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「白壁の町」として風情ある美しい歴史的町並で知られる倉敷美観地区。
年間300万人以上の観光客が訪れる、有数の観光地です。
倉敷市と聞いて、この景観を思い浮かべるという方も多いのではないでしょうか。
しかし、倉敷はこれだけが魅力ではありません。
実は、倉敷市はとても広い市域を誇る市。
かつて、いろんな町が合併して生まれたのが倉敷市なので、特色ある個性豊かなエリアを有しているのも魅力なのです。
全国でも有数の工業地帯である水島臨海工業地帯。
繊維業が盛んで、国産ジーンズの発祥地。
瀬戸大橋の本州側の玄関口の町。
歴史ある港町。
古代の史跡と桃太郎伝説にまつわる遺跡。
これらもすべて倉敷の顔。
個性あふれる倉敷の観光スポットを厳選してご紹介します!
倉敷市は、1967年(昭和42年)に旧倉敷市・玉島市・児島市の3市による対等合併で新設されました。
その後も複数の町村が編入合併したため、現在の市域はとても広域化しています。
したがって、地元ではおおむね旧自治体を目安にエリア区分されることが多いのです。
当記事でも、そのエリア区分に基づいて観光スポットをご紹介いたします。
旧倉敷市のうち、水島地区をのぞいたエリアです。
もともとの倉敷である倉敷駅周辺や倉敷美観地区周辺を含む中心市街地を要するエリア。
倉敷の顔ともいえる地域です。
人口も一番多く、商業施設も多いのが特徴。
古代には海で、倉敷美観地区周辺は島でした。
戦国時代に宇喜多秀家(うきた ひでいえ)が一帯を領有したとき「宇喜多堤(うきたつつみ)」といわれる土手を築いて干拓、陸続きとなります。
以降、江戸時代に徐々に陸地の面積が広げていき、現在のような平野が生まれました。
旧玉島市に相当する地域に、2005年(平成17年)に倉敷市に編入した浅口郡船穂町を加えたエリアです。
船穂町は玉島と地理的一体性があるので一緒にされることが多く、玉島は市域の西部を占める地域。
エリア北部に、山陽新幹線が停車するJR新倉敷駅があることで知られます。
中心市街は、江戸時代から明治にかけて備中国有数の港町として繁栄。
今も往時を思い起こさせる町並が残ります。
また、沿岸部は工業エリアで、水島工業地帯の一部となっています。
市域の中南部を占めるエリアで、旧倉敷市の南部であたります。
日本でも指折りの工業地帯である水島工業地帯があり、それに伴い新興市街が開かれました。
人口も激増したため、旧倉敷市から切り離された一つのエリアとされます。
工業地帯・新興市街地である一方、エリア北部はå昔からの農業地帯で、レンコン栽培やゴボウ栽培が有名です。
児島エリアは、市域の東南部を占めるエリア。
瀬戸大橋が架かる場所です。
海沿いの街なので、昔から港町として発展し、海上交通の要衝であるとともに、漁業が盛んな地域でした。
現在、海上交通は衰退しましたが、漁業は今も盛んで、下津井地区のタコ漁は特に有名。
また、江戸時代から明治時代にかけて大規模な塩田が開かれ、製塩業で盛んな土地でもありました。
さらに、古くから繊維業が盛んで、近現代になると制服や作業服の製造が盛んになります。
その技術を生かして国内でいち早くジーンズ製造に取り組みました。
いまも中小のジーンズメーカーがあることから、現在児島地区は国産ジーンズ発祥地であることをPR。
ほかには、鷲羽山などの丘陵地から見る瀬戸内海の風光明媚な景観を観光に生かすなどしています。
鉄道利用で訪れる場合の注意点として、倉敷市のほかのエリアと鉄道網でつながっていません。
児島駅はJR瀬戸大橋線になりますが、いったんJR岡山駅にいき、JR山陽本線に乗り換える必要があります。
なお、路線バスは倉敷駅から児島駅を連絡する路線が利用可能。
東部エリアは、倉敷市の東部一帯を占めるエリアで、岡山市と接する地域です。
現在の倉敷市新設以降に合併した、かつての都窪郡茶屋町・庄村などの地域のほか、旧倉敷市の東部も含むことがあります。
東北部の岡山市との境界付近は、古代吉備国の中枢だったエリアに属し、古代遺跡が多い「吉備路(きびじ)」の一部。
