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岡山県は中国地方東南に位置する県です。
中国地方のうち、山陽地方に属し、山陽の東部を占めます。
南は瀬戸内海に面し、対岸の四国、特に 香川県 との繋がりが深いです。
その他 広島県 東部の備後地区とも関係が深く、かつて岡山県と広島東部は「吉備の国」というひとつの国でした。
また、岡山県には桃太郎の昔話のモデルといわれる吉備津彦命(きびつひこのみこと)の温羅(うら)退治の伝説があります。
これは、大和政権による吉備国の制圧の話が元になっているといわれています。
そんな岡山には吉備津彦伝説に関する遺跡や、古代吉備の古墳や史跡が数多くあるのも魅力。
海と山の自然、産業、古代から近代までの歴史までバラエティに富んだ観光スポットがあるので、色々と楽しめるのが岡山の旅のポイントです。
県庁所在地の岡山市とその南に位置し海に面する玉野市、岡山市の北側で吉備高原にある加賀郡吉備中央町の3自治体を含むエリアです。
県南部の中央に位置し、人口も県内で最も集中しており、岡山県の行政と経済の中枢といえる地域。
鉄道や飛行機で岡山に訪れたら、まず最初に来るのがこのエリアです。
岡山市は岡山城の城下町が起源。
現在に至るまで周辺の地域を順次合併していき、広大な面積を待つ市となりました。
2009年に岡山市は政令指定都市に移行、市内に北・中・東・南の4区が誕生。
なお、岡山城を含む中心市街地の大部分は北区に属しています。
玉野市は瀬戸大橋ができるまで、香川県高松市との間の「宇高(うこう)連絡フェリー」の発着で賑わっていました。
有名な観光地として、岡山城や後楽園があります。
岡山城は岡山市および岡山県という名称の由来となった城。
戦国時代の1590年代に戦国武将・宇喜多秀家(うきた ひでいえ)によって築城された城郭です。
元々、岡山三大河川のひとつ・旭川の河口部の三角州にあった「岡山」「石山」「天神山」という3つの連なった小山でした。
南北朝時代に石山に石山城が築かれ、戦国時代に宇喜多秀家の父・宇喜多直家が石山城に入城。
息子の秀家の代に、隣の岡山に天守を築いて大改築を行います。
旭川の流れも城を取り囲むように付け替えて、城下町を整備しました。
これが現在の岡山の街のはじまりです。
関ヶ原の合戦で西軍についた宇喜多氏は八丈島に島流しになり、代わりに小早川秀秋(こばやかわ ひであき)が岡山藩主として入場しました。
しかし、若くして亡くなり、姫路城から池田氏が城主として入城。
新しく岡山藩主としてなりました。
その後、鳥取城より本家となる池田氏が藩主になり、幕末を迎えます。
岡山城は、真っ黒な外観から烏城(うじょう)の別名が付けられ、岡山城一帯は現在「烏城公園」となっています。
現在の天守は岡山空襲の戦災で焼失したため、戦後に再建されたもの。
再建天守といえども、その漆黒の外壁には圧倒されます。
また、石垣は焼失以前のもの。
岡山城の天守台は五角形をしており、とても珍しいものです。
月見櫓(つきみやぐら)は城内の建物で唯一戦災を免れたもので、国指定重要文化財。
通常、櫓の内部は一般公開されていません。
岡山城のすぐ東を流れる旭川の中州には後楽園(こうらくえん)という大きな庭園があります。
江戸時代の1700年に岡山藩主・池田綱政により大名庭園として造られました。
元は御後園(ごこうえん)と呼ばれていましたが、明治初期に後楽園に改称して一般公開。
後楽園は、金沢市の 兼六園 、水戸市の偕楽園とともに三名園と呼ばれ、国の特別名勝。
岡山市内では一番観光客が多いスポットです。
園内はとても広く、回遊式の庭園となっていて、四季折々の花や植物の美しさが魅力。
毎年ゴールデンウィークに夜間開放され、岡山城とともに園内がライトアップされる「幻想庭園」というイベントは、その名の通り幻想的な雰囲気を楽しめます。
岡山城の北側で、後楽園の旭川を挟んで西側の川沿いの地区は出石町(いずしちょう)と呼ばれています。
城下町の中で、戦災を免れた数少ない地区のため古い建物が多く存在。
レトロな雰囲気を生かした町づくりに力を入れており、カフェや雑貨店などおしゃれなお店が集まり、注目されています。
岡山城と後楽園、出石町はとても近いエリアにありますので、セットで観光するのがおすすめ。
岡山駅の東口から岡山電気軌道・東山線の路面電車に乗車し、後楽園・出石町は城下(しろした)電停、岡山城は県庁通り電停で下車。岡山駅から徒歩だと20分くらいです。
住所 :
マップ: Googleマップ
岡山城:岡山県岡山市北区丸の内2丁目3-1
後楽園:岡山県岡山市北区後楽園1-5
出石町:岡山県岡山市北区出石町
アクセス :
岡山城:岡山電気軌道 東山線 県庁通り電停下車、徒歩約5分
後楽園・出石町:岡山電気軌道 東山線 城下電停下車、徒歩約10分
電話番号 :
岡山城:086-225-2096
後楽園:086-272-1148
定休日 :
岡山城:12月29〜31日
後楽園:年中無休
営業時間 :
岡山城:9:00~17:30(入館は17:00まで)
後楽園:3月20日〜9月30日 7:30〜18:00(入園は17:45まで)、10月1日〜3月19日 8:00~17:00(入園は16:45まで)
料金 :
岡山城:大人 320円、小中学生 120円
後楽園:大人(中高生をのぞく15歳~64歳)410円、高校生以下 無料、65歳以上 140円
公式URL :
岡山市東区の西大寺地区の中心市街にある古刹・西大寺(さいだいじ)は、奈良時代の751年に藤原皆足姫(ふじわらのみなたるひめ)が千手観音を本尊にして開かれたとても古いお寺です。
岡山三大河川のひとつ・吉井川の下流西岸に位置しています。
境内には、観音院本堂や三重塔、狩野永朝絵馬などをはじめとする国や県に指定された文化財が多数あり、とても見応えがあります。
西大寺では多くの年中行事が行われますが、なかでも有名なのが「会陽(えよう)」と呼ばれる裸祭。
吉井川で身を清めたふんどし姿の10,000人以上の男たちが、宝木(しんぎ)と呼ばれる神聖な2本の棒を取り合います。
木を取った人は、1年間を幸福に過ごせる福男に。
会陽は備前の国に春を告げる行事として奈良時代から行われていて、天下の奇祭と呼ばれ日本三大奇祭のひとつにもなっています。
全国で開催される裸祭の起源といわれ、規模が最も大きいのです。
国指定の重要無形文化財で、毎年2月の第3日曜日に開催されます。
また、西大寺周辺は古くから門前町として栄えました。
吉井川の河口に近い立地から、物資の集積地となり商業が発展。
岡山城下町にも西大寺から多くの商人が移住ました。
現在も五福通りをはじめ古い町並みが多く残されていて、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズのメインロケ地や『君と100回目の恋』『とんび』などのロケ地になるなど、いろいろな映画やドラマの撮影にも使用されています。
レトロな風景を楽しみながらロケ地巡りや、おしゃれなカフェ、ギャラリーを訪れてみるのも良いでしょう。
住所 : 岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8
マップ: Googleマップ
アクセス : JR赤穂線 西大寺駅から徒歩約10分
電話番号 : 086-942-2058
公式URL :
渋川(しぶかわ)海岸は岡山市の南に位置する玉野市にある海岸です。
渋川海水浴場は岡山県で最大の海水浴場として、夏場は多くの海水浴客で賑わいます。
夕暮れになるとロマンチックな景色となり、雰囲気が変わります。
また藤棚も有名で、その長さは日本最大です。
海岸には海水浴場だけでなく、渋川キャンプ場や玉野市立海洋博物館などの施設もあり、遊びから学びまで一体的に楽しめます。
海岸線は約1kmにおよび、白砂青松の美しい風景は瀬戸内海国立公園の一部。
「日本の渚百選」や「快水浴場百選」に選定されています。
住所 : 岡山県玉野市渋川2丁目5
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR岡山駅からバスで約70分(渋川行き特急バス)渋川下車
JR岡山駅から宇野線で約42分、JR宇野駅で下車し、バスで約25分(王子ヶ岳行き)渋川下車
電話番号 : 0863-33-5005(玉野市役所 商工観光課)
注意点 : 駐車場は、1日 普通車1,000円・大型車2,500円・二輪車500円
王子が岳(おうじがたけ)は、玉野市南西部、渋川海岸の西にそびえる海沿いの山岳です。
瀬戸内海国立公園の一部で、標高は234.5m。
山上には無数の奇岩・巨岩が並び、「にこにこ岩」「おじさん岩」「ひつじ岩」など名前もとてもユニークです。
王子が岳の名は、大昔ここに8人の王子が住んでいたという言い伝えから生まれたとの説があります。
山の上は備讃瀬戸や瀬戸内海の島々、四国まで見渡すことができる絶景。
遊歩道やレストハウスも整備されており、ハイキングを楽しみながら、山上からの大パノラマを眺めることができます。
住所 : 岡山県玉野市渋川4丁目
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR岡山駅からバスで約70分(渋川行き特急バス)渋川で下車し、徒歩約60分
JR岡山駅から宇野線で約42分、JR宇野駅で下車し、バスで約25分(王子ヶ岳行き)王子が岳登山口で下車
電話番号 : 0863-33-5005(玉野市役所 商工観光課)
おもちゃ王国は玉野市にある「見て、触れて、体験できる、おもちゃのテーマパーク」をコンセプトとした遊園地。
