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「貴船神社(きふねじんじゃ)」は京都の北側(洛北エリア)に位置し、水の神である「高龗神(たかおかみのかみ)」が司る神社です。
祭神は水神であり、水が濁らないようにという意味を込めて、 読み方は「きぶね」ではなく「きふね」と読みます。
貴船神社は鞍馬寺と共に洛北エリアの強力なパワースポットで、絵馬の発祥地としても知られています。
天皇の勅使が雨乞いや雨止みの祈願をし、縁結びの神として崇められた源義経や紫式部も参拝に訪れたと言われています。
また、平安時代の歌人である和泉式部が夫との仲を良くするために参拝したら、見事にその願いが叶ったと伝えられています。
その伝えもあり、今では「縁結びの神様」として女性の参拝者が数多く訪れています。
境内へ行く途中に貴船川に沿って道が続いており、 夏は緑豊かな木々、秋は紅葉などを見ながら自然を存分に感じられますよ。
京都は盆地になっているため夏が暑いのですが、貴船エリアは避暑地になっており、過ごしやすい気候なのも特徴。
夏に貴船川沿いに川床(かわどこ)が並ぶ風景は、「京の夏の風物詩」にもなっています。
京都市街地から離れていますが、京都の数ある観光スポットでも毎年多くの観光客が訪れる、人気のスポットの一つです。
貴船エリアまでは京都市街地から40〜1時間ほどかかりますが、四季折々で見られる景色も変わり、貴船エリアならではの楽しみ方ができるでしょう。
京都に訪れた際には、時間をかけてでも行くの価値のあるスポットです。
住所 : 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 075-741-2016
参拝時間 :
料金 : 無料、御朱印は300円
公式サイト : 貴船神社
貴船神社の創建は、正確にはいつか分かっていません。
現存する社伝によると、天武天皇白鳳六年(677年)にはすでに社殿造替が行われたとの記録があり、創建はかなり古いと考えられています。
仁徳天皇の子である反正天皇(はんぜいてんのう)の時代(406~410年)に創建されたと言われています。
一説によれば、神武天皇の母である玉依姫命(たまよりひめのみこと)が黄色い船に乗り、淀川・鴨川・貴船川(きぶねがわ)を遡りました。
当地に上陸後、水神を祭ったのが始まりと言い伝えられているようです。
796年には、藤原伊勢人(ふじわらのいせんど)が見た夢に貴船神社の神が現れ、鞍馬寺を建てるように言ったのだとか。
1046年に社殿が流失し、1055年に今の本宮に社殿を再建、他の場所に仏像を移し、元の鎮座地は奥宮とされました。
それ以降、貴船神社は上賀茂神社の管轄にありましたが、1871年に独立して現在に至ります。
日本でも指折りの古社に数えられている貴船神社。
そんな貴船神社は、「京都の水源を守る神」として歴代朝廷からも大切に扱われてきました。
貴船神社への主なアクセス手段は、滞在場所によっても変わりますが「電車」と「バス」、「地下鉄」と「バス」の2通りがあります。
おすすめの行き方は、 電車とバスに乗って行く方法です。
ここでは、分かりやすくJR京都駅を起点にした行き方を紹介します。
滞在場所によっても行き方は変わりますが、京都市内に滞在していれば大きく行き方は変わりません。
「京都駅」を起点にして行く場合、まず電車でJR奈良線で「東福寺駅」まで向かい、京都本線に乗り換えます。(運賃420円)
京都本線に乗ったら終点の「出町柳駅」で叡山電鉄に乗り換え、先に鞍馬寺へ行きたい方は「鞍馬駅」(運賃430円)で下車。
貴船神社へ行きたい方は「貴船口駅」(運賃430円)で降ります。
所要時間は約50分。