そのため、古代遺跡も存在しています。
市域の北西部に位置するエリアで、2005年(平成17年)に倉敷市に編入した吉備郡真備町だった地域。
真備は古代に繁栄した地域で、遣唐使・吉備真備を輩出しました。
もともと、真備町は倉敷市北部の総社市との関係が深い地域なので、飛地ではありませんが、地理的に少し離れています。
そのため倉敷市中心部や南にある玉島・船穂エリアと、直接連絡する鉄道網やバス路線がありません。
倉敷駅からはいったんJR伯備線で北へ向かい、総社市にあるJR清音駅または総社駅で井原鉄道に乗り換え、真備町内にある井原鉄道の駅で下車します。
白壁の屋敷、町の建築様式に息づく江戸の風情、荘厳な雰囲気が漂う神社。
そんな倉敷ならではの風景は、四季折々の美しさを堪能することができます。
また、美術館や公園など、大人から子どもまで楽しめるスポットも盛りだくさん。
ここでは、倉敷のおすすめ観光スポットをご紹介します。
古い建物が並ぶ倉敷美観地区のうち、倉敷川沿いの地区を中心とするエリア。
重要伝統的建造物群保存地区に指定されているのはこのエリアです。
倉敷川の両岸に柳並木がならび、白壁やなまこ壁の屋敷や蔵が並ぶ風景は、倉敷を代表するもの。
江戸時代、倉敷川の水運を使い、綿花などの売買で財を成した豪商の蔵や豪邸が並んでいました。
明治になると倉敷川の船の通行路という役目がなくなり、水質が悪化。
柳並木も朽ち果てるなど環境が悪くなっていましたが、地元有志の努力で徐々に回復、美しい景観を維持・保存する活動が活発になりました。
現在、古い建物は、飲食店・土産物店・雑貨店などとなって営業しています。
大原美術館もこのエリアにあります。
倉敷川畔地区から北側に位置するエリア。
東西に本町通という街道が通り、通沿いから、その南のエリアまで古い町並が続いています。
倉敷川畔は豪商の屋敷・蔵が中心でしたが、本町通周辺は格子戸のある町家がメインの庶民の町です。
古民家を改修した飲食店や雑貨店などと、昔から営業を続ける老舗の酒蔵や旅館などが入り交じっているのが特徴。
また、地区にある建物の多くは、現在も住民が暮らしています。
倉敷川畔の重厚な雰囲気とは違った、趣があり、住民の息づかいが聞こえてくる町並を楽しんでみてください。
倉敷川畔地区のほぼ中部に立地する美術館です。
1930年(昭和5年)に倉敷紡績や倉敷レーヨンなどの社長を務めた実業家・大原孫三郎が設立。
ギリシャ神殿を彷彿とさせる、重厚感のある巨大な建物は圧倒されます。
ロダンの『洗礼者ヨハネ』を筆頭に西洋美術や近代美術の作品を多数展示しています。
ほかにも、大原孫三郎の親友で岡山県出身の画家・児島虎次郎の作品も収蔵。
名称 :大原美術館
住所 :岡山県倉敷市中央1丁目1-15
マップ: Googleマップ
電話番号 :086‐422‐0005
定休日 :
月曜日(祝日のときは開館)
年末
(夏休み期間と10月は無休)
営業時間 :9:00〜17:00(入館は16:30まで)
公式URL : 大原美術館
美観地区の南部に位置する広大な敷地をもつ宿泊施設です。
倉敷は江戸時代の大半が江戸幕府直轄領(天領)でしたが、このアイビースクエアの地は、幕府代官が政務の拠点とした倉敷代官所だった場所です。
明治になり、倉敷紡績がこの地に建てられたため、当時の遺構はごくわずかしか残っていません。
現在ある建物の大部分は、倉敷紡績だったときのもの。
赤レンガの壁をびっしりと覆い尽くす緑色のツタが印象的です。
アイビー(ツタ)スクエアの名前もこれに由来しています。
倉敷紡績がこの地から移転した後に、建物を活用して宿泊施設として生まれ変わりました。
ほかにも陶芸体験などのイベントが開催されたり、夏にはビアガーデンが開かれたりしています。
名称 :倉敷アイビースクエア
住所 :岡山県倉敷市本町7-2
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-422-0011
定休日 :無休
営業時間 :9:00〜17:00