王子が岳や渋川海岸の北側の山の中に立地しています。
トミカプラレールやリカちゃん、ダイヤブロック、タミヤ、シルバニアファミリーなどの有名なおもちゃのアトラクションや、「木のおもちゃ館」「アクションゲームワールド」など18種類のおもちゃパビリオン、さらに小さなお子様でも遊べる19種類のアトラクションなど、子どもが楽しむ施設が満載のテーマパークです。
レストランも子ども向けのメニューを豊富に揃えるだけでなく、子どもが楽しめるようなメニューもたくさんあります。
おもちゃ王国は、お子様が思いきり遊べる最高の場所。
お子様連れのご家族はぜひ訪れて欲しいおすすめのスポットです。
住所 : 岡山県玉野市滝1640-1
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR岡山駅からレインボーバスで約75分
JR宇野線 宇野駅からタクシーで約20分
JR瀬戸大橋線 児島駅からタクシーで約25分
※ 詳細は
こちら
電話番号 : 0863-71-4488
定休日 :
毎週火曜日(祝日、GW、春休み、夏休み・冬休み期間中は営業)
1月 9、6、22~27、30日
2月 6、13、20、27日
3月 6、13日
営業時間 : 10:00〜17:00
料金 :
大人(中学生以上) 800円
子ども(2歳以上) 600円
※ 2歳未満は無料
公式URL : おもちゃ王国 公式サイト
深山(みやま)公園は、玉野市中部の山中にある大きな公園です。
岡山市街地と玉野市街地を結ぶ、国道30号線沿いというアクセスしやすい場所にあり、道の駅「みやま公園」が併設されています。
面積はおよそ200ヘクタール、東京ドームの約40個分。
園内は自然にあふれ、300種以上の植物が約150万本植えられています。
季節によって色々な花や木を見ることができるのが魅力で、植物や池、松林などを生かした散策やサイクリングが楽しめます。
遊びをテーマとしたプレイゾーンもあり、キャッチボールもできるわんぱく広場や、アスレチック遊具などの大型遊具も整備。
また、玉野市制60周年記念事業として、イギリス人庭園技師ピーター・サーマンが設計した「深山イギリス庭園」があります。
「20世紀における伝統的なイギリス庭園」として玉野の自然とイギリスの伝統を調和させた庭園です。
なお、深山イギリス庭園は有料施設となります。
道の駅では、地元の新鮮な野菜・魚介が販売されています。
特に穴子が名物で、穴子飯が人気。地元野菜を使ったカフェも好評です。
住所 : 岡山県玉野市田井2丁目4490
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR宇野線 備前田井駅で下車 徒歩約20分
JR岡山駅からバス(玉野市役所・宇野駅方面行き、宇野駅経由渋川方面行き) 深山公園入口で下車
電話番号 : 0863-21-2860
定休日 : 施設により異なる ※詳細は こちら
営業時間 :
8:30〜17:00
(施設により異なる ※詳細は
こちら
)
料金 : 無料(一部の施設は有料)
公式URL :
東備(とうび)エリアは、岡山市より東側の一帯で、岡山県の南東部です。
備前国の東部なので東備といいます。
範囲は瀬戸内市と備前市、赤磐市、和気郡和気町。
平野部は少なめで、海に面した地域と、なだらかな山地が続くのが特徴。
岡山県は全国3位の牡蠣の産地ですが、その多くはこのエリアで養殖されています。
有名な観光地として、備前市の閑谷学校や、瀬戸内市の牛窓地区があります。
閑谷学校(しずたにがっこう)は備前市東部の山中にあります。
江戸時代初期の1670年に岡山藩主・池田光政が家臣の津田永忠に命じて建てられた学校。
現存している学校の中では、世界最古の公立学校です。
光政は地方における指導者を養成するために、庶民教育を実施すべく閑谷学校を設立。
庶民教育の学校は日本初でした。閑谷学校は昭和時代に閑谷高校となり、現在は別置に移転し和気閑谷高校となっています。
閑谷学校の跡地は「旧閑谷学校」として国の特別史跡に指定され、「近世日本の教育遺産群」の第1号のひとつとして指定されました。
また、跡地の一部は岡山県青少年教育センター閑谷学校として利用されています。
敷地内には古い建造物が現存していて、講堂は国宝、校舎・聖廟・石塀や閑谷神社などに重要文化財が多数あります。
旧和気高校時代の校舎は資料館となっていて、建物は登録有形文化財。
さらに、敷地内には大きな楷の木やたくさんのもみじがあり、県内でも有名な紅葉の名所です。
紅葉の時期の夜には講堂や楷の木がライトアップされ、幻想的な雰囲気となります。
住所 : 岡山県備前市閑谷784
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR山陽本線 吉永駅から市営バスで約12分 閑谷学校 下車
JR赤穂線 備前片上駅または伊里駅から市営バスで約15分 閑谷学校 下車
電話番号 : 0869-67-9900
定休日 : 12月29〜31日
営業時間 : 9:00〜17:00(入場は16:00まで)
料金 :
大人(中学校卒業以上) 400円
小中学生 100円
65歳以上 200円
公式URL : 閑谷学校 公式サイト
みなとの見える丘公園は、備前市東部の海沿いの町・日生(ひなせ)にあります。
日生の中心部にある楯越山の山上に展望広場や遊歩道が整備された市営の公園です。
展望広場からは日生市街や瀬戸内海と日生諸島が見渡せます。
瀬戸内の多島美が楽しめる絶景スポットとして人気で、ドライブの目的地にも最適。
日生駅から徒歩でハイキングがてら景色を眺めながら登っていくのもおすすめです。
展望広場には「幸福の鐘」があります。
この鐘は1927年製の古いもので、元は霧で停泊中の船が位置を知らせるために使われていたものです。
また、日生の町はB-1グランプリで上位入賞した実績のある、ご当地グルメ「カキオコ」が有名。
日本有数の牡蠣の産地である日生ならではの牡蠣を大量に使ったお好み焼きです。
ほかにも冬には牡蠣祭りも開催されるので、みなとの見える丘公園とともに日生のカキオコや牡蠣を味わってみてはいかがでしょうか。
住所 : 岡山県備前市日生町日生(楯越山 山上)
マップ: Googleマップ
アクセス : JR赤穂線 日生駅から徒歩約20分
備前市東部の伊部(いんべ)地区は、古くから備前焼の製造で栄えました。
そのため備前焼は別名・伊部焼とも呼ばれています。
備前焼は日本最古の焼き物のひとつで、釉薬を一切使わない赤みがかった表面や、窯変により生まれる独特の模様が特徴。
伊部地区には備前焼の窯跡などの関連史跡が点在しており、現在も備前焼の窯元が多く存在。
備前焼に関する資料館や施設・イベントも多数あります。
それに加えて、趣あふれる古い町並みも残されており、散策をして楽しむ観客も見受けられます。
窯元のレンガ造りの赤い煙突は伊部を象徴する風景です。
備前焼の施設として備前焼伝統産業会館と備前陶芸美術館があるほか、備前焼のギャラリーやカフェなども点在。
最近は備前市のご当地グルメとして、備前カレーも人気があります。
住所 : 岡山県備前市伊部
マップ: Googleマップ
アクセス : JR赤穂線 伊部駅 下車
公式URL :
伊部|岡山観光WEB
伊部 -備前焼の町-|備前陶芸センター
伊部の町並み|備前観光協会 公式サイト
牛窓(うしまど)は岡山市の東側・瀬戸内市の旧牛窓町地区の中心部にあたるエリアです。
瀬戸内市の南部の海沿いにあり、瀬戸内海と丘陵地からなる地域で、瀬戸内海国立公園の一部になります。
牛窓は古くから潮待ちの港町として発展し、風光明媚な場所として知られていました。
柿本人麻呂も歌に詠んでいます。
明治以降は港町として衰退しましたが、古い歴史的な町並みや寺社、きれいな海辺の風景、マリンスポーツなどのレジャーなどで観光地として人気になり、ペンションが多く建っています。
瀬戸内海の眺めや温暖な気候から「日本のエーゲ海」の別名で呼ばれています。
牛窓中心地区となるかつての港町は「しおまち唐琴通り」と名付けられています。
江戸時代から昭和30年代の面影残す古い町並みが続き、本連寺や天神社、御茶屋跡、旧中國銀行、旧牛窓郵便局、高祖酒造発祥蔵、燈籠堂跡などの史跡もあります。
旧牛窓警察署は回遊文化館として牛窓の歴史を紹介した資料館になっています。
牛窓東部には牛窓海水浴場があり、夏には大勢の海水浴客でにぎわいます。
その北側の丘陵には牛窓神社があり、縁結びのご利益がある恋愛スポットです。
牛窓の丘陵部は農園が広がっていて、野菜や果樹の栽培がさかん。
なかでもオリーブ栽培が有名で、牛窓オリーブ園は観光スポットでもあり、園内に宿泊施設も併設されています。
展望台があり、瀬戸内海を一望できます。
また、3回鳴らすと幸福になる「幸福の鐘」があり、カップルに人気です。
牛窓には前島などの牛窓諸島があり、瀬戸内の多島美の絶景を見ることができます。
特に夕暮れ時が美しく「日本の夕陽百選」に選ばれています。
瀬戸内海が見渡せるスポットとして、本連寺境内、天神社境内、牛窓神社参道の蕪崎園地、牛窓オリーブ園、ミティーリニ広場などがあります。
牛窓諸島の黒島は、干潮になると細長い弓形の砂浜が出現し、近くの中ノ小島・端ノ小島の2つの小島とつながる神秘的な現象が発生。
「黒島ヴィーナスロード」と呼ばれ、ハート型の石を見つけると幸せになれるとして人気です。
近年、牛窓は「恋人の聖地」に認定されています。
住所 : 岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓
マップ: Googleマップ
アクセス : JR赤穂線 邑久駅 下車、東備バス 牛窓行で約20分、オリーブ園入口・本連寺下・牛窓などで下車
岡山農業公園 ドイツの森 クローネンベルクは、岡山市の北東に位置する赤磐市北部の山中にあります。
ドイツの農村をモチーフにしたテーマパークで、広さは約50ヘクタールです。
ドイツの田園地帯の街並みを再現した建物にワイナリー、農産加工場、レストラン、バーベキュー施設、石窯ピザ工房、果樹園(ブドウなど)、野菜畑などがあります。
洋風庭園のほか、ふれあい動物園、芝すべり、パターゴルフ場、自転車広場などレクリエーションも楽しむことができ、家族みんなで遊べる場所です。
住所 : 岡山県赤磐市仁堀中2006
マップ: Googleマップ
アクセス : JR岡山駅からバス 仁堀(仁堀美作線)で下車、徒歩約20分
電話番号 : 086-958-2111
定休日 :
3〜12月 木曜日
1~2月 水・木曜日。
※ 祝日、GW、春休み、夏休み、年末年始は除く
営業時間 :
3~11月 9:30~17:00
12~2月 10:00~17:00
料金 :
大人(中学生以上) 1,200円
小人(4歳以上小学生まで) 700円
公式URL : 岡山農業公園 ドイツの森 クローネンベルク 公式サイト
美作(みまさか)エリアは、岡山県の北東部から北中部に至るエリアです。
一部を除き、ほとんどが美作国だったので、美作エリアと呼ばれています。
大部分が中国山地となり、津山盆地をはじめとする盆地部に人口や都市が集中しています。
最大の都市は津山市で、中国山地にある都市の中では最も多い人口の都市。
その他に美作市、真庭市、久米郡美咲町・久米南町、英田郡西粟倉村、勝田郡奈義町、苫田郡鏡野町、真庭郡新庄村など。
有名な観光地として鶴山公園(津山城址)、蒜山、美作三湯などがあります。
湯郷(ゆのごう)温泉は岡山県北東部に位置する美作市にある温泉街です。
市内の南部、吉野川沿いにあります。
湯郷温泉は「美作三湯(みまさか さんとう)」のひとつで、古い歴史のある温泉。
およそ1200年前の平安時代初期、白鷺が傷を癒しているのを見た円仁法師によって発見したといわれています。
そのため、「鷺の湯」の別名があります。
泉質はナトリウム、カルシウム塩化物泉。消化器病・神経痛・リュウマチ・貧血症・婦人病・皮膚病などに効能があります。
また、美肌の湯として女性が多く訪れます。
温泉街には「てつどう模型館&レトロおもちゃ館」「あの日のおもちゃ箱 昭和館」「現代玩具博物館・オルゴール夢館」など懐かしさを感じる施設もあり、お風呂上がりに子ども連れの家族が浴衣姿で街を散策する方も。
温泉街の東部にある大谷川河川公園は、5月下旬~6月中旬頃にゲンジボタルやヘイケボタルが飛ぶ、ホタルの鑑賞スポット。
湯郷温泉街から浴衣姿で見に行く観光客も多く、おすすめの場所です。
住所 : 岡山県美作市湯郷323-2(湯郷温泉旅館協同組合)周辺
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR岡山駅からバス(林野駅・湯郷温泉行き)約100分、湯郷下車
JR姫新線 林野駅 下車、徒歩約40分、またはタクシーで約8分
電話番号 : 0868-72-2636(湯郷温泉旅館協同組合)
公式URL : 湯郷温泉旅館協同組合 公式サイト
鶴山(かくざん)公園は岡山県の中北部に位置する津山市の中心部にあります。
津山城跡を中心とした公園で、名前は津山城の別名である鶴山城(かくざんじょう)に由来しています。
津山城は、織田信長に仕えた森蘭丸の弟として有名な盛忠政(もり ただまさ)が江戸時代初期の1616年に12年かけて完成させました。
以降、幕末まで美作津山藩の拠点となります。
しかし、明治になり廃城令が出されると、建物は全て取り壊され、石垣など基礎部分のみが残りました。
その後、住民の保存の機運が高まり、地元自治体が買収。
鶴山公園として整備されました。
平成18年には「日本の名城100選」および「日本の歴史公園100選」に選ばれました。
2000年代に入り、築城400年を記念して備中櫓(びっちゅうやぐら)を再建。
備中櫓は天守に次ぐ高さを誇った建物で、津山城のシンボルのひとつといえます。
可能な限り、当時に忠実に再建されているので、歴史的な意味でも見学する価値があります。
現在、鶴山公園には無数の桜の木が植樹されており、岡山県下有数の桜の名所で、「日本の桜名所100選」のひとつ。
春には「津山さくらまつり」が開催され、多数の観光客で賑わいます。
ゴールデンウィーク頃にはツツジやフジが見頃に。
また、紅葉の名所としても知られ、秋には「津山もみじまつり」も行われています。
津山城は全国有数の規模を誇った巨城でした。
広い城内には迷路のように複雑に入り組んだ石垣があり、高さは10mほど。
取り壊される前を想像すると、その規模に驚かされます。
また、津山城址からの展望はすばらしく、津山盆地が一望できます。
鶴山公園と合わせて散策したいのが、鶴山公園周辺の旧津山城下町。
津山は「美作の小京都」と呼ばれ、古い建造物や寺社が現在も多く残っています。
中でも城下町東部の城東地区は一見の価値があります。
城東地区は、出雲街道沿いに町割りがつくられた町人の町でした。
今は歴史的建造物の保存率が6割以上で、非常に高い割合で古い町並みが残されているのが特徴です。
町割りなども江戸時代当時のままで、途中でカギ型に曲がった道筋は城下町らしい雰囲気を感じます。
城東地区は昭和60年に津山市の町並重点整備地区に指定され、平成元年に岡山県指定の町並み保存地区に、平成16年に「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選定、平成25年には国指定の重要伝統的建造物群保存地区となりました。
現在、町並みを生かした観光が行われていて、古民家を改装したカフェやスイーツ店がオープンしています。
歴史を感じつつ散策しながら、寄ってみるのも楽しいですよ。
城下町北部には、かつて津山藩の大名庭園だった衆楽園(しゅうらくえん)があります。
京都から庭師を呼び寄せてつくったといわれ、岡山の行楽煙雨よりも古い歴史があり、岡山県の三名園のひとつです。
知名度や規模は後楽園に譲りますが、季節それぞれの美しい姿を楽しめる魅力的な庭園です。
住所 :
マップ: Googleマップ
鶴山公園:岡山県津山市山下135
津山城東地区:岡山県津山市中之町19(作州城東屋敷)周辺
衆楽園:岡山県津山市山北628
アクセス :
鶴山公園:JR津山駅 下車、徒歩約10分
津山城東地区:JR津山駅 下車、徒歩約20分
衆楽園:JR津山駅 下車、徒歩約20分
電話番号 :
鶴山公園:0868-22-4572
津山城東地区:0868-24-6095(作州城東屋敷)
衆楽園:0868-23-6507
定休日 :
鶴山公園:12月29〜31日
衆楽園:無休
営業時間 :
鶴山公園:8:40~19:00(4~9月)、8:40~17:00(10~3月)
衆楽園:7:00~20:00(4〜10月)、7:00〜16:30(11〜3月)
料金 :
鶴山公園:無料
衆楽園:無料
公式URL :
津山城(鶴山公園)|津山市公式観光サイト
作州城東屋敷|津山市公式観光サイト
衆楽園(旧津山藩別邸庭園)|津山市公式観光サイト
奥津(おくつ)温泉は、岡山県北中部に位置する苫田郡鏡野町にある温泉街です。
鏡野町の中部の山間で、旧奥津町の中心部、吉井川上流沿いにあります。
「美作三湯」のひとつとして人気の温泉です。
奥津温泉は奥津・川西・大釣の3つの吉井川沿いの温泉地からなります。
一帯は「奥津渓」と呼ばれる渓谷の一部で、国指定の名勝。
歴史は古く、日本神話の時代から温泉として親しまれていたとの伝承があります。
戦国時代になり本格的に温泉地として開かれて、岡山城主・宇喜多秀家の従弟である宇喜多詮家(のちの坂崎直盛)が訪れて傷を癒やしました。
江戸時代には、津山藩主の別荘が建てられます。
大正時代に共同浴場ができて、次第に温泉街として発展していきました。
原審爾、松崎天民、与謝野鉄幹・晶子夫妻などの文豪も愛し、原審爾は奥津温泉をモデルに小説『秋津温泉』を書き、映画化されたときには奥津温泉でロケが行われています。
大釣温泉付近では、川で湧く温泉で伊福などを洗濯する時に立って足踏みして洗う「足踏み洗濯」の風習がありました。
熊や狼などが来ないように見張りをしながら洗濯できるように始められたものです。
現在は奥津温泉の奥津橋近くで日曜・祝日の8:30から15分ほど行われており、奥津温泉の名物となっています。
奥津温泉の泉質は、花崗岩から出る弱アルカリ性単純泉で、湯は地下150mから出ており、温度は40度以上、湯量は毎分1000リットル。
神経痛や皮膚病・リウマチなどに効能があり、漂白成分もあるため「美人湯」と呼ばれ、女性に人気です。
国指定名勝の奥津渓は紅葉の名所として有名で、紅葉シーズンには約10万人の観光客が訪れます。
温泉街の近くには道の駅「奥津温泉」もあります。
住所 : 岡山県苫田郡鏡野町奥津、奥津川西
マップ: Googleマップ
アクセス : JR津山駅からバス(奥津温泉・石越方面)で約50分、小畑・石割桜・奥津局前・奥津温泉などで下車
電話番号 : 0868-52-0610(奥津温泉観光協会)
公式URL : 奥津温泉|鏡野町 公式サイト
勝山(かつやま)は、岡山県北中部に位置する真庭市にあります。
真庭市の中部、旧勝山町の中心部で、岡山三大河川の一つである旭川上流沿いに所在します。
