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トレイルランニングとは、その名の通り山の中を駆け抜けるアウトドア・アクティビティです。
主に舗装された道路を走るマラソンやジョギングとは異なり、大自然の中を走るため爽快感たっぷりです。
走るルートも平坦な道ではなく、急な登りや下り、岩場や小川を越えて・・・とバリエーション豊富。
トレイルランニングはまさに「自然を身体で感じられる」スポーツなのです。
また、ただ身体一つで走るだけではなく、水分や救急用品、食料などを持って走る必要があったりと、「ギア好き」の心をくすぐる一面も。
本記事では、そんなトレイルランニングの魅力をたっぷりと紹介していきます。
トレイルランニングを始めよう!と思ったら、フィールドに出る際は必ず誰かと走るようにしましょう。
できればトレイルランニング経験者が良いですが、いなければ誰でも構いません。
単独でのランニングでは、怪我や天候の急変、道迷いなどのリスクが高まります。
スマートフォンの電波が通じないことも多くあるので、くれぐれも過信は禁物です。
長いときには朝から夕方まで山の中を駆けるトレイルランニング。
ジョギングと登山を合わせたようなアクティビティなだけに、その2つの知識や体力が求められます。
そうとはいってもハードルが高いわけではなく、初心者でもトレイルランニングを楽しんでいる方も多いので安心してください。
トレイルランニングというと、ハードなイメージからかどうしても体力面がクローズアップされがちですが、最も重要なのは「山の知識」です。
公道と比べて山は天候の変化も気温変化も激しく、特に里山だと道迷いのリスクも高いです。
地図読みやスケジューリング、服装や装備の知識、怪我をしたときの応急処置など、求められる知識がマラソンとは全く異なります。
公道を走るマラソンランナーで、大自然に囲まれて走ってみたいとトレイルランニングを始める方も多いと思います。
体力は大丈夫という方も、最低限の山の知識を学んでから山に入るようにしましょう。
まずは焦らずに、登山から初めてみるのがオススメです。
山を長時間走ることとなるので、体力面はジョギングで鍛えられる「持久力」がベースとなる能力です。
具体的に言えば、ロードで10km以上走れる体力があれば、山に行っても簡単なコースなら問題なく走りきれるでしょう。
公道を走るジョギングと比べて、急な上り下りがあったり、岩場を越えたり、川を渡ったりといったマラソンコースにはない動きがあるので、持久力に加えてそういった「敏捷性」や「反射神経」は必要となります。
公道でのランニングに加えて、階段や河川敷の砂利道などをトレーニングに加えてみて、徐々に山道を走る感覚を掴んでいくのがオススメの調整法です。
なお、これは登山にも言えることですが、トレイルランニングに必要な筋力や体力を付けるには「トレイルランニングを繰り返す」のが手っ取り早い方法です。
小さい山や短いコースでも大丈夫なので、2週間や1ヶ月に1度くらいは山に入って走ることを繰り返すのがオススメです。
なお、急なペースで走る必要もなく、疲れたら止まって休憩するなど、「山を楽しむ」ことを忘れずに。
最初は山を軽くジョギングするところから初めると良いでしょう。
そこから徐々に距離とペースを上げていって、自分なりのトレイルランニングのペースを掴んでいってください。
トレイルランニングには、マラソンレースと同様、レースも存在します。
アルプスから地方の里山まで、全国各地の様々なフィールドでレースが開催されているので、興味のある方はお住まいのエリアで調べてみてはいかがでしょうか。
「レース」というとハードルが高く見えるかもしれませんが、初心者の方にも参加できる短い距離(10km程度)のコースもありますよ。
これからトレイルランニングを趣味にしたいという方には、こういった大会を目標にしてトレーニングするのもオススメです。
山には単独の登山者や子連れのハイカーなど様々な方がいます。
そんな中で一緒に山を楽しむために、山のマナーは守るようにしましょう。
ここでは、トレイルランニングを楽しむ際に知っておきたい山でのマナーをご紹介します。
ロードでは水分補給の際のコップを沿道に投げ捨てたりするのが一般的ですが、トレイルランニングではそうはいきません。
当たり前ですが、自分で出したゴミは自分で持ち帰るようにしましょう。
トレッキング用のザックにはゴミ袋を携帯してください。
登山やハイキングにも共通して言えることですが、トレッキングルートから外れた場所を走るのは厳禁です。
植物や木の根などを踏み付けることで、山道が傷んでしまう原因となります。
山でのマナーは「登り優先」です。
対抗者が来た時に道が広くなければ、自分が下りなら止まって通過するのを待つようにしましょう。
無理なすれ違いは事故にも繋がります。
止まりたくない気持ちはわかりますが、山を楽しむ上での最低限のマナーです。
また、後ろから追い抜く際には大きな声で声かけを必ずしてください。
登山者は後ろから来るランナーに気付かないことも多く、声かけを行わないと事故の原因にもなってしまいます。
公道ではなく山の中を走るトレイルランニングは、マラソンに比べて必要な道具やウエアも多いです。