この行き方で行くのがおすすめな理由は、 市原駅~二ノ瀬駅間に「もみじのトンネル」と呼ばれる場所を通り、電車内から新緑や紅葉を眺めることができるからです。
せっかく貴船神社まで行くなら、道中も存分に楽しむのが良いでしょう。
筆者はこの行き方で鞍馬駅で降りて、鞍馬寺参拝した後にハイキングコースを歩いて貴船神社まで行きました。
鞍馬寺から貴船神社まで約1時間。
途中に休憩スペースやロープウェイもあるので、体力に自信がない人も安心してください。
鞍馬寺の後に貴船神社に行くのが本来の参拝順のようで、筆者はそれに従って行きましたが、どちらから行っても大丈夫です。
もう一つは、地下鉄とバスで行く方法です。
この行き方の場合、 京都市内を回れる市内バス一日券(600円)の範囲外なので気を付けてください。
まずは「京都駅」から地下鉄烏丸線に乗って、終点の「国際会館駅」(運賃290円)まで向かいます。
「国際会館駅」に着いたら、京都バスの52系統で「貴船口」(運賃280円)に乗ります。
貴船口に着いたら、33系統のバスに乗り換えて「貴船」(運賃170円)まで向かうか、歩いて30分ほどかけて貴船神社まで行くことも可能です。
所要時間は40〜60分ほど。
もみじのトンネルからの景色を楽しみたい人は、一つ目の行き方がおすすめ。
なお、 貴船神社には駐車場がないため、車で行くのはおすすめしません。
貴船神社は先述したように水源の神を祀っており、ご利益は「運気上昇」「縁結び」「諸願成就」の3つで有名です。
貴船は昔から「気生根(きふね)」と表記されており、 「気の生ずる根源の地」という意味があるのだとか。
つまり、貴船神社を訪れれば「気力を生み出す」「元気になれる」と言われているんです。
パワースポットと言われる理由はこの貴船の名前にあります。
そんな貴船神社には、本宮・結社(ゆいやしろ)・奥宮の3つの社があります。
本宮から始まり、結社、最後に奥宮に行くという参拝順路を辿ると、ご利益があると言われています。
それぞれの社に祀られている御祭神とご利益について、さらに詳しく解説します。
初めの本宮の神様は高龗神 (たかおかみのかみ)。
「水」の供給を司る龍神を祀っており、山上の龍神と言われることもあります。
本宮の主なご利益は、以下の4つです。
続いて、結社の神様は磐長姫命 (いわながひめのみこと)。
磐長姫命は容姿がきれいで美しい女神と言われた、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の姉にあたる神様です。
結社では恋愛に関するご利益以外にも、 仕事や子授けなどさまざまな良縁のご利益があります。
結社の主なご利益は、以下の6つです。
最後に、奥宮の神様は高龗神 (たかおかみのかみ)。
諸説がありますが、闇淤加美神(くらおかみのかみ)、玉依姫命(たまよりひめのみこと)が祀られているとも言われています。
闇淤加美神は呼び名が違いますが、 根本的には高龗神と同じ神様であるそう。
奥宮の主なご利益は、以下の4つです。
このように、社によって様々なご利益があります。
貴船神社にはいくつか見どころがあります。
ご利益と言っても社によって違いがあったり、季節や時間帯によって楽しみ方が変わったりします。
ここでは、貴船神社の見どころを3つ紹介するので、行く際の参考にしてください。
貴船神社には、先述の通り本宮・中宮(結社)・奥宮の3つの社があります。
一番先に目に見えてるくるのは、写真スポットでも人気のある本宮。
「恋を祈る神」として信仰が篤い中宮(結社)は、本宮より貴船川に沿って上流に歩いたところにあります。
本宮・奥宮・中宮の順で参拝すると願いが叶うと言われており、 恋を成就させたい人は中宮だけでなく三社すべてを回りましょう!
