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銭湯というと、洗い場と大きな浴槽があって、富士山のタイル絵を眺めながら入浴する。そんなイメージですよね。
銭湯は公式には公衆浴場と呼ばれます。
現在の日本の法律では公衆浴場について「温湯、潮湯又は温泉その他を使用して、公衆を入浴させる施設」とされています。
また、その公衆浴場はさらに「普通公衆浴場」と「その他の公衆浴場」に分類されます。
簡単に言うと、普通公衆浴場は私たちが想像する昔ながらの銭湯のこと。その他の公衆浴場はサウナ風呂、健康ランド、スーパー銭湯などです。
「銭湯って、どうしてどこも値段が一緒なんだろう」と疑問に思ったことはありませんか?
銭湯はお風呂のついていない家に住んでいる方にとっては生活に欠かせないもののため、戦後から続く物価統制令により入浴料金が都道府県ごとに定められています。
東京都 は大人1人460円です(2017年10月現在)。
ちなみに、大阪府は440円(同上)。
料金は数年ごとの値上がりが続いていますので、できるだけ早く行くほうがお得ですね。
銭湯の始まりは仏教と言われています。
6世紀に日本に入ってきた仏教では、汚れを洗うことは仏に仕える者の仕事とされていたため、沐浴が推奨されていたのです。
「温室教」という経文には、入浴に必要な道具をそろえて沐浴をすると、病気が治癒し、七福が得られるとも書いてあるそうです。
奈良 の東大寺や法華寺には大湯屋や浴堂が残っており、平安時代末期には 京都 に銭湯の原型ともいえる湯屋ができたと言われています。
その後、鎌倉時代・室町時代になり入浴の文化がさらにしっかりと根付いていくことになります。
鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』には、源頼朝が庶民に風呂を100日間開放したことや、 鎌倉 幕府が北条政子の供養に際して行なった施浴についての記載があります。
幕府や寺院が庶民に風呂を開放する施浴がたびたび行われるようになり、裕福な家には風呂が作られるようになって、入浴の習慣は広まっていきました。
江戸で最初の銭湯は、徳川家康が江戸入りした翌年の1591年に、現在の東京駅付近にできました。
当時は、まだ江戸も城下町としてそれほど整っていなかったころ。
1600年代初頭には、「町ごとに銭湯あり」と表現されるほど急激に増えており、この頃から江戸の人々がお風呂好きだったことが伝わってきますね。
ただ、江戸時代初期の銭湯は、今のように全身がつかる湯船ではありませんでした。
最初は「戸棚風呂」と言って、膝までつかる程度のお湯を入れ、上半身は湯気で蒸すものでした。
私たちになじみ深い、湯船にたっぷりのお湯を入れる銭湯が出てくるのは1600年代に入ってから。
「据(すえ)風呂」「水(すい)風呂」などと呼ばれたそうです。
江戸時代の銭湯は庶民憩いの場。朝から営業を開始して、午後6時ごろに終了していました。
そして、この頃の銭湯の特徴はなんといっても男女混浴。
風紀が乱れることも多く、幕府もたびたび混浴禁止令を出しました。
海外と交流するようになった明治政府は、混浴を一層厳しく取り締まりますがなかなか改善しませんでした。
実際に混浴がなくなったのは明治中頃と言われています。
明治時代に入って洗い場が広くなり、大正時代には浴室の板張りや木造の浴槽が姿を消しました。
昭和になると水道式の蛇口が取り付けられて、今日、私たちのよく知る銭湯になったわけです。
銭湯料金の値上がりの背景には、銭湯施設の減少があります。
1968年(昭和43年)には東京都内で2687軒あった銭湯は、1998年になると1390軒まで半減します。
そして、2006年には1000軒を割り963軒。2015年には628軒まで減少しました。