江戸時代に出雲街道を中心に発達した街で、美作勝山藩の城下町であり、街道の宿場町でした。
旭川の水運を利用した高瀬舟の発着地でもあり、商業も繁栄。
現在も土蔵や格子窓の古い町並みが残り、昭和60年には岡山県指定町並み保存地区の第1号となります。
以降、古い町並みを生かした町づくりに力を入れており、古民家や蔵を改装したカフェ、レストラン、ギャラリーなどが軒を連ねるようになりました。
街道沿いの建物の軒先に各々違った暖簾が掲げられていて、「のれんの街」としても知られています。
また、映画『男はつらいよ』シリーズの最終作(48作目)の『寅次郎 紅の花』のロケ地にもなりました。
住所 : 岡山県真庭市勝山319(真庭市勝山振興局 地域振興課)周辺
マップ: Googleマップ
アクセス : JR姫新線 中国勝山駅 下車 徒歩約8分
電話番号 : 0867-44-2607(真庭市勝山振興局 地域振興課)
公式URL : 勝山・町並み保存地区|真庭観光連盟 公式サイト
神庭(かんば)の滝は真庭市の中部、旧勝山町にあります。
勝山町並み保存地区のある勝山市街から北4kmほどの山中に所在。
高さ約110m、幅は約20mで西日本最大規模の滝です。
国指定名勝であり、岡山県立自然公園、さらに日本の滝百選や日本百景にも指定されています。
神庭の滝は段瀑というタイプで、メインとなる滝の上方に「玉垂の滝」などの小さな滝が点在。
また、神庭の滝の周辺には野生のニホンザルが生息しています。
自然美も素晴らしく、ツラやケヤキ、カエデ、シデなど、ケグワなどの樹木が生い茂り、夏は深緑、秋は紅葉の名所として、年間約11万人もの観光客が訪れます。
西日本一の名瀑の迫力は圧巻ですよ。
住所 : 岡山県真庭市神庭640
マップ: Googleマップ
アクセス :
JR姫新線 中国勝山駅 下車、タクシーで約10分
JR姫新線 中国勝山駅 下車、バスで神庭口 下車、徒歩約30分
電話番号 : 0867-44-2607(真庭市役所勝山支局 地域振興課)
定休日 : 12月29日〜1月3日
営業時間 : 8:30~17:15
料金 :
大人 300円
中学生 150円
小学生 50円
公式URL: 真庭市公式サイト
湯原(ゆばら)温泉は、真庭市北部、旧湯原町の中心地域にある温泉街。
旭川上流沿いにある「美作三湯」のひとつとして人気の観光スポットです。
湯原の歴史は古く、古墳時代にまで遡ります。
中国山地一帯は鉄の産地で「たたら製鉄」が盛んであり、湯原周辺も行われていました。
製鉄作業者の療養として湯原の温泉が使われたといわれています。
その後、戦国時代頃に本格的に温泉地として発展し、宇喜多秀家が病気になった母親の療養のために湯原に湯治場を設置しました。
江戸時代初期には、津山藩主により温泉場として公認されます。
江戸時代後半に作られていた「諸国温泉鑑」に東の大関・草津湯に次に「関脇 諸病吉 作州 湯原湯」と記されており、この頃には全国的にも知られる温泉でした。
明治以降、観光客が増加して温泉街として発展し、昭和31年には国民保養温泉地に指定されています。
湯原ダム直下の川中にある露天風呂「砂湯(すなゆ)」は「全国露天風呂番付」の西の横綱に認定された、湯原温泉を象徴する温泉です。
泉質はアルカリ性単純温泉で、神経痛や冷え症に効能があります。
湯原温泉のある真庭市周辺には観光地が多く、観光の宿泊拠点としての利用もおすすめです。
なお、湯原温泉の近隣にある旭川や支流沿岸にある下湯原温泉・足(たる)温泉・真賀(まが)温泉・郷緑(ごうろく)温泉と湯原温泉を総称して「湯原温泉郷」と呼びます。
これらの温泉も訪れてみてはいかがでしょうか。
住所 : 岡山県真庭市湯原温泉143-2(湯原観光協会)周辺
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アクセス : JR姫新線 中国勝山駅 下車 バスで約35分、湯原温泉 下車
電話番号 : 0867-62-2526(湯原観光協会)
公式URL :
蒜山三座(ひるぜんさんざ)は真庭市の最北部、鳥取県境にある山。
蒜山高原は、蒜山三座の南のふもとに広がるなだらかな高原地帯です。
蒜山三座と蒜山高原は、大山隠岐国立公園の一部。
蒜山高原の自然豊かで風光明媚な風景と夏場でも涼しい風土は、避暑地やリゾート地として西日本屈指の人気となり、「西の軽井沢」とも呼ばれています。
岡山県では倉敷美観地区に次いで、観光客が多く訪れるエリアです。
また、日本最大のジャージー牛の飼育をしており、ジャージー牛の牛乳製品は蒜山高原の名物。
ほかにも野菜やそばなど、気候を生かした農業も盛んです。
蒜山高原には、ヒルゼン高原センター、休暇村蒜山高原、ひるぜんワイナリー、ジャージー牛ふれあい広場、ひるぜんベアバレースキー場、蒜山高原キャンプ場、道の駅蒜山高原などレジャー施設や観光施設が多く見どころ満載。
さらに、自転車専用道路も整備されています。
蒜山高原の自然の中をサイクリングすると気持ち良いですよ。
蒜山三座は、上蒜山・中蒜山・下蒜山の3つの山頂をもつ山です。
標高は順に1,202m、1,123m、1,100m。
元は火山でしたが、約60万年前に活動を停止。
ブナや落葉樹が生い茂り、四季折々美しい姿を楽しめます。
蒜山地域では、ご当地グルメとして「ひるぜん焼そば」が有名なり、B-1グランプリでも上位入賞しました。
蒜山に来た際には、ひるぜん焼そばの食べ歩きもおすすめです。
住所 : 岡山県真庭市蒜山富山根303-1(蒜山観光協会)
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アクセス : JR姫新線 中国勝山駅 下車、バスで約75分、蒜山高原などで下車
電話番号 : 0867-66-3220(蒜山観光協会)
公式URL :
蒜山三座|蒜山観光協会 公式サイト
蒜山高原|蒜山観光協会 公式サイト
岡山市の西に位置するエリアで、備中国の南東部と備前国の一部からなります。
岡山県の南西部にあたり、高梁川の下流域一帯である倉敷市、総社市、都窪郡早島町があります。
岡山・玉野エリアに次ぐ人口を誇り、全国でも有数の規模となる水島工業地帯があります。
その一方で、古くは吉備の国中枢であったため名所・旧跡が多いエリアです。
有名な観光地として、倉敷美観地区、鷲羽山、備中国分寺や鬼ノ城がある吉備路などが挙げられます。
なお、吉備路は総社市を中心に岡山市北区の一部に及んでいるため、岡山市北区の吉備路に含まれる区域は便宜的に倉敷・吉備路エリアで紹介しています。
倉敷美観地区(くらしき びかんちく)は、岡山県の中南部に位置する倉敷市にあります。
倉敷市の中心部にあり、倉敷の名前の元となった地区です。
岡山県内で最も有名な観光地といっても過言ではないでしょう。
修学旅行生などの団体客、海外からの旅行者も含めて、年間で300万人以上の観光客が訪れています。
特に倉敷川両岸の柳並木と白壁の屋敷が建ち並ぶ風景は、倉敷の象徴です。
このエリアは倉敷川畔(くらしきがわはん)と呼ばれ、昭和54年に国指定の重要伝統的建造物群保存地区となっています。
倉敷は元々、海に浮かぶ小島で漁村でした。
戦国時代に岡山城主・宇喜多秀家が備中松山の三村氏を滅ぼした後、干拓を開始し、陸繋がりとなりました。
江戸時代初期に倉敷は備中松山の外港となり、高梁川の水運を使って松山と連絡し、物資の集散地となります。
倉敷川は干拓により内陸化した倉敷の川港となり、財をなした豪商たちの屋敷が倉敷川沿いに建ち並ぶようになりました。
その後、倉敷に江戸幕府の代官所が設置されて倉敷は江戸幕府の直轄地(天領)となり、拠点都市となります。
現在の倉敷川畔の景色の大元はこの頃にできました。
美観地区は倉敷川畔だけではなく、その東側、鶴形山という小高い丘の周辺の本町・東町にも広がっています。
倉敷川藩は豪商が多く住んでいたのに対し、本町や東町は町人の町で、古い町家が多く庶民的な味わいです。
倉敷と現在の早島町を結ぶ本町通りという街道を中心にした町で、鶴形山にある阿智神社や観龍寺の門前町でもありました。
また、南にある現倉敷アイビースクエアのところにあった倉敷代官所の陣屋町の性格も持ち合わせています。
江戸時代から昭和中期頃まで本町通り周辺が倉敷の繁華街でした。
現在も町家が多く残り、重厚な倉敷川畔とは異なる、町人の日常を感じさせる落ち着いた雰囲気が人気です。
明治になり、倉敷の景観は廃れかけていました。
倉敷川は生活配水でドブ川となり、柳は朽ち果てていました。
そんな倉敷の景観を保護しようと運動を始めたのが、クラレ社長だった大原総一郎でした。
大原氏の呼びかけは住民の理解を得、自治体も動かし、倉敷美観地区の景観保護が始まりました。
その大原総一郎の父・大原孫三郎は、倉敷に大原美術館を建設しています。
重厚な洋風の建築は、倉敷の和の雰囲気に洋の要素を取り入れた斬新的なものです。
大原美術館には西洋の近代絵画や彫刻などをおよそ140点展示。
特に有名な展示品はエル・グレコの「受胎告知」や、ゴーギャンの「かぐわしき大地」などがあります。
倉敷美観地区の和風の町並みを堪能し、大原美術館で洋の雰囲気を味わいながら素晴らしい美術品を鑑賞すると、心がリフレッシュされますよ。
住所 : 倉敷市中央1丁目4-8(倉敷館 倉敷観光案内所)周辺
マップ: Googleマップ
アクセス : JR倉敷駅 下車、徒歩約10分
電話番号 : 086-422-0542(倉敷館 倉敷観光案内所)
公式URL : 倉敷美観地区|岡山観光WEB
※合わせて読みたい: 倉敷旅行の際に外せない観光地20選! おすすめの名物グルメやお土産もご紹介!