本宮の水占斎庭には、おみくじを水に浸すと占いが浮き出てくる、珍しい水占いもありますよ。
ぜひ運を占ってみてください。
貴船神社の見どころの一つが、秋に見られる色鮮やかな紅葉です。
貴船神社のある洛北エリアは、京都市街地より気温が低く、 早めに紅葉が見られます。
貴船神社は貴船川沿いに参道が続く古社で、 紅葉の見ごろは11月上旬頃から。
参道の階段や本殿周辺が紅葉に包まれ、色鮮やかに染まった木々が見られるでしょう。
本宮境内にある休憩スポット「龍船閣」から、座りながら紅葉を眺めるのも良いでしょう。
視界に広がる美しい紅葉を楽しめますよ。
また、紅葉シーズンになると11月上旬頃から11月末まで期間限定で夜にライトアップされるので、こちらも必見です。
見どころは、貴船口の一の鳥居の「春日灯籠」。
二の鳥居から本宮まで続く参道は、両端に連なる灯籠が写真スポットとして大変人気ですよ。
夕方17時頃からライトアップされ始め、幻想的な雰囲気が醸し出されます。
日中とはまた違った良さがあるので、時間が許すなら夜間に訪れるのもおすすめ。
2021年の夜間ライトアップ期間は、 2021年11月6日(土)〜28日(日)までとなっています。
詳しくは 公式ページ をご確認ください。
※京都 紅葉の関連記事: 【2021年最新版】京都の紅葉名所・ライトアップスポットをエリアごとに詳しく紹介!
パワースポットの貴船神社では、ご利益にちなんで様々な御朱印があります。
主に以下の3つの御朱印が手に入ります。
初めの通常の御朱印は、書置きではなく手書きで御朱印帳に直接書いてもらえます。
御朱印代は300円。
貴船神社の御神紋は 「左頭三つ巴(ひだりがしらみつどもえ)」と「二葉葵」の二つです。
御朱印を見ると「二葉葵」の押印がされていることが分かりますよ。
続いて、貴船神社で一番のパワースポットである奥宮の御朱印。
御朱印代は300円。
普段奥宮には誰にもいないため、 代わりに本宮で授与されることになります。
奥宮までは本宮から歩いて10分ほどで着きます。
最後に、時期限定の「青もみじの御朱印」。
御朱印めぐりの期間は例年4月中旬〜9月までですが、詳しい日程に関しては、 JR東海のホームページ でご確認ください。
この青もみじの御朱印は、 JR東海が企画する『そうだ京都、行こう。』のツアー参加者限定のものです。
青もみじの御朱印が欲しい方は、JR東海のツアーに参加して手に入れましょう。
御朱印のデザインは年によって変わるため、書き置きで授与されます。
各社寺の授与場所で「そうだ 京都、行こう。」エクスプレス・カードを提示し、御朱印代500円を払えば受け取れます。
貴船神社周辺の貴船エリアには、魅力的な観光スポットが点在しています。
ここでは、貴船神社まで来たらあわせて訪れたい周辺観光スポットを紹介します。
「鞍馬寺(くらまでら)」は源義経がまだ牛若丸の名前だった頃に修行を積んだと言われる寺院です。
そんな鞍馬寺は、宝亀元年(770年)に鑑真の弟子である鑑禎(がんてい)が毘沙門天を祀ったのが由来になっています。
鞍馬寺は天狗伝説発祥の地で、鞍馬寺駅前に天狗の象もあるほど。
近年では京都のパワースポットとしても知られており、本殿金堂にある金剛床に立ってパワーをもらう人の姿が見られます。
鞍馬寺の見どころの一つは「仁王門」。
まずはここで記念写真を撮るのを忘れずに。
仁王門をくぐり先に進むと、有料ゾーンである鞍馬山の聖域に入れます。
ここからケーブルカーを使って本殿金堂まで向かうルートと、歩いて向かうルートの2つに分かれます。
鞍馬寺入り口の仁王門から本殿金堂までは約1kmあるので、 体力に自信がない方はケーブルカー(200円)を使うと良いでしょう。
本殿金堂まで登ると、貴船神社までつながるハイキングコースがあるので、天気が良い日にはハイキングを楽しむのもおすすめですよ。
