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北野天満宮は京都市上京区にある神社です。
国家の重大事に朝廷から重宝されたという二十二社に数えられる格式高い神社です。
天神さんや北野さんとも呼ばれる北野天満宮は、天神信仰の中心的となっています。
学問の神様として知られる菅原道真を祀る神社では、道真と縁が深い牛や梅を見られます。
北野天満宮の歴史は、平安時代にまで遡ります。
当時、都で右大臣を務めていた菅原道真は、藤原時平からいわれもない中傷を広められ、都から左遷されました。
現在の福岡県・大宰府で無念のまま生涯に幕を閉じた道真の怨念か、京都では落雷などの災害が相次いだそうです。
そこで菅原道真の怨念を鎮めるため、947年に現在の北野の地に建てられたのが北野天満宮です。
987年には、天皇の勅使が訪れて祭事を行う勅祭が開かれ、一条天皇から「北野天満宮天神」という名前を授けられました。
天満という名前の由来は、道真の死後贈られた神号の「天満大自在天神」が元となっているとの説があります。
朝廷から厚い崇敬を受け、二十二社の一社に数えられるようになった北野天満宮は、以降も菅原氏、藤原氏、足利将軍家から崇拝されました。
1587年には、豊臣秀吉によって「北野大茶湯」という茶会が開催され、その時に造られた史跡の「御土居」は国の史跡になっています。
江戸時代に入ると菅原道真を鎮める意味合いは薄れ、優れた学者としての道真の一面から、学問の神様として親しまれるようになったそうです。
江戸時代の寺子屋で菅原道真を学問の神様として祀ったことを契機とし、現在もその信仰が続いています。
国宝に指定された本殿をはじめ、境内に沢山の見どころがある、天神信仰の中心的な神社を観光しましょう。
住所 : 京都府京都市上京区馬喰町
マップ: Googleマップ
電話番号 : 075-461-0005
定休日 : 年中無休
営業時間 : 【4月~9月】5:00~18:00 【10月~3月】5:30~17:30(もみじ苑ライトアップ期、正月等は延長)
公式URL : 北野天満宮
北野天満宮は、観光の中心となる京都駅から30分程でたどり着ける観光スポットです。
北野天満宮前には、タクシーが常駐しているため、バスの時間が合わないときも、他の観光地への移動がスムーズです。
石畳ながら平坦な道が多く、比較的階段も少ないため車いすの方はもちろん、足が不自由な方でも参拝しやすいで神社となっています。
北野天満宮では期間限定の展示、イベントが多く行われます。
宝物殿の開放は1月1日、12月1日、毎月25日、観梅・青もみじ・紅葉シーズンです。
梅縁公開は2月初旬~3月下旬、御土居の青もみじ公開は5月上旬から6月下旬、もみじ苑公開が10月下旬~12月上旬ごろとなっています。
神社ながら梅苑、御土居の青もみじ、秋の紅葉と四季折々の景色を楽しめるのも魅力です。
受験シーズンになると大勢の受験生が祈願に訪れるパワースポットとしても知られます。
北野天満宮は、バスや電車といった公共交通機関を使えば、市内の中心部から30分程でアクセスできます。
京都の中でも北側に位置する北野天満宮周辺は、市街地ながら落ち着いた雰囲気です。
京阪、阪急、JR、地下鉄など、京都市内を通る様々な駅からアクセスしやすい立地にあります。
北野天満宮には、参拝者専用の駐車場が完備されています。
収容台数300台、駐車料金が無料のため、自家用車やバイク、自転車の方はそちらを利用しましょう。
開場時間は、北野天満宮の拝観時間に合わせた9:00~17:00です。
例外として毎月25日に行われる縁日の際は、駐車禁止となるため周辺の有料駐車場を利用しましょう。