必要なものは、トレイルランニング用のシューズやウエア、リュック、救急用品にヘッドライド・・・と様々。
そうとはいえ、全部一気に揃えるとコストもかかってしまいます。
ウエアはマラソン用で代用できるものも多いので、代用できるものは積極的に代用すると良いでしょう。
ここでは、山を走るために必要最低限の装備を紹介します。
ウエア上下 |
吸水速乾性のウエア。
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防風シェル |
肌寒い季節には薄手で、コンパクトにまとまるウィンドブレーカーなどがあると重宝します。
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防寒具 |
昼食などで休憩を取ることが想定される場合に。
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トレイルランニング用ソックス |
クッション性に優れたトレイルランニング用ソックスです。
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トレイルランニングシューズ |
ソールが薄いランニング用だと足の裏を傷めてしまう可能性があるので、トレイルランニングシューズを用意しましょう。 |
トレイルランニングザック |
走る時間や目的によってウエストポーチ型のもの、ザック型のものなどさまざまなタイプがあります。 |
水筒 |
山に自動販売機などはほとんどありません。
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救急用品 |
テーピングや三角巾などをコンパクトにまとめて携帯しましょう。 |
エマージェンシーシート |
もしもの時のために保温効果のあるエマージェンシーシートは一枚購入しておきましょう。 |
補給食 |
走りながらのエネルギー補給のため、高カロリーなエナジーバーなどを持って行くのがオススメです。 |
ヘッドライト |
もしもの時のために。 |
スマートフォン |
GPSでログをとれるアプリなどを入れておくと、走った記録が閲覧できおすすめです。 |
地図・コンパス |
地図読みができるようになっておきましょう。 |
前章ではトレイルランニングに必要な装備の一覧をご紹介してきましたが、ここからは、初心者の方にオススメのトレイルランニングのギアについて紹介していきます。
シューズやザック、ボトルなども豊富な種類が各アウトドアブランドから発売されており、トレイルランニングは「ギア好き」にとってもたまらないスポーツなのです。
「トレイルランニングシューズは、マラソン用のシューズで代用できないの?」という疑問をお持ちの方も少なくないかと思います。
結論から言うと、見た目は似ていますが機能は別物です。
トレイルランニングシューズを購入してください。
ジョギングで走る公道はフラットなアスファルトですよね。
それに比べてトレイルランニングのフィールドは凸凹の多い未舗装の山道です。
また、山道は雨でぬかるんだり、滑りやすくなったりと天候の変化を受けやすいのも公道と違うポイントです。
こういった山道に対応するため、トレイルランニングシューズは通常のランニングシューズよりも凸凹からの衝撃を受けにくいソールが採用されており、またぬかるみや岩場などでもしっかり横滑りを防止するためのグリップパターンになっています。
トレイルランニングにチャレンジしてみたいという方は、マラソン用のシューズではなく、トレイルランニングシューズを履くようにしましょう。
なお、シューズは試着が必須。
足がむくむ夕方の時間帯にお店でフィッティングして購入してください。
アメリカのアウトドアシューズブランド「ALTRA(アルトラ)」の魅力は、「足に負担の少ないシューズ」を徹底的に研究したという「走りやすさ」です。
アルトラのシューズは「ゼロドロップ」という構造を採用しており、かかと部分とつま先部分が同時に着地して足全体で衝撃を受け止めることで、負担を減らすというのが特徴です。
また、日本人に多い幅広の足型でシューズを作っているのも嬉しいポイントです。
トレイルランニングシューズだけでなくマラソン・ジョギングシューズも開発しているので、ロードとトレイルをアルトラで揃え、履き心地を統一してみても良いかもしれません。
山は天候が変わりやすいもの。
急な雨や風にも対処できるよう、ジャケットを持っていくようにしましょう。
雨や風で体力を奪われるのを防ぐためのものなので、他のスポーツのものや、登山用のシェルで代用しても問題ありません。
余裕があれば、トレイルランニング用の、軽量かつコンパクトになるレインジャケットを用意すると良いでしょう。
patagonia(パタゴニア)の名作「フーディニ・ジャケット」。
102gという超軽量が魅力で、くるくるとたためば胸のポケットに収納できる携帯性も大きな特徴。
ウエストポーチタイプのザックに忍ばせることができます。
超撥水加工が施されたリップストップナイロンで作られているため、小雨ならしのぐことができます。
※合わせて読みたい: おしゃれアウトドアファッションは「パタゴニア」で決まり!定番商品紹介!
