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博物館については、ジャンルや規模だけでなく設置者にしても公立から企業の付属施設などさまざまな博物館がありますので、具体的に施設をご案内する前に、「博物館とはなんだろう?」ということからご説明します。
企業付属の施設などはちょっと別にして、日本の博物館の中心となっているのは、やはり国や地方公共団体やその関連組織が運営する博物館で、これらについては「博物館法」という法律で定義や基準が定められています。
それによると同法上の博物館とは、歴史や芸術、民族、産業や自然科学などの特定分野の価値ある資料を収集し、教育などのために一般に展示し研究を行う施設を指します。
そして、その設置者についても定めがあり、地方公共団体によるものを公立博物館とし、一般社団法人・一般財団法人・宗教法人・NHKなど政令で定める法人によるものを私立博物館としています。
さらに教育委員会などの認可を受けたもを法律上の博物館(=登録博物館)と呼ぶことになっています。
この登録博物館については、年間に150日以上開館することや、必要な学芸員を配置することが義務付けられており、一方では税制などで便宜がはかられています。
上記からは国立博物館など、国立や独立行政法人が設置する博物館が外れていますが、これらは博物館相当施設と呼ばれて、開館日数や学芸員の配置などは上記の登録博物館に準じて扱われます。
ちなみに、東京国立博物館や国立科学博物館、東京国立近代美術館など多くの国立施設はは独立行政法人が設置しているものです。
上記は博物館法に定める登録博物館と博物館相当施設でしたが、企業の附属施設などはどのような位置づけになるのでしょうか?
これらは「博物館類似施設」と呼ばれますが、法律上は開館日数や学芸員などについて特に制約がなく、自由に運営できることになっています。
それではどのような内容(収蔵・展示など)のものを博物館と呼ぶのでしょうか?
普通に博物館という場合に、歴史的なものや学術的なものをイメージすることが多いと思いますが、前記のように博物館法では歴史や芸術、民族、産業や自然科学などの資料を扱うものとなっており、範囲はかなり広いといえます。
芸術関係といえば、絵画、彫刻、書、陶芸、工芸品、その他非常に多くのジャンルがありますが、その多くは美術館と呼ぶほうがなじみがありますね。
また、自然科学関係では生き物を扱うものもありますが、動物園・植物園・水族館などというほうがおなしみです。
このように、法律上では非常に広い範囲が博物館とされていますが、美術館・動物園・植物園・水族館については博物館と呼ぶよりはそれぞれの呼び方のほうがなじみやすいため、この記事では取り上げないこととします。
博物館は英語ではミュージアム(museum)ですが、その考え方は古代エジプト時代に遡り芸術や学問を総合する広い範囲の学術機関であったといわれます。
その流れから欧米ではmuseumの対象は広く考えられており、その意味では日本の博物館法も同様であると考えられます。
ただし、日本で普通に博物館というと美術館・ 動物園 ・植物園・ 水族館 を除いたやや狭い範囲を指すことが多いようです。
明治時代より前にも博物館的な施設はあり、例えば神社や寺院の宝物殿などがその役割を持っていましたが、近代的な博物館は明治時代になってからです。
ちなみに、「博物館」という言葉は、幕末に遣欧使節としてイギリスのBritish Museumを訪れた市川清流(役人で学者)が初めてその訳語として使ったといわれています。
日本における最初の近代的な博物館は、1872年(明治5年)に文部省博物局が主催した湯島聖堂博覧会であるとされており、ここには御物他の文化財、剥製や標本、山椒魚など約600点が展示され、中でも名古屋の金のシャチホコが人気だったといわれています。
この博覧会は翌年のウイーン万国博覧会の準備として開催されましたが、恒久的な展示施設としては最初のものであり、日本最初の博物館とされています。
なお、この施設は1882年に人文系の博物館として上野に移転し、後に東京国立博物館となっていきます。
もう一つの大きな動きは、国立科学博物館の設立で、当初は東京国立博物館の前身と一緒のものであったようですが、1877年に「教育博物館、後に東京教育博物館」が設立され、これが国立科学博物館のスタートとされています。
上記二つの博物館は所管官庁や名称を目まぐるしく変え、場所も変えながら東京の、ひいては日本の博物館の中核として発展してきました。
なお、日本には国立が付く博物館が数館ありますが、 奈良 と 京都 の国立博物館は明治時代に設立され、九州国立博物館は2005年の設立です。
また、 大阪府 の国立民族学博物館は1974年、 千葉県 の国立歴史民俗博物館は1981年の設立となっています。
その他の博物館については、戦後の高度成長からバブル時代に増加し、特に1988年の「ふるさと創生事業」によって各地に多くの博物館が設置されました。
ところで、博物館の数はどのくらいあるのでしょうか?
