った瞬間にわーっと声があがるほど見事な装飾が見ものです。
ドーム型の天井には、金箔の唐草模様に囲まれた王家の紋章、周りにはロイヤルファミリーの8つの紋章、その周りには72の貴族の紋章が描かれています。
壁一面はブルーのアズレージョで装飾されていて、500年以上前の物とは思えない美しさです。
ポルトガル語名 : Palacio Nacional de Sintra
住所 : Largo Rainha Dona Amela, Sintra
マップ : Googleマップ
アクセス : 鉄道シントラ(Sintra)駅から徒歩20分
電話番号 : 219106840
定休日 : 1/1、12/25
営業時間 : 9:30~19:00
料金 :
シントラに点在する宮殿群の中でも、その奇抜な外観からひときわ異彩を放っているのがペーナ宮殿です。
フェルディナント2世の命によって造られ、彼が亡くなったあとの1885年に完成しました。
魅惑的な王子と王女が登場する本のようにしたいという思いで作られたそうで、宮殿内は豪華そのもの。
外観はイスラム、ゴシック、ルネッサンス、マヌエルなど各様式の寄せ集めで構成され、ちょっと奇怪で不思議な印象を与えます。
フェルディナント2世は、ドイツのノイシュバンシュタイン城を建てたルードヴィッヒ2世のいとこ。
その関係でドイツから招いた建築家に設計を任せたためか、いとこ同士で趣味が似るのか、どこかノイシュバンシュタイン城に似ている感じがします。
両王とも、存命中には城の完成を見ることができなかったのは残念ですね。
標高530m地点に建つため、シントラ駅からはバス利用が便利です。
ポルトガル語名 : Palacio Nacional da Pena
住所 : Sao Pedro de Penaferrim, 2710 Sintra
マップ : Googleマップ
アクセス : 鉄道シントラ(Sintra)駅から循環バスにて20分
営業時間 :
料金 :
公式サイト : Palacio Nacional da Pena
ユーラシア大陸最西端にある岬。
バックパッカーのバイブル「深夜特急」(沢木耕太郎作)のクライマックスに登場することで有名です。
地の果てを思わせる絶壁の端に「AQUI…ONDE TERRA SE ACABA E O MAR COMECA(ここに地果て、海始まる)」と書かれた石碑が立っています。
ご覧の通りの吹きっさらしなので、風が強い日は帽子やスカーフなどが飛ばされそうになるので注意しましょう。
断崖絶壁部分は本当に危ないので、間違っても柵から外に出てのぞき込んだりしないように。
毎年のように柵越えしての滑落事故が発生しています。
ロカ岬を訪れたならぜひ手に入れたいのが「最西端到達証明書」です。
5ユーロと10ユーロの2種類があり、表には日付と名前が入るので良い記念になります。
観光案内所で発行してくれますが、作業はのんびりペースなので、出発ギリギリではなく、まず最初に申し込んでおきましょう。
ポルトガル語名 : Cabo da Roca
住所 : Cabo da Roca, Azoia, Colares
マップ : Googleマップ
アクセス : リスボンから列車でカスカイスまたはシントラまで行き、そこから403番バスで30分
電話番号 : 219280081
定休日 : 1/1、イースター、5/1、12/24、12/25
営業時間 : インフォメーションセンター 9:00〜20:00(10月〜5月は19:00まで)
参考サイト : Cabp de Roca
バス会社サイト : SCOTTURB
セントルと呼ばれるポルトガル中部の中心都市は大学の街コインブラ。
奥地に位置するポルトガル最高峰のエストレーラ山脈では冬にはスキー、山麓の渓谷では釣りやカヌー、ハイキングやトレッキングが楽しめます。
また、内陸部には花崗岩と片岩でできた山々と村があり、秘境感たっぷり。