北野天満宮から徒歩2分程の「キョウテク 北野天満宮東パーキング」は24時間営業の駐車場です。
料金は北野天満宮を拝観できる昼間は、30分毎200円となっています。
広い敷地内には、国宝の本殿や数々の重要文化財に、北野天満宮ならではのスポットが満載です。
撫でるとご利益があるといわれる牛、古くから伝えられる不思議な伝承まで、何度も訪れている筆者目線で魅力を掘り下げます。
北野天満宮の本殿へ向かう参道の途中にあるのが「東向観音寺」です。
806年に創設され、当初は朝日寺と呼ばれていた東向観音寺は、北野天満宮よりも歴史のある穴場スポットと言えます。
朝日寺の最鎮らが北野天満宮を建立した際に、朝日寺を北野天満宮に属する神宮寺とし、菅公自作の十一面観音が新たにに本尊として迎えられました。
当時の本堂には、観音堂が東を向いている東向観音の他に、西側を向く観音があったものの、数度の火災により焼失したそうです。
明治天皇の皇后・昭憲皇太后は、結婚する前にこのお寺で学ばれていました。
観音堂をはじめとする境内の建築は撮影禁止となっているため、実際に訪ねてお参りをしましょう。
北野天満宮の祭神である菅原道真の母を祀っている霊廟が「伴氏廟」です。
元は隣接する北野天満宮の三の鳥居西側、伴氏社の隣にあったものをこちらに移したとのこと。
京都では、遺族が故人の冥福を祈り喪に服する期間が明けた忌明けの際、この塔に参拝する習慣があります。
その習慣から忌明塔とも称される大きな石造りの塔も、北野天満宮の隠れた見どころです。
参道の途中にある「伴氏社」は、祭神である菅原道真の母を祀っている小さな神社です。
一見見逃しがちなこの神社の鳥居は、京都の三珍鳥居に数えられる珍しい形をしています。
重要文化財にも指定されており、鳥居の上部にある笠木と呼ばれる部分まで、神社名を掲げる額束がめり込んでいる造りです。
台座に目を向けると、蓮の花弁が2本の台座に記されているなど、鳥居として珍しい造りが目を引きます。
北野天満宮を象徴する建築の2つが社殿と三光門と呼ばれる中門です。
本殿を含む「本殿、石の間、拝殿、楽の間」は、本殿と拝殿が石の間という石畳の廊下で繋がっています。
拝殿の両脇には楽の間がある複雑な造りの本殿は、八棟造、権現造りと称され、重要な遺構として国宝に指定されている建築です。
創設から1,000年以上の歴史の中で、火災の都度朝廷や将軍家により修繕されてきた社殿。
豊臣秀頼によって1607年に再建された現在の社殿は、精巧な彫刻、黄金色に輝く装飾など、桃山文化の建築らしい華やかさです。
学問の神様と呼ばれる北野天満宮では、学業鉛筆をはじめとする合格祈願グッズを購入できます。
参拝客で溢れる本殿前の広場には、左に梅の木、右に大きな黒松が植えられています。
春前には梅が鮮やかな花を咲かせ、自然と歴史的な建築の合わさった情緒ある景色を見せてくれます。
本殿の前に立ち訪れた人を出迎える中門は、通称「三光門」と呼ばれる北野天満宮を象徴する建築です。
上部に掲げられた後西天皇御宸筆の天満宮の文字と豪華絢爛な造りが訪れた人の目を引きます。
重要文化財にも選ばれている門は、日、月、星の月が梁の間に彫られていることから三光門と呼ばれるそうです。
門をよく見ると、三光に必要な星が欠けているため、星欠けの三光門としても知られます。
その理由は、かつての朝廷からこの門を見ると門の真上に北極製が輝くので、あえて星を造らなかったためです。
空と一つになり、平安京を守っていた門の伝説は「星欠けの三光門」として、北野天満宮の七不思議の一つに数えられています。
北野天満宮の広大な敷地の中に溢れる自然が、訪れた人に四季折々の景色を見せてくれます。
北野天満宮内は、神社でありながら梅の名所です。
12月の終わりごろから蕾が膨らみ始まる梅は、3月の中旬ごろまで見ごろとなっています。
