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風光明媚な景観に恵まれ、おしゃれなリゾートライフが楽しめる街・葉山。
相模湾に面した三浦半島の付け根あたりに位置している、総面積17㎢程度の小さな町です。
北側は逗子市、東と南側は横須賀市に囲まれた「三浦半島エリア」に属していますが、いわゆる湘南海岸のスタート地点として、広義の「湘南エリア」に含めることもあるようです。
しかし、隣接する逗子市とともに、三浦半島や湘南とは異なる独特の雰囲気を持ったエリアでもあります。
葉山は明治以降から別荘地として発展してきた地域でもあり、とりわけ皇室の御用邸が置かれている街として知られています。
地域としての規模も小さく、公共交通機関でのアクセスも良好とはいえないため、周辺の鎌倉や湘南海岸のように全国から観光客が訪れるということはありません。
それでは観光地としての魅力に乏しいのではと思いきや、絶景の海岸線はもちろん、山側の自然も豊富。
おまけにご当地グルメも充実していると、魅力度満点の観光都市なんです。
休日ともなると、地元の神奈川県内はもちろん、東京など首都圏近郊から多くの観光客で賑わう理由も頷けますね。
砂浜と岩礁が交互に連なる海岸線は南北4kmにも及び、その素晴らしい景観は「日本の渚100選」に選出されているほど。
海岸線上には富士山や江の島、箱根連山を一望できる絶景スポットが点在し、快適なビーチウォークを散策できます。
海水浴場も充実しており、4カ所ある町内の海水浴場のうち「一色海岸」は、「世界の厳選ビーチ100選」にも選出されている極上ビーチです。
他にも、仙元山や三ヶ岡山のハイキングコースや、神奈川県下では珍しい「上山口の棚田」など、山側のレジャーを楽しめるスポットも豊富に存在しています。
小さなエリアながら、丸一日滞在しても足りないぐらい充実したアクティビティが楽しめますよ。
時間があれば、お隣の逗子まで足を延ばしてみましょう。
「逗子・葉山」と一括りに紹介されることが多いように、葉山同様の高級感溢れるマリンリゾート地です。
葉山方面への玄関口であるうえ、逗子海岸や逗子マリーナなどの有名観光スポットは、葉山からも近い距離にあります。
葉山も逗子も見どころが多いので、お目当ての観光スポットを絞り込んで、一緒に周遊するのも楽しいかもしれませんね。
葉山町内には鉄道の駅がなく、逗子市内にある京浜急行逗子線の「逗子・葉山駅(旧新逗子駅)」とJR横須賀線の「逗子駅」が最寄り駅となります。
葉山方面までは両駅から京急バスが運行しておりますが、京急線の逗子・葉山駅の方が本数が多くて路線が充実しています。
鉄道を使用して葉山を訪れる際には、京浜急行の「葉山女子旅きっぷ(品川発3,580円など)」を利用するのがおすすめです。
京急線の往復乗車券とバスのフリー乗車券、町内の加盟店で食事ができる「ごはん券」、スウィーツやアクティビティーを楽しめる「ごほうび券」がセットになったお得な内容となっています。
「女子旅」といっても女性限定ではなく、男性も利用することが可能ですよ。
東京・横浜方面から車で訪れる場合には、高速道路の横浜横須賀線で「逗子IC」を降り、「逗葉新道」経由・国道134号線に合流するのが近道。
公共駐車場は「葉山公園駐車場」など数か所設置されていますが、夏期の海水浴シーズンには早い時間に満車になってしまうので注意が必要です。
時間貸駐車場は全体的に少ないので、車を利用しての訪問は早めの出発を心掛けるようにしましょう。
最も葉山らしさが感じられる、葉山の主要観光スポットは、やはり海沿いに集中しています。
最南端の「長者ケ崎海岸」付近から最北端の「葉山マリーナ」までは約3.5km、徒歩でも40分程度なので、ゆっくりと歩いて周遊してみるのもおすすめです。
途中で出会う景観に、新たな葉山の魅力を発見できるかもしれませんよ。
時間があれば、葉山の里山も満喫してみましょう。
ほとんどのスポットは中心部から離れていますが、今までとは違う葉山の観光を楽しめるはずです。
葉山の海をとことん満喫したい人におすすめなのが、こちらの神奈川県立葉山公園です。
人気観光スポットではありますが、全体的に騒々しさはなく、静かな環境に恵まれていることも魅力的。
海水浴や釣り、磯遊びなど充実したアクティビティを楽しめるほか、海を眺めながらのんびりと寛ぎたい人にも最高の環境となっています。
何といっても相模湾の絶景を一望できる最高のロケーションにあることは、葉山公園が多くの人を惹きつける理由です。
皇室の葉山御用邸に隣接している葉山公園。
今では神奈川県立の公園となっていますが、元々は御用邸付属の馬場があったところで、皇室の方々が乗馬の練習に利用していたそうです。
昭和21年(1946年)に宮内庁から神奈川県に移管され、昭和32年に県立公園として開園しました。
御用邸時代の面影は少なくなっていますが、園内の所々に「御用邸」らしい雰囲気が感じられる場所が残っていますよ。
葉山公園は、100台以上収容可能な大型駐車場を完備のうえ、とってもリーズナブルな価格設定になっている点も魅力的です。
7~8月のハイシーズン(平日1,580円、土日祝日2,100円)を除けば、平日の駐車料金は無料、土日祝日は1日530円(2023年9月現在)と、時間を気にせずに滞在できるのが嬉しいところ。
子供連れでレジャーを楽しみたいファミリー層に人気が高い理由が頷けますね。
そのため、駐車場が開門する午前8時頃から混み始め、早い時間に満車になってしまうこともあります。
開門時間まで待機したいところですが、駐車場前での路上駐車は禁止されているので注意が必要です。
筆者が訪れたのは、海水浴シーズンが終わったばかりの9月上旬。
こちらは公園の高台から望んだ相模湾の眺望です。
海の彼方に拝む富士山と江の島の景観が絶景ですね。
クロマツの林に囲まれた園路の周りには、開放的な芝生広場が広がっています。
芝生に寝転んでみたり、ベンチで寛ぎながら、のんびりとした時間を過ごしてみましょう。
松林の中には、小さな遊具広場も設置されていました。