先ほどご紹介したpatagonia(パタゴニア)の「フーディニ・ジャケット」は102gとすさまじく軽量でした。
ただ、軽量なだけに防水性能はそこまで高くなく、「撥水」という機能しかありません。
基本的にはウィンドブレーカーという程度と思って良いでしょう。
そんな中、防水性能が高いアイテムがこのOUTDOOR RESEARCH(アウトドアリサーチ)の「ヘリウムIIジャケット」です。
180gという軽量ながら、2.5レイヤーの防水素材「Pertex(パーテックス)」という素材を採用しており、防風性能だけでなく雨からも身を守ってくれます。
ウィンドブレーカーに比べて少しだけ重く、値段は少々張りますが、防水性能を持つジャケットの中ではピカイチの軽さ。
軽量さを性能とのバランスを求めるなら、「ヘリウムIIジャケット」は最高の選択肢です。
標高の高いトレイルとはいえ、走ると身体が暖まります。
そのため、基本的にTシャツやショーツで走っている方が多いです。
冬にどうしても寒く感じられるようであれば、スパッツなどを用意してみてはいかがでしょうか。
Tシャツ、ショーツ、スパッツともに、こちらは特にトレイルランニング用のものでなく、ジョギングなどで使っている吸水速乾性のものがあれば何でも構いません。
トレイルランニング用のものは吸水速乾性に加え、木の枝などでのひっかきにも強い耐久性や軽さを追求したものが販売されています。
「ショートスリーブエンデューロクルー」は、吸水速乾性と耐久性を両立した素材「ポリエステルトリコット」で出来たトレイルランニング用Tシャツです。
かいた汗を素早く吸い上げ空気中に拡散し、ランニング中もドライな肌さわりをキープしてくれます。
UVケア機能がついており、紫外線をカットしてくれるのも嬉しいポイントですね。
パタゴニアのトレイルランニング用パンツ「ストライダープロショーツ」はそのストレッチ性の高さが魅力。
伸縮性のある素材で作られているため、登り下りの際にストレスを感じず走ることができます。
超軽量かつバツグンの速乾性・通気性を備えているので、走っていても気分は爽快そのもの。
走るためにとても着心地の良いショーツです。
他に人と違ったアイテムが良いというあなたには、アウトドアブランド界のインディーズ、ガレージブランドもオススメです。
せっかくなので、メッセージ性のあるTシャツを着て、おしゃれに山を駆け回ってみたくありませんか?
トレイルランニングは、マラソンのように身一つで走るというわけにはいきません。
水筒や貴重品、救急用品や食料などを運搬しながら走る必要があります。
もちろん、普段使いのものや登山用ザックでも走ることはできますが、重く走りにくいので、トレイルランニング用の軽く動きやすいものをオススメします。
トレイルランニング用ザックにはたくさん種類があり、ウエストポーチのような小型のものから、通常の登山ザックの小型モデルほどの大きさのものまでさまざま。
大は小を兼ねるので、最初は10L前後の大きめのものを購入するのがベストです。
走り続けるうちに、自分に必要なものがわかってきてから、ダウンサイズしていくと良いでしょう。
テクニカルなトレイルランニング用リュックといえば、第一人者ともいえるブランドが「UltrAspire(ウルトラスパイア)」です。
2011年に生まれたブランドながら、数々のトレイルランナーと契約して画期的な製品を開発し続けています。
ここで紹介するモデル「ベロシティ」は、ウルトラスパイアの中でもオールラウンダーモデルに位置付けられています。
8Lという十分な容量をもち、ハイドレーションやエネルギー補給のためのジェルを収納するポケットやスマートフォン用ポーチ、キーリングなど機能が満載されています。
山を走るのに少し慣れて、自分に必要なものがわかってきたり、普段のトレーニング用に必要最低限のものだけを持って走りたくなってきた方は、ウエストベルトタイプの収納がオススメです。
こちらは、トレイルランニング界のレジェンド、スコット・ジュレック氏によってデザインされたウェストベルト「Ultra Belt 5.0」。
財布やスマートフォン、鍵とボトルと、必要最低限の装備を持って走る方向けのモデルです。
300mlのボトル付きなのも嬉しいポイント。
ボトルは2本収納可能ですが、一本だけ使用して、もう片方はポケットとしてカメラを収納するなど応用が効きます。