早咲の「寒紅梅」や珍しい品種の「黒梅」など、境内には50種類、1,500本もの梅が植えられています。
毎年2月上旬から3月下旬には、多様な品種の梅が咲き誇る梅苑が公開されます。
期間限定の有料梅苑で茶菓子を味わいながら、華やかな梅の花を眺めるのも良いでしょう。
豊臣秀吉が、洛中洛外に水害を防止するために造った「御土居」が、北野天満宮境内には残っています。
御土居が残る境内の西側一帯には、神社の中とは思えない自然林が広がる紅葉の名所です。
後に植林されたものを含めると、350本以上の木々がある御土居周辺は、秋になると「もみじ苑」として公開されます。
紙屋川にかかる朱塗りの太鼓橋「鶯橋」や樹齢600年を超える木など、散策をしながら紅葉の名所を巡りましょう。
11月中旬~12月上旬には、夜の特別ライトアップが行われ、昼間とは異なる神秘的な森林の姿を見られます。
菅原道真も愛したという鮮やかな紅葉と川沿いのせせらぎが、訪れた人の癒しとなる秋の風物詩です。
5月上旬~6月下旬にかけて、境内は新緑の季節となります。
西側の御土居では、秋とは一味日違う一面に緑が広がる青もみじが公開されます。
北野天満宮では、神の使いとされる生き物が牛です。
諸説あるものの、祭神である菅原道真が生まれたのが丑年、亡くなったのが丑の月の丑の日という説があります。
北野天満宮の牛の像はほとんどが座っているため、遺体を運ばせた牛が悲しみでしゃがみ込み動かなくなったという説もあります。
境内の中に数十体ある牛の像は「なで牛」とも呼ばれ、自分の体の悪い部分を触るとその部位が治るご利益があるとされます。
良くなでられる頭や背中といった部位がテカテカと光っていることが、牛を触る人の多さを感じさせるパワースポットです。
境内には1体だけ立った姿の像があるため、探してみるのも良いでしょう。
表参道、北野天満宮の玄関口となる大鳥居のすぐ脇にある、大きな松の木が「影向松」です。
神社の創設当初からある影向松は、立冬から立春前日までに初雪が降ると天神さまが降りてきて、詩を読む姿を見られるという伝説があります。
現在でも、初雪の日にはご神木に硯と筆と墨をお供えする神事があります。
見上げるほど大きな2F建ての「楼門」は、華やかな桃山時代の様式で造られています。
門の中央にある額には、「文道大祖 風月本主」という菅原道真を称える分が書かれているそうです。
迫力ある門のそばには、豊臣秀吉の時代に開かれた大規模な茶会「北野大茶湯」の跡もあります。
千利休が茶をたてる際に、水を使用したという太閤井戸や、北野大茶湯を記念した石碑も合わせて見ておきましょう。
1,000年以上の歴史を誇る北野天満宮は、皇室をはじめ公家や武家など、様々な人々が残してきた貴重な文化財がある神社です。
期間限定で開館する宝物殿の中には、国宝に指定されている「北野天神縁起絵巻 承久本」をはじめ、数々の宝物が所蔵されています。
特に国宝に指定されている絵巻は、現存する絵巻で最古、幅は最短で8m42㎝、最長で12mを超える大きな絵巻です。
常設展示のほかに、特別なテーマで開催される期間現手の展示も行われます。
古文書、刀剣、蒔絵やお茶道具まで、多岐に渡る宝物を宝物殿で鑑賞しましょう。
北野天満宮周辺には、神社や京都ならではの建築など沢山の観光スポットがあります。
ここでは、北野天満宮から30分以内でアクセス可能な場所を厳選してご紹介します。
1331年から1869年に天皇が居住し、政務を取り仕切ったといわれる内裏を見学できるのが京都御所です。
国政の中心地で、様々な公務や儀式が行われてきた御所内が2016年から無料公開となりました。
約11万㎡という広大な区域にまたがる御所内には、「紫宸殿」や「御池庭」など数多くの名所があります。