下津井(しもつい)は倉敷市の南西部、児島地区の南部にあります。
児島地区の南端の海沿いの町で、瀬戸大橋のふもとになります。
瀬戸内海と丘陵に挟まれた港町で、古い歴史を持ちます。
下津井の歴史は、奈良時代までさかのぼることができますが、大きく発展したのは江戸時代です。
江戸時代初期に岡山藩により後背の丘陵上に下津井城が築かれます。
しかし、一国一城令で短期で廃城となりました。
その後、瀬戸内海を航行する北前船の寄港地として、また漁業の町として、さらに四国への玄関として金比羅参りの人々らが大勢集まり、瀬戸内有数の港町として繁栄しました。
今も下津井城の石垣などの遺跡が残り、岡山県指定史跡として保存されています。
往時の雰囲気を色濃く残す景観は、本瓦葺、漆喰壁、なまこ壁、虫籠窓や格子窓のある商家など歴史的な建造物が多く残されています。
昭和61年に岡山県指定の町並み保存地区となり、保存活動が行われてきました。
保存地区の中にある「むかし下津井回船問屋」は、古い回船問屋の建物を改修した資料館で、下津井観光の拠点と位置づけられた施設。
昔の下津井の様子を知ることができるだけでなく、タコ料理をはじめとした料理も味わうことができます。
また、近くにある祇園神社は、境内から瀬戸内海を一望することができる穴場の場所です。
近代になり、かつての繁栄はなくなりましたが、今でも漁業の町として静かな独特の雰囲気があります。
この雰囲気を感じながら、下津井名物のタコ料理に舌鼓を打ってみてはいかがでしょうか。
住所 : 倉敷市下津井1丁目7-23(むかし下津井回船問屋)
マップ: Googleマップ
アクセス :JR瀬戸大橋線 児島駅 下車、バス(下津井循環線)で、下津井漁港前 下車
電話番号 : 086-479-7890(むかし下津井回船問屋)
公式URL : 下津井町並み保存地区|岡山観光WEB
鷲羽山(わしゅうざん)は倉敷市の南西部・児島地区にあります。
下津井の後背となる山地にある山で、鷲が羽を広げているかのような姿から名付けられました。
瀬戸内海国立公園の一部であり、代表的な観光スポットです。
ちなみに、国の名勝に指定されていて、旧石器時代の遺跡や古墳なども出土しています。
標高は133mあり、山頂は「鍾秀峰(しょうしゅうほうい)」と呼ばれ、展望台からの大パノラマの眺めは圧巻。
瀬戸大橋と瀬戸内海の多島美、そして四国連山まで一望できます。
晴れた夕暮れ時は特に美しく人気で、「日本の夕陽百選」にも選ばれています。
とてもロマンチックな風景なので、ぜひお立ち寄りください。
住所 : 岡山県倉敷市下津井田之浦1-2(鷲羽山ビジターセンター)
マップ: Googleマップ
アクセス : JR瀬戸大橋線 児島駅 下車、バス(鷲羽山行き)で鷲羽山 下車、徒歩約10分
電話番号 : 086-479-8660(鷲羽山ビジターセンター)
公式URL : 鷲羽山ビジターセンター 公式サイト
鷲羽山(わしゅうざん)ハイランドは、倉敷市児島地区の鷲羽山に近い山上にあります。
園内から瀬戸大橋が見渡せることで人気があるテーマパークです。
以前から本場ブラジルのサンバダンサーによるパフォーマンスが好評で、現在は「ブラジリアンパーク」を名乗るほどの名物イベントになりました。
サンバパフォーマンスは毎日開催されています。
ほかにも絶叫アトラクションをはじめとした各種アトラクションが子どもたちに人気。
夏期はスライダープール、冬期はアイススケートが追加料金なしで楽しめるのも嬉しいポイントです。
住所 : 倉敷市下津井吹上303-1
マップ: Googleマップ
アクセス : JR山陽本線瀬戸大橋線 児島駅 下車、バス(下津井循環線)で鷲羽山ハイランド遊園地前 下車
電話番号 : 086-473-5111
定休日 : 無し
営業時間 :
10:00~17:00
(季節により変動。夏季はナイター営業あり)
料金 :入園+フリーパス
大人(中学生以上)3,800円
小人(小学生)3,200円
幼児(3歳以上小学生未満)2,500円
シニア(50歳以上)2,500円
公式URL : 鷲羽山ハイランド 公式サイト
由加山(ゆがさん)は倉敷市児島地区北部にある山です。
古くから「瑜伽大権現(ゆがだいごんげん)」祭る神聖なる山で、日本三大権現のひとつ。
なんと2000年以上の歴史があり、厄除けの総本山として信仰されています。
元々は磐座(いわくら)信仰という岩に神様が宿っているという信仰の対象として祭られていました。
奈良時代に行基が十一面観音を祭ったことから、それ以来、神道と仏教の神仏習合の山として崇拝されるように。
江戸時代には岡山藩主の祈願所になります。
江戸時代には「ゆがさん こんぴらさん 両参り」という風習が生まれました。
児島の由加山と、瀬戸内海を渡った四国の金比羅宮の両方を参るとたくさんのご利益がいただけるというもので、全国各地から参拝客が訪れて門前町が生まれて繁栄しました。
明治になり、神仏分離令によって由加山は由加神社本宮と由加山蓮台寺に分かれましたが、現在も初詣をはじめ多くの参拝客が訪れます。
由加神社本宮は全国に52の分社を持つ神社で、本殿は岡山県指定重要文化財。
さらに備前焼製としては日本一の規模となる大鳥居、消痛の小槌などの文化財もあります。
また、瀬戸大橋開通により岡山・香川の行き来がしやすくなったことから、かつての「両参り」を金比羅宮とともに推奨しています。
蓮台寺は、客殿が岡山県の重要文化財に指定されています。円山応挙の「竹鶏の図」をはじめ、たくさんの襖絵が見どころ。
総本殿の厄除大不動は日本最大級の大きさを誇り、その迫力は満点なので、ぜひ見逃さないようにしてください。
江戸時代の両参りの頃から「あんころ餅」が由加山の名物となり、現在も由加山みやげの定番として販売されています。
由加山にお参りしたお土産にはあんころ餅がおすすめです。
由加山には自然も多く残されており、瀬戸内海国立公園の一部に指定されています。
散策道も整備されていますので、ゆっくりと自然を楽しみながら散策するのも良いでしょう。
住所 :
マップ: Googleマップ
由加神社本宮:倉敷市児島由加2852
由加山蓮台寺:倉敷市児島由加2855
アクセス :
JR瀬戸大橋線 児島駅 下車、バス(由加山行き)で由加山 下車 徒歩8分
またはJR瀬戸大橋線 上の町駅 下車、徒歩約60分
電話番号 :
由加神社本宮:086-477-3001
由加山蓮台寺:086-477-6222
営業時間 :
由加神社本宮:祈祷受付 8:30~16:30(参拝は自由)
由加山蓮台寺:9:00~16:00
料金 :
由加神社本宮:無料
由加山蓮台寺:宮殿のみ有料 大人(高校生以上)400円、小人(小・中学生)200円
注意点 : 由加神社本宮と蓮台寺の駐車場は共用ではないので注意
公式URL :
野﨑家旧宅は、倉敷市児島地区中心部にあります。
児島中心部の味野地区は、かつて塩田で栄えました。
江戸時代後期に大規模な塩田を開発し「塩田王」の異名をとった豪商・野﨑武左衛門(のざき たけざえもん)。
その野崎氏の屋敷で、敷地はおよそ3000坪。
母屋のほか7棟の家屋が並び、大きな土蔵や茶室、見事な庭園がある大邸宅を見学することができます。
蔵は塩業資料館となっており、塩田に関する資料や道具を展示しています。
旧野﨑家から南へ広がるのが、かつて児島地区の中心市街地として活況を呈した味野商店街です。
しかし、現在はその活気は薄れ、シャッターを占めたままの店も目立つようになりました。
そこで、地域の活性化のために生まれたのが「児島ジーンズストリート」。
児島地区は国産ジーンズ発祥の地として有名です。
児島は古くから繊維業が盛んでした。
明治になると、その技術を生かして学生服や作業服の製造をするようになります。
そして、戦後になるとその技術を応用して、全国に先駆けてジーンズ製品を製造するようになったのです。
そんな児島の歴史と地場産業に着目し、味野商店街の一部をジーンズにフォーカスした商店街「児島ジーンズストリート」にする構想が生まれました。
地元のジーンズメーカーの個性的なお店が出店しており、また通りもジーンズをアピールする飾り付けがされているなど、独特の雰囲気をもったストリートです。
歴史的な野崎家旧宅とレトロな商店街、そして現代的なジーンズストリートの、新旧が合わさった不思議なエリアをぜひ体験してみてください。
住所 : 倉敷市児島味野1丁目11-19
マップ: Googleマップ
アクセス : JR瀬戸大橋線 児島駅 下車、徒歩約15分
電話番号 : 086-472-2001
定休日 :
月曜日
12月25日〜1月1日
営業時間 : 9:00~16:30
料金 : 大人(中学校卒業以上)500円、小中学生 300円
公式URL : 野崎家塩業歴史館 公式サイト
住所 : 岡山県倉敷市児島味野2-5-3(児島ジーンズストリート協同組合事務局)
マップ: Googleマップ
アクセス : JR瀬戸大橋線 児島駅 下車 徒歩約10分
電話番号 : 086-472-4450(児島ジーンズストリート推進協議会事務局)
公式URL : 児島ジーンズストリート 公式サイト
玉島(たましま)は、倉敷市の西部にあたり、新幹線停車駅である新倉敷駅がある玉島地区の中心地域。
もともと、玉島地区の平地部は海で、現在の平地部にある丘陵は島でした。
江戸時代前期になると、干拓により新田開発が進められていき、海は陸地になります。
その干拓地の最南端にあたり、干拓のための堤防が築かれていた場所に港がつくられました。
これが玉島湊(たましまみなと)です。
玉島湊と高梁川を結ぶ「高瀬通し」という運河が造成され、高梁川上流の備中松山(現在の高梁市中心部)などと連絡。
