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3. 四季折々の景色にライトアップも「相阿弥の庭・霧島の庭」
青蓮院は、京都市東山区粟田口三条坊町にある天台宗の寺院です。
緑豊かな東山に位置する寺院では、歴史ある建築と美しい庭園を鑑賞することができます。
古くから皇室と関わりのある青蓮院は、格式の高い門跡寺院です。
境内の殿舎はすべて渡り廊下で繋がっており、華頂殿や小御所といった場所をぐるっと歩いて回れます。
粟田山を借景にした相阿弥作は、500年以上前から現在にその姿を残す歴史あるものです。
春や秋には、庭園一面が鮮やかに彩られるライトアップが行われるなど、四季折々の景色を楽しめます。
国宝・重要文化財・天然記念物まで揃う格式高い寺院で観光を楽しみましょう。
青蓮院は、比叡山東塔の南谷にあった小さな坊・青蓮坊が起源となった寺院です。
平安時代末期、行玄大僧正の頃に山の下へ移り、鎌倉時代に河川の氾濫を避けるため現在の高台に移りました。
1150年に皇后が青蓮院を祈願所とした頃から寺格が上がり、鳥羽上皇の皇子が行玄に弟子入りしたのを機に、より格式の高い寺院となったそうです。
鎌倉時代初期の名書「愚管抄」を執筆した慈円、後に室町幕府、第6代将軍の足利義教となる義円が門主となるなど、歴史に名を残す人物が門主を務めています。
江戸時代に天明の大火で内裏が焼失した際は、青蓮院が仮御所として機能したのだそう。
そのため、「青蓮院旧仮御所」として国指定の史跡となっています。
2019年時点で現存する建物は、1893年に起きた火災で焼失したものを再建しています。
御学問所としても使用された好文亭は、1995年に再建されたばかりです。
住所 : 京都府京都市東山区粟田口三条坊町69-1
マップ: Googleマップ
電話番号 : 075-561-2345
定休日 : 年中無休
営業時間 : 9:00~17:00(16:30受付終了)
料金 : 大人500円、中高生400円、小学生200円
公式URL : 青蓮院
青蓮院は、東山の自然に囲まれたエリアにありながら、バスや電車でのアクセス便利な寺院です。
境内の屋内では靴を脱ぐため、脱ぎ履きのしやすい靴、そして庭園を歩きやすい靴を履くのが良いでしょう。
通常料金とは別に、春と秋に行われる夜間拝観時には別途料金がかかります。
2019年秋の夜間拝観の場合、時間は18:00~22:00、料金は大人800円・小中高生400円です。
その年ごとにライトアップのテーマ等が変わるため、事前に HP で確認しましょう。
青蓮院の飛地境内にあたる将軍塚は、別途は拝観料が大人500円、中高生400円、小学生200円かかります。
屋内の宝物や建築、庭園と見どころ満載の青蓮院は、通年を通して観光ができる寺院です。
その中でも特別拝観が行われる春や秋には、木々が色付いた鮮やかな景色を鑑賞できます。
美しい景色や格式高い建築を鑑賞できる青蓮院ですが、写真撮影不可の場所があるため、その点は注意してください。
青蓮院門跡は、高台にありながらアクセスしやすい観光スポットです。
電車の最寄駅からは徒歩5分前後、観光客の足となる市バスの停留所からも徒歩圏内にあります。
円山公園、知恩院、八坂神社といった人気観光スポットからも近く、周辺のスポットと合わせて楽しむことも可能です。
京都観光の中心となるJR京都駅からも30分程でたどり着けます。
青蓮院に車で訪れる際は、周辺にある有料駐車場を利用しましょう。
「タイムズ三条神宮道」は、青蓮院に徒歩5分程と比較的近い駐車場です。
料金は月~金が30分毎220円、土日祝日が20分毎330円となっています。
東山エリアは観光スポットが集まり、有料駐車場が満車になる場合があります。
アクセスの際は、出来るだけ自家用車の利用は避けて、公共交通機関を利用するのがおすすめです。
皇室とも縁がある格式高い門崎寺院として知られる青蓮院。