特にかつての内裏、正殿にあたる「紫宸殿」は、最重要な公的儀式が幾度も行われてきた建物です。
入母屋桧皮葺の高床式宮殿建築の正殿の中央には、天皇の御座「高御座」、東には皇后の御座「御帳台」が置かれています。
白砂の南庭(だんてい)の奥に佇む、歴史上重大な儀式が行われてきた重みや凄みを感じさせられる名所です。
京都御所のある 京都御苑 は、江戸時代140以上の宮家や公家の邸宅が立ち並んだ町が公園へと整備されたものです。
京都御所と一体となった公園内は、自然が溢れ散策や休憩をするのにピッタリなスポットに。
3月中旬ごろに咲く桃林の花、春には桜の名所にもある広大な敷地の公園も合わせて立ち寄ってみましょう。
住所 : 京都府京都市上京区京都御苑3
マップ: Googleマップ
アクセス : 市営地下鉄烏丸線「今出川駅」から徒歩5分、市バス「鳥川今出川」バス停から徒歩5分
電話番号 : 075-211-1215
定休日 : 月曜、年末年始、その他の特別行事日
営業時間 : 9:00~17:00
料金 : 無料
公式URL : 京都御所
「今出川」バス停から徒歩5分、京都の禅寺の中での高位の京都五山第二位に列せられるお寺が相国寺です。
世界遺産にも登録されている金閣寺や銀閣寺といった観光スポットも、臨済宗相国寺派の寺院となっています。
画家として名を馳せた周文や雪舟は相国寺の出身です。
1392年に創建されたお寺の中でも、法堂は日本最古の法堂として、1,605年の再建以来その姿を現在に残します。
重要文化財に指定されている法堂の中には、狩野光信作の「鳴き龍」が天井に描かれているのが見どころです。
龍の真下でぱちんと手を鳴らすと、龍の鳴き声のような音が法堂中に響き渡るのを聴いてみましょう。
住所 : 京都府京都市上京区今出川通烏丸東入
マップ: Googleマップ
アクセス : 市営地下鉄烏丸線「今出川駅」下車から徒歩5分、市バス「今出川」バス停から徒歩5分
電話番号 : 075-231-0301
定休日 : 年中無休
営業時間 : 10:00~16:00
料金 : 大人・大学生800円、65歳以上・中高生700円、小学生400円
公式URL : 相国寺
晴明神社 は、安倍晴明を祀る京都市上京区の神社です。
天文学だけでなく、式神を操る不思議な力を持ったという晴明を祭神として祀る神社は、パワースポットとしても知られます。
晴明を主人公とした小説や映画のヒット、オリンピックで金メダルを獲得したスケーターの参拝なども話題となり、多くの人が参拝に訪れる神社です。
魔除けや厄除けをご利益とする晴明神社の本堂には、晴明桔梗と呼ばれる五芒星が記されています。
本殿すぐ横に置かれている桃の形をした像は「厄除け桃」です。
古くから中国や陰陽道で桃は厄除けの果物とされる桃の像は、撫でると厄を払ってくれるご利益があります。
その他にも、安倍晴明が念力を使い水を湧き出させたという「晴明井」、受験や試験や試合の集中力が高まるという御守り「みずかがみまもり」など、晴明神社ならではの見どころやグッズを見てみましょう。
住所 : 京都府京都市上京区晴明町 806堀川通
マップ: Googleマップ
アクセス : 市バス「一条戻橋・晴明神社前」バス停から徒歩2分
電話番号 : 075-441-6460
定休日 : 年中無休
営業時間 : 9:00〜17:30
料金 : 無料
公式URL : 晴明神社
北野天満宮の見どころをはじめ、周辺のおすすめ観光スポットを紹介しました。
四季折々の景色を楽しめる景勝地としての顔も持つ、歴史ある神社で観光を楽しみましょう。
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公開日 : 2019/11/18