玉島湊は物資の集散地となり、北前船が寄港して大いに繁栄しました。
現在は町の中心が郊外にうつり、かつてのにぎわいはなくなりました。
しかし、かつて堤防があり玉島湊の中心的な場所だった「新町」や西の山のふもとにある「仲買町」、南の山のふもとの「屋出町」などをはじめとるすエリアには、江戸後期から明治・大正期の建造物が多数残り、昔の面影を思い起こさせます。
平成7年に岡山県指定町並み保存地区となり、保存活動が積極的に行われています。
虫籠窓や格子窓、漆喰の壁、なまこ壁などが多く見られ、商家や土蔵などの建物は、倉敷美観地区とはまたちがった重厚感があります。
それ以外に、昭和時代を彷彿とさせるノスタルジックな町並みもあり、そのレトロ感から映画『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズのメインロケ地のひとつになりました。
玉島は倉敷美観地区ほどの知名度もなく、訪れる観光客も少ない保存地区です。
ですが、地元の人の息づかいが聞こえるような地域に溶け込んだ町並みは、美観地区にはない魅力がありますよ。
住所 :
マップ: Googleマップ
岡山県倉敷市玉島中央町1-22-34(玉島信用金庫西支店)周辺
岡山県倉敷市玉島3-8-25(柚木家旧宅)周辺
岡山県倉敷市玉島阿賀崎1212(菊池酒造)周辺
アクセス : JR山陽本線・山陽新幹線 新倉敷駅 下車、バス(玉島中央町行き)で玉島中央町 下車、徒歩約5分
電話番号 :
086-526-8446(新倉敷駅観光案内所)
086-522-8114(倉敷市玉島支所産業課)
公式URL : 玉島町並み保存地区|岡山観光WEB
円通寺(えんつうじ)は倉敷市西部・玉島地区の中心部にあるお寺です。
かつて港町だった玉島中心市街地の西にある、小高い丘陵上に立地しています。
およそ1200年の歴史がある曹洞宗の古刹で、江戸時代に良寛(りょうかん)が修行をしていたことで知られています。
美しい石組の庭や、葦屋根の本堂などの重厚な雰囲気は、歴史を感じさせます。
隣接の円通寺公園も含めて春には桜やツツジ・サツキなどが咲き、秋には見事な紅葉を楽しめます。
また、桜の時期には良寛をしのぶ「良寛茶会」が開かれ、秋には「良寛まつり」も開催されて、多くの観光客が訪れます。
四季折々の美しい姿を楽しめる円通寺は、穴場的な観光スポットです。
住所 : 岡山県倉敷市玉島柏島451
マップ: Googleマップ
アクセス : JR山陽本線・山陽新幹線 新倉敷駅 下車、バス(玉島中央町行き)で玉島中央町 下車、徒歩約15分
電話番号 : 086ー522ー2444
公式URL : 円通寺 公式サイト
吉備路(きびじ)は岡山県の中南西部にある総社市を中心に、岡山市北区の一部や倉敷市北部の一部にわたるエリアです。
この一帯は岡山県から広島県東部にかけて存在した「吉備国(きびのくに)」の中心地域。
吉備は古代に大和や出雲に匹敵するほど栄えた国で、吉備路には多くの古代遺跡や古墳などの史跡が点在しています。
奈良時代や平安時代の寺社もたくさん残っています。
また、岡山県といえば桃太郎伝説が有名ですが、その伝説の元になったといわれる吉備津彦命(きびつひこのみこと)と温羅(うら)の戦いの舞台が吉備路です。
そのため吉備津彦・温羅に関連する史跡も点在しています。
広いエリアなので自動車での観光が無難ですが、自転車を使ったサイクリングを楽しみながらスポット巡りをするのがおすすめ。
平地が多く、自転車道も整備されていて、サイクリングしやすい環境です。
レンタサイクルも主要駅近くに設置されていて、借りたり返したりしやすいですよ。
さらに滞在型の観光も地元自治体はおすすめしていて、作山古墳や備中国分寺に近い場所に、観光拠点となる宿泊施設・国民宿舎「サンロード吉備路」があります。
吉備路を代表する観光スポットが「備中国分寺(びっちゅう こくぶんじ)」。
総社市の東部に位置し、岡山県内唯一の五重塔が有名で、国指定の重要文化財。
奈良時代に聖武天皇の命令で全国に建てられた国分寺のひとつです。
季節により周辺に咲く梅や菜の花、桜、レンゲ、ヒマワリ、コスモス、そして冬の積雪と五重塔とのコラボレーションは、まさに絶景。
四季折々の姿が楽しめる五重塔と周辺の風景は、吉備路のシンボルです。
住所 : 岡山県総社市上林1046
マップ: Googleマップ
アクセス : JR吉備線 東総社駅 下車、徒歩約60分
電話番号 : 0866-94-3155(国分寺観光案内所)
鬼ノ城(きのじょう)は総社市の東北部の山上にある古代の城跡です。
その名の通り、桃太郎の鬼のモデルとされる温羅がつくったといわれています。
鬼ノ城は朝鮮式山城といわれる方式でできていて、温羅は朝鮮半島の百済(くだら)国の出身といわれています。
現在、鬼ノ城は整備されて展望台が設置されています。
標高約400mのところにあり、吉備路の中心である総社平野や、晴れていれば遠く瀬戸内海や四国まで見渡すことができます。
鬼ノ城周辺は自然も豊かで、県立吉備自然公園の一部です。
住所 : 岡山県総社市黒尾1101-2(鬼城山ビジターセンター)
マップ: Googleマップ
アクセス : JR吉備線 服部駅 下車、徒歩約80分
電話番号 : 0866-99-8566(鬼城山ビジターセンター)
吉備津神社(きびつじんじゃ)は、岡山市北区の西南部に位置する高松地区にあります。
JR吉備線 吉備津駅の近くです。
その名の通り、桃太郎のモデルとされる吉備津彦命を祭る古い神社。
吉備の国の総鎮守で、標高約175mの吉備中山(きびのなかやま)の北のふもとに鎮座しています。
境内には文化財となっているものが多く、拝殿および比翼入母屋造といれる屋根を2つ並べた「吉備津造」という独特の造りをした本殿が国宝となっています。
また、南北2つの随神門や鳴釜殿、木像の狛犬などが国指定の重要文化財です。
さらに、回廊など多数の建造物が岡山県指定文化財に指定されています。
特に戦国時代につくられた回廊は見物で、総延長およそ398mの長さ。
急傾斜していることから、長く美しい姿の回廊です。
さらに、吉備津彦が温羅の首を埋めた場所に建てられた鳴釜殿(なるかまでん)では、炊いている釜から鳴る音で吉凶を占う「鳴釜神事」が有名。
3000円を収めることで体験できますので、興味のある方はぜひ占ってみてはいかがでしょう。
なお、吉備津神社から東へ1kmほどのところに「吉備津彦神社(きびつひこじんじゃ)」もあります。
吉備の国が分割された後に、吉備津神社から分かれてできた神社といわれ、こちらも古い神社ですので行く価値はありますよ。
ちなみに、吉備津彦神社には鳴釜神事はありません。
住所 : 岡山県岡山市北区吉備津931
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アクセス : JR吉備線 吉備津駅 下車、徒歩約10分
電話番号 : 086-287-4111
営業時間 : 祈祷受付 8:30〜16:00
公式URL : 吉備津神社 公式サイト
宝福寺(ほうふくじ)は、総社市の中心部から西よりの山の中にあるお寺です。
臨済宗東福寺派の禅寺で、創建は不明ですが、少なくとも室町時代には存在していた古刹です。
宝福寺は、総社市出身で水墨画で知られる僧侶・雪舟が修行したことで有名です。
特に修行中の雪舟が、修行をさぼって絵ばかり描いていたので、おしおきで柱にくくり付けられると、涙と足の指で本物そっくりのネズミを描いたという逸話が残っています。
境内にある三重塔は国指定重要文化財。
戦国時代の戦乱で焼失しましたが、江戸時代に復興されたものです。
また紅葉の名所としても知られ、シーズンに多くの観光客が訪れています。
紅葉と三重塔の組み合わせはとても美しいですよ。
住所 : 岡山県総社市井尻野1968
マップ: Googleマップ
アクセス : JR総社駅 下車、徒歩約45分
電話番号 : 0866-92-0024
公式URL : 宝福寺 公式サイト
大和に匹敵するほどの力があった吉備の国。
だから古墳がたくさんあります。
中でも、全国4番目の規模を誇る造山古墳(つくりやま こふん)や10番目の作山古墳(つくりやま こふん)は圧巻。
立ち入り可能な古墳としては全国1位2位で、どちらも国指定史跡です。
ほかにも角力取山古墳(すもうとりやま こふん)や江崎古墳(えざき こふん)、こうもり塚古墳などの古墳が無数に存在しています。
自転車でゆったりと古墳巡りをするのも面白いでしょう。
住所 :
マップ: Googleマップ
造山古墳:岡山県岡山市北区新庄下779
作山古墳:岡山県総社市三須480
アクセス :
造山古墳:JR吉備線 足守駅 下車、徒歩約30分
作山古墳:JR吉備線 東総社駅 下車、徒歩約45分
電話番号 :
造山古墳:086-226-7601(岡山県教育庁文化財課)
作山古墳:0866-92-8363(総社市教育委員会文化課)
公式URL :
造山古墳|岡山市公式観光サイト
作山古墳|総社市役所 公式サイト
吉備路にはほかにも観光スポットが多数あります。
総社市の地名の由来となった備中国総社宮や紅葉の名所である豪渓(ごうけい)、大鳥居があり岡山県一の初詣客を誇る最上稲荷(さいじょういなり)、戦国時代に羽柴(豊臣)秀吉が水攻めを行った備中高松城址、江戸時代に陣屋町だった足守(あしもり)町並み保存地区と大名庭園の近水園(おみずえん)、標高300m以上ある中世山城跡の福山(ふくやま)、謎の巨大なストーンサークルがある楯築遺跡(たてつきいせき)、吉備真備ゆかりのまきび公園などが知られています。
