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ニュルンベルクはドイツ南東部、バイエルン州北部に位置する、中央フランケンという地域に属する街です。
どんな魅力のある街なのか、まずは歴史と特徴、名物を見ていきましょう。
ニュルンベルクは、バイエルン州で2番目に大きい都市です。
中心部は現在も神聖ローマ帝国の時代に築かれた城塞に囲まれ、中でも旧市街地は観光のメインエリアとなっています。
中世以降は商業都市として繁栄し、玩具や文具など手工業が盛んになりました。
詩人ザックス、画家デューラー、彫刻家クラフトなど文化人とも関連深い、文化的な街です。
ナチス時代には、ドイツ精神の象徴的な場所と考えられ、毎年大規模な党大会が開催されました。
戦後、戦争犯罪人を裁く「ニュルンベルク裁判」が行われた場所でもあります。
大戦での空爆により、旧市街の90%が破壊されたという暗い過去も含め、歴史を感じる街です。
ニュルンベルクに来たら、伝統的な名物料理も外せません!
人気の「ニュルンベルガー・ブラートヴルスト(Nuernberger Bratwurst)」は、細く小さめサイズのソーセージ。
ハーブが香る特徴的な味わいで、ザワークラウトやマスタードとの相性も抜群です。
白い丸パンに挟んだものをテイクアウトするのも◎
ドイツの伝統的なジンジャーブレッド「レープクーヘン(Lebkuchen)」もおすすめです。
可愛いデコレーションのものが多く、食用以外にクリスマスの飾り用も売られています。
甘さと香ばしい苦みが魅力の赤ビール(Rotbier)や、ワインと一緒に味わいましょう。
※ドイツ 料理の関連記事: 現地で食べたいおすすめのドイツ料理21選!定番のソーセージからデザートまで一挙に紹介
ニュルンベルクへの旅行プランを立てる前に、知っておきたい観光情報をまとめました。
旅行のベストシーズンや観光日数から、気になる天気や治安まで、押さえておくべき情報を解説します。
ニュルンベルクは、春と秋が最も適した観光シーズンです。
4〜6月は寒さも和らぎ青空も増えるほか、欧州がバケーションに入る夏に比べて人も少なく、航空券もやや安価です。
一方、11月末から12月にかけては、ドイツの伝統行事・クリスマスマーケットが開催されます。
数ある都市のなかでもニュルンベルクのクリスマスマーケットはとても有名なので、あえてこの時期を選ぶ人も多いんですよ♪
ニュルンベルクは街がコンパクトなので、2〜3日あればおおよその観光スポットは回れます。
多くの見どころは旧市街に集中しているため、旧市街を主に探索するのであれば1〜2日でも十分可能です。
また、クリスマスマーケットだけが目的の場合、他都市と組み合わせて日帰りや1泊で足を運ぶ人もいるようです。
ただし、落ち着いてゆっくり巡る旅が好きな人や、博物館・動物園などをじっくり楽しみたい人は、2~3日にプラス1日あると良いでしょう。
ニュルンベルクは、ドイツの他の主要都市と比べても治安は良い街です。
女性だけでの旅や一人旅でも、危険性はあまり感じないでしょう。
そうとはいえ、海外であることには変わりがありません。
夜遅くまで女性一人で出歩いたり、人気のない場所をうろうろするのは避けましょう。
また、クリスマスマーケットなど混雑した場所に行く際は、スリ対策が必須です。
ニュルンベルクの気候は比較的穏やかです。
夏季は平均気温が20〜28°Cと過ごしやすい一方、夜は涼しいため、パーカーや薄手のジャケットを用意しておきましょう。
冬季の平均気温は-3〜10°Cで、雨は少ないものの、風が強く雪が降ることも。
厚手のコートやブーツ、ニット帽、手袋が欠かせません。
春もまだまだ10〜18°Cと涼しく、長袖をベースに薄手のアウターが必要になるでしょう。
観光スポットの並ぶ旧市街には石畳が広がっているので、ヒールは避けて歩きやすい靴を選ぶのがおすすめです。