なかなか的確な数字がつかみにくいのですが、文部科学省社会教育調査の統計によると2015年現在で全国に4310館あります。
これは前記の登録博物館と博物館相当施設と博物館類似施設の合計で、そこから美術館や動植物園などを差し引いた、総合博物館、科学博物館、歴史博物館、野外博物館の合計で、狭い意味でいう博物館の数字です。
その内、 東京都 には187館あり、近県では 埼玉県 が105館、 千葉県 が81館、 神奈川県 が107館となっており、相当バラエティに富んだ博物館がありますが、この中からおすすめしたいものをご紹介します。
東京・上野恩賜公園の中にあり、前記のように1872年に日本で最初に設立された近代博物館で、略称は「トーハク」です。
日本だけでなく東洋の各地の文化財を収集・展示しいる大規模で総合的な博物館で、国宝が89件、重要文化財が639件、収蔵物は11万件もあり、年間約200万人もが訪れています。
※アニメ映画「 時をかける少女 」の聖地にもなっています
主な展示館が次のように6棟あります。
日本ギャラリーともいわれ、日本の美術、工芸、歴史資料を26室で展示していますので、本物を美をぜひご覧ください。
最初の方は2Fにある「日本美術の流れ」をご覧になるのがオススメです。
建物については、コンドルが設計し1882年に完成した旧本館は関東大震災で被害を受け、現在の建物は1938年に開館された和洋折衷の帝冠様式といわれるもので、国の重要文化財となっています。
なお、ミュージアムショップがあり、さまざまなグッズを販売しています。
朝鮮半島・中国から東南アジア、インド、エジプトなどの絵画・彫刻・工芸品などを13室で展示しています。
建物は谷口吉郎の設計で1968年に開館しています。
なお、ここにはミュージアムシアターがあり、最新の映像で収蔵品を楽しむことができます。
またミュージアムショップもあります。
大正天皇のご成婚を記念して造られた日本最初の近代美術館で、国の重要文化財となっています。
2017年10月現在基本的に休館中ですが、建物外観だけでも必見のものです。
法隆寺から皇室に献納された宝物を保存・展示する施設で、西の正倉院、東の法隆寺宝物館といわれるほどに価値の高い施設です。
なお、古い建物では週1日だけ公開されていましたが、1999年開館の現建物では週6日公開されています。
皇太子殿下のご成婚を記念する施設で、考古資料の展示室他があります。
法隆寺宝物館の隣りの構外にありますが、洋画家の黒田清輝の遺産が国に寄贈されたことにより、彼を顕彰するために造られた施設で、無料で作品を鑑賞することができます。
その他に、あまり一般に知られていないかもしれませんが、本館の北側に庭園や5棟の茶室があります。
残念ながら公開されるのは、春と秋の1か月半程度ですが、タイミングが合えばぜひ散策をお楽しみください。
建物が分かれていて、展示品も膨大ですから、どこをどう観たらよいか迷うかもしれません。
初めてトーハクを観るのなら、まずは本館2Fの「日本美術の流れ」をご覧になるのがオススメで、縄文・弥生時代の埴輪などから江戸時代の浮世絵までの流れを理解することができます。
膨大な収蔵品があり一日中観ても時間が足りないほどですから、できるだけ主に何を観るか、時間はどのくらいかけるかを行く前に考えておくことをオススメします。
その場合に、トーハクが提案しているコースガイドが参考になります。
その1は「日本美術入門コース」で、上記の本館2階「日本美術の流れ」とほぼ同様ですが、30分ほどで観ることができます。
その2は、「たてものめぐりコース」で、トーハクには前記概要でも触れましたが、貴重な建物が多数ありますので、これを主体に1時間くらいで観ることができ、カップルにも人気があります。
その3は「仏像大好きコース」で、ややマニアックになりますが、ガンダーラやインドからシルクロードを経て中国・朝鮮半島などから日本に伝わった仏像の歴史を2時間半ほどで巡ることができます。
博物館では実物を観るのが何よりですが、映像で実物以上に詳細、別角度、あるいは往時の姿などを観るのも大変興味がありますね。
トーハクでは凸版印刷株式会社と共同で300インチの大型画面、4Kの映像を上演しています。
上演する内容は2~3か月ごとに更新していき、過去の例では「興福寺阿修羅像」、「江戸城の天守」などが人気のものもあります。
場所は東洋館の地下で、所要時間は40分、平日は午後毎正時から、週末などは11時からとなっており、有料(高校生以上500円)となっています。
トーハクの観覧は長時間になることもあり、食事で息抜きも重要ですが、レストランは東洋館にある「ゆりの木」と法隆寺宝物館にある「ガーデンテラス」があります。
どちらもホテルオークラのお店で、それなりの食事が頂け、しかも値段も特に高いというものではなく、好評ですのでいかがでしょうか。
住所 :東京都台東区上野公園13-9
マップ: Googleマップ