公式URL : 倉敷アイビースクエア
阿智神社は、美観地区の北部にそびえる鶴形山(つるがたやま)という丘の上に鎮座する神社です。
創建はいまから約1700年以上前といわれている歴史の古い神社。
かつて美観地区や鶴形山の周囲は海でした。
そのときに、海の守護、海上交通の安全を祈願する神社として重要視されていました。
江戸時代になると、財を成した豪商が増えたこともあり、阿智神社もその規模が大きくなったのです。
境内には蓬莱様式としては日本最古の磐座(いわくら)があります。
また、日本最大規模の曙藤の藤棚「阿知の藤」もあり、花が咲く4月下旬から5月中旬には、多くの見物客でにぎわいます。
このため、倉敷市の市花は藤の花となっています。
名称 :阿智神社
住所 :岡山県倉敷市本町12-1
マップ: Googleマップ
電話番号 :086‐425-4898
定休日 :なし
営業時間 :7:00~17:00(祈祷受付 8:30~16:00)
公式URL : 阿智神社
倉敷エリア北部に位置し、倉敷市最大の河川・高梁川の東岸にある大きな公園です。
1951年(昭和26年)にオープンしましたが、その直前まで高梁川の改修工事が行われていました。
工事までは、高梁川はこの酒津公園の地点で二股に分かれていました。
改修工事により生まれた新しい土地を活用して生まれたのが酒津公園です。
酒津公園のある場所は、倉敷平野をうるおす用水の取水地点であることから、水と親しめる公園造りが行われています。
なお、多くの桜の木が植樹されており、市内随一の桜の名所として、桜の開花時期には大変多くの花見客が訪れます。
名称 :酒津公園
住所 :岡山県倉敷市酒津1556
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-434-2251(酒津公園管理事務所)
定休日 :なし
昭和の風情をそのまま閉じ込めた玉島・船穂エリア。
一歩足を踏み入れると、まるでタイムスリップしたような、ノスタルジックな気分を味わえます。
さらに、魅力は美しい街並みだけに留まりません。
日本初の海水浴場である沙美海岸もあり、自然を楽しむこともできるのです。
ここでは、そんなバラエティに富んだ玉島・船穂のおすすめの観光スポットを厳選してご紹介します。
現在の玉島エリアの平野部は、江戸時代前期の干拓事業により生まれました。
元々海だった地は、広大な新田地帯に生まれ変わります。
そして、その新田地帯の南端部では、干拓でつくられた堤防を利用して港を造成。
旧堤防周辺には問屋などの商家が立ち並ぶように。
やがて備中の玄関となる、備中国内最大級の港町として発展します。
これが現在の玉島町並保存地区の原型です。
新町・仲買町・矢出町の3つの地域からなり、歴史的な景観が今も多く残ることから、1995年(平成7年)には岡山県指定の町並保存地区になりました。
切り妻造りや虫籠窓、本瓦葺きの土蔵や屋敷、町家などがあるほか、町並保存地区の周囲には昭和の時代を彷彿とさせるレトロな雰囲気の町並も現存。
映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のロケ地にもなりました。
円通寺は、玉島市街の西方の丘の上にある古刹です。
曹洞宗の寺院で、江戸時代の1698年(元禄11年)に開かれました。
かの良寛が修行したことで知られており、現在は玉島エリアを代表する観光スポットになっています。
本堂のほか、良寛の名を冠した良寛堂という建物があり、どちらも茅葺きの屋根で風情があります。
また、境内には見事な石庭があり必見です。
円通寺および隣接する円通寺公園は、ツツジやサツキの名所として知られ、4月中旬~5月中旬には多くの見物客が訪れます。
良寛は多くの詩歌を残しています。
これらが刻まれた歌碑も設置されてありますよ。
名称 :円通寺
住所 :岡山県倉敷市玉島柏島451
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-522-2444
定休日 :なし
公式URL : 円通寺