海水浴や磯遊びだけでなく、ブランコやアスレチック遊具でも遊べるなんて、子供たちにとっても最高の環境ですね。
公園の目の前にある砂浜は「大浜海岸」です。
遠浅の海岸なので、小さな子供たちでも安心して水遊びが楽しめます。
大浜海岸を左方面に少し歩くと、岩場のある堤防が見えてきます。
通称「トンビ磯」と呼ばれており、磯遊びや釣りを楽しめるスポットです。
このトンビ磯の向こう側は別の海岸、「長者ケ崎海岸」となっています。
長者ケ崎海岸もまた、葉山を代表する海水浴場です。
葉山最南端に位置する長者ケ崎海岸は、海水浴はもちろん、マリンスポーツも楽しめる海岸として人気があります。
この海岸から眺める夕日の美しさは格別で、「かながわの景勝50選」に選出されているほど。
写真奥に見える岩場の岬が「長者ケ崎」で、この岬の向こう側は横須賀市です。
もう一度葉山公園に戻り、今度は反対方面に足を運んでみましょう。
しばらく歩くと、和風情緒溢れる木橋が見えてきました。
赤い欄干が特徴の木橋は「臨御橋(りんぎょばし)」と呼ばれ、この橋の上から葉山御用邸を拝むことができます。
50年以上葉山の海を見守り続けている、葉山町のシンボルでもあります。
臨御橋の対岸は、葉山2大ビーチのひとつに数えられる「一色海岸」です。
皇族の方々が葉山御用邸で静養される際には、必ず散策に訪問される海岸として知られ、別名は「ロイヤルビーチ」とも呼ばれています。
その環境の素晴らしさは、米国のCNNが選んだ「世界の厳選ビーチ100」や、観光省認定の「日本の海水浴場88選」にも選出されているほど。
コバルトブルーに輝く海は、まるで海外の高級リゾートビーチにいるような感覚です。
葉山にある3つの素敵なビーチが一度に満喫できるなんて、「葉山公園」は贅沢すぎる公園ですね。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町下山口
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-876-4601
定休日 : なし
営業時間 : 24時間(駐車場は8:00~18:00)
料金 : 無料
公式サイト : 神奈川県立葉山公園
皇室とゆかりの深い葉山は、「昭和時代」がはじまった地でもあります。
大正15年(1926年)12月25日、かねてから病気療養中だった大正天皇は「葉山御用邸付属邸」で崩御されました。
直ちに同付属邸内において、皇位継承の儀式である「剣璽渡御の儀」が執り行われ、裕仁皇太子が「昭和天皇」として即位することになりました。
歴史の大舞台となった「葉山御用邸付属邸」こそ、今の「葉山しおさい公園」なんです。
昭和59年(1984年)に宮内庁より葉山町に貸与され、昭和62年(1987年)に開園しました。
公園の前には「大正天皇崩御・昭和天皇皇位継承之地」の記念碑がありました。
歴史の重さが実感できますね。
葉山しおさい公園は、一色海岸を望む海岸線に位置しています。
入園は有料(大人300円)ですが、園内にある「葉山しおさい博物館」の入場料と茶処の割引券がセットになっているからお得ですね。
しかし、何といっても一般の人は立ち入ることのできない御用邸の雰囲気をたっぷり味わえることも嬉しいところです。
早速、中に入ってみましょう。
公園内に一歩足を踏み入れると、どことなく高貴で厳かな空気に包まれます。
大正天皇や昭和天皇をはじめとした皇族の方々が、同じ空間で景観を楽しんでいたと思うと感無量な気分になりますね。
園内には和風情緒溢れる日本庭園が広がっています。
この時期は緑が豊かでしたが、春にはツツジ、秋には紅葉と四季折々の草花を愛でることができます。
元御用邸だけあって、造園の美しさは素晴らしいですね。
錦鯉が優雅に泳いでいる景観に癒されますね。
池の水は井戸水を使用しているそうです。
園内には滝もありました。
湧水部が力強く水を吹きあげる井戸型をしていることから、「噴井の滝」と名付けられたそうです。
小さな滝に見えますが、実際には落差3mにも及び、横に広がりながら落下する「布落ち」と、壁面を伝って落ちる「伝い落ち」の複合水流からなる「段瀑」形態となっています。
こちらは「菖蒲園」です。
あいにく菖蒲の時期が終わっていましたが、園内の至るところに旬の草花のコーナーが設けられ、年間を通じて植物鑑賞が楽しめます。
松林に囲まれた散策路で、快適なお散歩が楽しめます。
道の向こうに海が見えてきました。
目の前に広がる一色海岸の景観です。
公園から海岸まで繋がる道はありませんが、潮風がとっても爽快に感じられます。
こんなにも開放的な芝生広場がありました。
こちらからも海を眺められますよ。
芝生広場の奥にあった古い井戸は、災害時には飲料水として使われるそうです。
公園内に設置された「葉山しおさい博物館」は、見どころ豊富な郷土ミュージアムです。
その格式高い建物は、元々葉山御用邸付属邸の御車寄せを移築改修したものだそう。
博物館の前にも、昭和天皇即位の記念碑が建っていました。
博物館は地上1階、地下1階に展示コーナーが設けられています。
1階部分には、町内にある古墳から発掘された土器など、葉山町の歴史を紹介する展示物が並んでいます。
圧巻なのが、地下にある海洋生物の展示コーナーです。
葉山沖の海底の様子を再現したジオラマや、葉山の海域に棲んでいる生物の剥製など、見どころが豊富にあります。
近海で暮らす魚が泳いでいる水槽もありますよ。
マンボウや希少種のサカタザメ、深海魚ミツクリザメなど、葉山の海の豊かさが伺えますね。
展示しているコレクションの量が膨大で、ひとつひとつ見ていたらかなりの時間を要します。
こちらは貝やウミウシ、カニなど小さな海洋生物を紹介するコーナーです。
海洋生物の研究家としても知られた、昭和天皇御下賜の標本も展示されていました。
これだけ充実した博物館でありながら、公園の入園料のみで見学できるなんて嬉しいですね。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町一色2123-1