観光スポットがある東山の中でも高台にあり、周囲を自然に囲まれた穴場的な雰囲気を感じさせます。
靴を脱いで上がれる屋内、霧島の庭や回遊式庭園など、様々な楽しみ方ができる観光スポットです。
青蓮院を順路通りに進んでいくと、まず最初に屋内の名所を鑑賞することになります。
邸宅のような佇まいの入り口で拝観料を払って、屋内エリアに入りましょう。
入口付近にある大きな門前には、名木「楠」が五本並んで植えられています。
親鸞聖人が自ら植えたと伝えられる名木は、京都市の登録天然記念物です。
入口のすぐそばにある売店の奥に広まる客殿(白書院)は、「華頂殿」と呼ばれています。
天井付近の額縁は、藤原公任の『三十六人撰』に載せられている36人の歌の名人たちです。
襖で区切られた和室空間は、京都ならではの風情を感じさせます。
華頂殿では、アーティストの木村英輝氏が手掛けた襖アートを眺められます。
60枚もの襖に絵の具を使って描かれたアート作品は、色彩豊かで華やかです。
華頂殿は青蓮院の中でも撮影可能なエリアとなっているため、記念撮影もできますよ。
青蓮院の中でも随一の絶景ポイントが華頂殿の縁側です。
目の前に相阿弥作が造り上げた庭園が広がる縁側に座って、しばらく景色を眺めるのも良いでしょう。
華頂殿では抹茶をいただけるため、景色を見ながら抹茶を飲んでくつろぐことも可能です。
京都をPRするポスターに使われるほどの景色を鑑賞しましょう。
四季折々、その時によって見える景色が変化していくのも華頂殿の魅力です。
華頂殿から見える庭の奥にあるのが「小御所」です。
平安時代末は門主の居間として使われていた小御所と庭、東山の自然の調和のとれた景色は、自然と人工の巧みな融合を見られるのが魅力です。
小御所は、華頂殿付近から眺めるのはもちろん、実際に庭に降りて間近から鑑賞することができます。
小御所の奥にある「熾盛光堂」では、本尊の熾盛光如来と青不動の複製が展示中です。
熾盛光堂内部は撮影不可のため、本尊と青不動の姿は実際に訪れて鑑賞しましょう。
大日如来の化身と言われる不動明王。
国宝に指定されている青蓮院の青不動は、5色のお不動様の中でも最上位です。
小御所の西側、境内にある建物の中で最も大きいのが「宸殿」です。
入母屋造、桟瓦葺きの神殿は、1893年の大火で焼失後、徳川家康の孫である東福門院の御所を移転し復興されました。
門跡寺院特有の建築である宸殿では、主要な法要が行われ、歴代門主の御尊牌が祀られます。
親鸞聖人が第三代門主慈圓により、出家の儀式にあたる得度をした場所としても知られ「お得度の間」とも呼ばれています。
宸殿の内部には、重要文化財に選ばれている「浜松図襖」が置かれているそうです。
再建されてから100年以上の歴史ある建物を鑑賞しましょう。
青蓮院内には、建築の他に、四季折々の景色を楽しめる2つの大きな庭があります。
そのうちの一つ「相阿弥の庭」は、龍心池を中心とした池泉回遊式庭園池泉回遊式庭園です。
華頂殿から眺められる庭園は、殿舎内を参拝した後、実際に歩いて散策することができます。
池を中心に優美な景色が広がる庭園では、四季折々の景色を鑑賞できます。
境内全体が国指定の史跡になっている青蓮院ならではの景色は、何度も足を運びたくなる美しさです。
回遊式庭園の中心を成す、龍心池にかけられた半円形の反りの美しい石橋は、跨龍橋と呼びます。
その奥を流れるのは、洗心滝と呼ばれる小さな滝です。
それらは見る人の視線や全体のバランスを考えて配置されています。
龍心池の真ん中に浮かぶ大きな石は、7,500㎏にもなる重さです。
大きな石は、龍が沐浴をしているかのようと例えられます。
霧島の庭は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけて活躍した小堀遠州が造り上げた庭です。
大名にして建築家、茶人、作庭家など、様々な顔を持つ小堀遠州によって造られた庭は、統一感や調和を感じさせます。