理由は、自家用風呂が普及したことによって銭湯へ行く客が減少したことです。
かつてはお風呂のない家も多かったのですが、今はお風呂が付いているのが一般的ですよね。
銭湯の転廃業が増え、それに伴って銭湯の後継者不足にも拍車がかかっています。
近年では落語会やギャラリー、ライブなどのイベントを銭湯で開催し、銭湯への集客を増やして、銭湯文化を盛り上げていこうという機運が高まっています。
銭湯を利用する方が増えれば、銭湯という日本を象徴する文化も続いていくことにつながるのです。
銭湯では、浴室のタイルに絵が描いてあることが多いですが、やはり一番有名なのは 富士山 ですよね。
銭湯に富士山が初めて描かれたのは1912年(大正元年)。
東京都千代田区猿楽町にあった銭湯の経営者が「子供に楽しんで湯船に入ってほしい」と思い、浴室に絵を描くことを決めたのだそうです。
依頼された洋画家は静岡県出身で、故郷の風景として親しんだ富士山を描きました。
「富士山は縁起がいい」ということで、近隣の銭湯にも急速に広がり、今日まで富士山の絵が愛されることになりました。
ちなみに、富士山の描き方にはバラエティーがあり、西伊豆から見た富士山、砂浜に松林が並ぶ三保の松原から見た富士山などがあります。
身近にある銭湯ですが、まだ入ったことのない方も多いのではないでしょうか。
確かに、慣れていないとちょっとハードルが高い印象がありますよね。
銭湯は地元住民の方も多く利用するので、気持ちよく入浴するためにはしっかりとマナーを知っておく必要があります。
でも大丈夫!ここで基本的な銭湯の利用方法をお伝えします。
銭湯は地元住民の方を対象に造られた施設ですから、基本的に交通の便はいいとは言えません。
「○○駅から徒歩5分」と書かれていても、実際に行ってみると、住宅街の狭い道を幾度も曲がった分かりにくい路地に建っていたりすることがあります。
銭湯に行く際には、事前に場所をしっかりチェックしておきましょう。
近くまで行くと、煙突が見えてくるのでそれを目印に進むといいと思います。
バスタオル、タオル、石鹸、シャンプー、コンディショナーなどを持参しましょう。
リニューアルや新しくオープンした銭湯だと常備されているところもありますが、基本的にアメニティグッズはないと考えていたほうが無難です。
常連さんは「マイ桶」を持っていたりしますね。
ただ、初めての方は、入浴に必要なものはほとんど番台(フロント)で購入もできますのでご安心を。
「手ぶらセット」として比較的安い価格で購入できる銭湯もありますよ。
また、ドライヤーの持ち込みは原則できません。脱衣所に設置されている有料ドライヤーを利用しましょう。
脱衣所に向かう入口の前に番台があり、ここでお金を払います。
石鹸やシャンプーを購入する場合も、ここで支払います。
番台のあるフロアにはコーヒー牛乳などが飲める休憩スペースが併設されていることが多いので、友人や家族と一緒に来た方はここで待ち合わせができます。
料金を支払ったら「男湯」「女湯」ののれんをくぐって脱衣所へ。
衣服は鍵付きロッカーへ入れて、鍵を手首に巻いておく仕組みです。
たまにロッカーではなく脱衣カゴのみの銭湯もあります。
また、ロッカーも簡易式のことが多いので、不安があれば貴重品は番台さんに預けてください。
浴室に入ったら、まずは体を流しましょう。
銭湯は公共の場なので、浴槽を綺麗に利用するために大事なことなのです。
浴槽に入る前には体を洗うのがベストですが、洗わない場合でもしっかりお湯を浴びて汚れを落としておけば大丈夫です。
ちなみに、洗い場の蛇口(カランといいます)は回してもお湯は出てきません。上から押してくださいね。
筆者も初めて銭湯に行ったとき、「あれ、お湯が出ないぞ」とずっと蛇口をひねっていました。
浴槽に入るときには、タオルをお湯につけたり、長い髪をつけたりすることは避けましょう。