マップ : Googleマップ
アクセス : 一色海岸バス停よりすぐ
電話番号 : 046-876-1140
定休日 : 月曜日、祝日の翌日、年末年始(12月28日~1月3日)
営業時間 : 8:30~17:00(最終入園16:30)
料金 : 高校生以上 300円/小中学生 150円/未就学児 無料
公式サイト : 葉山しおさい公園
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町一色2123番地の1
マップ : Googleマップ
アクセス : 「一色海岸」バス停下車すぐ
電話番号 : 046-876-1155
定休日 : 月曜日、祝日の翌日、年末年始(12月28日~1月3日)
営業時間 : 8:30~17:00(しおさい公園の最終入園は16:30)
料金 : 無料(ただし、しおさい公園の入園料が必要)
真名瀬(しんなせ)海岸は、葉山の2大ビーチである一色海岸と森戸海岸の中間地点にある小さな海岸です。
観光客で賑わうことがほとんどなく、知る人ぞ知る存在の穴場ビーチなんですが、葉山の絶景を満喫できるビュースポットとして注目を浴びるようになりました。
海の透明度も抜群で、海水浴はもちろん磯遊びも楽しめる海岸として、ぜひともおすすめしたいスポットです。
葉山の海を象徴する景観といえば、沖合に浮かぶ「葉山灯台」と、森戸大明神の赤い鳥居が建てられた「名島」を挙げる人が多いと思います。
葉山灯台は葉山ゆかりの石原裕次郎さんの三回忌を記念して、1989年に建てられたもので、「裕次郎灯台」の名前でも親しまれています。
名島は「菜島」とも呼ばれることがありますが、島ではなく、小さな岩礁地帯です。
ともに岸から沖合に700m近く離れているため、歩いて渡ることはできませんが、海岸から望む紅白のモニュメントは絶景そのもの。
この景観が拝めるビュースポットといえば、お隣りの森戸海岸が有名ですが、あいにく斜めのアングルでしか眺めることができません。
その点、真名瀬海岸のとある場所からは、灯台から岸まで真っすぐのロケーションにあるため、正面からの絶景を楽しむことができるんです。
その場所とは、海岸通り沿いに佇む「真名瀬」バス停の小さな待合所です。
青い空と海を背景にした白い建物が絵になりますね。
待合所の窓から海を眺めてみると、こんな感じです。
葉山灯台と鳥居が一直線に並んでいるのが確認できますね。
最近では葉山における絶景フォトスポットして人気が上昇中です。
真名瀬海岸のフォトスポットとしては、ひとつ前の「柴崎」バス停もおすすめですよ。
真正面にみえる葉山灯台の後ろには、赤い鳥居ではなく江の島が確認できますね。
葉山灯台や名島からの距離も近く、場所によって様々なアングルからの眺望が楽しめることも、真名瀬海岸の魅力です。
真名瀬海岸の楽しみ方は景観の眺望だけではありません。
小規模ながら磯場や砂浜もあるので、磯遊びや海水浴、釣りなども楽しめます。
遠浅のビーチで、海水の透明度も抜群です。
岩場は広いうえに険しくないので、小さな子供たちの磯遊びはもちろん、散策にも最適。
人も少なくプライベートビーチ感たっぷりなので、思いっきり葉山の海を満喫することができますよ。
新名瀬は葉山唯一の漁港でもあります。
ビーチに隣接した港周辺には、新鮮な海鮮料理が味わえるお店がたくさんありますよ。
また、毎月一回「朝市」が開催され、朝獲れの海産物や葉山野菜を手頃な価格で購入することができます。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町堀内1068−2
マップ : Googleマップ
アクセス : 逗子駅・葉山駅よりバスで20分(「真名瀬」バス停下車)
備考 : 専用駐車場なし(車の場合は近くの有料パーキングを利用)
「名島の赤鳥居」の本殿である「森戸大明神(森戸神社)」は、葉山エリア随一のパワースポットです。
創建は平安末期の治承4年(1180年)とされ、鎌倉幕府を開いた源頼朝が、伊豆にある三嶋大社の分霊を勧請したのがはじまりといわれています。
頼朝が伊豆に流罪になっていた頃、近くにあった三嶋大社に源氏再興を祈願していたとのことで、のちに念願が叶った御恩に報いるために、鎌倉に近いこの地に建立したそうです。
この周辺には頼朝の別荘も造られたそうですが、その場所は何と今の名島にあったという説があります。
今でこそ沖合の岩礁になっていますが、当時の名島は、本殿のある岸側と地続きになっていたようです。
森戸大明神の主祭神は、「大山祗命(おおやまつみのみこと)」と「事代主命 (ことしろぬしのみこと)」の2柱。
大山祗命は三嶋大社の主祭神でもある山の神様、「出雲の国譲り」に登場する事代主命もまた伊豆にゆかりのある神様です。
開運厄除や家内安全、商売繁盛や良縁・子授などあらゆる御利益を期待できるといわれています。
また、境内には複数の「境内社」が鎮座しており、こちらの御利益も含めると授けられるパワーの大きさは計り知れません。
そんな森戸大明神は葉山の総鎮守として、長い間住民に崇敬され親しまれている存在です。
海岸域に鎮座しているためロケーションも抜群で、境内から望む相模湾の景観は絶景です。
葉山灯台や名島の赤鳥居、富士山や江の島などを間近に鑑賞できる絶好のビュースポットとなっています。
境内はそれほど広くありませんが、多くの記念碑や境内社、天然記念物に指定されている御神木など見どころが豊富にありますよ。
こちらが築400年以上の歴史を誇る本殿で、葉山町の重要文化財にも指定されています。
頼朝をはじめ歴代の鎌倉幕府将軍、徳川将軍や明治天皇など錚々たる人々が参拝に訪れた場所でもあります。
本殿の裏手からも相模湾の絶景を一望できますよ。
境内社のひとつ、「おせき稲荷社」です。
宇迦之御魂大神を祀っており、咳が止まらない人や歌手など「喉を使う職業」の人たちに篤い信仰を受けているそうです。
子宝や安産祈願は、こちらの「水天宮」にお参りしましょう。
「畜霊社」はペットの守護神として信仰されている境内社。
主祭神は「保食神」で、元々は疫病に罹った家畜の治癒を祈願する神社だったとか