海辺では漁村の雰囲気やウォータースポーツが楽しめるなど、多種多様な風景を持つ魅力的なエリアと言えるでしょう。
可愛い街好きにおすすめの場所、オビドス。
1288年に新婚旅行でオビドスを訪れた当時のポルトガル王ディニス1世と王妃イサベル。
可愛らしい街並みをいたく気に入った王妃のために、オビドスを王妃の直轄地としてプレゼントしました。
それ以来、オビドスは約550年もの間、王妃直轄の村として愛されてきたという歴史があります。
城門から入ると両側にお土産屋さんやカフェなどが並んだメインストリートがあり、突き当りのオビドス城まで緩やかな坂道が続きます。
朝からツアーバスが乗り付けるので、城壁にぐるりと囲まれた旧市街は観光客でいっぱいになり、賑やかになります。
旧市街の城壁には何カ所が登り口があり、高い所からオビドスの街並みを眺めることが出来ます。
ただし、城壁には柵はなく、事故も起きているので注意してください。
オビドスの名物と言えば、さくらんぼの果実酒ジンジャ・デ・オビドス(Ginja d’Obidos)です。
写真のようなお店が数軒あり、小さなチョコレート製のカップに入った一口サイズのジンジャを味わうことが出来ます。
甘くて口当たりが良いリキュールですが、アルコール度数は20度あるので、お酒に弱い方は要注意。
可愛いデザインの瓶入りやミニサイズもあるので、お土産におすすめです。
ポルトガルのポサーダとは、お城や修道院など、国の歴史的な建物を改装したホテルのこと。
スペインのパラドールと同じような感じで、ポルトガル国内には約30カ所点在しています。
雰囲気や眺めが良く、何よりも歴史を感じる建物に宿泊できるので、旅好きの人たちに人気があります。
そんなポサーダの中でも1〜2を争うほど人気なのが、「ポサーダ・カステロ・ デ ・オビドス(Pousada Castelo de Obidos)」です。
オビドス城を改装したポサーダは部屋数が少ないので、なかなか予約が取れないのが難点。
また、古城ホテルと言っても古城を利用した旧館と併設の新館があり、部屋タイプもそれぞれ違うので、ホテル予約サイトでチェックしてください。
筆者はランチ利用しましたが、雰囲気と接客も良く、もちろん味も良くて楽しい時間を過ごすことが出来ました。
眺めの良い窓側の席を確保したければ、事前に予約を入れておきましょう。
住所 : Paço Real , 2510-999 , Óbidos
マップ : Googleマップ
アクセス : カルダス ダ ライーニャ駅から車で18 分
電話番号 : 2510-999
営業時間 : チェックイン15:00〜/チェックアウト~12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
コスタ・デ・プラタ(銀の海岸)に面したリゾート地、ナザレ。
長い間ひなびた漁村だったナザレですが、海辺の美しい景色やサーフィンが人気となり、ポルトガル国内はもとより、ヨーロッパ各地から多くのバカンス客が訪れるようになりました。
ナザレは海岸沿いのプライア地区と、崖の上のシティオ地区からなり、両地区はケーブルカーで結ばれています。
シティオ地区からの海岸線の眺めはとても美しく、お約束の写真スポット。
展望台には、ナッツを売る屋台があり、ナザレの伝統的な服装をした女性がナッツを勧めてきて、写真用にポージングしてくれるのもお約束です。
シティオ地区には、アズレージョの装飾が美しいノッサ・セニョーラ・ダ・ナザレ教会があるので、時間があればぜひ中に入ってみてください。
ナッツ売りの女性が身に着けている伝統衣装は、ミニスカートの重ね履きスタイルで、刺繍のついたエプロンに頭にはスカーフ、足元はハイソックス。
漁師をしている夫や息子を海辺で待つ間、大西洋からの冷たい風から守るためにスカートを重ね履きしたのが始まりだと言われています。
スカートは普段は3,4枚を重ね、日曜日のミサやお祭りなど大切な日には7枚重ねるのが一般的です。
また、未亡人は同じくミニスカートでも黒一色なのが特徴です。