アクセス :JR上野駅公園口または鶯谷駅南口下車、徒歩10分
電話番号 :050-5541-8600(ハローダイヤル)
定休日 :月曜日、ただし月曜日が祝日の場合は翌平日休館、年末年始
営業時間 :9:30~17:00(特定日延長する場合あり)
料金 :一般1,000円 大学生500円
※特別展は別料金
※入館は事前予約制
国立科学博物館(略称はカハク)は、日本の博物館の歴史の項でも紹介しましたが、1877年に設立された「教育博物館」がその始まりで、東京国立博物館と共に日本の博物館の中核となるものです。
カハクでは、自然史や科学技術史を取り扱い、国立の総合科学博物館としては日本で唯一の機関として調査研究、標本資料の収集と展示を行っています。
学術的に貴重な展示物であるだけでなく、観ても面白く興味が湧くものが多く、子供たちも遊びながら勉強できる場所であり、年間200万人もの人が訪れています。
カハクの本拠地は東京・上野にあり、他にも都内港区に自然植物園や、つくば市につくば植物園などがありますが、この記事では上野地区についてご紹介します。
カハクの中心となる施設で、現建物は1931年に竣工し、一時は軍に使われましたが、ぞの重厚な建築を愛好する人も多く、国の重要文化財にもなっています。
この館のテーマは「日本列島の自然と私たち」で、ヒグマやヤンバルクイナなどの気候別の生息状況や鉱物の展示、恐竜その他の化石と日本列島の生い立ちの展示、イリオモテヤマネコなどの進化の様子、オオカミなどの骨格標本の展示、日本の過去の科学技術などが展示されており、興味は尽きません。
また、地下にはシアター36◯という、球体の中で映像を観る所もあります。
この建物は1999年に第1期として常設展示を開始し、最終的には2015年にグランドオープンした施設です。
地球感のテーマは「地球生命史と人類」という壮大なもので、地球の誕生から多様な生物が生まれ、進化していく様子が、人間とのかかわりも含めて展示されています。
展示物としては、世界的な規模として認められている大型哺乳類の剥製標本のヨシモトコレクション、ニホンオオカミの剥製、マッコウクジラの骨格標本、月の石、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)、探査機ハヤブサの実物大模型などがあります。
また、同館3Fには「親と子のたんけんひろば・コンパス」というコーナーがあり、展示物にも触れながら親と子がコミュニケーションを交わしながら、何かを感じ、考える所となっています。
膨大で特定分野ごとの展示が多いので、どういうものを観るか決めて行かないと漫然と見ただけになりかねません。
細かいテーマは別としても、日本の成り立ちを観ようとするなら日本館で3Fから順番に下の方へ観ていくのがオススメですし、地球の生い立ちや謎を考えようとするなら地球館を上の階から観ていくのがオススメです。
なお、カハクでは日本館の「おすすめコース」が設定されており、一つは1時間で回れるものですが、詳しくは受付などでお尋ねください。
カハクでは常設展とは別に、特別展や企画展を開催しており、このときでないと観られない貴重な物が展示されますので、情報を確認のうえお出掛けください。
ただし、内容にもよりますがかなり混み合うこともありますので、これもご確認ください。
特別展はおおむね1時間くらいで観られること多く、特別展の料金は基本1600円で、当日に限り常設展も観られたり、週末のペアナイト券が2000円などのバリエーションがあります。
企画展は、基本的に日本館の地下で開催され、やや地味かもしれませんが、じっくり観るのに適したものが展示されます。
なお、企画展は常設展の入場券で観ることができます。
このシアターは日本館の地下にあり、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」で設置された「地球の部屋」を移設したものです。
構造は球体になっていて、これを地球の内部に見立て、360°のスクリーンに映像を写すもので、独特の浮遊感と共に映像を観ることができます。
1回の所要時間は約10分で、常設展の料金で入場できます。
展示物が比較的お硬いものが多く、時間もかかりますので、食事や休憩所も大切ですね。
レストランとしては、地球館に「ムーセイオン」があり、これは上野精養軒の運営ですが、恐竜の足型ハンバーグなどカハクらしいメニューもあります。
その他、日本館にはカフェやラウンジがあり、また地球館の屋上ではハーブガーデンで休憩することもできます。
主な屋外展示物では、まずシロナガスクジラの実物大模型がありますので、ぜひご覧ください。
これは現在地球に生息する最大の生物で、模型は30mもあります。
また、1975年まで全国各地で走行していた人気のSL(蒸気機関車)・D51(デゴイチ)も展示されています。
その他、ラムダ・ロケットの発射装置も展示されていますなど、興味は尽きませんね。
住所 :東京都台東区上野公園 7-20