時代は変わってペットの神様となりましたが、ユニークな神社もあるんですね。
森戸川に架かる「みそぎ橋」です。
情緒ある赤い欄干が特徴で、その美観から「かながわの橋100選」にも選出されています。
みそぎ橋を渡ると、葉山を代表する海水浴場・森戸海岸です。
森戸海岸はかつて霊場として使われ、お祓いや「みそぎ」が行われていた場所でもありました。
ところで「みそぎ」とは、重要な祭事の前に海水を浴びて身を清め、罪穢を祓うことを指します。
森戸大明神と森戸海岸…2つの神域を繋ぐ神聖な橋なんですね。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町堀内1025
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-875-2681
定休日 : なし
営業時間 :
公式サイト : 森戸大明神
長者ケ崎や一色海岸、真名瀬海岸など、葉山には絶景を満喫できる海岸が豊富にありますが、こちらの「森戸海岸」も抜群の絶景が自慢です。
魅力的な景観の森戸大明神と葉山港の中間に位置し、沖合には葉山灯台と名島の赤鳥居、富士山や江の島まで見渡せる絶好のロケーション。
砂浜は葉山にある海岸のなかでも最大の広さを誇り、夏季シーズンに開業する海水浴場は、県の内外を問わず多くの行楽客で賑わいます。
海水浴シーズン以外にも、ウィンドサーフィンやSAPなどのマリンスポーツが盛んに行われており、年間を通じて楽しめる人気の海岸です。
今でこそ面影はありませんが、鎌倉時代には「鎌倉七瀬」霊場のひとつに数えられ、森戸大明神の御祓いが行われた聖地でした。
森戸大明神に参拝した源頼朝も、たびたびこちらの海岸でバカンスを楽しんだとも伝わっています。
筆者が訪れたのは海水浴シーズンが終わった土曜日の早朝で、海岸にはほとんど人がいませんでした。
すぐ近くに鎮座する森戸大明神と相模湾の眺望が絶景ですね。
森戸海岸の長さは約500m、シーズンオフには長い砂浜をのんびり散歩するだけでも癒されます。
日中の景観も素晴らしいのですが、夕景の美しさは抜群で、「森戸の夕照」として「かながわの景勝50選」にも選出されているほど。
葉山観光の締めとして、遅い時間にも訪れてみたいものです。
逗子との市境に近い「葉山港(鐙摺港)」は、一般の人にも広く開放された神奈川県営のマリンリゾートです。
主要設備のマリーナだけでなく、無料開放されている岸壁では釣りなどを楽しむこともできます。
港からの眺望も抜群で、ベンチや岸壁で佇みながら、のんびりと過ごすのも幸せな時間かもしれません。
隣接する「葉山マリーナ」とともに、優雅なリゾート気分を味わえるスポットです。
葉山といえばヨットを思い浮かべる人が多いと思いますが、葉山港は日本における「ヨット発祥の地」とも言われています。
明治期に国内ではじめてヨットを帆走したのは葉山港からだったそうで、これを記念した石碑が設置されていました。
刃型のユニークなスタイルは、ヨットの帆をイメージしているそうです。
葉山港管理事務所の2階屋上は、開放的な展望広場となっています。
広場内にはベンチも設けられ、両サイドからの絶景が楽しめます。
逗子・鎌倉方面の小浜海岸側には、係留されているヨットと相模湾の眺望。
葉山マリーナ側では、ヨットやクルーザーを大迫力で鑑賞できますよ。
こちらは、無料で一般開放されている岸壁です。
長い防波堤は快適な空間で、お散歩するのにも最適、晴れた日にはのんびりと日向ぼっこするのも楽しいですね。
防波堤から望む江の島とヨットの景観は、いかにも湘南の雰囲気を感じられますね。
こんな絶景を見るだけでも幸せな気分になります。
隣接する葉山マリーナは、京急グループが管理運営するマリンレジャー施設です。
葉山港を管理運営しているのは別会社の「湘南サニーサイドマリーナ」なので、柵が設けられて自由に行き来することはできません。
そのため、海側からは入場することができないので、正面入口にまわって入場することにしましょう。
メインゲート棟の「マリーナプラザ」は、高級感がありますが、わりとこじんまりとした施設です。
葉山マリーナは昭和39年(1964年)、東京オリンピックのヨット会場設置にあわせて開業しました。
開業当初はホテルやボーリング場なども設置されていたようですが、今ではマリーナ機能を中心にレストランやショップが営業しているのみです。
マリーナプラザ内には、ヘリーハンセンやノースフェイスなどの海外有名ブランドや、葉山を中心としたグルメが味わえるレストラン等が営業展開しています。
屋外テラスも設けられ、絶景と心地よい潮風を満喫しながらの食事を楽しめますよ。
葉山の名物グルメ、ビーカープリンの「マーロウ」も入店しています。
記念撮影用のパネルも設置されていました。
葉山港周辺には、ほかにも葉山を代表する老舗和食料理店の「日影茶屋」や、新鮮な地魚をリーズナブルな価格で味わえる「葉山港湾食堂」など絶品グルメスポットが点在しています。
相模湾の絶景はもちろん、グルメも存分満喫できる葉山港エリアは、葉山観光に欠かせない魅惑のスポットですね。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町堀内50
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-875-1504
定休日 :
営業時間 : 8:00~17:00 ※7~8月の土日祝のみ7:30~18:00
公式サイト : 葉山港
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町堀内50−2
マップ : Googleマップ
アクセス : 「葉山マリーナ」バス停下車すぐ
電話番号 : 046-875-0002
定休日 : 火曜
営業時間 : 店舗により異なる
公式サイト : 葉山マリーナ
海のイメージが強い葉山ですが、実際には町域のほとんどが低い山々に囲まれた丘陵地帯です。