吉備路は古代のロマンがあふれるスポットが多く、歴史に興味がある方にはおすすめできるエリアです。
備北(びほく)は、岡山県北西部、高梁川の上流一帯のエリアです。
備中国の北部なので備北と呼ばれています。
高梁市と新見市からなり、南部は吉備高原、北部は中国山地。
大半が山間部となり、高梁盆地や新見盆地などの少ない平地部に人口・都市機能が集中しています。
江戸時代には高梁市中心部の備中松山城を拠点とする備中松山藩がありました。
有名な観光地は、備中松山城や吹屋地区、井倉洞・満奇洞などが挙げられます。
備中松山城は岡山県北西部に位置する高梁市にあります。
高梁市の中心市街地北側の臥牛山(がぎゅうざん)の上にあるお城で、全国12ある現存天守のお城のひとつ。
また、日本三大山城のひとつで、現存天守の中では最も標の高いところにあるお城です。
鎌倉時代に秋庭氏が築城、戦国時代には三村氏の居城となり「備中兵乱」の舞台になりました。
江戸時代になると初期には江戸幕府の直轄となり、小堀遠州が居城。
その後は備中松山藩の政庁となります。
現在の天守を含む城郭は、江戸時代前期の1683年に備中松山藩主・水谷勝宗(みずのや かつむね)により改築されたものです。
明治時代の廃城令のあと、山奥にあるために破壊は免れましたが、放置されたために荒れ果ててしまいました。
昭和に入り、地元の学校教員の熱意により備中松山城の整備の気運が高まり、ついに自治体が動いて修復と保存活動が行われます。
天守のほかにも二重櫓や土塀の一部が現存していることから、昭和16年には国宝、昭和25年には国指定重要文化財となりました。
隣の兵庫県の竹田城が雲海の中に浮かぶ姿が「天空の城」として話題となりましたが、備中松山城も古くから雲海に浮かぶ姿が知られていました。
ここ数年は、竹田城の影響で備中松山城にも雲海に浮かぶ天守を見ようと大勢の観光客が訪れています。
雲海に浮かぶ松山城を見るには、少し離れたところにある「備中松山城展望台」に行きましょう。
雲海は9月下旬~4月上旬の早朝に発生し、天気がよく朝と昼の気温差が大きいと発生条件です。
ただし、冬場は積雪のおそれがあります。
備中松山城の城下町である高梁市街地は「備中の小京都」と呼ばれ、古い町並みや寺社が点在。
高梁の町歩きもおすすめです。
城下町の中にある石火矢町(いしびやちょう)は城下の武家屋敷が並んでいた地区です。
現在も武家屋敷の塀など残り、一帯は岡山県のふるさと村に指定され「石火矢町ふるさと村」として保存活動が行われています。
また、城下にある紺屋川(こんやがわ)は、備中松山城外堀でした。
現在「紺屋川筋 美観地区」として景観保存がされ、川沿いに桜と柳が並ぶ並木道が整備されています。
沿道には岡山県下最古のキリスト教会である高梁キリスト教会堂や備中松山藩校 有終館跡の史跡があり、「日本の道100選」にも選ばれました。
ほかにも備中松山城下町には小堀遠州が築庭した頼久寺(らいきゅうじ)庭園などの見所があります。
最近は備中高梁駅直結の「ツタヤ図書館」でスターバックスコーヒー併設の高梁市立図書館が新設され話題となっています。
休憩がてらに立ち寄ってみるのも良いでしょう。
高梁は江戸時代から「ゆべし」が銘菓でした。
高梁観光のおみやげにはゆべしがおすすめですよ。
住所 :
マップ: Googleマップ
備中松山城:岡山県高梁市内山下1
備中松山城下町:
アクセス :
備中松山城:JR伯備線 備中高梁駅 下車、登場バスまたは乗り合いタクシー、下車後 徒歩約20分
備中松山城下町:JR伯備線 備中高梁駅 下車、徒歩
電話番号 :
0866-22-1487(備中松山城)
0866-21-0229(高梁市役所 産業観観光課)
0866-22-8666(高梁市観光案内所)
0866-21-0461(高梁市観光協会)
定休日 : 12月29日〜1月3日(備中松山城)
営業時間 : 4〜9月 9:00〜17:30、10〜3月 9:00〜16:30(備中松山城)
料金 : 大人(中学校卒業以上) 500円、小中学生 200円(備中松山城)
注意点 :
登場バスは、運行しない日があるので、高梁市公式サイトにて要確認
乗り合いタクシーは前日17:00までに要予約
公式URL : 備中松山城|高梁市観光協会 公式サイト
吹屋(ふきや)は高梁市の西部、旧成羽町にある地域です。
旧成羽町の北西の山中にあり、江戸時代から明治時代にかけて鉱山やベンガラ製造で繁栄しました。
現在、吹屋地区には当時の繁栄ぶりを伺える古い町並みが残り、ほかにも鉱山跡や鉱山で財を築いた豪商の家屋などの史跡があります。
昭和49年に岡山県が指定する「ふるさと村」となり、「ふるさと村」として地区内の町並みや史跡の保存活動が行われています。
昭和52年には、吹屋中心部の古い町並みが国から重要伝統的建造物群保存地区に認定されました。
そのため、映画やドラマの撮影にも使用されています。
吹屋の町並みは、赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観で統一されている美しい町並みが特徴です。
この町並みは、鉱山で儲けた豪商たちが相談し、統一したデザインで計画的につくられているのです。
当時としてはとても斬新な発想です。
町並みのために石見国から棟梁を招聘して建設したといいます。
現在もこの街並みが維持されているのは素敵ですよね。
吹屋ふるさと村には町並み以外にも、みどころとなる史跡が点在。
日本最古の木造校舎の小学校だった旧吹屋小学校、豪商の屋敷だった西江邸・広兼邸、銅山の跡地を観光用に見学できる笹畝坑道、ベンガラ工場跡地を活用したベンガラ館などがあります。
ノスタルジックな吹屋はとても印象的な雰囲気で、おすすめの観光スポットです。
住所 : 岡山県高梁市成羽町吹屋367(旧片山邸)周辺
マップ: Googleマップ
アクセス : JR伯備線 備中高梁駅 下車、バス(吹屋行き)で吹屋 下車
電話番号 : 0866-29-2222(成羽町観光協会吹屋支部)
公式URL : 吹屋ふるさと村|高梁市観光協会 公式サイト
井倉洞(いくらどう)と満奇洞(まきどう)は、ともに岡山県北西部に位置する新見市にある鍾乳洞です。
新見市から隣の真庭市西部の旧北房町や高梁市の一部にかけては、鍾乳洞がとても多いエリア。
井倉洞は岡山県内最大、満奇洞は第2の規模の鍾乳洞です。
井倉洞は全長が約1200mあり、日本三大鍾乳洞のひとつで岡山県指定天然記念物。
外観は高さ約240mの石灰岩の絶壁で圧倒されます。
洞内には3つの滝や30ほどの奇石・怪石があるのが見どころとなっています。
また、井倉洞がある周辺は阿哲峡(あてつきょう)という渓谷で、紅葉の名所。
紅葉シーズンに訪れるのもおすすめですよ。
井倉洞は新見市の南部、高梁川沿いにあり、周辺には観光客向けのレトロな商店街もあります。
満奇洞は新見市の南東、井倉洞から東へおよそ7kmの山中に所在。
槙という小字にあるため「槙の穴」と呼ばれていましたが、昭和4年に与謝野鉄幹・晶子夫妻が訪れて感動し、夫妻が槙の地名と「奇に満ちた鍾乳洞」の意味を掛け合わせて満奇洞と命名しました。
なお、満奇洞は江戸時代後期に狸猟をしていた猟師が発見したもので、現在は岡山県指定天然記念物です。
総延長は約450mで最大幅約25m、迷宮のような閉塞型の鍾乳洞です。
特にみどころとなるのは、最も広い「竜宮」と呼ばれる場所。
たくさんの管状の鍾乳石、つらら石、石筍、石柱がたくさんあり、また最奥部には「夢の宮殿」と称される地底湖が広がります。
まさに満奇洞の名の通りの不思議な空間で、『八つ墓村』などいくつかの映画やドラマの撮影に使われています。
満奇洞は洞内のライトアップで有名です。
LED照明で照らされた洞内はとても幻想的で、ファンタジーの世界にいるかのうよう。
なお、満奇洞は売店で売られている「バクダンキャンデー」という氷菓が名物ですので、ぜひ食べてみてください。
井倉洞も満奇洞も温度は常に15〜16℃で一定しています。
夏は涼しいだけではく、冬は意外と温暖。
両鍾乳洞をハシゴして鍾乳洞の神秘的な雰囲気を味わってみてください。
住所 : 新見市井倉409
マップ: Googleマップ
アクセス : JR伯備線 井倉駅 下車、徒歩約15分
電話番号 : 0867-75-2224
定休日 : なし
営業時間 : 8:30〜17:00(入場は16:30まで)
料金 :
大人(中学卒業以上) 1,000円
中学生 800円
小学生以下 500円
公式URL :
住所 : 新見市豊永赤馬2276-2
マップ: Googleマップ
アクセス : JR伯備線 井倉駅下車、バス(満奇洞行き)で約40分、満奇洞 下車
電話番号 : 0867-74-3100
定休日 : なし
営業時間 :8:30〜17:00(入場は16:30まで)
料金 :
大人(中学卒業以上) 1,000円
中学生 800円
小学生以下 500円
公式URL : 満奇洞|岡山観光WEB
新見市は岡山県北西部にあり、新見は同市の中心市街地です。
高梁川の上流沿いにあり、江戸時代は新見藩の陣屋町として繁栄しました。
現在もその当時を思い起こさせる古い町並みが残り、特に御殿町(ごてんまち)と呼ばれる地区には多数の歴史的建造物が残っていて町並み保存活動が行われています。
なお、大名が仕事をしていた屋敷があったのが地名の由来です。
町歩きには商家や蔵などを見学でき、「歴史コース」と「町屋コース」の散策コースもあります。
特に豪商だった太池邸はみもので、現在、和風カフェとしても営業しており、休憩に立ち寄ってみてください。
雛祭りの時期には、町一帯の屋敷などに雛祭りを飾る「にいみ雛まつり」も開催されます。
