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近代開拓史以降の歴史的建造物が数多く現存している北海道の中でも、とりわけノスタルジックな旅情を感じさせる街・小樽。
この街を代表する観光スポット・小樽運河を中心に、明治後期~昭和初期に建造された建造物が立ち並び、レトロな街並み散策を満喫できます。
札幌からも近く交通アクセスも良好なため、札幌市内からの日帰り観光も可能です。
日本海に面し、長い海岸線に恵まれた小樽は、古くから蝦夷地における海上物流の拠点として栄えたところです。
明治になって北海道が成立すると、その存在はますます重きをなすようになり、本庁・札幌に近い「海の玄関口」として隆盛を極めることになったのです。
北海道最初の鉄道も小樽~札幌間に敷設され、海上物流だけでなく金融機関や商社なども続々と進出。
北海道経済の中心都市に成長するまでになりました。
同時に、ニシンを中心とした漁業が盛んな港としても発展してきました。
市内に残る歴史的建造物の多くは、この小樽の絶頂期に建てられたものがほとんどです。
戦後になり経済都市としての地位は衰退しましたが、歴史的遺産を中心する魅力的な観光資源は「観光都市・小樽」の地位を不動なものにしています。
ウニやイクラなど北海の海の幸を満喫できる寿司やこだわりの絶品スウィーツなどのグルメ、特産のガラス細工やオルゴールなどショッピングもたっぷり楽しめる街です。
古きよき時代の追憶を感じながら、新しい小樽の魅力を探してみましょう。
小樽の市内観光で絶対に外せない必見スポット・小樽運河。
小樽港の海上物流を担う水路として、大正12年(1923年)に完成しました。
全長1140mあり、海面の沖合を埋め立てて造ったため扇形に緩やかに湾曲している特徴があります。
今では運河としての役目を終えていますが、散策路や街園が整備され、貴重な観光資源として保存されています。
小樽運河の見どころは、運河沿いに建てられた、往時の佇まいをそのままに残す倉庫群です。
運河沿いの散策路を歩きながら、情緒溢れるレトロな雰囲気を満喫してみましょう。
また、散策路には63基のガス灯が設置され、夕暮れ時にはライトアップされた倉庫群とともに幻想的なムードに包まれます。
倉庫群の一部はカフェやレストランとして開放されているので、利用してみるのも楽しいです。
小樽運河の観光はオールシーズン楽しめますが、北国らしく雪に包まれた運河の光景も情緒たっぷり。
クルーズ船も運航しており、陸路とはまた違った景観を楽しむことができますよ。
住所 : 北海道小樽市港町
マップ: Googleマップ
アクセス : JR函館本線小樽駅より小樽港方面へ徒歩8分
※小樽観光の関連記事: 小樽観光のおすすめモデルコースを半日・1日・1泊2日に分けて紹介!