ニュルンベルクで行きたい観光スポットを見ていきましょう。
主な見どころは城塞の内側にある旧市街に集中しているので、それらを中心にピックアップしてご紹介します。
なお、ドイツでは看板等に英語も併記されていることが多いものの、観光スポットのドイツ名が分からないと困る場面も多いです。
ニュルンベルクへ訪れる際は、事前にドイツ名をマップなどに入れておくと、現地でスムーズに観光できるでしょう。
ニュルンベルク一番の見どころといえば、やはり「カイザーブルグ城(Kaiserburg)」でしょう。
旧市街の小高い丘の上にそびえ立つ古城は、街のシンボルです。
ドイツ語で「皇帝の城」という意味を持つこの城は、「ニュルンベルク城」とも呼ばれます。
約1,000年の歴史を誇るドイツの城郭建築の傑作は、古くは神聖ローマ帝国皇帝たちの重要な居城でもありました。
城へは急な坂を上るため少々大変ですが、丘の上から見渡せる景色で疲れも吹き飛びます。
オレンジ色の屋根が連なる風景は、まさにヨーロッパといったノスタルジックな美しさ。
城の塔へ上れるチケットを購入すれば、より遠くまでニュルンベルク一帯を一望できます。
入場料は、回れるエリアによって値段が異なります。
時間に余裕があれば、パレス入場にプラスして井戸や塔も登れる7ユーロのコンビチケット「Imperial Castle」がおすすめです。
伝説が語り継がれる、深さ約50mにも及ぶ歴史的な井戸や、武器や甲冑のコレクション、中世の日常生活を示す展示をじっくりと見て回りましょう。
オーディオガイドもレンタルが可能です。
また、城内の庭園や城壁は無料で散策できます。
筆者は真冬に行ったのでゆっくりと座っていられなかったのですが、暖かい季節なら庭園でのんびりとするのも良さそうです♪
住所 : Burg 17, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス : 地下鉄 Lorenzkirche(ローレンツ)駅より徒歩12分
電話番号 : +49 911 2446590
定休日 : 12月24・25・31日、1月1日
営業時間 : 9:00~18:00 ※10月~3月は10:00~16:00
料金 : 一般 €7、18歳未満は無料
公式サイト : ニュルンベルク城
ハウプトマルクト(Hauptmarkt)は、旧市街の中心部に広がる歴史的な広場です。
「主要な市場」や「中央市場」という意味を持つ名前が、19世紀初頭に付けられました。
毎週平日に市が開かれるほか、クリスマスマーケットなど様々なイベントが開催されている集いの場所です。
広場の中央には「シェーネンブルンネン(Schöner Brunnen)」という美しい噴水が立っています。
「美しの泉」と呼ばれる「シェーネンブルンネン」。
40の彫像が飾られた、ゴシック様式の金色の尖を持つ19mの高さの噴水です。
14世紀末に建設された後、大戦で損傷を受けたため現物は博物館に保存されています。
注目は、継ぎ目のない回転するリング。
金のリングを3回転させながら願い事を唱えると叶うといわれており、みんな並んで順番に回しながら写真撮影をしています。
リングを回すには柵に足をかけないといけないので、ちょっぴり恥ずかしいですが、ぜひトライしてみてくださいね。
住所 : Hauptmarkt, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス : ニュルンベルク中央駅より徒歩20分
秋冬の旅行なら、ぜひ11月末から12月24日のクリスマスマーケット時期を選びましょう。
冬のドイツ各地で開かれる風物詩・クリスマスマーケットの中でも「ニュルンベルク・クリスキンドレスマルクト(Nürnberger Christkindlesmarkt)」は、世界一有名とも称されるほど人気なんです!
