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鵜戸神宮は、宮崎県日南市の日向灘に面した由緒ある神社です。
「鵜戸さん」と親しみを込めて呼ばれる鵜戸神宮は、国定公園日南海岸の風光明媚な断崖に建ち、天然の洞窟の中にある御本殿は神秘的な雰囲気に包まれています。
ご祭神は日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぐさたけうがやふきあえずのみこと)。
日本神話のふるさとである宮崎県には、多数の神話に由緒ある場所がありますが、鵜戸神宮もその一つです。
本殿奥の洞窟には、ご祭神の母君である豊玉姫命(とよたまひめのみこと)が、御子の育児のために両乳房を付けていかれたとされる霊石「おちちいわ」があり、現在でも安産・子宝を願う人々の信仰を集めています。
平成29年10月には、鵜戸神宮一帯が国の名勝「鵜戸」に指定され、その景観の魅力はお墨付き。
美しい朱塗りの神社と、目前に広がる美しい太平洋のダイナミックな白波が魅力的な鵜戸神宮。
宮崎屈指の神社で、神秘のパワーをチャージしましょう。
古くからの海洋信仰の聖地とされてきた鵜戸神宮。
伝承によれば、第十代崇神天皇の御代に創建され、その後782年には、天台宗の僧である光喜坊快久が勅命によって当山初代別当となり神殿を再興し、「鵜戸山大権現吾平山仁王護国寺」の勅号を賜りました。
「西の高野山」と呼ばれるほどの盛興ぶりを見せましたが、明治維新の神仏分離に伴い、権現号及び寺院を廃して「鵜戸神社」となります。
その後、1895年には官幣大社に昇格し、皇族の方々も何度も参拝されるほど信仰を集めるようになりました。
現在の社殿は1711年に建造されたもので、数回の大規模改修を経て今に至っています。
鵜戸神社へのアクセス方法をご紹介します。
鵜戸神宮は最寄りの駅から離れているので、バスでのアクセスがおすすめです。
宮崎駅から:JR日南線に乗車約50分、伊比井駅にて下車。宮崎交通バス日南行/飫肥行/都井岬行に乗車約20分、鵜戸神宮下車徒歩10分
※国道220号線は連続雨量170ミリを越えると通行止めとなります。
鵜戸神宮境内に3つの駐車場があります。
第1・第2駐車場へ向かう道は狭いですが、こちらの駐車場は道路沿いにあるため、大きな車でも利用可能です。
住所 : 宮崎県日南市大字宮浦3232番地
マップ: Googleマップ
電話番号 : 0987-29-1001
定休日 : なし
営業時間 :
4月~9月:午前6時~午後7時
10月~3月:午前7時~午後6時
料金 : 無料
公式URL : 鵜戸神宮
風光明媚な鵜戸神宮。
広い境内には見どころが沢山あります。
一番最初にくぐる門が朱塗りの神門です。
玉砂利の敷き詰められた道を先へ進むと、次に見えるのは高い楼門。
楼門の2階部分には、櫛磐窓神(くしいわまどのかみ)と豊磐窓神(とよいわまどのかみ)が祀られています。
参道の右側は日向灘に面した断崖。
目前には太平洋の地平線が広がり、白波が奇岩群に打ち付けます。
第一の橋の千鳥橋。
ここから見下ろす太平洋は美しく、記念撮影にもおすすめです。
玉橋の手前には福注連縄(ふくしめなわ)が置いてあります。
本来、本殿に入る前には手足を洗い、体を清めてから参拝をするようですが、このしめ縄で体を撫でると心身が清められるとのことです。
第二の橋は、別名「神橋」とも呼ばれている玉橋。
橋板36枚からなる反橋で、なんと釘を一切用いらずに作られています。
ここまでは広い参道でしたが、玉橋を渡ると本殿へ向かう狭くて急な階段が始まります。
神社といえば平地または階段を上った先にあるのが一般的ですが、鵜戸神宮は本殿が参道よりも下にある「下り宮」という大変珍しい形式。