沙美海岸は、玉島エリアの南西端に位置する海岸です。
西浜と東浜の2つからなります。
この沙美海岸ですが、なんと日本で初めての 海水浴場 なのです。
1880年(明治13年)、坂田待園という医師が、健康のために海水浴が良いと提案し、当時の黒崎村の吉田村長が賛同して、村民の協力の下で整備したのが現在の沙美海岸。
1989年(平成元年)、西浜を人工海浜にする造成工事を実施。
また、1996年(平成8年)には「日本の渚百選」に選定されました。
名称 :沙美海岸
住所 :岡山県倉敷市玉島黒崎
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-528-2033(沙美海水浴場運営委員会)
定休日 :なし
公式URL : 沙美海水浴場
おだやかな気候と豊かな土地が特徴的な水島エリア。
しかし、「どんな観光スポットがあるんだろう…?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょか。
ここでは、そんな気になる水島の観光スポットをご紹介します。
ライフパーク倉敷は、科学をテーマにした子ども向けの博物館です。
特に有名なのがプラネタリウム。
直径約21メートルのドームで、きれいな星空と全天周映画は迫力満点ですよ。
ほかにもいろんな展示物があり、お子様が科学を楽しんだり、科学により深く興味をもつきっかけになったりするような工夫がたくさん。
お子様の好奇心が刺激されるような施設ですので、夏休みにお子様連れで訪れるのがおすすめです。
隣接地には、大規模なスポーツ公園「水島緑地福田公園」があり、合わせて行ってみてもよいでしょう。
名称 :ライフパーク倉敷
住所 :岡山県倉敷市福田町古新田940
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-454-0011(市民学習センター事務室)
定休日 :
月曜日(祝日・休日の場合は営業し、翌平日を休業)
年末年始
営業時間 :9:00~17:15(入館は16:45まで)
公式URL : ライフパーク倉敷
広大な土地を誇り、観光スポットが点在している児島エリア。
レトロな町並みだけではなく、山や遊園地、神社など、老若男女楽しめるのが魅力です。
一日いても飽きない、見どころたっぷりの児島を堪能してください!
下津井は、児島エリアの南部、半島の南端にある港町です。
真上には瀬戸大橋が通過しています。
江戸時代から北前船が寄港し、商港として繁栄。
また、漁港として、あるいは四国への渡航地として大いににぎわいました。
特に児島エリア北部の由加山と讃岐の金比羅宮の両方に参る「両参り」の風習が盛んになると、双方を繋ぐ場所となる下津井は繁栄を極めました。
現在は商港や渡航の機能は失い、漁港としてのみ機能しています。
しかし、古い建物が現在も残されており、本瓦葺きの屋根の町家や土蔵といった趣がある町並は、往時の繁栄ぶりを物語っています。
1986年(昭和61年)には、岡山県指定の町並保存地区になりました。
鷲羽山は、児島エリアの南部、上記の下津井の北にそびえる山です。
山容が羽を広げた鷲のように見えることが名前の由来といわれています。
瀬戸内海国立公園の一部であり、代表的な景勝地です。
山頂から眺める景観は美しく、瀬戸内海と多島美、それらを結ぶ瀬戸大橋が織りなす風景はまさに絶景。
夕暮れは特にきれいで、「日本の夕陽百選」に選定されています。
鷲羽山ハイランドは、1986年(昭和61年)に鷲羽山近くにオープンした 遊園地 です。
当時からサンバの本場ブラジルから来たブラジル人ダンサーによる、サンバショーが名物として有名となりました。
瀬戸大橋が完成すると、「瀬戸大橋が見える遊園地」をキャッチフレーズとして、人気に。
その後、再びサンバを売り出すようになり、現在は「ブラジリアンパーク」をキャッチフレーズにしています。
多くのアトラクションがありますが、中でも人気なのはバンジージャンプとスカイサイクル。
特にスカイサイクルは、瀬戸内海の絶景を見ながらゆっくりと楽しめることで人気。