マップ: Googleマップ
アクセス :JR上野(公園口)から徒歩約5分
電話番号 :050-5541-8600
定休日 :月曜日ただし月曜日が祝日の場合は翌日休館、年末年始
営業時間 :基本は9:00~17:00、ただし金曜日・土曜日は18:00まで、ゴールデンウィーク期間等変更あり
料金 :常設展は一般・大学生630円、高校生以下は無料
お台場の新名所の一つとして挙げられる国立の博物館で、最先端の科学技術を観たり体験することができます。
宇宙飛行士の毛利衛氏が館長となっていることも注目されており、それだけに宇宙や地球環境関係にも接することができる貴重な施設です。
大きくは3つのゾーンに分かれています。
例えば、国際宇宙ステーション関係では、その居住棟が再現されており、実際に模型の中に入って観たり、説明を受けたりすることができます。
また、ニュートリノ関係では、世界の最先端を行くスーパーカミオカンデの模型に入り、ニュートリノを捉える様子を体験できます。
その他、加速器や環境、医療関係などでも最先端を体験できます。
私たちはこれからどのような方法で豊かな社会を作ればよいのか考えるゾーンです。
例えば、技術革新の原動力になるのはなにか?ロボットやアンドロイドとの関係、ノーベル受賞者たちからの問い、などに接することができます。
ここは最先端の技術を使って、地球のあらゆる生命と環境を自分たちとのつながりを考えるゾーンで、冒頭の写真にもある巨大な地球「ジオ・コスモス」は未来館のシンボルとして作られました。
これは有機ELパネルを使って宇宙から見た地球を描いていますが、さまざまな情報を反映することができ、細部は一般者でもタッチスクリーンで観ることができます。
その他の施設として、先端のプラネタリウム「ドームシアターガイア」があります。
科学が好きな人は別にして、最先端の科学技術というと難しく尻込みする方もいるかもしれませんが、難しい話は置いておき、親しみやすい仕掛けも沢山ありますので、お楽しみください。
一般的には5Fから、下へ降りる順路で回るのがオススメで、所要時間は個人によって違いますが、2時間くらいが一つの目安です。
観覧は自由見学ですが、日本科学未来館には科学コミュニケーターやボランティアが大勢います。
彼らは豊富な知識を持っていて、質問があれば丁寧に説明してくれますので、どんどんお尋ねしましょう。
6Fにあるこの半珠状のシアターは、全周がスクリーンであり、まるで宇宙に浮かぶ感覚で星空やその他の精細な映像を立体視で楽しむことができますので、必見のスポットです。
1日6~7回上映しており、予約制、料金300円となっていますので、ご承知ください。
まず、ロボットのASIMO(アシモ)の実演があり、大人気ですのでぜひご覧ください。
実演は11時、13時、14時、15時から10分間となっていますので、他の観覧時間を調整しましょう。
その他、オトナロイドの実演も、11:30分(土・日曜日は14:30も)から10分間行われます。
ユニカブは、アスモの開発のバランスの技術から発展した未来の一人用の乗り物で、ショートタイム(500円)、ツアー(700円)で1Fインフォメーション近くで申し込むことができます。
住所 :東京都江東区青海2-3-6
マップ: Googleマップ
アクセス :新交通ゆりかもめ「船の科学館駅」下車後、徒歩約5分、臨海副都市の無料巡回バス「ベイ・シャトル」で日本科学未来館下車。
車の場合、首都高速台場線の台場出口から約4分など
電話番号 :03-3570-9151
定休日 :火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)、11月15日(水)、年末年始(12月28日~1月1日)
営業時間 :10:00~17:00
料金 :大人630円、18歳以下210円
※入館券およびドームシアターは日時指定の予約制
※合わせて読みたい: 日本科学未来館の見どころを紹介!思わず好奇心がくすぐられる体験型展示がいっぱい
東武博物館は東武鉄道の創業90周年を記念して1989年にオープンしました。
場所は東武鉄道スカイツリーライン(伊勢崎線)の東向島駅のすぐ隣りの高架下にあり、同社の歴史や鉄道車両などを展示し、シミュレーション装置などもある体験型の博物館です。
東武博物館は高架下で2階建ての構造になっており、1Fは主として車両やシミュレーターなどが配置され、2Fは駅に停車する車両を下からウォッチしたり、向島エリアの文化や歴史を紹介すたり休憩コーナーなどとなっています。
蒸気機関車…東武鉄道が1899年に開業のために英国のベヤーピーコック社から購入した12車両の内、2車両が展示されています。
その1両は、東武鉄道のルーツともいわれる開業当時の状態に復元され、さらに動輪を回転させるショーも行われています。
電車…東武鉄道の第1号の電車が展示されており、これはデハ1型5号といわれ、1924年に当時の浅草(現スカイツリー)~西新井の間を走ったものです。