髪が長い方は、事前にしっかりと髪をまとめてから入るようにしてくださいね。
また、銭湯と言うと、お湯が熱いイメージがあると思います。
実際その通りで、初めて来た方は、熱すぎてなかなか湯船に入れないこともあります。
とはいえ、熱さに耐えるのが江戸スタイル。慣れてくると結構気持ちがいいですよ。
あまりに熱すぎて入れないときは、浴槽に設置されている蛇口から水を出して温度調節してください。
その際には、すでに入浴している方に一声かけるようにしましょう。
また、銭湯によっては、熱めの浴槽とぬるめの浴槽の用意がありますので、熱めのお湯が苦手な方はぬるめに保たれた浴槽に入るといいと思います。
お風呂から出たら、いい汗をかいているはずです。水分補給は忘れずに。
銭湯の醍醐味と言えば腰に手を当ててコーヒー牛乳です(フルーツ牛乳パターンもあり)。
せっかく銭湯に来たのですから、味わってみてください。
また、脱衣所やロビーにはマッサージ機が置いてあることも多いです。
血行がよくなっているうちに体をほぐすのもいいですよ。
それでは、利用方法も分かったことですし、さっそく銭湯へ行ってみましょう。
ここからは、東京都内のおすすめ銭湯スポットをご紹介します。
映画『テルマエ・ロマエ』のロケ地になった銭湯です。
銭湯の方々もみんな親切で、木のぬくもりが感じられる、ほっとできる銭湯です。
昔ながらの銭湯の雰囲気を味わいたい人は、ぜひとも訪れることをおすすめします。
あと、テルマエ・ロマエは観てから行ったほうが断然楽しめますよ。
1930年に建てられた稲荷湯の建築は、幸いにも空襲の被害を受けず、現在までしっかりと残っています。
東京の銭湯を代表する建築様式「宮造り」で、立派な瓦屋根と角材を格子に組んで裏に板を張った格天井が見事。
玄関の真上に堂々と掲げられた稲荷湯の看板は、とっても古くて歴史があるように見えますが、実はこれ、テルマエ・ロマエの撮影用に作られたものなんです。
女将さんが撮影スタッフに頼んで、つけてもらったのだとか。なんともフォトジェニックな看板です。
稲荷湯の売りは、あつーいお湯。なんと47度もあるのだそう。
熱い浴槽以外にも、普通、ぬる湯と2つの浴槽が準備してあるので熱いお湯が苦手な方も安心して入れます。
西巣鴨ということで巣鴨駅から向かう方もいるようですが、だいぶ距離があります。
地蔵通り商店街を抜けて街歩きを楽しみながら行くのなら構いませんが、目的が稲荷湯だけだという場合は、西巣鴨駅か板橋駅を使うといいでしょう。
住所 : 北区滝野川6−27−14
マップ: Googleマップ
アクセス : 都営地下鉄三田線・西巣鴨駅、埼京線・板橋駅下車徒歩6分
電話番号 : 03-3916-0523
定休日 : 水曜日
営業時間 : 14:50~25:15
※緊急事態宣言の発出に伴い6月14日(月)まで臨時休業
ソメイヨシノ(桜)発祥の地に建てられたスーパー銭湯です。
都心とは思えないほどひっそりとしており、和のイメージで統一された館内には清潔感が漂います。
施設はそれほど広くありませんが、レストラン、リラックススペース、マッサージ、エステ、ヘアサロンと一通り揃っており使い勝手は抜群。
また、JR山手線巣鴨駅との間を往復するシャトルバスが10~20分間隔で運行しており気軽に立ち寄ることができます。
地下1800mから湧出した温泉は、無色透明の塩化物強塩泉。
保温・保湿に優れ、お肌がつるつる、すべすべになると言われています。
内風呂は大浴槽が2つあり、そのほかジェットバスやサウナ、水風呂を完備。
露天風呂も3つの浴槽が楽しめます。
露天風呂の温度はだいたい41~42度。気持ちよくつかっていられる湯加減です。
アメニティも揃っているので、手ぶらで行っても問題ありません。
住所 : 豊島区駒込5-4-24
マップ: Googleマップ