大正ロマンを感じさせる魅惑のスポットとして、最近急速に知名度が挙がった「銀山温泉」。
山形県北東部、宮城県との県境に近い尾花沢市の山奥に佇む静かな温泉地です。
レトロな景観からフォトジェニックなスポットとして、SNSで紹介されると、瞬く間に山形県を代表する観光地に登りつめました。
年配の方なら、大ヒットしたNHK連続テレビ小説『おしん』(1983年放送)の舞台としてご存知の方も多いと思います。
銀山温泉という名前は、かつてこの場所に銀山があったことに由来します。
室町時代から江戸時代中期に栄えた「延沢銀山」に温泉が発見されたことにはじまり、銀山が衰退した江戸中期以降は温泉湯治場として栄えることになりました。
明治以降は温泉地として整備され、特に大正から昭和初期にかけて多くの旅館が建設されましたが、交通の便が悪く、長い間秘湯として知る人ぞ知る存在になっていたのです。
先述の『おしん』で紹介されるに及んで知名度は全国的にアップし、その人気度は現在に至っています。
銀山温泉の温泉街には、大正から昭和初期に建てられた情緒ある旅館が数多く残されています。
川に架かるレトロな橋、ガス灯が並ぶ石畳の道など、100年も昔にタイムスリップしたかのような不思議な錯覚にとらわれます。
温泉街は車両の通行が禁止されているので、車を気にせずのんびりと散策できるのも嬉しいところ。
また、周囲を大自然に囲まれており秘境感抜群。
温泉街から延びる散策コースを歩いていくと、数多くの滝や渓谷美が姿を現し、四季を通じて絶景を満喫することができます。
人気観光地の仲間入りをしたこともあり、最近は交通アクセスも格段に向上しました。
山形新幹線や新幹線を利用すれば、気軽に足を運ぶことが可能です。
名湯に癒されながら、山奥の秘境にある大正ロマンを存分に満喫してみましょう。
温泉街の入口付近、町中を流れる銀山川沿いに設けられた共同足湯です。
各旅館と同じ源泉が使用されていますが、嬉しいことに無料で利用することができます。
温泉の効能も抜群で、散策で歩き疲れたら、こちらでリフレッシュしてみましょう。
目の前には情緒たっぷりの温泉街が広がっています。
大正ロマンを間近に感じながら癒される体験は、至福のひとときですね。
住所 : 山形県尾花沢市銀山新畑地内
マップ: Googleマップ
営業時間 : 6:00~22:00
料金 : 無料
※銀山温泉の関連記事: 【山形観光】大正ロマンの哀愁漂う「銀山温泉」へ行こう!見どころやおすすめの観光スポットも紹介
会津若松は東北地方きっての伝統ある街です。
市内には歴史を感じさせる観光スポットがたくさんあります。
とりわけ幕末期会津藩のイメージが強く、会津鶴ヶ城や武家屋敷、白虎隊ゆかりの飯盛山などが有名な観光地として知られていますね。
そのため「大正ロマン」とは縁がなさそうな感じがしますが、実は「大正ロマン」たっぷりの通りが存在します。
JR会津若松駅の隣駅、只見線・七日町駅周辺に位置する「七日町(なぬかまち)通り」は、明治~大正時代に建築された建物が立ち並ぶレトロな通りです。
会津藩政時代には領内交通の要衝として、日光街道や越後街道などの主要道路が通る「西の玄関口」として栄えたところでした。
名前の由来は毎月7のつく日に市が開かれたことによるもので、往時は問屋や旅籠、料理屋が軒を連ねて大変賑わったそうです。
明治時代以降も重要な通りとして繁栄を極め、昭和30年代くらいまで会津随一の繁華街でもありました。
その後、繁華街としての地位は衰退の一途を辿りましたが、繁栄した時代の建物が現存していたことが幸いして「大正ロマン」を感じさせる通りとして再生することになったのです。
七日町通りは、JR七日町駅前を起点として、こちらもレトロな雰囲気たっぷりの「野口英世青春通り」まで約700mで結ばれています。
古い建物を利用した特産・会津漆器や絵ロウソク、造り酒屋のお店をはじめ、郷土料理の味噌田楽や福島産和牛の鉄板焼きが楽しめるお店など、魅力的な店舗がずらり。
大正ロマンの街並み散策だけでなく、グルメやウィンドショッピングも存分に楽しめる通りです。
散策の起点となるJR七日町駅の駅舎は、大正ロマンたっぷりのレトロな建物。
現在は無人駅となっていますが、この駅舎構内には興味深いお店が営業展開しています。