空中高く張り巡らされたレーンを人力で漕いで動かしていく自転車のような乗物です。
下を見えるとかなりの高さで恐怖感を味わうことも。
名称 :鷲羽山ハイランド
住所 :岡山県倉敷市下津井吹上303-1
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-473-5111
定休日 :無休
営業時間 :
土・日曜日、祝日 9:00~19:00(季節により変動)
月〜金曜日 10:00~17:00
公式URL : 鷲羽山ハイランド
野崎家旧宅は、児島エリアの中心市街である味野地区にあります。
児島は江戸時代に製塩業で栄えました。
江戸時代後半に大規模な塩田により財をなし「塩田王」の異名をとった野﨑武左衛門の自宅だった家です。
なお、野崎家旧宅は国指定の重要文化財になっています。
敷地は民家と思えないほど広く、およそ3000坪におよびます。
母屋のほかにも7棟の蔵や屋敷などの建物があり、大きな庭も。
庭には立派な茶室も設置されているなど、豪商ぶりがうかがえます。
現在、蔵では塩田の歴史資料館となっており、塩田に関する資料や道具の展示が行われています。
名称 :野崎家旧宅
住所 :岡山県倉敷市児島味野1丁目11-19
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-472-2001
定休日 :
月曜日(祝日・休日の場合は営業し、翌平日を休業)
12/25~1/1
営業時間 :9:00~17:00(入館は16:30まで)
公式URL : 野﨑家塩業歴史館
児島ジーンズストリートは、野崎家旧宅から南方向に広がっています。
元々は味野商店街という地元に根ざした商店街でしたが、近年は閉店した店が目立つシャッター街となっていました。
そこで、地元有志は児島エリアが国産ジーンズ発祥の場所であることに注目し、新しくジーンズをコンセプトにした町並に生まれ変わらせたのです。
ジーンズメーカーの直営店が軒を連ね、ジーンズの飾り付けがされるなどユニークな町づくりが行われています。
服飾店のほかにもカフェなどの飲食店もありますよ。
由加山は、児島エリア北部にそびえる山地です。
古くから山岳信仰の対象となっていた霊山で、由加神社本宮と蓮台寺という寺社が鎮座。
山と寺社の総称として由加山と呼ぶことも多いです。
由加山がいつから信仰の対象とされていたのかは分かりませんが、少なくとも約2000年の歴史があるとされ、由加神社も同じ歴史があるといわれます。
さらに、奈良時代に行基が蓮台寺を創建しました。
以降、神仏習合の霊山として崇められています。
江戸時代には備前岡山藩主池田家の祈願所となり、年に3度、藩主が自ら参拝するほど重要視されていました。
さらに、讃岐の金比羅宮と由加山の両方を参拝するという『ゆがさん こんぴらさん 両参り』の風習が根付きます。
由加山と金比羅宮を両方参拝すればご利益が沢山いただけるというもので、全国から多くの参拝者が訪れ、にぎわいました。
蓮台寺総本殿の厄除大不動は、日本最大規模の迫力ある仏像。
名称 :由加神社本宮
住所 :岡山県倉敷市児島由加2852
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-477-3001
定休日 :なし
営業時間 :祈祷受付 8:30~16:30(参拝は自由)
公式URL : 由加神社本宮
名称 :由加山 蓮台寺
住所 :岡山県倉敷市児島由加2855
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-477-6222
定休日 :なし
営業時間 :9:00~16:00
公式URL : 蓮台寺
東部エリアには、歴史あるスポットが数多く存在します。
その土地の文化や歴史を目で見て学ぶのは、旅の醍醐味と言えるのではないでしょうか。
不洗観音寺(あらわず かんのんじ)は、奈良時代の天平年間(729~749年)に増慶が創建してとても古い寺院です。
本尊は十一面観世音菩薩。
不洗観音寺は、古くから子授け・安産のご利益がある寺として有名。