アクセス : JR山手線、都営地下鉄三田線・巣鴨駅徒歩8分※巣鴨駅南口ロータリーから無料送迎バスを運行
電話番号 : 03-5907-5566
定休日 : 年中無休
営業時間 : 10:00~23:00
料金 : 入館料:大人1296円 子供756円
午後4時30分の開店と同時に常連客の方が押し寄せる、お花屋さんの隣にある銭湯です。
この花屋と前田湯は店主さんが同じで、フロントが花屋とつながっているちょっと面白い銭湯なのです。
銭湯の上にマンションがあるビル型銭湯ですが、天井は高く開放感があります。
浴室には4つの浴槽があり、深風呂、超音波、バイブラ、薬湯の順に温度がぬるくなっています。
薬湯の温度は38~39度。熱い湯が好きな人でもぬるい湯が好きな人でも満足できそう。
ちなみに、湯は薪で沸かしているのだとか。
前田湯はカランの数が105個ととても多く、後から来た方を気にせずにゆったりと体を洗うことができるのも嬉しいですね。
タイル絵は、海と灯台の小屋の景色(男湯)と、湖と小屋の風景(女湯)で、淡いタッチになっています。
お花と可愛いタイル絵に囲まれて、和やかな気持ちになれる銭湯です。
住所 : 豊島区池袋4-12-25
マップ: Googleマップ
アクセス : JR山手線池袋駅徒歩15分
電話番号 : 03-3971-2261
定休日 : 日曜日
営業時間 : 16:30〜24:00
池袋駅北口から徒歩5分のところにあり、非常に便利な銭湯です。
一見どこにあるか分かりづらいのですが、「ゆ」の看板を目印にしてください。
実はこの銭湯、ビルの地下にあります。
銭湯自体はコンパクトなつくりになっていますが、家族経営の温かい接客と行き届いた掃除で、気持ちよく利用できる銭湯です。
浴室は男女ともに大きな浴槽が1つ。バイブラバス、ジェットバスがついています。
温度はだいたい42~43度くらいです。
女湯の浴室には芸術的な女性の姿が描かれ、男湯はシャワーの中に西洋の城塞の景色が、そして浴室の壁には赤と黄色に染まった樹木の絵が描かれています。
住所 : 豊島区池袋2-64-11
マップ: Googleマップ
アクセス : JR山手線池袋駅徒歩5分
電話番号 : 03-3971-7820
定休日 : 月曜日
営業時間 : 15:00~25:00
2011年に新装オープンしたデザイナーズ銭湯。
ここはとにかく外装・内装ともにデザインがおしゃれで、銭湯のイメージが覆ります。
「ご利益を感じられるような店造りをしたい」という店主の思いから、店内のカラーリングは風水の理論に基づいてコーディネートされているそう。
また、浴室には「七福神」の神様にあやかったテーマの絵が。ペンキ絵師の巨匠である丸山清人、中島盛夫氏の作品が楽しめる、豪華な浴室になっています。
三朝温泉がモデルの人口ラジウム温泉「大黒天の湯」と生薬を中心とした薬湯「弁財天の湯」が男女週替わりで入浴可能。
弁財天の湯には、通常の浴槽に加えて、浴室の奥におひとりさま専用のつぼ湯があります。
これがとってもおすすめで、隠れ家のような雰囲気でお湯を満喫することができるのです。
六角形のカランや和の情緒が感じられる照明など、とにかくセンスの良いふくの湯。
朝11時(土日祝は8時)から営業しており、シャンプーやボディソープも常設と、使い勝手も最高です。
若いカップルの利用も多く、谷根千デートの後にも使えそうですね。
千駄木・根津駅からは少し遠いので、余裕を持って向かうようにしましょう。
住所 : 文京区千駄木5−41−5
マップ: Googleマップ
アクセス : 東京メトロ南北線・本駒込駅徒歩5分
電話番号 : 03-3823-0371
定休日 : なし
営業時間 : 11:00~24:00、土日祝日は8:00~
2015年から休業していましたが、2017年5月にリニューアルオープン。