「駅café」は、会津地方17市町村の特産品やグルメを集めた地元密着のアンテナショップです。
木造のちょっぴり懐かしい空間には、ここでしか入手することが難しいレアな雑貨がずらり。
会津地方で作られた商品しか置いていないので、お土産購入には絶対おすすめのお店です。
磐梯山の伏流水で入れた水だしコーヒーや、地場産フルーツジュースなど、とっておきのドリンクも見逃せません。
住所 : 福島県会津若松市七日町5-1
マップ: Googleマップ
アクセス : JR只見線・七日町駅舎内
電話番号 : 0242-39-3880
定休日 : 元旦
営業時間 : 9:00~18:00
料金 : 名水水だしコーヒー(462円・税込み)など
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群馬県南東部に位置する桐生市は、古くから織物産業が盛んな街として知られていました。
1200年の歴史を誇る桐生織は、かつて「西の西陣・東の桐生」と称賛されたほどの高級絹織の代名詞。
特に近代以降は、商家や織物工場、職人が利用する銭湯などが立ち並び、街は繁栄を極めました。
市内には明治から昭和初期にかけて建築された古い建物が200軒以上現存し、往時の繁栄を偲ばせる「大正ロマン」たっぷりの旅情を満喫できます。
桐生の街並みは、今から400年以上前の天正年間に、徳川家康の命により町の区画がつくられたことがはじまりとされています。
「桐生新町」と名付けられた区画は「桐生天満宮」を中心に集約され、地元の織物作業を支えるうえで合理的に機能しました。
現在でも当時の区画がそのまま利用され、桐生新町一帯の約14ヘクタールは国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されています。
かつては店舗として機能していた「矢野園」や酒蔵跡の「有鄰館」、銭湯「一の湯」や織物工場施設跡「無鄰館」など、タイムスリップしたかのようなレトロな見どころがたっぷり。
古い建物群の一部はリノベーションされ、喫茶店や土産店として開放されています。
レンタサイクルも利用できるので、ノスタルジックな街並みを効率よく巡ってみましょう。
時間があれば、桐生市内から1時間程度の場所にある養蚕の街・甘楽にも立ち寄ってみたいものです。
こちらにも大正期に建てられた繭倉庫跡など、レトロな建物が残っています。
世界遺産「富岡製紙場」も近いので、ゆっくりと周遊して大正ロマンに浸りたいものですね。
「キリンビール」のレトロな看板が印象的な「矢野園」。
その風格たっぷりの店舗は大正5年(1916年)に建てられたものです。
創業当時は「矢野商店」として食品や呉服、お茶などの生活必需品を販売するお店だったそうです。
今では建物そのままに、茶葉専門店として営業しています。
矢野商店が所有していた11棟の倉庫跡が「有鄰館」。
明治から昭和初期にかけて建造された建物は、当時酒や味噌などを醸造し、保管していたそうです。
今でも倉庫群は保存され、内部を見学することが可能です。
また、一部は喫茶店やレストランとして開放され、情緒たっぷりの空間で食事を楽しむことができます。
住所 : 群馬県桐生市本町2-6-30
マップ: Googleマップ
アクセス : JR両毛線・桐生駅より徒歩20分・バス利用で5分
電話番号 : 0277-45-2925
定休日 : 月曜日
営業時間 : 9:30~18:30
公式URL : お茶の矢野園
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都心からも近い埼玉県の南西部に位置し、県下でも有数の観光地・川越。
戦災や震災を免れた歴史的な街並が残っており、風情豊かな街並みは、訪れる人を魅了します。
江戸時代の面影を残す「小江戸」として知られていますが、この街の一角には大正ロマンを感じさせる街並みが存在します。
その名も「大正浪漫夢通り」。
最近ではフォトジェニックな魅惑スポットとして人気が急上昇中です。
大正浪漫夢通りは、川越最大の商店街「クレアモール」と蔵造りの街並みで有名な「川越一番街」の中間点に位置しています。
全長200mほどの通りですが、通り沿いには大正から昭和初期にかけて建造されたレトロな店舗が30軒以上立ち並びムード満点!