旧市街のマルクト広場を中心に、およそ6つのエリアに広がる屋台は規模が大きく、毎年200万人以上が集まるといわれています。
開催初日には、特別なセレモニーが行われるのも魅力の一つ。
「クリストキント」という天使の姿をした少女が開会宣言を行う伝統的なイベントで、毎年ニュースにも取り上げられ、見逃せないハイライトとなっています。
マルクト広場のメインエリアでは、クリスマスオーナメントや伝統工芸品を買いに人が集まります。
ニュルンベルガーソーセージやレープクーヘン、チョコバナナなどのお菓子に本場のドイツ料理を堪能できるフードスタンドもたくさん。
寒いので、グリューワインを飲んで温まりましょう♪
マグカップにはニュルンベルクの絵柄が描かれています。
返却すればデポジットが返金されるのですが、毎年絵柄が異なるので、ぜひお土産として持ち帰ってくださいね。
メリーゴーランドのあるキッズエリアや、市庁舎広場には世界各国のエスニック料理や特産品を取り扱う屋台もあります。
ニュルンベルクの心臓部、中央マルクト広場に立つ「フラウエン教会(Frauenkirche)」は、14世紀ゴシック様式の傑作として知られています。
ドイツ語で「聖母教会」という意味のこの教会は、神聖ローマ帝国の皇帝カール4世の命で、ユダヤ教のシナゴーグ跡に築かれました。
大戦の空爆から奇跡的に残った、美しい正面の壁と仕掛け時計が見どころです。
ドイツ最古の仕掛け時計「メンラインラウフェン」を見るなら、お昼前にスタンバイしましょう。
毎日正午には、500年以上伝統を持つ人形が、7人の選帝侯が皇帝の前で進行する様子を演じます。
教会内部は無料で入れます。
観光客は少ないので、ゴシックの天井や鮮やかなステンドグラス、緻密な彫刻などを落ち着いて見ることができますよ。
住所 : Hauptmarkt 14, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス : ニュルンベルク中央駅より徒歩15分
電話番号 : +49 911 206560
定休日 : なし
営業時間 : 9:00~18:00
料金 : 無料
備考 : 仕掛け時計は毎日1回12時の鐘で動く
マルクト広場から北方向に歩くと、現代的な市庁舎の隣に、歴史を刻んだ「旧市庁舎(Altes Rathaus Nurnberg)」があります。
14世紀にゴシック様式で建てられ、その後17世紀にルネッサンス様式で増築された、ドイツでも少し珍しい建築物です。
第二次世界大戦後の破壊から復興したこの建物は、現在も一部は市の行政機能として使われており、過去と現在が共存する場所となっています。
また、旧市庁舎には別の一面があり、その地下は昔、大きな牢獄として使用されていました。
今も独房や拷問部屋が保存されているので、その歴史に興味があれば、ガイドツアーに申し込んでみるのも良いでしょう。
住所 : Rathauspl. 2, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス : ニュルンベルク中央駅より徒歩17分
電話番号 : +49 0911 22 70 66(ツアー予約の連絡先)
定休日 : なし
営業時間 :
料金 : 【一般ツアー料金】大人(18歳以上) €8、学生 €6
備考 : ガイドツアーは こちら から事前予約か、マルクト広場で前売り券の購入が必要
公式サイト : 旧市庁舎ガイドツアー
旧市庁舎の向かいには、歴史的な風格を放つ大きな「聖セバルドゥス教会(St.SebaldusKirche)」が立っています。
13世紀から14世紀にかけてゴシック様式で建設された、ニュルンベルク最古の教会です。
当初はロマネスク様式の建物でしたが、その後内部や側廊がゴシック様式に改築されました。
教会の名前の由来は、ニュルンベルクの守護聖人・セバルドゥスにちなんでいます。
第二次世界大戦の空爆で屋根などが大きな損傷を受けましたが、戦後の修復により、再びその美しさを取り戻しました。
教会内部は、ニュルンベルクの教会の中でも特に豪華です。
入場料無料(寄付推奨)なので、ぜひ内部まで見学してみてください。
中央の祭壇に鎮座するブロンズ製の「セバルドゥスの墓碑」は、彫刻家ペーター・フィッシャーの手によるもので、細部まで精緻に作られています。
さらに、色鮮やかなステンドグラスや精巧な彫刻に壁画、そして壮麗なパイプオルガンは一見の価値があります。
住所 : Winklerstraße 26, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +49 911 2142500
定休日 : なし
営業時間 : 9:30~18:00 ※1月~3月は16:00まで
料金 : 無料
公式サイト : 聖セバルドゥス教会
もう一つ、ニュルンベルクで重要な教会といえば「聖ローレンツ教会(Lorenzkirche)」でしょう。
旧市街から城塞へ南下した途中にある、天を刺すようにそびえ立つ2本の美しい尖塔が見えてきます。