このお寺で安産祈願をして生まれた赤ん坊は、三日三晩の産湯を使わなくても体が血で汚れて不浄にならず、きれいな子に育つという言い伝えがあります。
そのため、正式寺院名は「観音寺」ですが、一般的に「不洗観音寺」と呼び、親しまれるようになりました。
今でも七五三や安全祈願で多くの参拝者が訪れています。
名称 :不洗観音寺
住所 :岡山県倉敷市中帯江820
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-425-2334(9:00~16:30)
定休日 :なし
営業時間 :9:00~17:00(祈祷受付 10:00~15:00)
公式URL : 不洗観音寺
楯築遺跡(たてつきいせき)は、倉敷市の北東端、岡山市との境界付近にある遺跡です。
吉備路といわれている、古代吉備国に関する遺跡が多数あるエリアの一角。
王墓山(おうぼさん)という丘陵の北にあり、弥生時代後期の墳墓でもあります。
弥生時代の墳丘としては国内最大級。
墳丘の頂上部に巨大な5個の岩が輪になるように建てられており、まるでストーンサークルのようなものです。
吉備路には、桃太郎のモデルとなったといわれる吉備津彦命(きびつひこのみこと)と鬼のモデルとなったといわれる温羅(うら)という大男が闘ったという言い伝えがあります。
そして、この楯築遺跡は、吉備津彦命が温羅の攻撃を防ぐために建てたものといわれているのです。
実際は弥生時代の遺跡でありますが、桃太郎伝説の残る岡山県ならではの伝承ですね。
日本のストーンヘンジともいえるこの楯築遺跡は、不思議なパワーが宿っていそうな場所です。
名称 :楯築遺跡
住所 :岡山県倉敷市庄新町8-1-2
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-426-3851(倉敷市教育委員会 文化財保護課)
公式URL : 楯築遺跡
鯉喰神社(こいぐい じんじゃ)は、楯築遺跡のすぐ北にある神社です。
楯築遺跡と同様、吉備路の一角で、岡山市との境界付近にあります。
この神社も、桃太郎のモデルといわれる吉備津彦命伝承に関連するスポットです。
吉備津彦命と温羅の戦いで、途中で温羅は自分の血により赤く染まった川(血吸川)に鯉に化けて逃げ込みます。
吉備津彦命は、鵜に化けて追いかけ、捕まえます。
その場所のすぐ近くに社を建てて祭ったのが鯉喰神社。
ちなみに、鯉喰神社は古墳の上に鎮座しています。
実際は、古墳と何か関係がある神社なのかもしれませんね。
なお、鎮座地は江戸時代の西国街道(山陽道)沿いになります。
名称 :鯉喰神社
住所 :岡山県倉敷市矢部109
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-422-5781
定休日 :なし
公式URL : 鯉喰神社
竹林や田園が広がるのどかな風情が魅力の真備エリア。
「伝統を大切にしつつ、新しいものを生み出す」
そんな信念を中核に、今後も発展が期待できる注目すべき地域です。
真備町は、その地名にもなっている古代の政治家・吉備真備の故郷です。
まきび公園は、1986年(昭和61年)に建設されました。
吉備真備は古代に遣唐使として活躍。
これに由来して中国の西安に吉備真備の記念碑が建てられ、それを記念して整備されました。
そのため、公園内の建物は中国風となっています。
園内にはサクラやツツジ、ボタン、ショウブなど四季の魅力が楽しめる花や木がたくさん植えられています。
また、自然を活かした3つの池があり、それらを結ぶように川がつくられています。
ほかには、吉備真備に関する資料を展示しているまきび記念館や、真備町の特産品である竹工芸の展示室、さらにはお茶屋もありますよ。
名称 :まきび公園
住所 :岡山県倉敷市真備町箭田3652-1
マップ: Googleマップ
電話番号 :086-698-8112(倉敷市真備支所 産業課)
公式URL : まきび公園
観光疲れをしたら、美味しいお食事に舌鼓を打ちながらゆっくりと休憩しませんか?