御影石の石畳や街灯、大正時代風の看板が、さらに情緒を引き立てます。
この通りは元々「銀座商店街」と呼ばれ、大正から昭和初期にかけては埼玉県下でも有数の商店街でした。
昭和30年頃にはアーケードも設置され、商店街して最盛期を謳歌していたそうです。
しかしながら、時代の移り変わりとともに衰退し、商店街は存亡の危機に瀕していたのです。
平成になってから、残された古い建物を利用する「大正ロマン」をテーマとした再建計画が持ち上がりました。
老朽したアーケードを撤去してうえ、電線の地中化を完工、石畳を設置するなど、大正時代の雰囲気を再現することになったのです。
今ではレトロでオシャレなスポットとして、映画やドラマにもしばしば登場します。
現役の商店街として存在しているので、街並みを散策しながらグルメやショッピングを満喫することができます。
大正時代の衣装を着て街中を巡る「仮装デー」など、楽しいイベントが随時開催されているので、機会があったらぜひ参加してみましょう。
大正浪漫夢通りの終点近くにあるシンボル的な存在で、代表的なフォトスポットでもあります。
現在では川越商工会議所として利用されていますが、かつては武州銀行川越支店の建物でした。
大正時代からわずかの昭和3年(1928年)に建築された建物は、国指定有形文化財となっています。
全体的なデザインはルネッサンス・リバイバル様式、ギリシャ神殿風のドリス式柱やバロック風の玄関上の飾りが重厚感抜群です。
住所 : 埼玉県川越市仲町1-12
マップ: Googleマップ
アクセス :西武新宿線・西川越駅より徒歩15分
料金 : 外観見学無料
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オシャレな港町として不動の人気を誇る横浜。
みなとみらい21地区を中心に新しいスポットが続々登場し、発展の速度が著しい街でもあります。
そんな横浜にあって、開港以来の古き佇まいを残しているのが「馬車道」周辺です。
明治後期から昭和初期までに建築された建物が点在し、古き横浜の面影を感じ取ることができます。
馬車道はJR関内駅の海側に続く道路のことで、一方は伊勢佐木町方面、もう一方は万国橋を経由して赤レンガ倉庫方面に繋がっています。
横浜開港当時から存在する古い道で、外国人居住区と横浜港を結ぶ道路として明治元年(1868年)に開通しました。
「馬車道」の名前の由来は、居住する外国人が馬車でこの道を利用していたことに因みます。
この周辺は、明治から昭和にかけて横浜経済の中心として発展してきました。
アイスクリームや新聞、ガス灯や街路樹など、馬車道が発祥で日本各地に広まった文化も多数あります。
馬車道には煉瓦で舗装された道や、実際にガスを燃やして灯すガス灯など、明治から大正時代の面影を残すものが設置され、レトロな雰囲気が抜群!
神奈川県立歴史博物館(旧横浜正金銀行)や横浜税関、横浜第2合同庁舎(旧生糸検査所)など明治から大正を感じさせる重厚な建造物が華を添えます。
馬車道通りの周りにも、有名な赤レンガ倉庫や横浜開港記念会館、横浜開港資料館などレトロな建造物が点在しています。
特に神奈川県庁(キング)、横浜税関(クイーン)、横浜開港記念会館(ジャック)は、「横浜三塔」とよばれ、横浜港のシンボルとして親しまれています。
馬車道周辺を散策して、100年以上昔の横浜の姿に触れてみましょう。
ドーム型の屋根が特徴の重厚な建物は、明治37年(1904年)に建造されたものです。
ネオ・バロック様式の洋風建築で、国の重要文化財に指定されています。
元々は横浜正金銀行の本館として使用され、昭和42年(1967年)より神奈川県立博物館として再出発しました。
今では歴史を扱う博物館として再編され、「神奈川県立歴史博物館」となっています。
住所 : 神奈川県横浜市中区南仲通5-60
マップ: Googleマップ
アクセス :
みなとみらい線・馬車道駅より徒歩1分
JR根岸線・関内駅より徒歩5分
電話番号 : 045-201-0926
定休日 : 月曜日
営業時間 : 9:30~17:00
料金 : 大人300円 中学生以下無料
公式URL : 神奈川県立歴史博物館
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町全体がまるごと大正時代にタイムスリップ!