13世紀から15世紀にかけて建てられたゴシック様式の教会は内部もまた美しく、大きな窓から差し込む光が、高くそびえる天井を照らす光景は圧巻のひと言。
ニュルンベルクを拠点としたクラフトが手がけた精巧な彫刻や、色彩豊かなステンドグラスに祭壇画など、多くの見どころがあります。
中でも天井から美しく吊るされた、ファイト・シュトス作の「受胎告知のレリーフ」は有名です。
住所 : Lorenzer Pl. 1, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス : ニュルンベルク中央駅より徒歩9分
電話番号 : +49 911 2142500
定休日 : なし
営業時間 : 9:00~17:00 ※日曜は13:00~15:30
料金 : 無料
「アルブレヒト・デューラー・ハウス(Albrecht-Dürer-Haus)」も人気の観光スポットです。
カイザーブルク城の西側城壁の南側に、伝統的なドイツの木組みの可愛らしい家屋が佇んでいます。
15世紀半ばに建てられたこの家には、ドイツルネッサンスを代表する著名な画家・版画家、アルブレヒト・デューラーが1509年から逝去する1528年まで生活していました。
館内には、デューラーの作品のほか、再現されたアトリエで版画技法を学ぶ展示もあります。
中世の芸術家の生活様式なども知ることができるので、興味がある人は見学してみると良いでしょう。
また、家の前の広場にはデューラーの作品「野うさぎ」がモチーフといわれる大きなブロンズ像もあります。
住所 : Albrecht-Dürer-Straße 39, 90403 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +49 911 2312568
定休日 : 12月24日、12月25日
営業時間 : 10:00~17:00 ※土日は18:00まで
料金 : 大人(18歳以上)€7.5、4~18歳(学生) €2.5
公式サイト : アルブレヒト・デューラー・ハウス
ニュルンベルク中央駅からほど近い、城塞の入口近くにある、時間が止まったかのような場所「職人広場(Handwerkerhof)」。
伝統的な職人文化を今に伝えるため、1971年にケーニヒス城門の一部を改築して作られた歴史的な区画です。
広場というより小路ですが、城塞と見張り塔に囲まれた光景は、まるで中世ファンタジー世界の村のよう。
ハンドメイドショップや工房が建ち並ぶ小道は、歩いて見て回るだけでもワクワクします。
ドイツ料理が楽しめるカフェやレストランもあり、冬にはここでもクリスマスマーケットが開かれます。
イルミネーションでロマンティックな雰囲気はデートにもおすすめです。
住所 : Königstraße 82, 90402 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス : ニュルンベルク中央駅より徒歩5分
定休日 : なし(12月25日~3月中旬は休業)
営業時間 : 8:00~22:30 ※日曜は10:00~22:30まで
料金 : 無料
備考 : クリスマスマーケットは12月1日~12月24日で開催
公式サイト : 職人広場
中心街から3kmほど離れますが、時間があれば訪れてほしいのが「帝国党党大会会場(Reichsparteitagsgelände)」。
ナチス時代、1933年から1938年まで帝国党の大会が開かれた会場跡です。
11平方キロメートルもの広大な敷地には、建物や遺構が今も保存されています。
「ツェッペリン広場」は、実際にヒトラーが演説を行った場所です。
併設の「文書センター(Documentation Center Nazi Party Rally Grounds)」内には、ナチス時代とニュルンベルク裁判に関する詳細な展示があります。
美しい街並みだけではなく、その歴史的背景や負の側面も知ることで、より深くこの街を理解できるでしょう。
住所 : Bayernstraße 110, 90478 Nürnberg, ドイツ
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : +49 911 2317538
定休日 : 12月24日、12月25日
営業時間 : 10:00~18:00
料金 : 大人(18歳以上)€6、4~18歳(学生)€1.5
公式サイト : 帝国党大会会場文書センター
ニュルンベルクは、その中心部が壮麗な城塞に囲まれた、歴史ある都市です。
ナチス時代の負の遺産を含め、古城や荘厳な教会など歴史ある風情な街並みが広がります。
主な見どころが集まる趣深い旧市街は、落ち着いた雰囲気が好きな人におすすめです。
冬には有名なクリスマスマーケットが開かれるので、伝統的な名物料理を味わいながら街を散策してみてくださいね♪
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最終更新日 : 2023/11/10
公開日 : 2023/11/10