ちなみに、この伝統衣装を着ているのはほぼ年配女性のみなので、ミニスカートにハイソックスのおばちゃん&おばあちゃんに会えますよ。
プライア地区にはたくさんのレストランやお土産屋さんが並びます。
ナザレで食べておきたいのはもちろんシーフード。
中でも名物のイワシは安くて美味しいので、庶民の味方です。
ナザレで獲れるイワシは肉厚でジューシーなので、塩を振っただけの炭火焼きが最高に美味しいですよ。
なぜかポルトガルでは、イワシのサイドにはホクホクのじゃがいもが登場します。
焼きたて熱々のイワシにレモンをぎゅっと絞っていただきましょう。
和食が恋しい方は醤油の小袋持参でどうぞ。
ポルトガル中部地方の都市を束ねているのが、コインブラを中心としたコインブラ大都市圏。
リスボン、ポルトに次ぐポルトガル第三の街であり、学生の街として知られています。
コインブラは1139年から1255年の間、ポルトガルの首都だったこともあり、歴史的価値の高い建物も多く点在しています。
コインブラは大学と共に発展した街で、丘の上に大学があり、その下に街が広がっています。
1290年にリスボンで設立され、コインブラに移転してきたコインブラ大学。
ポルトガル屈指の名門国立大学で、ヨーロッパだけでなく世界最古の大学として知られています。
ポルトガル海上帝国時代に植民地への影響力が強く、植民地の大学群に与えた影響も大きかったことからその価値が認められ、2013年に「コインブラ大学・アルタとソフィア」の名称で世界遺産に登録されました。
街を歩いていると、コインブラ大学の正装であるカパと呼ばれる黒マントに身を包んだ学生に出会えるかもしれません。
コインブラ大学で見学できるのは、帽子の間、礼拝堂、科学博物館、そしてジョアン5世図書館です。
ジョアン5世統治下の1724年に建てられた図書館は、木の彫刻の上に金箔が貼られた豪華な装飾が特徴。
16世紀から18世紀にかけての古い書物を30万冊以上も所蔵しています。
世界一美しい図書館と称され、天井には見事なフレスコ画が描かれ、まるで美術館か博物館のよう。
残念ながら、内部は撮影禁止なので注意してください。
ジョアン5世図書館だけは、人数制限があり時間指定制です。
観光シーズンで混み合っている場合は、かなり先の時間指定になることもあるので、時間の余裕を持って出かけましょう。
住所 : Universidade de Coimbra Paco das Escolas 3004-531 Coimbra
マップ : Googleマップ
アクセス :
定休日 : 無休
営業時間 : 夏期9:00~19:30 冬期9:30~17:30
料金 : 大人13.50ユーロ、学生6.25ユーロ、6歳以下無料
公式サイト : コインブラ大学
ブサコパレスホテルは、コインブラから北へ約30kmに位置するブサコ国立公園の森の中にたたずむ宮殿ホテルです。
ポルトガル最後の国王マヌエル2世の狩猟の館として建てられましたが、完成直後に王政廃止となったため、 ホテルとして使用されるようになりました。
天皇陛下も皇太子時代に2泊されたことがあるそうです。
周辺は狩猟場だっただけあり森に囲まれており、いくつかのハイキングコースが整備されています。
ポルトガルの自然を満喫しながら宮殿ホテルの雰囲気が味わえるので、女性に人気が高いホテルです。
ネオマヌエル様式のクラッシックなデザインに、美しいアズレージョの装飾が見事です。
宮殿ホテルの特徴でもありますが、同じツインルームでも部屋によって装飾や大きさがまちまちなので、予約時にしっかりと確認しましょう。
また、100年以上の歴史があるホテルなのでお部屋自体は古め。
立て付けが悪かったり床がきしんだりするため、ホテルに最新設備を求める方には向いていません。
宿泊しなくても、ランチやディナー利用だけでも豪華な雰囲気が楽しめるため、ぜひ訪れてみてください。
住所 : Mata do Bussaco - Palace Hotel do Bussaco 3050 - 261 LUSO