山道には自動販売機はないので、走るのに必要な水分は自分で持って走ることになります。
必要になってくる水筒ですが、できるだけ軽さを追求するため、プラスチック素材で出来たボトルが多いです。
シンプルに手で持てるサイズ感のボトルやザックにタンクを収納し、チューブを引き出していつでも飲めるようなハイドレーションタイプのものがあります。
初心者の方はまずボトルタイプを一本持っておくと良いでしょう。
慣れてきて長距離を走るようになったら、ハイドレーションタイプを検討してみてもいいかもしれませんね。
「シンプルハイドレーションボトル」は、その名の通り最低限の装備で走る際にぴったりのボトルです。
ぱっと見てわかる、大きくくびれたデザインが印象的ですよね。
手で持ちやすく、またウェストベルトやパンツのゴムにはさんで持ち運びできるという収納の手軽さが魅力です。
容量も350mlとそこまで大きくないこともあり、長距離ランというよりは普段の里山トレーニングなどの用途がオススメです。
長距離を走るレースや夏場のランで、こまめな水分補給が必要な場合は、ザックからチューブを出して水分を摂れるハイドレーションタイプがオススメです。
ハイドレーションの中でオススメはplatypus(プラティパス)の「ビッグジップLP」です。
2Lという大容量でありながら、かつ重量も180gとそこまで重くありません。
また、platypusのオススメポイントとしては、他社メーカーのハイドレーションと異なり、ビニールの匂いが水に移ってしまうことがないです。
そのため、スポーツドリンクでなく水を入れてもOKです。
ボトルを取り出す必要がないハイドレーションはとても手軽で使いやすく、一度使ったらやめられません。
万が一山道で道に迷ったり、足をくじいたりして計画通りに下りられず、日が沈んでしまった場合に備えて、いかなる場合でもヘッドライトは携帯して走るようにしましょう。
ヘッドライトなら何でも良いですが、明るさが100ルーメン以上あり、軽さを追求したモデルがオススメです。
なお、夜間山道を走るナイトランなども想定するなら、バッテリーの持ちなども重要な要素です。
少々軽さを犠牲にしても、一晩100ルーメン程度の明るさをキープできる省エネ性能などを検討材料にしてみてください。
トレイルランニング用として最初のヘッドライトを購入するなら、petzl(ペツル)の「リアクティック」がオススメです。
220ルーメンという照射力、115gという重量、IPX4の耐水・防塵性能・・・と必要十分なバランスのとれたモデル。
充電式というのもコストパフォーマンスに優れています。
トレイルランニングでの使用だけでなく、夜の街でのジョギングなどでも大活躍すること間違いありません。
※合わせて読みたい: アウトドアにおける必携アイテム! ヘッドライトの選び方&おすすめ商品12選!
地図やコンパスは必需品。
自分が現在どこを走っているかわからなければ、道迷いのリスクが格段に上がります。
必ず携帯して、きちんとルートを確認しながら走ってください。
もちろん、事前にコンパスの使い方や地図の読図ができるようになっておきましょう。
もしものときに備えて、救急用品は必ず携帯するようにしましょう。
入れるものは、三角巾やテーピング、ガーゼのような医療用品から、食糧、エマージェンシーシート、スマートフォンのバッテリー、ホイッスルなど。
これらはひとまとめにして、ザックに常に入れておくようにしましょう。
マラソンやジョギング、 登山 、 ハイキング とも異なる「トレイルランニング」について、その魅力や必要なギアを紹介してきました。
大自然を満喫できるアクティビティでありながら、体力や筋力も必要でスポーツ性も高く、しっかりとした装備も必要で・・・と楽しい要素が満載のトレイルランニング。
初めてみると、最初は里山で走っているだけだったのに、徐々に小さな記録会に出て、次は大きい大会に出て・・・と、シンプルながら「やりこみ要素の高い」奥が深いスポーツです。
そうとはいえ、トレイルランニングの本質は「自然を楽しむ」こと。
最低限の知識と装備を揃えたら、まずは里山を軽くランニングしてみてください!
きっとトレイルランニングの魅力、ひいては大自然の魅力にとりつかれるはずですよ。
最終更新日 : 2023/05/08
公開日 : 2018/10/22