霧島の庭と呼ばれる由来は、好文亭の裏側、山裾斜面から一面に植えられている霧島つつじです。
5月の初旬ごろになると、つつじの花が咲き誇り一面を真っ赤に染め上げます。
青蓮院では、毎年春と秋に境内を利用した夜間特別ライトアップが行われます。
青蓮院でライトアップが行われるのは、本尊の熾盛光如来が光そのものであり、その化身の不動明王も炎と縁が深いためです。
国宝の青不動にも通じる、鮮やかなブルーのライトアップで照らされた境内は、幻想的な雰囲気となります。
ライトアップ時は、大小1,000の照明器具によって境内全体が照らし出されます。
龍心池を中心とした庭園、青く輝く竹林など、普段では見られない特別な景色を鑑賞しましょう。
友人同士はもちろん、デートにもピッタリなムーディーな雰囲気が魅力です。
青蓮院の庭には、見逃しがちな穴場がたくさんあります。
その一つが霧島の庭の先にある竹林です。
ズラッと竹が並ぶ圧巻の景色が広がる竹林は、ライトアップ時には青く染まりより美しい姿に。
昼間でも有名な観光スポットとは思えない静かで神秘的な雰囲気を感じられます。
霧島の庭のそばにある「好文亭」は、後桜町上皇が青蓮院が仮御所だった際に学問所として利用していた建物です。
明治以降は茶室と利用されていた建物は、1993年に一度焼失しています。
焼失後、1995年秋に再建された際は、学問所として使われていた当時の木材、同じ工法で建てられました。
通常は内部を見学できない好文亭ですが、毎年春と秋には特別公開が行われます。
期間は春分の日~5月5日(4月30日、5月1,2日覗く)、11月1日~30日の土日祝日です。
料金は抹茶、または煎茶が菓子付で1,000円となっています。
親鸞聖人が植えたと言われる5本の楠は、市の天然記念物に指定される名木です。
寺院の景観にも溶け込んだ楠は、それぞれ樹齢100年を超え、歴史の重みを感じさせます。
地面に力強く根を張る楠は、参道沿いにあり意外と見逃しがちな穴場的スポットです。
竹林沿いにある階段を上った先、高台にあるのが青蓮院の鎮守社「日吉社」です。
比叡山の山王日吉社から勧請されたという日吉社の神様は、天台宗の宗護神と言われています。
青蓮院のある東山は、人気の観光スポットが集まるエリアです。
青蓮院と合わせて周辺の人気スポットを巡れば、一日中観光を楽しめます。
バス停「祇園」から徒歩すぐ、青蓮院から徒歩10分程の人気観光スポットが 八坂神社 です。
素戔嗚尊(スサノオノミコト)をはじめ、神話に登場するような神様が祀られたパワースポットとして知られます。
地元の方から祇園さんと親しまれる神社では、京都三大祭りの一つに数えられる「祇園祭」が行われます。
国の重要文化財にも指定されている「本殿」は、高さ15m、広さは400坪にも及ぶ大きな建築です。
大きな屋根で拝殿と本殿を覆った建築様式は「祇園式」と呼ばれています。
京都の東、青龍の地を守る八坂神社。
本殿の柱に彫られているのは、ぱちんと手を叩くと龍が鳴いているかのように聞こえる「龍吼(りゅうぼえ)」です。
京都市内を東西に真っすぐ通っている道路、四条通から見える大きな門が西楼門です。
祇園のシンボルになっている「西楼門」は、国の重要文化財に指定されています。
参拝客を出迎えてくれる大きな門をバックに、記念撮影を楽しむのも良いでしょう。
広い境内の中には、龍の神様の力が宿るといわれる不思議な「力水」、『平家物語』に記されている「忠盛灯篭」など、豊富な見どころがあります。
縁結びや美容の神社など、女性参拝客が多く見られるパワースポットもありますよ。
住所 : 京都府東山区祇園町北側625
マップ: Googleマップ
アクセス : 市バス206系統、100系統「祇園」バス停から徒歩すぐ、京阪電車「祇園四条」駅から徒歩5分
電話番号 : 075-561-6155
定休日 : 年中無休
営業時間 : 参拝自由
料金 : 無料
公式URL : 八坂神社
※合わせて読みたい: 「八坂神社」の見どころを徹底解説!京都の有名パワースポットの歴史や魅力とは