マップ : Googleマップ
アクセス : コインブラからバスで約45分
営業時間 : チェックイン 15:00〜/チェックアウト~12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
アヴェイロはリアス式海岸の内側の街で、運河が張り巡らされていることから、ポルトガルのベニス(ヴェネチア)と呼ばれています。
ヴェネチアとは全く規模が違いますが、こじんまりした街を流れる運河にはモリセイロというカラフルな小舟が浮かび雰囲気があります。
このモリセイロは、もともと肥料に使う海藻を運ぶために使われていたもので、現在は観光用として活躍しています。
カラフルなペインティングは、風刺的な物やポルトガル語が分かればくすっと笑う物だったりで、共通しているのはヘタウマ的なイラスト。
約15分間のモリセイロクルーズは良い記念になるので、時間が合えばぜひトライしてみてください。
また、夏期は運河巡りのボートツアーが催行されています。
船頭さんによるガイディング付きで約45分間たっぷり楽しめるのでおすすめです。
電車で到着するのはアヴェイロの新駅で、すぐ近くに現在は使われていない旧駅舎があります。
アズレージョの装飾が美しいことで知られているので、ちょっと立ち寄ってみてください。
駅前からまっすぐ伸びるメインストリートを約20分歩けば、モリセイロが見える中央運河に到着します。
アヴェイロ自体は小さな街ですが、後ほどご紹介するアゲダとコスタノヴァの街に行くにはアヴェイロを経由することになります。
通過してしまうには勿体ない味のある街なので、ぜひ時間をとって散策してみてください。
アヴェイロ名物のとっても素朴なお菓子オーヴォシュ・モーレシュ。
小麦粉の薄皮の中に詰まっているのは、卵の黄身と砂糖でつくった餡。
海の街らしく、魚や貝の形をしていますが、食感的にはまさに日本のもなかです。
濃厚な卵黄クリームは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、一口サイズなので味見してみましょう。
アヴェイロのカフェでは、席で飲み物と一緒にいただくことができます。
もちろん、お土産用の持ち帰りもあるので、気に入ったらちょっと珍しいお土産におすすめです。
ポルトガル女子旅人気に一役買っているのが、アゲダで開催される芸術祭です。
芸術祭の一環として行われるUmbrella Sky Project(アンブレラ スカイ プロジェクト)は、日本人の間では「アゲダの傘祭り」と呼ばれ、写真映えするカラフルな傘のイベントを一目見ようと多くの人が訪れるようになりました。
ポルトガルの真夏の青い空にカラフルな傘がずらりと並び、時間帯によっては傘の影が壁に映って絵になります。
芸術祭自体は例年7月いっぱい開催され、街のあちこちで音楽ライブやパフォーマンスやパレードがあり、あちこちで芸術作品の展示がされています。
芸術祭が終わっても、傘の展示だけは例年9月まで続いていますが、期間や内容に関しては変更もあるので、必ず 公式サイト で確認してください。
小さな街アゲダへのアクセスは、ポルト方面からでもリスボン方面からでも、アヴェイロの街を経由することになります。
アヴェイロからアゲダまでは、列車で約30分。
アゲダが無人駅な事からも分かるように、時間帯によっては本数がかなり少ないため注意が必要です。
日帰りで時間が限られている方は、事前にポルトガル国鉄の公式サイトで時刻表を確認しておきましょう。
海辺の小さなリゾート地、コスタノヴァ。
カラフルで可愛いストライプの街並みが特徴で、パジャマシティと呼ばれることもあります。
このストライプは、観光用にペイントしたわけではなく、漁師さんが海からでも自分の家がすぐに分かるようにと各自ペイントをしたのがはじまり。
100年ほど昔からあった家並みですが、インスタ映えスポットとして噂が広まり、あっという間に人気の観光地になりました。