そんな内陸部の丘陵地帯にも、見逃せない観光スポットが存在します。
葉山町東部の丘陵にある上山口は、長閑で昔ながらの里山の光景が広がるエリアでもあります。
その上山口の急斜面に残されているのが、「にっぽんの里100選」にも選出されている「上山口の棚田」です。
今では全国的に貴重な存在となった棚田ですが、首都圏で身近に鑑賞できるスポットとして人気が高まりつつあります。
上山口の棚田は、海沿いにある葉山の主要観光スポットとはかなり離れた場所にあります。
「湘南国際村」方面に向かう県道27号線(横須賀葉山道路)から脇道に入り、狭い坂を登り切った場所にありますが、正直わかりづらいです。
こちらの手打ちそばの看板が目印となります。
観光案内らしき標識は見当たりません。
道に迷っていないか不安になりますが、坂道の左側に「杉山神社」が見えてきたら正解です。
坂を上り切ると目の前に棚田の光景が飛び込んできます。
駐車場がありますが、こちらは手打ちそば店「和か菜」の駐車場となっており、棚田専用の駐車場は設置されておりません。
路上駐車は迷惑になるので避け、極力バスを利用(上山口小学校バス停下車5分)することをおすすめします。
こちらの「和か菜」は手打ちそばが絶品の人気店で、連日多くの来客で賑わいます。
棚田の規模は小さいのですが、昔懐かしい里山の光景に癒されます。
この地域には平地がほとんどないため、稲作に適していなかったのですが、湧水が豊富だったこともあって棚田として栽培を行ったとのこと。
昭和の中頃までは一帯に千枚田が広がっていたそうです。
管理の難しさなどの悪条件が重なって減少の一途を辿り、今では葉山にある棚田は、こちらの「上山口の棚田」だけになってしまいました。
この棚田も消滅する運命にあったのですが、地元有志を中心としたの働きかけが功を奏し、保存されることになったそうです。
やがて景観の素晴らしさなどが評価され、平成20年(2008年)には、朝日新聞社主催の「にっぽんの里100選」に選出されるまでになりました。
筆者が訪れたのは9月の初旬、既に稲狩りの準備が始まっていました。
たわわに実った稲穂が頭を垂れています。
こちらで収穫された米は、平成12年(2000年)に行われた皇室の宮中行事「新嘗祭」に献上されたそうです。
真上のアングルから望んだ棚田の景観です。
かなりの急斜面に造られていることがわかりますね。
上山口の棚田は基本的には観光地ではなく、実際に農業が行われている「営農地」です。
農地内には絶対に立ち入らないよう注意しましょう。
貴重な日本の原風景を、いつまでも後世に残しておきたいものですね。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町上山口2753
マップ : Googleマップ
アクセス :
備考 : 棚田の外からの見学は自由(道路以外のあぜ道や土手などへは立ち入り厳禁)
葉山は、お洒落な雑貨や美味しい食べ物が豊富なところ。
観光の途中でショッピングやグルメを満喫したいのもですが、時間の都合などで行けなかったり、うっかり行きそびれてしまった…なんてことがありますね。
そんな時に重宝するのが、葉山の物産を一同に集めて販売している商業施設「葉山ステーション」です。
葉山を代表する人気スウィーツ店や惣菜店のほか、海産物や野菜、加工品や雑貨などのお店が30店舗近く入店しているので、お土産を一度にまとめて購入することも可能。
葉山観光の帰りにはぜひ立ち寄っておきたいスポットです。
葉山ステーションは、横浜・横須賀方面と逗子・葉山方面を繋ぐ有料道路・「逗葉新道」料金所のすぐそばに位置しています。
大型駐車場も完備されており、車でのアクセスは抜群ですが、葉山の主要観光地とは離れていることもあって、公共交通機関を利用しての訪問はちょっぴり大変かもしれません。
JRの逗子駅や京浜急行の逗子・葉山駅からバスが出ていますが、葉山ステーションまでのバス停はなく、最寄りのバス停からは10分程度歩く必要があります。
それでも期待を裏切らないほど内容は充実しており、わざわざ足を運んでみる価値は充分です。
出店している店舗は、葉山コロッケで知られる「旭屋牛肉店」や老舗の名店「日影茶屋」、葉山マリーナやお洒落雑貨の「葉山Slow Style」などの有名店もずらり。
特にグルメ・スイーツ関連のお店が充実しています。
売れ筋の商品は早い時間に売切れてしまうことがあるので、できれば早めの来店がおすすめです。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町長柄1583-17
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-876-0880
定休日 : 水曜日
営業時間 : 9:00~19:00
公式サイト : HAYAMA STATION
葉山牛や新鮮な海の幸、葉山野菜やスイーツなど、葉山は美味しいグルメの宝庫です。
そんな葉山ブランドのグルメは、庶民的なお店からお洒落な洋菓子店、高級な老舗レストランまで、多くのお店で提供されています。
今回は葉山観光の途中で気軽に味わってみたい、葉山発のおすすめグルメをご紹介します。
食べ歩きはもちろん、お土産にも最適ですよ。
ラ・マーレ・ド・チャヤ(La Marée de Chaya)は、江戸時代から続く葉山の老舗日本料理店・「日影茶屋」がプロデュースするフランス洋菓子店です。
三浦・湘南エリアで幅広く営業展開していますが、本店は葉山港の入口付近にあります。
熟練の菓子職人が手掛ける焼菓子やクッキー、生菓子はさすが葉山ブランドと大評判で、贈答品としても喜ばれる逸品に仕上がっています。
店内は欧風のアンティーク家具で統一されており、とっても落ち着いた雰囲気のなかで食事を楽しむことができます。
今回は生菓子」子の「スワンシュー」と焼菓子の「葉山のショコラ・カロ」を注文してみることにしました。
「スワンシュー」400円(税込)は、可愛らしい白鳥の形をしたシュークリームで、チャヤの看板商品。
小さめのサイズながら、中身のクリームはたっぷり!