バス停「東山安井」から徒歩7分、青蓮院からも徒歩7分程の 高台寺 は、臨済宗建仁寺派のお寺です。
本尊に阿弥陀如来を祀る高台寺には、豊臣秀吉と北政所(ねね)を祀る霊廟としての役割があります。
北政所と言われるねねが秀吉のことを思い、追悼の意を込めて建立したのが高台寺です。
境内の中心付近にある「開山堂」は、1605年に建てられた歴史ある建築です。
重要文化財にも選ばれているお堂の中には、高台寺が臨済宗に改宗する際に招聘された三江紹益の像が安置されています。
開山堂の左右に広がる「方丈庭園」は、小堀遠州の代表作ともいわれる国指定の名勝です。
庭園内にはカメラマークのフォトスポットがいくつかあり、そこから写真を撮ると綺麗なものが撮れます。
青蓮院と同じく、自然に囲まれた東山エリアの高台にある高台寺では、四季折々の景色を鑑賞できます。
開山堂のすぐそばにある臥竜池では、静かな池とそれを囲む自然の織り成す景色を楽しみましょう。
秋になると境内全体が赤や黄色に色付き、普段とは違った華やかな景色を見せてくれます。
紅葉の他にも、春、夏、秋、冬、ぞれぞれの季節に合わせたライトアップなど、四季折々の風景やイベントを楽しみましょう。
住所 : 京都府京都市東山区高台寺下河原町526
マップ: Googleマップ
アクセス : 市バス206、207、202、80系統「東山安井」から徒歩7分、京阪電車「祇園四条」駅から徒歩10分
電話番号 : 075-561-9966
定休日 : 年中無休
営業時間 : 9:00〜17:30 (17:00受付終了、ライトアップ期間のみ22:00まで)
料金 : 大人600円、中高生250円(高台寺・圓徳院共通券は900円)
公式URL : 高台寺
※合わせて読みたい: 高台寺の見どころを掘り下げて紹介!春の桜に秋の紅葉ライトアップも
バス停「知恩院前」から徒歩5分、青蓮院と同じ東山にある名所が「 知恩院 」です。
法然上人が開祖の浄土宗の総本山である知恩院は、徳川家将軍の加護を受けて現在に姿を残しています。
国宝にも指定されてる「三門」、法然上人の御影を祀る「御影堂」など、境内にあるのは貴重な建築ばかりです。
階段の下から見上げた時点でその大きさに圧倒される「三門」は、高さ24m、横幅50m、日本にある木造門の中でも最大級の大きさです。
空門(くうもん)」「無相門(むそうもん)」「無願門(むがんもん)」、悟りに通じる3つの境地を示す門をくぐってお寺の奥に向かいましょう。
知恩院の中心部にある大きなお堂は、法然上人の御影を祀る「御影堂」です。
現在の御影堂は、徳川3代将軍の家光によって建てられました。
2019年時点で改修工事が行われているため、内部の鑑賞は休止中です。
御影堂から集会堂、大方丈まで伸びる廊下は、歩くとウグイスの声のような音がなる忍び返しです。
御影堂は高台にあるため、歩くのが大変な方は三門前から出ている無料のシャトルバスを利用しましょう。
住所 : 京都府京都市東山区林下町400
マップ: Googleマップ
アクセス : 市バス206系統「知恩院前」下車から徒歩5分、地下鉄東西線「東山」駅から徒歩8分
電話番号 : 075-531-2111
定休日 : 年中無休
営業時間 : 5:00~18:00(季節により前後あり)
料金 : 無料
公式URL : 知恩院
※合わせて読みたい: 浄土宗の総本山「知恩院」の観光ガイド!貴重な国宝に東山の自然を鑑賞しよう
東山の自然に囲まれた門跡寺院、青蓮院の見どころを紹介しました。
境内には、四季折々の景色を楽しめる相阿弥の庭や観光ポスターになるほどの景色が魅力の華頂殿など、見どころが豊富です。
人気の東山エリアにありながら落ち着いた雰囲気の寺院で、ゆっくりと歴史散策を楽しみましょう。
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公開日 : 2019/11/16