その他、1951年に登場した日光線の特急電車やデラックスロマンスカーもあり、車両全体あるいは前面だけの形で展示されています。
その他車両…今では見られなしキャブオーバーバスや日光・明智平のロープウェイのゴンドラも展示されています。
運転シミュレーション…実物と同じ電車とバスの運転席に座って、画面を見ながら運転体験をすることができます。
ウォッチングプロムナード…駅のホームの下の高さから電車をウォッチすることができる人気のスポットです。
東武鉄道の創業時の蒸気機関車が展示されていますが、静止状態ながら動輪を回転させるショーが1日4回、所要時間約3分で行われています。
信号が切り替えられ、動輪が動く様子はやはり迫力があり、動く仕組みも分かるなど人気ですので、ぜひご覧ください。
運転シミュレーターは電車2台とバス1台があり、誰でも体験できます。
本格的な運転席で画面を見ながら、実際に近い感覚で運転でき、子供はもちろん大人にも人気です。
前記のようにウォッチングプロムナードがあり、実際に運行されている電車をホームの下の高さの横から観ることができる珍しいスポットです。
通過する電車の迫力や停車・発車する電車の様子を間近で体験でき、カメラの撮影スポットとしても人気があります。
低いアングルから電車とスカイツリーをカメラに収められるかもしれません。
住所 :東京都墨田区東向島4-28-16
マップ: Googleマップ
アクセス :東武鉄道スカイツリーライン(伊勢崎線)東向島駅下車、駅の隣り。
車の場合、首都高速の向島出口から1.5km
電話番号 :03-3614-8811
定休日 :月曜日(振替の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
営業時間 :10:00~16:30
料金 :大人200円、4歳~中学生100円
恵比寿麦酒記念館は、エビスガーデンプレイス(サッポロビールの工場跡に再開発されたもの)のサッポロビール本社内にある記念館・博物館です。
エビスビールの醸造施設の一部や歴史を観ると共に、有料のツアーではエビスビールを試飲することができるため、人気でリピーターも多い所です。
おしゃれなエビスガーデンプレイスの散策がてらに恵比寿麦酒記念館に出掛けられてはいかがでしょうか?
記念館の説明の前に、エビスビールそのものの生い立ち、サッポロビールとの関係について、確認しておきましょう。
何度も合併や分割などがあり細かいことは省きますが、まず、1887年に設立された「日本麦酒醸造」という会社があり、現在のエビスガーデンプレイスの地で「恵比寿麦酒」を製造しました。
同社は後に他の会社と合併し「大日本麦酒株式会社」となり、戦後に「日本麦酒株式会社」を経て1964年にサッポロビールに社名変更しました。
その後、同社は持ち株会社である「サッポロホールディングス株式会社」を設立すると共に、現業を「サッポロビール株式会社」に引き継ぎましたが、両社の本社はエビスガーデンプレイスの入り口のビル内にあります。
恵比寿麦酒はその後ブランド名をエビスビールに変えましたが、1988年7月まで恵比寿の地で製造が続けられ、その後は別の工場で生産されています。
その工場跡地にガーデンプレイスが開発されたのは前記の通りです。
この施設は同地で製造されていた恵比寿麦酒の工場の歴史と設備を記念し、さらにエビスビールなどの理解を深めるためのものです。
サッポロビール本社内にあり施設としては大きくはありませんが、展示物としては、当時のビールの仕込み釜や工場の模型、映像、資料などがあり、興味を惹かれます。
同記念館については、見るだけなら無料で、20分程度で自由に見学でき、また飲み物についてはビールも含めて有料で販売されています。
ビールの記念館を観るだけでは物足りない、ビールについて話も聞きたいという方も多いかもしれませんね。
そこで、有料ですが試飲もできる「エビスツアー」があります。
そこでは、エビスビールに詳しいブランドコミュニケーターが案内し、エビスビールの誕生から現在までを分かりやすく説明してくれると共に、最後にはお待ちかねのテイスティグに案内してくれます。
エビスビールにも数種のブランドがありますが、有料ツアーでは基本的に、「エビス」と「琥珀エビス」の2杯が供されます。
さらに飲みたい場合は、ティスティングサロンで有料で楽しむことができます。
有料ツアーは1時間に2回スタートし、所要時間は40分ほど、料金は大人500円、中学生~20歳未満は300円、小学生以下は無料です(未成年にはソフトドリンクが供されます)。
住所 :東京都渋谷区恵比寿4-20-1 恵比寿ガーデンプレイス内
マップ: Googleマップ
アクセス :JR山手線・埼京線・地下鉄日比谷線の恵比寿駅からスカイウォークで徒歩約5分の後、徒歩約3分
電話番号 :03-5423-7255
定休日 :月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