現在は、主に別荘、レストラン、お土産屋さんなどに使われています。
入場観光するような場所はありませんが、街並みを抜けるとビーチもあるので、ぶらぶらと散策するのも良いでしょう。
ぽてっとした少し厚みがあるフォルムが人気のテーブルウェアブランドのコスタ・ノヴァ。
シンプルなデザインにロゴマークがワンポイントで、このロゴデザインがストライプの家と大西洋の波になっています。
ポルトガル中部の内陸部、スペイン国境近くにあるモンサント村。
巨岩と共存する村と言われ、村にはあちこちに巨岩がごろごろしています。
地殻変動によって隆起したマグマが冷やされ固まったもので、中には200tほどの巨岩もあるのだそう。
巨岩が建物の一部であったり、屋根が巨岩そのものだったりという不思議な光景に驚かされることでしょう。
中世の時代に築かれた山頂の要塞は、今は城壁と礼拝堂など一部の建物が残されているのみですが、山頂から街全体を見渡せる絶好の撮影スポットなので、ぜひ行ってみてください。
村の散策自体は1~2時間あれば十分ですが、日程の余裕があればぜひ宿泊して観光客が帰った後の静かなモンサントを楽しみましょう。
近年人気が出てきているので、訪れる人は増えていますが、日帰りの人が多いため、村にはホテルが1軒、ゲストハウスやAirbnbを合わせても10軒くらいしか宿泊施設がありません。
観光シーズンなら早めの予約がおすすめです。
モンサントへはリスボンからならバスか列車で2時間半~3時間で、最寄り駅のカステロブランコに到着します。
そこからバスで約1時間、途中で乗り換えが必要。
バスは夏休みなど学校が休みの期間は運休したり、便数が少なかったりとなかなかハードル高めです。
1番簡単なのは、カステロブランコからタクシーでの往復。
現地2時間の滞在+往復で70~80ユーロ程度が相場です。
ポルトガル北部の中心地はリスボンに次ぐ第二の都市ポルト。
他にも祈りの街ブラガや、ポルトガル初代国王アフォンソ・エンリケス生誕の地、ギマラインスなどが有名です。
リスボンに次いで2番目に大きな都市ポルト。
大西洋に面し、古くから港町として栄えてきました。
1996年に旧市街地区が「ポルト歴史地区」の名称で世界遺産登録され、2016年にドン・ルイス1世橋とセラ・ド・ピラール修道院が追加登録され、登録名称は「ポルト歴史地区、ルイス1世橋およびセラ・ド・ピラール修道院」に変更されました。
ポルトは見どころが多く、リスボンからの日帰りなどでは到底ポルトの良さを堪能できないので、最低でも1泊、できれば数泊して街歩きを楽しみましょう。
リスボンからポルトへのアクセスは、飛行機で約50分、列車で3時間前後、バスで約3時間半といったところ。
列車 とバスを比べると列車の方がちょっと割高ですが、どちらも1~2時間に1本運行しているので、予算や時間に合わせて選びましょう。
ドウロ川に架かる橋の1つドン・ルイス橋は、パリのエッフェル塔を設計したギュスターフ・エッフェル氏の弟子による設計。
ポルト歴史地区と、対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区を結んでいます。
橋は2層になっていて、上はメトロが走り、下は車が走っています。
両方ともに歩行者道路が設けられているので、片道だけでも歩いて渡ってみてください。
これぞポルトという景色を見ながら橋を渡り、対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア地区では、ポルト名物のポートワインのワインセラー見学を楽しみましょう。
1896年創業、1906年以来、この地で営業を始め、地元の人々に親しまれてきたレロ書店。
イギリスのガーディアン紙が選ぶ、世界で最も美しい書店の3位に輝いています。
ハリーポッターの作者J・Kローリングが英語教師として赴任し、ポルトに住んでいた頃によく訪れていたことから、作品の世界観に影響を受けたと言われるようになり、人気急上昇。