甘すぎない上品な味に仕上がっています。
「葉山のショコラ・カロ(2個入り)」594円(税込)は、焼菓子部門で一番の売れ筋商品です。
ヨーロッパの板瓦をイメージしたチョコレート菓子で、重厚感あふれる濃厚な味わいがやみつきになります。
ほんのりと香る、オレンジリキュールのアクセントも絶妙ですよ。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町堀内20−1
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 0468-75-5346
定休日 : 元旦
営業時間 : 10:00~19:00
予算 : 1,000~2,000円
キャッシュレス決済 :
禁煙・喫煙 : 全席禁煙
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
「葉山のビーカープリン」として、今や葉山グルメの定番となった「マーロウ(Marlowe)」。
お洒落なビーカーに入った大容量のプリンで、写真映えもすると評判の大人気スイーツです。
葉山・横須賀を中心に営業展開しており、葉山町にも「葉山マリーナ」店と逗葉新道店の2か所の直営店舗があります。
今回はマーロウ発祥店でもある、横須賀の本店を訪ねてみました。
横須賀本店は、葉山町との境にある「長者ケ崎」から車で5分ほど進んだ、秋谷の立石海岸沿いにあります。
ピンクや水色のパステルカラーで彩られた店舗外壁は、往年のアメリカ西海岸で流行したトロピカル・デコをイメージしたものだそうです。
こちらの本店ではプリンやお菓子のテイクアウトのほか、地元食材をふんだんに使ったレストランも併設されています。
お目当てのビーカープリンの種類は豊富に用意されています。
カスタードプリンからクリームチーズ、抹茶やチョコレートなどラインナップのほか、季節限定の商品もあって、どれにしようか迷ってしまいますね。
今回は定番の「カスタード」756円(税込)を注文することにしました。
食べ歩き用のスプーンは別途有料(11円)になっています。
ビーカーのイラストは、レイモンド・チャンドラーの探偵小説に登場する、私立探偵フィリップ・マーロウをデザインしたものだそう。
プリン本体はしっかり固めで爽やかな味わい、食べ応えも充分です。
食べ終わった後のビーカーは自宅に持ち帰って、コップや調理用ビーカーとして利用できますよ。
住所 : 神奈川県横須賀市秋谷3-6-27
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-884-4383
定休日 : 金曜日、その他不定休あり
営業時間 :
予算 : [昼] 1,000~2,000円 [夜] 3,000~4,000円
キャッシュレス決済 : カード可(Diners、JCB、AMEX、VISA、Master)
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
「葉山コロッケ」は、知る人ぞ知る葉山の人気ご当地グルメです。
森戸海岸近くに店舗を構える老舗精肉店・「旭屋牛肉店」の看板商品であり、昔ながらの素朴な味わいがやみつきになります。
厳選された男爵イモを用いた、熱々でホクホクした食感が魅力的で、サイズも小さめなので、何度でも食べられますよ。
石原裕次郎さんや桑田佳祐さんもお気に入りだったという逸品です。
旭屋牛肉店は「葉山ステーション」にも出店しており、こちらでも本店と同じ商品を購入することができます。
1個100円(税込)とリーズナブルな価格設定なので、お土産としても最適ですね。
住所 : 神奈川県三浦郡葉山町堀内898
マップ : Googleマップ
アクセス : 「亀井戸橋」バス停より徒歩1分
電話番号 : 046-875-0024
定休日 : 水曜日
営業時間 : 9:30~19:00
予算 : ~1,000円
キャッシュレス決済 : 電子マネー可
予約サイト・口コミ・クーポン : 食べログ
お隣の逗子も魅力的な観光スポットが豊富にあります。
逗子を代表する2大観光スポット、「逗子海岸」と「逗子マリーナ」を発着点に、相模湾沿いにある人気スポットをご紹介します。
明治と昭和のベストセラー小説の舞台を辿りながら、逗子の絶景を満喫してみましょう。
葉山の観光地からも近いので、葉山観光と併せて周遊することも可能ですよ。
神奈川県内にある海水浴場でもトップクラスの人気を誇るのが「逗子海水浴場」です。
関東で最も海開きが早い海水浴場であり、日本一規制が厳しい海水浴場としても知られています。
遠浅で波も静かな逗子海岸は、海水浴だけでなく、マリンスポーツのメッカでもあり、年間を通じて多くの愛好家で賑わいます。
また、花火大会(5月)や流鏑馬(11月)、映画祭(GW)やナイトウェーブ(10月)の会場に使われるなど、観光客はもちろん逗子市民にとってもかけがえのない存在です。
逗子海岸は電車でのアクセスも良好で、JRおよび京浜急行の逗子駅から歩いて10分程度で到着します。
葉山方面からも近く、葉山港あたりから歩いても15分位なので、快適なお散歩コースでもありますよ。
湘南ドライブの起点としてもお馴染みの「渚橋」を渡ったら、そこは逗子海岸の入口です。
逗子海岸の入口に建つ「太陽の季節」記念碑、今では逗子海岸のシンボルでもありますね。
『太陽の季節』は、元東京都知事で作家の石原慎太郎さん原作のベストセラー小説で、弟の裕次郎さん主演の映画も大ヒットしました。
この記念碑は平成17年(2005年)、同小説の芥川賞受賞50周年を記念して建立されました。
太陽のオブジェは岡本太郎さんが制作したもの、記念碑の文字は石原慎太郎さん本人によるものです。
逗子海岸のキャッチフレーズは、「太陽が生まれたハーフマイルビーチ」!