本殿金堂の目の前にある六芒星(ろくぼうせい)の石畳は、最強のパワースポットと言われる「金剛床」があります。
「金剛床」も鞍馬寺の見どころの一つなのでお見逃しなく。
途中で休憩スポットもあるため、景色を眺めながらゆっくりハイキングするのが良いでしょう。
道のりはそこまで険しくなく、比較的歩きやすいと思いました。
正式な参拝順序は、鞍馬寺の後に貴船神社へ行くことになっていますが、どちらから行っても問題ありません。
鞍馬寺から貴船神社までの距離は約1,5kmで、 所要時間は1時間ほど。
ぜひ貴船神社と合わせて訪れてみてください。
住所 : 京都市左京区鞍馬本町1074番地
マップ : Googleマップ
アクセス : 比叡電鉄鞍馬寺駅より徒歩3分
電話番号 : 075-741-2003
定休日 : 無休(霊宝殿は月曜、12月12日~2月末日休館)
営業時間 :
料金 :
公式サイト : 鞍馬寺
※鞍馬寺の関連記事: 京都屈指のパワースポット!鞍馬寺のアクセスや見どころを紹介
「瑠璃光院(るりこういん)」は、黒塗りの机の天板に反射するリフレクションが有名なスポットです。
明治時代に電力会社「京都電燈」を起こした実業家の別荘として建てられた建物で、大正から昭和初期にかけて数寄屋造りの建物に改装され、名庭が造営されました。
その後、料理旅館として営業されましたが、平成17年(2005年)に廃業へ。
今では岐阜県岐阜市にある「浄土真宗無量寿山光明寺」が買収し、光明寺京都本院瑠璃光院となりました。
普段は拝観できない瑠璃光院ですが、 春と秋の特別拝観時だけ中へ入ることができます。
拝観料金は2,000円と他の神社仏閣より高いですが、それだけの価値があるものが見られますよ。
黒塗りの机に天板から反射するリフレクションがTwitterやInstagramなどのSNSで話題になり、写真愛好家だけでなく、今では多くの人が来るようになりました。
約一万二千坪の敷地には、数寄屋造りの建物と三つの日本庭園があり、落ち着いた雰囲気です。
瑠璃の庭が見られる建物の2階に上がると、有名なリフレクションの写真が撮れる黒塗りの机があり、多くの観光客が写真を撮っています。
特に秋の紅葉シーズンになると、 幻想的で美しい写真を撮ることができます。
リフレクションだけでなく、2階から見える景色もきれいなのでぜひ写真を撮ってみてください。
また、瑠璃光院では写真を撮るだけでなく写経体験もできます。
順路通りに進むと、リフレクションの撮影後すぐに写経体験ができる場所があります。
建物に入るときに、入り口で受付の人に写経セットを渡されるので、せっかくここまで来たならやって帰るのが良いでしょう。
住所 : 京都府京都市左京区上高野東山55
マップ : Googleマップ
アクセス :
電話番号 : 075-781-4001
定休日 : 期間中は休みなし
営業時間 : 10:00~17:00(受付終了16時30分)
料金 : 春・秋の特別拝観 2,000円、中高生(大学生は学生証提示)1,000円、身体障害者手帳ご提示1,000円、小学生以下無料
備考 :
公式サイト : 瑠璃光院
京都のパワースポットとして有名な貴船神社には、見どころがたくさんあります。
ご利益を求めるだけでなく、自然を感じたい人にもおすすめです。
夏は避暑地として涼みながらマイナスイオンを感じられ、秋になると紅葉やライトアップした幻想的な風景が楽しめるでしょう。
また、貴船神社周辺にも鞍馬寺をはじめとした魅力的なスポットがあるので、京都市街地から離れた貴船エリア観光を満喫してみてください。
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最終更新日 : 2023/03/02
公開日 : 2021/12/03