倉敷ならではの味を、ぜひ堪能してください。
ぶっかけうどんは、倉敷を代表するご当地グルメです。
一般的に知られているぶっかけうどんよりも汁が甘口で量が多く、そばつゆに似ているのが特徴。
また、乗っている具材も種類が豊富です。
倉敷駅前をはじめ、市内に数店舗を構える「ふるいち」といううどん店が特に有名。
ふるいちは、2013、2016、2017年に「うどん日本一決定選手権 U-1グランプリ」で優勝した実績がある人気店です。
倉敷地方でよく食べられている魚介類の代表格が「ままかり」。
正式には「さっぱ」という名前の魚で、岡山県周辺では「飯(まんま)を隣の家から借りてこないといけないほどご飯がすすめ魚」という意味で「ままかり」と詠んでいます。
ままかりをつかった料理は、この地方の郷土料理。
酢漬けをはじめ、いろんな料理がありますよ。
おすすめは、ままかりの酢漬けをネタに使った、ままかり寿司です!
しのうどんは、玉島エリアの伝統的な料理です。
玉島エリアの古刹・円通寺は、良寛が修行したことで知られていますが、その円通寺古くから修行僧が食べていたのがしのうどん。
とても平べったい、幅広い麺が特徴。
昭和の時代までは、食べる風習が残っていましたが、途絶えてしまいました。
そこで、地元の有志が復活させたのです。
現在は、玉島エリアにある手打ちうどん店「蔵」などのお店で食べることができます。
見た目のインパクトは十分。インスタ映え間違いなしのうどんですよ!
岡山県の瀬戸内海沿岸部では、タコがよく獲れるため、タコを使った料理がよく食べられています。
特に倉敷市児島エリア南部にある下津井地区はタコの名産地。
マダコやイイダコが有名で、それらを使った郷土料理は絶品。
たこ飯、たこの刺身などの料理は、どれも新鮮なタコを使っているので、プリプリの食感が味わえます。
たこ塩焼きそばは、児島エリアで考案された比較的新しいB級グルメ。
上記の通り、児島の下津井地区はタコの産地。
さらに、児島エリア中心部はかつて塩田が広がり、製塩業で栄えていました。
そこから生まれたのがたこ塩焼きそば。
下津井の新鮮なタコの食感と、あっさり塩味で香ばしい焼きそばの組み合わせは絶妙です!