文字通りハーフマイル(約800m)に及ぶ長い海岸です。
海水浴場の海開きは例年6月下旬と早いのですが、終わるのも9月上旬までと長い期間楽しむことができます。
筆者が訪れた9月最初の週末は、葉山や鎌倉など周辺の海水浴場が8月いっぱいで終了しているのにも関わらず、まだオープンしていました。
「逗子海岸ウォーターパーク」は人気の海上アトラクション。
沖合にある会場までは、ボートで移動します。
バックに見える富士山と江の島の景観が絶景ですね。
逗子海岸の楽しみ方は、海水浴やマリンスポーツだけではありません。
相模湾の景観を眺めながら、長い砂浜を歩いているだけでも癒された気分になります。
逗子海岸は季節を問わず、訪れる人に元気を与えてくれるスポットです。
住所 : 神奈川県逗子市新宿3
マップ : Googleマップ
アクセス : JR逗子駅・葉山駅より徒歩15分
電話番号 : 046-871-3850
営業時間 : 遊泳時間 9:00〜17:00
備考 : 海水浴営業期間は例年6月末〜8月頃
公式サイト : 逗子海岸
明治33年(1900年)に出版された、徳富蘆花の小説『不如帰』。
海軍軍人・武夫とその妻・浪子の悲しい愛の軌跡を描いた名作で、当時としては空前のベストセラーとなりました。
小説の舞台のひとつである逗子は、悲劇のヒロイン・浪子と武夫の思い出の場所であり、浪子が病気療養した場所としても紹介され、一躍全国区に名前を知られるようになったそうです。
「浪子不動園地」は、そんな『不如帰』を記念して造られた小さな公園で、海岸からすぐ近くの場所に位置しています。
公園というより小さな原っぱといった印象を受けますが、目の前を走る国道134号線の向こうは逗子海岸という絶好のロケーションです。
ベンチも設置されており、のんびりと海を眺めながらの滞在を楽しめます。
周りにはヤシの木などのトロピカルツリーが植樹されて、南国ムードたっぷりですね。
園内には作者である徳富蘆花を顕彰した「蘆花之故地」の記念碑が建てられていました。
蘆花は逗子で暮らしていたことがあり、この地を訪れた婦人から聞いた噂話をベースに『不如帰』を書き上げたそうです。
園地内には、もうひとつの記念碑が設置されています。
「さくら貝の歌」の歌碑で、この歌は昭和24年(1949年)にNHKのラジオ番組で紹介され、大ヒットした歌謡曲なんだそうです。
この歌を作詞した土屋花情は、当時逗子市役所の職員で、逗子海岸を散策している時に歌詞を思いついたんだとか。
鎌倉の由比ガ浜にも、この歌を記念した歌碑があります。
浪子不動園地で一番のビュースポットといえば、海中に建つ「不如帰の碑」です。
昭和8年(1933年)に町民の寄付によって建てられたもので、小坪沖に沈んでいた大石で造られています。
この大石は、もともと江戸城の石垣修復に使う予定だったものだったそうですが、運搬中の事故で海に沈んでしまったんだとか。
石碑に書いてある不如帰の文字は、蘆花の兄・徳富蘇峰によるもの。
また、石碑の下には蘆花が実際に使用した筆と硯が納められています。
園地の下には、海岸に続くトンネルがあって、「不如帰の碑」をもっと間近で鑑賞することができますよ。
「不如帰の碑」は完全に海のなかにありますが、干潮時には歩いて訪れることも可能です。
この周辺は「葛ケ浜海岸」とも呼ばれており、干潮の時だけ姿を現す幻の海岸となっています。
海に降りる階段がありますが、このような満潮時は危険なので、近付かないようにしてくださいね。
浪子不動園地という名前の由来となっている「浪子不動」とは、園地のすぐ上の高台にある寺院のことです。
正式名称は「高養寺」で、葉山にあった慶増寺という古寺を昭和28年(1953年)に移築したものだそうです。
高養寺という名前は、戦前の大政治家だった「高橋是清」と「犬養毅」に由来しています。
しかし、正式名称で呼ばれることは少なく、「浪子不動」の呼称が一般的です。
今は無人寺となっています。
浪子不動の境内から望んだ相模湾の絶景です。
こんな素敵な景観は、浪子不動からでしか見ることができません。
境内奥に流れる小さな滝は「白滝」と呼ばれています。
この滝こそ浪子不動の御本尊・不動明王で、海上安全を祈願する逗子の漁師から篤く信仰されてきました。
かつては「波切不動」や「白滝不動」とも呼ばれていたこともあり、『不如帰』のなかにも登場するパワースポットです。
浪子不動境内から披露山公園まではハイキングコースが設置されており、約15分程度で披露山山頂まで到達することができます。
時間があればぜひチャレンジしてみてください。
住所 : 神奈川県逗子市新宿5丁目5
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-872-8125
定休日 : なし
営業時間 : 24時間開放
料金 : 入園、拝観無料
披露山公園は、標高約90mの「披露山」山頂にある公園です。
公園の規模は小さいのですが、ミニ動物園や遊具広場も設置され、子供連れのファミリー層にも高い人気があります。
園内にはサクラやアジサイなど四季折々の植物が植えられ、特にサクラは逗子屈指の名所として知られています。