営業時間 :11:00~19:00、ツアー最終は平日17:10、土曜・日曜・祝日は17:30
深川江戸資料館は江戸時代の下町である深川の町並みや生活の様子を再現し、展示している資料館・博物館です。
また、建物などを外から眺めるだけではなく、部屋に上がって道具類も手に取ることができる体験型の博物館となっています。
この資料館の建物は、資料館の他に江東区の白河出張所や小劇場、ホールなども併設された文化施設となっています。
そして資料館としては、地下1階から地上2階まで高い吹き抜けの空間を作り、江戸時代の天保年間の深川佐賀町の町並みが実物大で再現されています。
そこは庶民・町民が住んでいた長屋や木挽職人の住い、肥料問屋、茶屋、船宿などがあり、道具類も並べられていますが、そこに暮らす世帯の人数も計算して、道具なども用意されています。
また、実際にそこに上がり込んで道具も手に取ることができます。
さらに、照明で朝晩の変化をつけ、物売りなどの声なども聞こえてきますので、江戸の庶民の生活ぶりを実感することができます。
もし資料館にボランティアのガイドさんがおられたら、説明を聞いてみましょう。
ガイドさんにもよりますが、大変詳しい方もおり、まるで江戸時代の実生活を語ってくれるかのようで満足だという声も聞かれます。
せっかくこの資料館に行かれるのなら、ガイドさんにお願いするのがオススメです。
深川江戸資料館に併設されている小劇場や広場では、落語や伝統芸能その他のイベントが開催されますので、それらも楽しむことができます。
また、深川江戸資料館の近くには歴史スポットが沢山ありますので、併せて訪ねて江戸情緒をお楽しみください。
特に、芭蕉記念館と中川船番所資料館を併せて3館共通の入場券もありますので、お得になっています。
なお、江東区は松尾芭蕉ゆかりの地であり、江戸資料館から徒歩数分の所にある芭蕉記念館ではさまざまな資料を展示しています。
中川船番所資料館については、江戸時代に小名木川の水運が利用され、それを取り締まる番屋がありましたが、その一部を再現、ジオラマなどで展示しているものです。
その他に、近くには東京都の指定名勝にもなっている清澄庭園や深川めしのお店もありますので、さまざまに楽しめます。
住所 :東京都江東区白河1-3-28
マップ: Googleマップ
アクセス :都営地下鉄大江戸線・東京メトロ半蔵門線の清澄白河駅A3出口から徒歩約3分
電話番号 :03-3630-8625
定休日 :第2・4月曜日(ただし祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日~1月3日)
営業時間 :9:30~17:00
料金 :高校生以上400円
日本の国技ともいわれる大相撲は、「スー女」という言葉も生まれるほど盛り上がっていますが、その大相撲の歴史や、記念となる品々を展示しているのが相撲博物館です。
東京場所が行われる国技館の中に併設されており、スペース的には大きなものではありませんが、相撲ファンにとっては興味があるスポットですので、お立ち寄りください。
国技館の中にあり、入り口は国技館正面と日本相撲協会事務所付近の2か所からです。
入場料は普段は無料ですが、大相撲の場所など有料のイベントが行われているときは、その入場券がないと相撲博物館だけに入場することはできません。
展示物は常設ではなく、年に6回入れ替えていますので、行かれるタイミングで内容は変わっていきます。
ちなみに、2017年10月24日から12月26日までは「俳句・川柳にみる江戸の相撲」というテーマで展示され、展示物の例は、相撲にかかわる俳句・川柳・狂歌の紹介の他に、歌川貞虎筆の浮世絵「大関横綱土表入り図」、大関雷電為右衛門の手形などです。
前記のように、普段は無料で入場できますので、国技館方面に行かれたら気軽に観ることができます。
展示期間中に解説付きで観覧できるときがありますので、相撲について詳しく知りたい方にはぜひオススメです。
ちなみに、2017年10月からの展示期間では、11月10日(金)と12月8日(金)の14時からとなっています。
なお、事前にお願いすれば保管資料についても観せてもらえることもあるようです。
住所 :東京都墨田区横網1丁目3番28号 国技館1F
マップ: Googleマップ
アクセス :JR総武線の両国駅西口から徒歩約2分、都営地下鉄大江戸線の両国駅から徒歩約5分
電話番号 :03-3622-0366
定休日 :基本は土曜・日曜・祝日・年末年始
営業時間 :10:00~16:30
料金 :本場所など有料イベントのとき以外は無料
この施設は、正式には日本銀行金融研究所貨幣博物館といい、日本銀行の分館(本館の隣り)の中にあります。
お硬い日本銀行の施設ということで、ちょっと戸惑われるかもしれませんが、誰でも入館でき、大切な貨幣の歴史などを観覧できますので、変わり種の博物館として訪ねてはいかがでしょうか?