※合わせて読みたい: 岡山のおすすめグルメ10選!岡山名物から地元の人気店まで、岡山駅周辺のグルメを厳選
旅が終わった後も、その余韻に浸らせてくれるのがお土産。
ここでは、思わず自分用にも買っておきたくなる倉敷のおすすめのお土産をご紹介します。
むらすずめは、倉敷市を代表する銘菓。
小麦粉と卵をといてつくった生地を、クレープのように鉄板状に薄くのばして焼き上げ、その上に餡を乗せて生地を半分に折り、餡を包み込んだものです。
橘高堂(きっこうどう)という店が元祖ですが、現在は複数の和菓子店が製造・販売しています。
歴史は古く、明治初年にさかのぼります。
倉敷には、豊作を祈願して編み笠を被って踊りを踊る風習がありました。
この時のたくさんの編み笠が揺れ動く姿が、稲穂に群がる雀のように見えたことから「群雀(むらすずめ)」と呼ばれていました。
その編み笠に、菓子の見た目が似ていたので「むらすずめ」という菓子の名になったといわれています。
藤戸まんぢゅうは、むらすずめと並ぶ倉敷の銘菓。
こし餡を薄皮でくるみ、蒸しあげた独特の饅頭菓子で、市民や観光客などから根強い人気があります。
歴史はかなり古く、なんと平安時代後期の源平合戦の頃。
倉敷市の藤戸地区では、源平合戦の舞台のひとつとなりました。
佐々木盛綱が、ある村人に道案内をさせたあと、口封じのために殺害。
殺された村人を近くの藤戸寺で弔い、そこに定期的に供えられていた饅頭が、藤戸まんぢゅうです。
あんころ餅は、児島エリアの由加山の名物。
江戸時代から続く、由加山と讃岐金比羅宮の両参り。
そのときから由加山の名物としてあんころ餅は有名でした。
お餅のまわりにあんこをまぶしただけのシンプルなお菓子ですが、懐かしく素朴な味が美味しいですよ。
現在も、数件の店があんころ餅を販売しています。
基本的に、あんころ餅は由加山の由加神社本宮・蓮台寺の境内の売店か、門前町にあるお店でしか購入できません。
磯乃羊羹(いそのようかん)は、児島エリアの下津井の銘菓。
きれいなエメラルドグリーンをした羊羹で、青海苔が使われているのが特徴。
食べるとほんのりと磯の香りがしてきます。
羊羹らしい甘さと、青海苔の塩気の組み合わせが絶妙で、クセになりますよ!
塩羊羹および塩饅頭は、児島エリアの銘菓です。
児島地区中心部は、かつて製塩業が盛んで、塩田が広がっていました。
そのため、塩を使ったお菓子が有名となり、その代表が塩羊羹と塩饅頭。
絶妙の塩味により、羊羹や饅頭本来の甘さがうまく引き立っています。
良寛てまりは、玉島エリアの銘菓です。
玉島の円通寺では、かつて良寛が修行していました。
良寛は子どもとよく手まりで遊んでいたといわれ、それに由来した饅頭です。
白く丸い饅頭で、中にこしあんと栗がまるごと一個入っています。
包装は手まりをイメージしたおしゃれなものになっているので、お土産に最適です。
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おすすめの観光スポットをご紹介しましたが、これらの中からテーマごとにおすすめの観光モデルコースをご紹介します。
なお、倉敷市は鉄道がはしる地域が限られ、路線バスも本数が少ない路線が多いです。
また、過去の合併の影響でエリア間のつながりが薄いエリアも存在しています。
そのため、基本的に自動車を利用した移動を想定したコースとなりますので、ご注意ください。
倉敷市には、国の重要伝統的建造物群保存地区である倉敷川畔、市の保存地区であるその周辺を含む倉敷美観区があるのは、よく知られています。
しかし、それ以外に岡山県指定の町並保存地区が存在しています。
保存地区未指定で景観が残されている場所も。
これらの町並をめぐるコースです。
倉敷市には町並だけでなく、歴史ある神社や寺院も多数あります。
その中からおすすめの神社仏閣をめぐるコースです。
倉敷市文化の町として力を入れており、市内には文化施設や学習施設も多くあります。
子どもから大人まで勉強できる文化・学習施設をめぐるコースをご紹介します。
しっかり学んだあとは、県内有数の遊園地で気分をリフレッシュしましょう。
倉敷市内にはすばらしい自然景観や、自然を感じることができる施設がたくさんあります。
南部の一部は瀬戸内海国立公園の一部になっており、とてもすばらしい景色です。
内陸では、市内を流れる河川・高梁川を利用した公園なども。
このような公園や自然景勝地をめぐるコースです。
倉敷市のおすすめ観光スポットをご紹介しました。
倉敷といえば美観地区が有名ですが、その他にも色々な観光地があります。
倉敷市はとても広いですので、この記事を参考に観光の計画を立てていただけたら幸いです。
ぜひ魅力あふれる倉敷にお越しください!
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最終更新日 : 2024/02/07
公開日 : 2018/04/05