そんな披露山公園のなかでも、とりわけ魅力的なのが景観の素晴らしさ。
山頂から望む相模湾の眺望は、息を飲むほどの絶景です。
披露山公園までのアクセスは、逗子駅からバスに乗ったり、車で専用駐車場に停めたりといろいろありますが、上記ハイキングコース経由で訪れることも可能です。
ハイキングコースは浪子不動コースのほか、逗子マリーナに近い大崎公園を発着点とするコースが設けられています。
筆者は浪子不動からの山道コースを進んでみることにしました。
なお、駐車場は営業時間内(8:30~16:30)であれば、無料で利用することができます。
浪子不動コースは思ったよりも本格的なトレッキングトレイル。
高低差もあって少しハードな道程ですが、アスレチック気分を味わえるうえに、日頃の運動不足解消にもぴったりですよ。
披露山という名前の由来は、鎌倉時代の頃、将軍に献上する物品を披露する場所だったことから名付けられたと言われています。
戦時中は海軍の高射砲陣地として使用されていましたが、一部の砲台跡を公園設備に再利用する形で、昭和33年(1958年)に開園しました。
展望台や円形花壇、猿舎は砲座跡、レストハウスは監視所跡に造られたそうです。
こちらがミニ動物園です。
アヒルや鶏などの小動物が飼育されています。
子供たちに人気がありそうな、目玉となる動物はいませんでした。
こちらが猿舎の様子です。
ニホンザルの群れが飼育されています。
小さな子供向けの遊具広場もありました。
こじんまりとした娯楽性の乏しい公園で、未就学児のいるファミリー層以外にはおすすめできないかもしれません。
ところが、まだ披露山公園一番の見どころである絶景眺望を紹介していなかったですね。
期待せずに展望台を上がってみると、素晴らしい絶景が待っていました!
眼下には遮るものがない相模湾の絶景。
鎌倉方面に目を移すと、逗子マリーナや江の島、富士山や丹沢連山の眺望が楽しめます。
この景観は、披露山公園からでしか眺めることができません。
こちらは逗子海岸・葉山方面の眺望です。
葉山マリーナや湾に浮かぶヨットの光景など、まさに相模湾の絶景を独り占め!
披露山公園は、この景観を楽しむためだけでも訪れる価値ありのおすすめスポットです。
住所 : 神奈川県逗子市新宿5-4-1
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 046-871-4941
定休日 : なし
営業時間 :
料金 : 無料
公式サイト : 披露山公園
逗子観光の締めくくりは、鎌倉市に近い「逗子マリーナ」で決まり。
セレブな雰囲気が魅力の人気観光地で、逗子海岸とともに逗子を代表する観光スポットとして知られています。
基本的には会員制の高級リゾートのため、一般の人には近寄りがたい気がしますが、実際にはそんなことはありません。
マリーナ内は一般に広く開放され、気軽に利用できる施設も多くあるんです。
昭和46年(1971年)に開業した逗子マリーナは、現在はリビエラグループが管理運営するマリンリゾートです。
広い敷地内には、マリーナのほか分譲マンションやホテル、レストラン、結婚式場やスポーツ施設など多くの施設が点在しています。
地中海のリゾート地をイメージした構成になっており、ヤシの街路樹が立ち並ぶ光景は「ここが本当に日本国内…?」と感じるほど。
その魅力的な景観はドラマや映画のロケ地としても使用されるだけでなく、最近ではフォトジェニックなスポットとしてSNSでも大人気です。
高級感漂うレストランでの食事など、一般の人でもセレブな体験が楽しめますが、お洒落な街並みを散策したり、気に入った景観を写真に撮ったりするだけでも優雅な気分になれますよ。
ヨットをイメージしたこちらの建物も、入口の屋根で佇むカモメのオブジェが可愛らしいですね。
相模湾を望む「小坪海浜公園」は、景観が素晴らしい開放的な公園です。
逗子マリーナから海沿いに5分くらい歩いた場所にあります。
カリフォルニアにあるサンタモニカの街並みに似ていることから、「逗子フォルニア」とも呼ばれているようです。
この公園から鎌倉の海岸や江の島、富士山など絶景を楽しむことができます。
ベンチで寛ぎながら、いつまでも海を眺めてみたいものですね。
住所 : 神奈川県逗子市小坪5-23-16
マップ : Googleマップ
アクセス : 横浜横須賀道路 朝比奈ICより車で20」分
電話番号 : 0467-23-2111
定休日 : 敷地内施設により異なる
営業時間 : 9:00~17:00(敷地内施設により異なる)
公式サイト : リビエラ逗子マリーナ
近くにある鎌倉や江の島などと比べれば、まだ観光地としての認知度が低い葉山エリア。
ただ、魅力的な観光資源が豊富で、一度訪れたらリピーターになること必至です。
交通アクセスは良好とは言えませんが、移動中に眺める車中の景色にも癒されるはずですよ。
次の週末は早起きして、葉山の海をたっぷりと満喫してみましょう。
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最終更新日 : 2023/09/29
公開日 : 2023/09/29