貨幣博物館は日本銀行の100周年記念事業として金融研究所と共に、1985年に開設されました。
この博物館は日本の金融制度の裏付けとなっている貨幣について、その時代時代の貨幣の資料を収集、展示しており、学校でも習った和銅開陳(わどうかいちん・わどうかいほう、708年に日本で最初に鋳造された通貨)や寛永通宝、大判・小判、江戸時代の藩札などの実物を観ることができます。
これらの収蔵物の多くは古貨幣の収集家の田中啓文氏の個人のコレクションが日本銀行に寄贈されたのがベースになっており、中国を中心とする東南アジアなどの貨幣も収集、展示されていますのでご覧ください。
特別に変わった楽しみ方というわけではありませんが、普通の博物館とは毛色の変わった博物館であり、日本銀行の建物の中にありますので、機会があったら立ち寄ってみることをオススメします。
利用した人の声としても、無料で落ち着いて観られて良かったという感想が多くあります。
なお、博物館では火曜日から金曜日までの13:30からスタッフによる説明を行っていますので、タイミングが合えばご利用ください。
館内には映像での説明もありますので、まず映像の説明を観てから展示品観るほうが、分かりやすいでしょう。
さらに、普通の展示物を観るだけでなく、江戸時代の貨幣の重さを手で感じたり、1億円の紙幣の重さを自分で持って感じるなどの体験もできる、あるいは、偽札を見破る方法などもあり、子供連れでも楽しめるように工夫されています。
貨幣博物館の隣にある日本銀行本店の建物も見学できますので、この機会にぜひお立ち寄りください。
詳しく見学する場合は、事前申し込みにより説明付きツアーがあり、貨幣博物館も含めて案内されます。
そのツアーは1日4回あり、申込先電話番号は03-3277-2815です。
予約なしの場合は、一部だけの見学になります。
なお、2017年10月から当分の間、工事があるため、建物内部の見学は一部のみとなり、地下金庫などは観られなくなっています。
住所 :東京都中央区日本橋本石町1-3-1(日本銀行分館内)
マップ: Googleマップ
アクセス :地下鉄半蔵門線の三越前駅(B1出口)から徒歩約1分、銀座線三越前駅(A5出口)から徒歩約2分
電話番号 :03-3277-3037
定休日 :月曜日、ただし祝日は開館、12月29日~1月4日
営業時間 :9:30~16:30
料金 :無料
府中市の多摩川沿いにあり、郷土史などの博物館と古民家の展示、それにプラネタリウムや公園を含めて全体を博物館と呼んでいるユニークな施設です。
なお、隣には広大な郷土の森総合公園があります。
四季おりおりの花も楽しめ、家族連れで1日遊べる博物館ですので、出掛けられませんか?
隣の郷土の森総合公園とは別に、この博物館としても面積が14haもあり、森のある公園にさまざまな施設が設置されています。
ここでは、府中市の歴史が展示され、例えばムラの始まりから、国府・府中への変遷、宿場として賑わいなどが分かるようになっています。
また、子供たちが見て、触れて、考える体験型のコーナーも設けられています。
本館内に279席で、平床式としては国内屈指の規模のプラネタリウムがあり、大勢の市民。子供たちに利用されています。
ただし、プラネタリウムは2017年10月現在工事のため休止中で、2018年5月に再オープンの予定です。
江戸時代から昭和までに府中市内にあった建築が8棟この敷地内に復元・展示されています。
例えば、尋常高等小学校の校舎、大きな商家、茅葺き農家、水車小屋などがあります。
茶室・和室があり、貸出もされており、その他、売店や喫茶、ラーメン店があります。
園内には梅園、ロウバイの小径、アジサイの小径、ヒガンバナ、モミジの滝、ハギのトンネルなどが整えられていますので、お好みの季節を選んで併せてお楽しみください。
今までの利用者から大好評のプラネタリウムで、ただし、上記のように休止中ですが、リニューアル後には大いに期待できます。
隣接して府中市郷土の森総合公園がありますので、そちらに立ち寄るのもオススメですし、また多摩川の川辺でゆっくりするのもいい所です。
住所 :東京都府中市南町6-32
マップ: Googleマップ
アクセス :電車の場合、JR南武線・京王線の分倍河原駅からバスで郷土の森正門前下車(徒歩で約20分、2km)。
車の場合、中央自動車道の国立・府中ICから約10分
電話番号 :042-368-7921
定休日 :基本的に月曜日ただし休日の場合は翌日、12月29日から1月3日
営業時間 :9:00~17:00
料金 :博物館は大人200円、中学生以下100円。
プラネタリウムは現在休止中ですがこれまでは大人400円、中学生以下200円
この施設は、川崎市の生田緑地の広大な敷地の中に東日本を主体に各地の古民家を移築、復元して展示している屋外型の博物館です。
森に囲まれて点在する特色ある古民家を訪ね、昔の日本の里を歩いているような雰囲気で楽しむことができます。