9階建てビルの1~4階が銭湯施設になっており、規模は「都内最大級の銭湯」と言われています。
1階はコインランドリー、2階は飲食スペース・フロントで、3階が男湯、4階が女湯です。
1階玄関には、注目の若手銭湯絵師・田中みずきさんの描いた素晴らしい富士山のペンキ絵がお出迎えしてくれます。
浴室内の繊細なペンキ絵も田中さんのものです。
浴槽は全体的に広く、混んでいてものびのびと入浴できるのが特徴です。
電気風呂、水風呂、炭酸泉風呂など浴槽のバラエティーもいろいろありますが、イチオシは洗浄・温浴効果に優れた「光マイクロバブル湯」が楽しめる岩風呂。
湯はぬるめなのですが、光マイクロバブルの効果なのか、上がった後もずっとポカポカです。
男湯には44度の高温風呂もありますので、熱い湯でシャキっとしたい方にも喜ばれそうですね。
「浸かり比べ」をしてみて、お気に入りの風呂を見つけてみてください。
午前6~9時は朝湯もやっています。
通常は別料金がかかるサウナも、朝湯の時間帯は無料なので狙い目。
また、旅行用スーツケースを鍵をかけて玄関に置けるようにもなっていますので旅行客も安心して入浴できます。
萩の湯ではフロントにて販売している地サイダーの種類が豊富で、筆者は入浴後に冷えたサイダーを飲むのが日課です。
住所 : 台東区根岸2−13−13
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アクセス : JR山手線・鴬谷駅徒歩3分
電話番号 : 03-3872-7669
定休日 : 第3火曜日
営業時間 : 6:00~9:00、11:00~25:00
約60年の歴史を持ち、今も下町で愛されている銭湯です。
ハイパワーのジェット噴流が全身をマッサージしてくれるハイパワー風呂や、ゆったりと足を伸ばせる長湯に最適な寝風呂、高齢人参や当帰といった11種類の生薬成分を配合した薬湯風呂の宝寿湯など7種類のお風呂とサウナがあり、何度も来る楽しみがあるのがポイントです。
そしてなんといっても弁天湯で楽しみたいのは露天風呂です。
男性は奇数日、女性は偶数日に入浴することができます。
冷たい夜風を感じながら、あったかい湯につかる幸せといったらありません。ちょっとした温泉旅行気分が味わえます。
弁天湯の壁画には、近所のさくら公園と西向天神の風景が描かれていて、アットホームな気分に浸れます。
一般的なペンキ絵に比べて、非常に精密に描かれていますので弁天湯に立ち寄ったらぜひ見てみてくださいね。
若松河田駅が一番近いですが、曙橋駅や新宿御苑駅からも行くことができます。
住所 : 新宿区余丁町5-1
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アクセス : 都営地下鉄大江戸線・若松河田駅徒歩5分
電話番号 : 03-3357-7370
定休日 : 水曜日、祝日は翌日休
営業時間 : 14:30~25:00
東京都内で唯一、有形文化財に登録されている銭湯です。
開業時期は不明ですが、戦争で建物が焼失した後、1950年に現在の建物を再建。
2008年には、建物と浴室内の岩山が有形文化財に登録されました。
燕湯のペンキ絵は富山県の立山です。そのペンキ絵の横に、大きな黒い岩山がそびえています。
これが文化財なのですが、なんと、富士山の溶岩で作られているのだそうです(現在では富士山の岩石は持ち出すことができないので、とても貴重なものです)。
近くで見ると分かりますが、なかなかの迫力です。壮大な気分でお湯につかれます。
そして、燕湯の特徴としては朝から営業している点も挙げられます。
旅行などで東京に来た方が朝から入浴していて、観光客で賑わっています。
若い方も多いので、どの年齢層の方でも抵抗なく入浴できますよ。
ただ、ひとつ注意したいのは温度です。