新見は他地域の町並み保存地区に比べれば規模の小さい町ですが、その分、地域に密着した町並み保存がされているのが魅力的です。
住所 : 岡山県新見市新見858(新見御殿町センター)周辺
マップ: Googleマップ
アクセス : JR新見駅 下車、徒歩約15分
電話番号 : 0867-72-6660(新見御殿町センター)
公式URL : 御殿町|新見市公式観光サイト
井笠(いかさ)は、岡山県の最南西に位置するエリアです。
井原市と笠岡市を中心とするので、両市の頭文字を取って井笠と呼ばれています。
ほかには浅口市、浅口郡里庄町、小田郡矢掛町があります。
南部は瀬戸内海に面し、中部は高梁川支流の小田川の流域で、北部は吉備高原の南端を占めています。
岡山市・倉敷市と、広島県東部の福山市・尾道市の中間地帯にあり、双方のエリアとの結びつきがあるのが特徴です。
有名な観光地として、笠岡諸島が挙げられます。
矢掛(やかげ)は、岡山県の南西に位置する小田郡矢掛町の中心部です。
かつて矢掛は旧山陽道が通り、山陽で有数の宿場町として繁栄をしました。
現在も古い建造物が多く残り、岡山県指定の町並み保存地区として保存活動が行われています。
見どころは、旧矢掛本陣の石井家住宅と旧矢掛脇本陣だった高草家住宅。
本陣・脇本陣は、江戸時代に参勤交代の大名が泊まった宿です。
両住宅は、往時の様子を現在まで残していて、国の重要文化財に指定されています。
なお、本陣・脇本陣がどちらも重要文化財となっているのは全国でも矢掛だけです。
年間を通して色々なイベントも行われていますが、なかでも大勢の観光客が訪れるのが「流しびな」と「大名行列」。
流しびなは毎年3月下旬に行われ、矢掛の町並みのすぐ南を流れる小田川に、紙でつくった雛人形を願いを込めて流します。地元に伝わる説話に由来する行事です。
大名行列は毎年11月第2日曜日に行われます。
江戸時代の宿場での大名行列を再現した祭で、殿や姫、武士などの江戸時代の姿に変装した住民が旧山陽道を練り歩きます。
さらに、元漫才コンビ「ちゃらんぽらん」の一人だった大西幸仁さんが、コンビ解消後、太陽の雅号で画家に転身し、この矢掛に移住しています。
大西さんの作品を展示している太陽美術館も町並みのすぐ近くに立地。
話題のスポットですので、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
また、矢掛は江戸時代から「ゆべし」が銘菓として知られていました。
現在も人気のお菓子ですので、お土産におすすめです。
住所 : 岡山県小田郡矢掛町矢掛3079(矢掛本陣 石井家住宅)
マップ: Googleマップ
アクセス :井原鉄道 矢掛駅 下車
電話番号 : 0866-82-1016(矢掛町役場 産業観光課)
公式URL : 矢掛町公式観光サイト
美星(びせい)天文台は、岡山県南西部に位置する井原市にあります。
市内北西部の旧美星町地区の山中に位置しています。
天文台があるのは、吉備高原と呼ばれる、なだらかな山地が続く地帯の南端にあり、周囲360度が展望できる場所。
国内屈指の規模の公開天文台で、来訪者も見ることができる101cmの口径の望遠鏡は、天文ファンの間で好評です。
旧美星町は、町名をもじり、「星が美しく見える町」として観光に力を入れ、全国初の光害防止条例を制定。きれいな星空が見られる環境を守っています。
七夕には近くにあるテーマパーク「中世夢が原」で七夕まつりが開催され、天文台には天の川を見に来る客で賑わいます。
また、美星町内には鎌倉時代初期に流星が落下したと言われ、落下地近くに「星尾神社」が建立されており、現在も残っています。
美星町は、昔から現在まで星に縁がある神秘的な地域です。
アクセス : 井原鉄道 井原駅 下車、バス(美星産直プラザ・平谷方面)で美星産直プラザ下車、徒歩約30分
住所 : 岡山県井原市美星町大倉1723-70
マップ: Googleマップ
電話番号 : 0866-87-4222
定休日 : 木曜日、祝日の翌日、年末年始
営業時間 :
(昼)9:30~16:00
(夜) 金・土・日・月曜日のみ 18:00~22:00
料金 : 小学生以上 300円
公式URL : 美星天文台 公式サイト
田中(でんちゅう)美術館は、岡山県南西部の町、井原市中心市街地、市役所北側にあります。
井原市出身の彫刻家・平櫛田中(ひらくし でんちゅう)の作品を展示し、偉業を称えるために建てられました。
昭和44年に田中館として建てられ、昭和48年に博物館法に登録されて田中美術館に。
昭和58年には市制30周年の記念事業として新館をオープンしました。
館内には、田中が生前に井原市や市内の学校へ寄贈していた作品や、没後に遺族から寄贈された作品を多数展示。
それ以外にも田中と親交のあった日本美術院の作家や平櫛田中賞受賞作家の作品も展示しています。
特に田中作品の代表作『鏡獅子』の試作品は、六代目尾上菊五郎をモデルにしたもので、井原市の象徴的存在です。
美術館の北側には、造園家で環境デザイナーの伊藤邦衛が設計した「田中苑(でんちゅうえん)」があります。
色々な草花が植えられており、四季を通じて楽しめ、なかでも大きな楷の木は、秋になると見事な紅葉を見ることができる地域のシンボルです。
彫刻に興味が無くても、作品の美しさと力強さには見入ってしまいますので、ぜひ訪れてみてください。
住所 : 岡山県井原市井原町315
マップ: Googleマップ
アクセス : 井原線 井原駅より徒歩15分
電話番号 : 0866-62-8787
定休日 :
月曜日(休日のときは翌日)
12月28日~1月4日
営業時間 : 9:00~〜17:00(入場は16:30まで)
料金 :
一般(個人) 400円
一般(20名以上の団体) 300円
小中高生、65歳以上の高齢者、優待者 無料
注意事項 :
写真撮影・携帯電話の使用は禁止
メモは鉛筆で
公式URL : 井原市立 田中美術館 公式サイト
笠岡(かさおか)諸島は、岡山県の最南西に位置する笠岡市にあります。
笠岡市の南の瀬戸内海沖合にあり、大小およそ30の島々からなり、瀬戸内海国立公園の一部。主な島は本土に近い側から、高島(たかしま)、白石島(しらいしじま)、北木島(きたぎしま)、真鍋島(まなべじま)、小飛島と大飛島からなる飛島(ひしま)、六島(むしま)があります。
中でもおすすめしたいのが、白石島・北木島・真鍋島の3島です。
白石島は、笠岡諸島で2番目に大きな島で、全体が国指定名勝になっています。
白石島はお盆に行われる「白石踊」が有名で、国指定の重要無形民俗文化財。
いくつもの型の踊りを同時に、歌い手と太鼓を中心に輪になりながら踊ります。
とても珍しい形式の踊りのため、全国から観光客が多数訪れます。
体験ツアーもありますので、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
また、白石島には大きな海水浴場があり、民宿や海の家も設置されていて、海での娯楽を楽しむ方々に人気のスポットです。
北木島は、笠岡諸島最大の島。
良質の花崗岩の産出地で、古くから採石業で繁栄してきた島です。
大阪城の石垣など多くの城に使われたほか、近代では旧日本銀行本店や明治神宮、靖国神社などでも使用されていて、瀬戸内三銘石として有名です。
現在も採石跡が残されていて、歴史を感じると同時に、その迫力に圧倒されます。
北木島では「流し雛」の風習で知られています。
旧暦の3月3日近くの日曜日に大浦地区で開催されていて、300年以上の歴史があります。
麦藁の小さな空船(うつろぶね)に、紙でつくった雛人形や桃の花、菱餅などを乗せて海へ流す行事で、女性の無病息災や厄除けを祈願します。流し雛をみるために、この日には大勢の観光客が島に訪れます。
また最近、北木島は漫才コンビ「千鳥」の大悟さんの故郷として知られるようになりました。
大悟さん自身がテレビ番組で積極的に宣伝しています。
真鍋島は、平安時代に真鍋水軍という水軍が拠点とした島で、一帯を支配していました。
江戸時代には有数の漁村として繁栄。
現在もその名残のある古い建物が残り、岡山県の「ふるさと村」に指定されて町並み保存が行われています。
『獄門島』『瀬戸内少年野球団』をはじめとする様々な映画やドラマの撮影地になっていて、ロケ地巡りも楽しいですよ。
猫が多く生息することから、瀬戸内屈指の猫の島として有名となり、猫好きの方々の人気スポットです。
さらに一時フランス人の絵本作家が滞在し、その時の様子を絵本にして母国で発売して大ヒットしました。
この影響でフランスをはじめとする海外旅行客が増加しています。
笠岡諸島へは笠岡駅からすぐの港からフェリーが運航されています。
すべてを回るには時間がかかりますが、大きい島には民宿や旅館もありますので、宿泊しながらゆっくりと島々を巡る旅もおすすめです。
住所 : 岡山県笠岡市高島・白石島・北木島・真鍋島・飛島・六島
マップ: Googleマップ
アクセス : JR山陽本線 笠岡駅 下車、住吉港(笠岡港)または伏越港からフェリーに乗船
注意点 : 目的とする航路により、フェーリ乗り場が変わる
公式URL : 島歩き・島遊び|笠岡市観光連盟 公式サイト
岡山県民が魅力的な観光スポットをご紹介しました。
有名なところもあれば、初めて知った場所もあるかもしれません。
岡山県は地域で様々な特徴があるので、ぜひ地域ごとの個性を味わいながら観光を楽しんでください。
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最終更新日 : 2024/10/23
公開日 : 2018/01/19