天国の階段と言われる美しい木製の大階段や、ネオゴシック調の装飾が施された店内は独特の雰囲気があり、言われてみればハリーポッターの世界かもしれません。
あまりに訪れる人が増えたため、苦肉の策として5ユーロの入場料を徴収することになりましたが、書店で買い物をすれば代金に充当されるので、王道ですがハリーポッターの原作本を購入してみてはいかがでしょうか。
入場チケットは、レロ書店から2軒先のお土産店で販売しています。
住所 : R. das Carmelitas 144, Porto
マップ : Googleマップ
アクセス : サンベント駅から徒歩5分
定休日 : 祝日
営業時間 : 10:00~20:00
公式サイト : レロ書店
フランセジーニャとは、ポルトガル語でフランスの女の子という意味。
フランスで人気のクロックムッシュをポルトガル人好みのレシピにアレンジしたもので、トーストパンの中ハム、ソーセージやステーキなどを挟んでチーズで包んで焼いた上にたっぷりの特製ソースがかかっています。
お店によって目玉焼きのトッピングがあったり、中身の違いもありますが、間違いなく言えるのはボリューム満点だということ。
ポルトガルではあくまでも軽食扱いですが、量が多くこってりしているので、シェアするか、お店によってはハーフサイズもあるのでチェックしてみましょう。
2017年にオープンしたブティックホテル「トレル アバンガルド」。
翌年には旅行業界のアカデミー賞とも言われているワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワードで、2018年ヨーロッパで最もラグジュアリーなアートホテル、という賞を受賞して、一気に知名度をあげた5つ星ホテルです。
ホテルのテーマはアート。
シンプルな外観とは裏腹に、館内はこだわりを持ったおしゃれなデザインで、まるで美術館のような雰囲気です。
60の客室は、ダリ、ピカソ、ヘミングウェイなど有名人の名が付けられ、それぞれ違ったデザイン、インテリアでまとめられています。
無料Wi-Fi、32インチ 薄型テレビ、ミニバー、エスプレッソマシン、無料ボトルウォーター、セーフティーボックス、バスローブ、デザイナーバスアメニティ、スリッパ、ピローメニューなど、必要な物はしっかり揃っていますよ。
客室は10のカテゴリーに分けられていて、バルコニー付きのリバービューなら、この写真のようなドウロ川と街並みの絶景が楽しめます。
浴室から景色が楽しめる部屋もあり、お部屋選びに悩みそうですね。
人気5つ星ホテルなので料金は高めですが、ハネムーンや記念の旅行ならラグジュアリー感が味わえておすすめ。
屋外プール、サウナ、スパなども完備しているため、ホテルライフを楽しみたい方におすすめです。
住所 : Rua da Restauração 336, 4050-501 Porto
マップ : Googleマップ
アクセス : サンベント駅から徒歩約15分
営業時間 : チェックイン 15:00〜/チェックアウト~12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
※ポルト観光の関連記事: 【ポルトガル】女子旅に人気のポルトを歩こう!おすすめ観光スポット11選
ポルトガル中南部、テージョ川の下という意味を持つアレンテージョ地方。
どこまでも続く緑の平原、コルク樫、オリーブ、羊の群れ、小麦畑などが点在するのが典型的なアレンテージョ地方の景色です。
アレンテージョの中心都市は、スペイン国境に近い街エヴォラです。
アレンテージョ地方の中心都市エヴォラ。
街の中心部はぐるりと城壁に囲まれ、「エヴォラ歴史地区」の名称で世界遺産に登録されているほど見どころたっぷり。
1584年には伊東マンショらの天正遣欧少年使節も立ち寄ったことでも知られています。
エヴォラ観光のスタートは、街の中心にあるジラルド広場から。