早朝は常連客用に50度前後まで沸かしてあり、大変熱くなっています。
その後、徐々に温度が下がって45~46度前後でキープされます。
朝一で行くと「熱すぎて全然入れなかった…」ということもあるので、少し時間が経ってからいくといいかもしれませんね。
住所 : 台東区上野3-14-5
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アクセス : JR山手線・御徒町駅徒歩4分
電話番号 : 03-3831-7305
定休日 : 月曜日
営業時間 : 6:00~20:00
2015年に新宿駅歌舞伎町にオープンしたスーパー銭湯で、メディアにもたびたび取り上げられている注目スポットです。
一歩入ると、アロマのいい香りが漂い、まるでホテルにいるかのよう。
入浴施設も充実しており、内湯はひとつひとつの浴槽が大きいです。
シルク湯や炭酸風呂、ジェットバスなどに加え、通常のサウナとミストサウナも完備。
露天風呂のお湯は、中伊豆から毎日運搬している温泉です。
新宿で温泉につかることができる贅沢感…たまりません。
岩盤浴やゆったりラウンジ、エステとマッサージ、本格的な和食やエスニックが味わえるレストランもあります。
翌朝9時まで営業しているので、終電を逃してしまったときの仮眠スポットとしても利用できるでしょう。
一般的な銭湯よりも料金は高いですが、充実の設備と立地を考えれば、利用しない手はないと思います。
特に、女性をターゲットに据えているだけあって、アメニティもばっちりの品揃え。
カプセルホテルが利用できない女性にとっては、絶好の休憩スポットになりそうです。
住所 : 新宿区歌舞伎町1-1-2
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アクセス : JR山手線・新宿駅徒歩約9分、都営新宿線、東京メトロ丸ノ内線・新宿三丁目駅徒歩約2分
電話番号 : 03-5285-1726
定休日 : 設備点検などにより休館の場合あり
営業時間 : 11:00~翌 9:00
料金 : 平日入館料:大人(18歳以上)2364円、中学生以上1620円
笹塚駅近くの商店街から1歩路地に入ると見つかる、2014年にリニューアルした清潔感ある銭湯です。
内風呂は10人くらいは入れそうな大きな造りになっていて、パワーのあるジャグジーも楽しめます。
無色透明で気付きにくいかもしれませんが、この内風呂は循環ろ過式の天然温泉です。
同じく温泉の水風呂と、薬湯が楽しめる露天風呂がついています。
「銭湯って設備が古そうでちょっと…」という苦手意識を持っている方にもおすすめの銭湯です。
シャンプーやボディソープの備え付けもあり、新宿からも近いので、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
住所 : 渋谷区笹塚2−9−5
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アクセス : 京王線・笹塚駅徒歩5分
電話番号 : 03-3377-3369
定休日 : 水曜日、第3木曜日
営業時間 : 15:00~25:30、第1・3日曜日13:00~24:00、第2・4・5日曜日15:00~24:00
JR青梅線の「東中神」駅から徒歩約5分。
「中神駅」からは徒歩10分ほどの立地で、70年という長い歴史を持つ「富士見湯」。
地元の人々に愛され続けた長い歴史のある「富士見湯」ですが、2016年の1月に全面リニューアルに伴い22時間営業となりました。
味わい深い歴史ある佇まいと、リニューアルされて新しい命が吹き込まれた設備のアンバランスさに目を奪われます。
注目すべきは、入ってすぐに目に飛び込んでくるサイケでポップな一面の壁画です。
一言で表現すればまさに「アート」