日本三大下り宮として鵜戸神宮の他に、群馬県の貫前神社や熊本県の草部吉見神社が知られていますが、なぜ神様を下に祭るようになったのかという理由は不明とされています。
早速洞窟の中に入ってみましょう。
時間をかけて波にゆっくり削られて出来た洞窟の広さは約1千平方メートル(約300坪)。
鳥居をくぐってすぐのところに、豊玉姫命の産殿の跡とされる朱塗りの本殿が構えられています。
建築様式は八棟造で、県の指定文化財にもなっています。
神殿横には御祭神である、日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぐさたけうがやふきあえずのみこと)の名が掲げられています。
鵜戸神宮のお参りの作法は二拝二拍手一拝です。
参拝が終わったら、洞窟巡りを始めましょう。
まず、本殿の横に鎮座するのが「皇子神社」。
ここには御祭神である日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊と、海神の娘の玉依姫(たまよりひめ)の子である彦五瀬命(ひこいつせのみこと)が祀られています。
その次に見えるのが「九柱神社」です。
神社が連棟式のようになっており、神直毘神・大直毘神・伊豆能売神・底筒男神・中筒男神・上筒男神・底津綿積神・中津綿積神・上津綿積神の9人の神様が祀られています。
うさぎは鵜戸神宮の神使であり、境内のいたるところでうさぎモチーフのものが見られます。
一説によれば、鵜戸神宮の「鵜」が「兎」へと転じて、神使として愛されるようになったとのことです。
撫でうさぎを撫でながら、病気平癒、開運等を祈ると願いが叶うそうですよ。
更に天井の低い洞窟を進むと見えてくるのが、伝承に伝わる「御乳岩」。
この岩から滴る水はお乳水と呼ばれ、その場で飲めるようになっています。
ゆっくりと浄化された水は柔らかな味わいで、清浄な空気に満たされます。
このお乳水を使用して作られているのが、鵜戸神宮名物の「おちちあめ」。
戦前から鵜戸神宮参道で販売されている伝統の品であり、妊婦が舐めると、お乳の出が良くなると言われています。
優しい甘さのシンプルな味なので、鵜戸神宮のお土産にいかがでしょうか。
御朱印は本殿の横で頂けます。
天皇陛下の即位式典の時期と重なったため、即位を記念した特別仕様の紙で御朱印を頂きました。
参拝が終わったら、運玉投げにトライしてみましょう。
本殿前の奇岩群のなかでも一際目を引く岩が「亀石」です。
豊玉姫命が海神宮(わたつみのみや)から洞窟を訪れた際に、乗ってきた亀が石と化したものと伝わっています。
亀石の上に枡形の穴が開いているのが見えるでしょうか。(本来は穴の上にしめ縄が置いてありますが、この日は波が高く、しめ縄が撤去されていました。)
この穴に男性は左手、女性は右手で願いを込めた「運玉」を投げ、見事入れば願いが叶うそうですよ。
もし、上手く枡の中に運玉が入らなくても大丈夫。
本殿の横では、亀石に入った運玉を集めて作った、なんともご利益のありそうなお守りも売られています。
鵜戸神宮境内の小さな見どころや休憩スポットをご紹介します。
温暖な気候で知られる宮崎県では、珍しい亜熱帯の植物も数多く見られます。
ヘゴはシダ植物の一種で、鵜戸のものは自生する北限のヘゴとして、国の天然記念物にも指定されています。
かつては4m程の高さのものもありましたが、1976年の寒波で打撃を受け、現在は1m未満ものが30本ほど自生しています。
駐車場が鳥居のそばに出来るまでは、鵜戸山を超えるルートがメインの参道でした。
奥には鵜戸山の磨崖仏という岩肌に彫刻された仏像があります。
港から神門までの距離は約872m。
石段は登り438段、下り377段ありますので、心してかかりましょう。
よく見ると石段の真ん中が凹んでいるのが見えますか?