細長い広場の北側にはサント・アンタン教会、西側には観光案内所、東側は街のメインストリートである10月5日通りへ続いています。
中央には噴水があり、エヴォラの待ち合わせスポットになっています。
周辺にはお土産屋さんやカフェなどがあるので、観光中の休憩におすすめ。
観光案内所ではバスや電車の時間チェックや、おすすめのお店情報など生の情報を入手できるので、ぜひ覗いてみてください。
1世紀にローマ初代皇帝アウグストゥスを祀るために建てられた神殿でしたが、2~3世紀になり月の女神ディアナに捧げる神殿に改築されたものだと言われています。
14本のコリント様式の柱が残されており、保存状態が良く、ローマ時代の遺跡が好きな方なら必見です。
ディアナ神殿のすぐ前には、15世紀に建てられたロイオス修道院を改装したポサーダ Pousada Convento de Évora が建っています。
元修道士の部屋が客室になっているので狭さは否めませんが、雰囲気は抜群。
特にレストランは修道院の回廊部分を利用しており、素敵な雰囲気が楽しめます。
住所 : Largo Do Conde De Vila Flor, Evora
マップ : Googleマップ
アクセス : エヴォラバスターミナルから車で15分
営業時間 : 24時間
エヴォラ歴史地区の中にはいくつもの美しい教会がありますが、サンフランシスコ教会はちょっと特別。
中に入ってすぐはいたって普通の重厚感がある教会ですが、奥には「人骨礼拝堂」があります。
16世紀に修道士の祈りの場として作られた礼拝堂。
5,000体を超えると言われる人骨の頭蓋骨やら大腿骨やら、ありとあらゆる骨の部分を使って壁や柱が作られています。
中世に大流行したペストの犠牲者や戦死者の人骨を使っているそうですが、その数とリアルの雰囲気に圧倒されます。
礼拝堂の入り口には、「私たち骨はあなた(の骨)を待っています」という一文が見られます。
「自分が死ぬ事を忘れるな」という意味の警句(メメント・モリ)で、この時代の建物によく描かれていたものです。
500年以上前に亡くなった人たちの人骨だと思うとなかなか感慨深いものがありますね。
住所 : Praca 1º de Maio, Sao Pedro, Evora
マップ : Googleマップ
アクセス : エヴォラバスターミナルから徒歩20分
電話番号 : +351 266 704 521
定休日 : 1/1、12/25
営業時間 : 9:00~12:40 /14:00~17:30(冬期9:00〜18:30)
料金 : 大人6ユーロ 12歳以下無料
公式サイト : サンフランシスコ教会
ポサーダ好きならぜひ訪れていただきたい「ポサーダ コンベント デ エボラ」。
ロイオス教会の15世紀の修道院を改装して造られたので、内部の雰囲気が素敵で、ポサーダらしいポサーダと言えるホテルです。
ディアナ神殿の目の前で、観光にも便利な立地。
エボラはリスボンから車で1時間半程度とアクセスが良く、日帰りも可能ですが、ポサーダに泊まってエボラの街をゆっくり散策するのがおすすめです。
客室は全36室。
無料Wi-Fi、液晶テレビ、ミニバー、セーフティーボックス、デスクなどを完備。
修道院を改装したという構造上、一部屋ずつが12㎡~18㎡と狭めですが、可愛らしい内装で落ち着いた雰囲気です。
もし宿泊できなくても、レストランだけでも利用してみましょう。
修道院の回廊を使って作られたレストランで、中庭を眺めながらお食事が楽しめるので雰囲気が抜群です。
筆者も利用した事がありますが、アレンテージョ地方の郷土料理が美味しくて、スタッフの方々もフレンドリーでとても楽しい時間が過ごせました。
住所 : Largo do Conde de Vila Flor, 7000-804 Évora
マップ : Googleマップ
アクセス : 鉄道エヴォラ駅から車で10分
営業時間 : チェックイン 15:00〜/チェックアウト~12:00
予約サイト : Expedia Booking.com Hotels.com