大正ロマンを満喫するには夢のような場所が、岐阜県恵那市明智町に存在します。
特定の敷地に作られたテーマパークではなく、実際に大正時代に建築された歴史的な建物や街並みをそのまま保存し、町全体をテーマパークとして開放しているのです。
町全体が対象なので広さは圧倒的。
しかも一部施設を除けば、原則無料で入場できることも嬉しいところです。
日本大正村のある恵那市明智町は、その名前の通り戦国武将・明智光秀公とゆかりが深い土地。
江戸時代に宿場町として発展した明智町は、明治~大正時代には養蚕・製糸産業の街として隆盛を極めました。
町内に残るモダンで西洋風の建築物は、当時の栄華を物語る貴重な遺産でもあります。
大正時代をピークに繁栄を極めた明智町の製紙産業ですが、昭和後期には産業が衰退して過疎化が進み、さらに鉄道路線の廃止という追討ちを受けました。
そこで現状を打破すべく考案されたのが、「大正村」設立構想だったのです。
古い建造物や街並みを保存展示するだけでなく、石畳みの道を設置するなど大正レトロな演出を加えたことが大成功し、今では年間45万人以上が訪れる人気観光スポットに成長しました。
広大な「村内」は、周遊するのに2時間近い時間を要します。
大正ロマン館・大正村資料館・大正時代館は有料施設ですが、大正時代に使用された貴重な生活品などを見学することができます。
大正時代から営業している喫茶店や、地元の食材をふんだんに使用した食堂などグルメも充実しています。
「矢絣はかま」のレンタルも行っているので、ハイカラさん気分で散策を楽しんでみましょう。
日本大正村の入口付近にある、情緒たっぷりの小路です。
元々は土地の素封家の年貢米を納めた米蔵と、江戸時代から続く呉服屋の蔵にはさまれた路地でした。
蔵の白と黒のコントラストが鮮やかで、石畳が敷かれた道が大正時代の佇まいを色濃く残しています。
黒い羽目板は桟を外すと、防火壁の役目を果たしたそうです。
アクセス :
明知鉄道・明智駅より徒歩5分
日本大正村入口付近
営業時間 :日本大正村に準じる
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琵琶湖を望む滋賀県彦根市は、譜代大名筆頭・井伊家30万石の城下町として発展した街です。
国宝・彦根城をはじめ、ゆるキャラ「ひこにゃん」で全国的に知られています。
そんな江戸時代のイメージ強い彦根にあって、「大正ロマン」を感じさせる街並みとして登場したのが「四番町スクエア」です。
町おこしの一環として開発され、平成18年(2006年)に完成しました。
四番町スクエアのある場所は、かつて「彦根市場商店街」があったところでした。
大正12年(1923年)に公設市場として設置され、彦根の台所として県下で最も賑わう商店街だったそうです。
しかしながら、駅前大型店舗や郊外型ショッピングセンター等が進出した結果、客足を奪われ次第に活気を失うことになりました。
この状況を危惧した商店街有志が再生に向けたプロジェクトを立ち上げ、「大正ロマンあふれるまち」四番町スクエアとして生まれ変わったのです。
店舗の外観は大正モダンに統一され、イメージカラーのオレンジがレトロな雰囲気というよりも新鮮さを醸し出しています。
石畳の道や広場に設置されたガス灯、柳の街路樹もムード満点な演出です。
そして、場内にリラックス効果がある「ハイパーソニックサウンド」が流れ、落ち着いた雰囲気で散策が楽しめます。
四番町スクエアのマスコットキャラクターは「やちにゃん」。
お姫様スタイルのネコで、幕末の大老だった井伊直弼の娘・弥千代をモデルにしているそうです。
もちろん彦根ということで、先輩のひこにゃんの石像も構内に設置されていますよ。
時間があれば、四番町スクエアに隣接した商業施設「夢京橋キャッスルロード」も訪れてみましょう。