長年の人の往来により、徐々に石段がすり減っていったそうです。
日本の初代天皇である神武天皇の誕生を記念する碑が境内にあります。
神武天皇は鵜戸神宮の御祭神である彦波瀲武鸕鶿草葺不合命の第4子として、鵜戸の地で誕生したと伝えられています。
八丁坂を下ったところには「Rainforest café」という落ち着いた雰囲気のカフェがあります。
こちらのコーヒーは、レインフォレスト・アライアンス認証を受けた、環境にやさしいコーヒー豆を使用しているのが特徴。
ブレンドコーヒーは290円。
宮崎らしいマンゴージュースや日向夏ジュースも取り揃えられています。
参拝の前後、一息入れるのにいかがでしょうか。
住所 : 宮崎県日南市大字宮浦3240 三ツ和荘
マップ: Googleマップ
電話番号 : 0987-29-1131
定休日 : 無休
営業時間 : 9:00~17:00
予約サイト・口コミ・クーポン: 食べログ
鵜戸神宮へ来たら立ち寄りたい、周辺の観光スポットをご紹介します。
サンメッセ日南は、世界で唯一イースター島から許可を受けたモアイ像が設置されているテーマパーク。
太平洋を望む広大な敷地の中には、7体のモアイやモニュメントなど、写真映え抜群のスポットが多数あります。
ここにモアイ像が出来たきっかけは、部族抗争と大地震で倒壊したモアイの復興に日本企業が尽力したこと。
修復の結果、イースター島が世界遺産に登録されたことへのお礼ということで、この地にモアイ像の建造が許可されたのです。
園内は高低差があるので、体力に自信のない方はカートを借りるのがおすすめですよ。
住所 : 宮崎県日南市大字宮浦2650
マップ: Googleマップ
アクセス :
宮交バスセンターから日南行路線バスで70分、サンメッセ日南下車
宮崎空港から車で40分
電話番号 : 0987-29-1900
定休日 : 毎週水曜日(年末年始・GW・お盆・祝日は営業)
営業時間 : 9:30~17:00
料金 :
大人:800円
中学生以上:500円
4歳以上:350円
公式URL : サンメッセ日南
鬼の洗濯板で有名な青島の中にあり、縁結びにご利益があるとして知られる青島神社。
青島は江戸時代まで島全体が霊域とされ、一般人の入島は禁止されていました。
彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと、山幸彦の名でも知られる)が海積宮から還られた御宮居の跡として、「彦火火出見命・豊玉姫命・塩筒大神」の三神が祀られています。
青島は貝殻が堆積してできた島であり、特に「タカラガイ」が真砂と呼ばれて大事にされてきました。
参拝の際には海辺で真砂を探し、願いを込めて境内の波状岩にお供えしましょう。
温暖な気候で知られる宮崎ですが、まるでアマゾンにワープしたかのような青島の植生は必見です。
住所 : 宮崎県宮崎市青島2-13-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR日南線青島駅下車徒歩約10分
宮崎空港から車で15分
電話番号 : 0985-65-1262
定休日 : 無休
営業時間 : 午前7時頃〜夕方暗くなるまで(時期により前後します)
料金 : 無料
公式URL : 青島神社
眼下に広がる太平洋と鬼の洗濯岩、フェニックスの並木と宮崎らしさを凝縮したような景観が楽しめる堀切峠。
昭和40年代、宮崎は新婚旅行のメッカとして栄え、多くのカップルが堀切峠を訪れました。
堀切峠に来たら、1kmほど南下したところにある「道の駅フェニックス」にも是非立ち寄りましょう。
海に突き出した展望台に立てば、太平洋の大パノラマが目の前に広がります。
物産館やお食事処も充実しており、みやざきマンゴー、プレミアム日向夏、明日葉、えび、ミルクなど多彩なフレーバーのソフトクリームも味わえます。
堀切峠と道の駅フェニックスは旧道である県道377号線沿いにあるので、ドライブの際には脇道にそれるのを忘れずに。
住所 : 宮崎県宮崎市内海381-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
宮崎空港からリムジンバスで35分、道の駅フェニックス下車
宮崎市内から車で40分
電話番号 : 0985-65-2773
定休日 : 無休
営業時間 : 8:30~18:00
料金 : 無料
公式URL : 道の駅フェニックス
風光明媚な日南海岸に位置する、鵜戸神宮の見どころをご紹介しました。
神話のふるさと宮崎を代表するパワースポットで、古の空気を感じてみてください。
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最終更新日 : 2024/06/19
公開日 : 2019/11/18