エルヴァスの街は、スペインとリスボンを結ぶ街道(E90号線)沿いにあり、スペイン国境からはわずか12kmしか離れていません。
街の歴史は古代ローマ時代まで遡りますが、現在エルヴァスを有名にしている要塞都市としての城址や防衛施設群は17世紀以降に形成されています。
スペインとの国境を守るにあたって大切だったのは、水の確保。
イベリア半島で最も長い7.5kmにも及ぶアモレイラの水道橋は、16世紀に建設が始まり完成までに1世紀を要したという立派なものです。
高い所では4段重ねになっており、最大31mにもなる巨大サイズ。
なんと現在も使われている現役の水道橋だというから、その造りの頑丈さと保存の良さに驚かされます。
2012年に「国境防衛都市エルヴァスとその要塞群」として世界遺産に登録され、アモレイラの水道橋もその構成資産に選ばれています。
マデイラ自治地域とは、マデイラ島とポルト・サント島、自然保護区に指定されている無人島のデゼルタス島とセルヴァージェンス島の4つの島のことを指します。
その本島となるのが、リスボンから南西に約1,000km、モロッコの西の大西洋に浮かぶマデイラ島です。
日本ではあまり馴染みがない場所ですが、大西洋の真珠と称されるヨーロッパ諸国の人たちにとっては憧れのリゾート地。
年中温暖な気候と、ちょっとトロピカルな雰囲気、手つかずの自然が多く残されているのでネイチャー好きな人にも人気です。
マデイラ島の中心都市は人口約10万人のフンシャルです。
ヨーロッパで一番高い崖があるジラオン岬。
高さ580mの崖は、まるで垂直にそそり立っているかのように見えるほど。
展望台からの景色はまさに絶景。
高所恐怖症でない方は、足元がガラス張りになっているプラットフォームまで行ってみましょう。
フンシャルの街方面を眺めるには、逆光になるので午後からがおすすめ。
展望台にはカフェやお土産屋さんもあります。
CR7ミュージアムは、マディラ島のヒーロー、クリスティアーノ・ロナウドの栄光の軌跡が詰まっている博物館です。
実家に飾りきれなくなったトロフィーなどを展示する博物館を作ろうという実兄ヒューゴのアイディアによって、2013年にオープンしました。
子供の頃からの写真、歴代のユニフォーム、450ゴール達成記念のユニフォーム、ハットトリック記念のボール、ゴールデンシューズ、バロンドールのボール型トロフィーをはじめとする、様々なトロフィーやメダル類がずらり。
博物館の前にはクリスティアーノ・ロナウドの銅像が建っています。
実はこの銅像は2代目。
初代はあまりにも顔が似ていないということで話題になり、作者本人によるリベンジとして作り直され、2014年からこの地に設置されています。
博物館の隣には、クリスティアーノ・ロナウドとポルトガルを中心に展開しているぺスタナホテルが提携した「ぺスタナCR7フンシャルホテル」があり、意外にお手頃価格なのでフンシャルでの宿泊におすすめです。
住所 : Av. Sá Carneiro - Praça do Mar Nº27 Funchal
マップ : Googleマップ
アクセス : マディラ空港よりバスで40分
電話番号 : +351 291 639 880
定休日 : 不定休なので Facebookページ で確認してください
営業時間 : 10:00~17:00
料金 : 5ユーロ
公式サイト : クリスティアーノ・ロナウドミュージアム
ポルトガルのおすすめ観光スポットを地域別にご紹介しました。
本記事をご覧いただいて、ポルトガルを少しでも身近に感じたり、行ってみたいと思って頂けたら幸いです。
温暖な気候や物価の安さからヨーロッパの人からも人気が高いポルトガルは、観光シーズンにはかなり混み合います。
ホテルはもちろんですが、列車や観光スポットも事前にオンライン予約(購入)できる場所が増えているので、上手に活用してくださいね。
最終更新日 : 2023/02/07
公開日 : 2018/02/18