こちらは昔日の彦根城下町をイメージした、江戸情緒溢れる街並みに統一されています。
彦根の歴史の変遷を、まとめて楽しみたいものですね。
四番町スクエア内には、モニュメントがたくさん設置されていますが、中には不思議なものも含まれています。
「巡ると願いが叶う六童子のモニュメント」もそのひとつで、構内の所々に設置されています。
ビリケンのような地蔵のような奇妙な像ですが、こちらは奈良のイメージキャラクター「せんとくん」を制作した籔内佐斗司さんが作ったもの。
四番町スクエアを訪れた際には巡礼して、幸せを手に入れましょう。
設置場所: 四番町スクエア内の各所
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九州で大正ロマンが満喫できるスポットといえば、「門司港レトロ」が筆頭に挙げられるでしょう。
九州への玄関口・北九州市門司港は、明治から大正時代にかけて国内屈指の国際貿易港として栄えた場所です。
JR門司港駅舎をはじめ旧税関の建物や九州鉄道の本社建物など、明治後期から昭和初期にかけて造られた建造物が現存し、ノスタルジックな雰囲気が漂います。
「門司港レトロ」は、こうした年代物の建造物を中心として、新たにホテルや商業施設を整備したエリアです。
新築した施設も大正レトロ調にアレンジされていて、遥か100年近く昔の大正時代にタイムスリップしたかのような気分になります。
平成7年(1995年)のグランドオープン以来、北九州市の観光スポットとして定着してきています。
国土交通省の都市景観100選、土木学会デザイン賞2001最優秀賞を受賞しているスポットでもあります。
日中の景観も素晴らしいのですが、レトロな建物がライトアップされる夜間は、とっても幻想的な雰囲気に包まれます。
大正ロマンたっぷりの街並みを存分に満喫してみましょう。
門司港レトロは、グルメやショッピング、イベントも充実しています。
「海峡プラザ」では、焼カレーや瓦そばなど北九州の伝統の味を楽しめます。
バナナのたたき売りは門司港が発祥の地といわれ、休日には威勢のよい口上を聴くことができます。
「門司港レトロ展望室」は31階の高さから、眼下の門司港レトロだけでなく、関門海峡の雄大な眺望を楽しめますよ。
門司港レトロへの玄関口となる門司港駅。
その前身は明治24年(1891年)、九州鉄道の始発駅として開設されました。
現在の駅舎は大正3年(1914年)に完成し、今も現役の駅として活躍しています。
昭和63年(1988年)には、駅舎として初めて国の重要文化財に指定されました。
木造2階建ての駅舎は、左右対称が特徴のネオ・ルネサンス様式で、建物の中央部は「門」の文字を表現しているそうです。
平成31年(2019年)3月に、約6年半の補修工事を経て大正時代の姿に復元されました。
日本経済新聞社が行ったアンケート「足を延ばして訪れて見たい駅」で、全国第1位にランクインされた実績がある駅です。
駅舎は夜間ライトアップされ、幻想的なムードに包まれます。
終日開催される駅前広場での噴水演出も必見です。
住所 : 福岡県北九州市門司区西海岸1-5-31
マップ: Googleマップ
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令和の時代を迎え、大正時代が終わってから100年近い年月が過ぎ去ろうとしています。
この時代を経験した人は極めて少なくなりましたが、実経験のない人でも懐かしく感じられる大正の文化。
高度な情報化社会の現在と比べると暮らしは不便だったかもしれませんが、個人の自由が芽生え、自由を謳歌した時代だったと思います。
長い時間を経ても朽ちることなく、人々の心に安らぎを与えてくれる大正の遺産。
これからも大切に守っていきたいものですね。
最終更新日 : 2024/10/21
公開日 : 2021/04/27