招き猫や富士山、鳳凰などのモチーフがカラフルな配色できらびやかに描かれています。
この壁画を見に来るだけでも一見の価値ありです。
また、待合にずらりと並ぶ7,000冊にも上る漫画の数々。
湯上りの休憩に好きなマンガを読みながらビールで一杯なんてこともできます。
休憩室で落ち着いたらもう一度お湯に浸かるもよし、テレビ付きのサウナで汗を流すもよしと至れり尽くせりの環境です。
お湯は低温・中温・高温と3タイプの浴槽が用意されているので、好みに応じて使い分けられます。
その他、銭湯とは思えない企画力で繰り広げられるイベントも見逃せません。
「アヒル風呂デー」「お寿司風呂デー」「タコ風呂デー」と銘打たれた浴槽は、それぞれの名前と同じおもちゃが沢山浮かんでおり、小さなお子様はもちろんのこと、大人もノスタルジックな雰囲気を堪能できます。
朝の時間帯には「青汁無料サービス」なる企画もあり、話題に事欠かないニュータイプの銭湯です。
住所 : 昭島市中神町1260
マップ: Googleマップ
アクセス : JR東中神駅より各徒歩5分、または中神駅より徒歩10分
電話番号 : 042-541-2081
定休日 : 月(祝日の場合は営業し翌日休)
営業時間 : 12:00~翌10:00(入浴は翌9:00迄)
JR山手線「大塚駅」の南口から徒歩約2分という好立地に位置する「大塚記念湯」は、豊島区大塚では知らない人はいないと言っても過言ではないほどの人気を誇る銭湯です。
その歴史は長く、創業は大正時代にまで遡ります。
長い歴史を経て、いまはビルが建銭湯としておかみさんと若女将を中心に営業しています。
大塚記念湯の魅力は、脱衣所の天井一面に描かれた宇宙をイメージするアート。
脱衣所の天井一面に描かれた宇宙空間は、過去には浴場の天井にも描かれていたんだそうです。
「なんで銭湯に宇宙が?」と思われることでしょう。
この宇宙を模したアートな天井は、オーナーが自ら図案を描き、建物をビル化する際に特注で描いてもらったそうです。
ビル化されたのが大正から昭和に代わる時だというので、描かれている宇宙のオブジェクトから何とも言えないレトロさが味わえます。
浴場は男女ともに「寝風呂」「ジェットバス」「薬風呂」「ミクロンバイブラバス」「ぬるま湯」「水風呂」と6種類の浴槽がずらりと並んでいて圧巻です。
壁面には北海道のお花畑が一面に彩られ、浴槽の壁には「池 八十次」作の豊島区の景色「豊島三十六景」が描かれています。
多くのメディアにも取り上げられ話題になっているのですが、企画力もその理由の一つです。
例えば、ピンク色のお湯が楽しめるピンクリボン月間や、ラベンダーのお湯が楽しめる「ラベンダー湯まつり」など。
季節の行事ごとにも様々な企画を取り入れており、お客さんを飽きさせることなくワクワク感を提供してくれています。
イベントとは関係なく、お子さんにはお土産まで用意されていますよ。
住所 : 豊島区南大塚3-38-15
マップ: Googleマップ
アクセス : JR大塚駅より徒歩2分
電話番号 : 03-3986-0126
定休日 : 金
営業時間 : 14:00~翌1:00
銭湯と呼ぶには申し訳のないハイソな建物。
まるでリゾート施設かおしゃれなレストラン、はたまた美術館を創造する建物がまさか銭湯と誰が思うでしょう。
それもそのはずで、久松湯の建物は2015年の「グッドデザイン賞」を受賞しています。
古い木造の銭湯を耐震化と設備の更新のために建て替え、そのときに温泉施設の本質的な心地よさを追求しました。
そして、露天風呂だけではなく、内湯に入っていても木漏れ日の中にいるような、あるいは月明かりの中で入浴しているような雰囲気が楽しめる銭湯に生まれ変わったのです。
銭湯特有の壁面に描かれた絵の代わりに掲げられているのはプロジェクションマッピングです。
住所 : 練馬区桜台4-32-15
マップ: Googleマップ
アクセス : 西武池袋線桜台駅より徒歩5分
電話番号 : 03-3991-5092
定休日 : 火
営業時間 : 11:00~23:00(最終受付22:30分)
スカイツリー を望みながら入浴できると人気の「押上温泉 大黒湯」
しかし、大黒湯の自慢はそれだけではありません。
浴場の正面には、銭湯絵師として名を馳せた中島盛夫氏が手掛けた見事なペンキ富士が雄々しく入浴客を迎えます。
ちなみにこのペンキ富士は、数年に一度書き換えられていますので、書き換えの際にはファンのみならず足を運ぶこともあるほど。
昭和24年創業のレトロ感満載の建物はリニューアルはされているものの、元々あった宮造りの部分を残してあるので昭和レトロの風情を味わえます。
お湯は地中の天然鉱物が溶け込んだ「弱アルカリ性」の天然温泉です。
日替わりの薬湯や、スカイツリーを見上げながら入れる開放感あふれる露天風呂となっています。
スチーム塩サウナに、遠赤外線サウナ、高濃度の炭酸泉やナノ温泉水、歩行浴、強力ジェットなど見どころ満載です。
スカイツリーから徒歩10分、押上駅からだと徒歩6分ほどの立地は、スカイツリーに足を運んだあとに立ち寄るにもオススメですよ。
住所 : 墨田区横川3-12-14
マップ: Googleマップ
アクセス : 東京メトロ半蔵門線押上駅より徒歩6分
電話番号 : 03-3622-6698
定休日 : 火(祝日の場合は営業し翌日休)
営業時間 : 15:00~翌10:00(土は14:00~、日祝は13:00~)
エメラルドグリーンの天井が爽やかな印象を与える浴場内の中央には、存在感抜群の古代檜で出来た浴槽がどんとお出迎え。
この古代層風呂は「日の出の湯」の名物で、樹齢1000年以上のヒノキで作られています。
古代檜の浴槽に含有する精油分によって殺菌作用があり、血行促進・新陳代謝を促してくれます。
それはさながら「森林浴」で、神経を休める効果を得られると言われています。
そしてもう一つの「日の出湯」の目玉となるのが、髪や肌に良い影響を与えると言われている「炭酸シャワー」です。
100円を支払えば、炭酸水を約50リットルも浴びることができる「炭酸シャワー」を設置しています。
その他、1階にはサウナが、2階の浴室には1週間ごと人男女入れ替えとなる「岩風呂」も完備されています。
荷物を預けてランニングすることができる「銭湯ランナー」の受け入れもあるので、仕事帰りに走りたい方にはうってつけです。
また、銭湯とは思えないアートなイベントも盛りだくさん。
サイレントディスコイベント「ダンス風呂屋」や、2階の岩風呂にてショートムービーを流す「1126THEATER」など。
夏には受付で「冷やしきゅうり」を配布する「きゅうり銭湯」をはじめ、驚くような企画力・発想力で次から次へとネタを繰り出します。
日の出湯の店舗情報
住所 : 台東区元浅草2-10-5
マップ: Googleマップ
アクセス : 東京メトロ銀座線稲荷町駅より徒歩3分
電話番号 : 03-3841-0969
定休日 : 水
営業時間 : 15:00~23:40
気軽に立ち寄れる銭湯は、価格もリーズナブルでちょっとした旅行気分も味わえます。
また、銭湯は昔ながらのコミュニティスポットでもあり、人情や文化が残る施設です。
何度か通っているうちに、東京や下町ならではの銭湯の雰囲気にやみつきになってしまうかも?
これを読んだあなたも、さっそく銭湯に行ってみましょう!
まだまだ東京には素晴らしい銭湯がたくさんあります。
今後もおすすめの銭湯を紹介していく予定ですので、楽しみに待っていてくださいね。
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最終更新日 : 2022/08/08
公開日 : 2017/10/19