生田緑地は面積が約180haもある首都圏でも指折りの豊かな自然環境が保たれたエリアですが、その一画に日本民家園があります。
日本民家園だけでも面積は3.2haほどあり、その中に25件(2017年10月現在)の古民家などがあり、しかもそれぞれが建築としてあるいは文化財として価値が高いものが多く、国の重要文化財が7件、国の重要有形民俗文化財が1件、その他神奈川県の文化財が多数など貴重なものが展示されています。
・江向家住宅…富山県五箇山から移設された合掌造りの家で、一重三階、田の字型の構造で、国の重要文化財です。
・工藤家住宅…岩手県から移設された曲り家で、馬屋とつながった構造として有名であり、国の重要文化財です。
・伊藤家住宅…地元川崎の農家(庄屋)で、茅葺き入り母屋造りで、国の重要文化財です。
伊藤家住宅の保存がこの日本民家園を作るきっかけになったといわれています。
この他、各地から集められた特色ある住宅が展示されています。
船越の舞台…三重県の漁村の神社にあった舞台を移設したものですが、歌舞伎もできる貴重なもので、国の重要有形民俗文化財に登録されています。
・水車小屋…長野県で使われていたものを移設したもので、粉挽き、米つき、わら打ちができます。
・蚕影山祠堂…川崎市内にあった蚕を祀るお堂です。
・本館展示室…正門近くにある本館では、民家の建築の仕組みや、いろりなどを含めて暮らしの様子が展示されています。
・伝統工芸館…西門を兼ねた建物で、藍染めの工房があり、展示と共に藍染め体験もできます。
園の中央付近にある合掌造りの山下家住宅には「そば処」があり、また近くには「お団子」などの売店もあります。
各地の特色ある古民家などを展示していますので、この機会にある程度建築についての知識を得てから観て回るのがオススメです。
そのためには、上記のように本館の展示室に建築の仕組みが説明されていますので、始めに本館に立ち寄られるのがベターです。
園内の古民家では毎日数軒でいろりに火をいれて、来場者にも床上に上がってそれを体験できるようにしていますので、いい機会となります。
受付で当日はどの建物で行われるかお尋ねください。
4月~6月および9月~3月限定ですが、ガイドによる30分程度の園内ガイドがありますので、ご利用ください。
13時(土曜日・日曜日は11時もあり)集合で、予約は必要ありません。
詳しくは電話でお尋ねください。
住所 :神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1
マップ: Googleマップ
アクセス :電車の場合、小田急線の向ケ丘遊園駅から徒歩約13分、JR南武線の登戸駅から徒歩約25分。
車の場合 :東名高速道路の川崎ICから約10分
電話番号 :044-922-2181
定休日 :月曜日(祝日の場合は開園)、祝日の翌日(土曜・日曜・祝日の場合は開園)、12月29日~1月3日
営業時間 :3月~10月は9:30~17:00、ただし11月~2月は16:30まで
料金 :一般500円、高校生・大学生300円、中学生以下無料
この施設は 横浜 の「みなとみらい地区」の日本丸メモリアルパークの中にあって、帆船の日本丸が係留、展示されているのと、それに隣接して「横浜みなと博物館」があるものです。
横浜のウォーターフロントの「 みなとみらい 」に行って、横浜みなと博物館で横浜港の歴史や海事のことをご覧になった上で、日本丸の内部を見学されてはいかがでしょうか?
日本丸(にっぽんまる)は旧文部省の練習用の大型帆船で、1930年に進水し、1984年に引退しましたが、美しい姿から「海の貴婦人」、「太平洋の白鳥」などと呼ばれ評価が高く、引退後は現在のドックに浮かべて展示されています。
なお、ここで取り上げている日本丸は初代であり、現在は日本丸2世号に引き継がれています。
この日本丸はその歴史的価値が認められ、2017年に国の重要文化財に登録され、また日本丸を浮かべているドックについても、以前は横浜船渠、後に三菱重工業株式会社横浜造船所で使われていましたが、2000年に国の重要文化財になっています。
日本丸の船体は2278トン、全長97m、練習船当時の定員は196名というもので、甲板や船体内部も見学できます。
以前に横浜マリタイムミュージアムというものがありましたが、横浜開港150周年を機に横浜みなと博物館としてリニューアルオープンしました。
内容はAゾーン「横浜港の歴史」で、横浜港の開港前後から近代港の建設、国際化対応などの歴史が展示され、Bゾーン「横浜港の再発見」では港の仕組みや暮らしとの関係などが展示されています。
なお、この博物館は日本丸の景観を妨げないために、半地下式の構造になっています。
横浜の「みなとみらい地区」の玄関口にあり、この地区で最初にできた公園です。
主な施設は、日本丸とそのドック、横浜みなと博物館、タワー棟などがあり、タワー棟からは横浜港が展望できますので、オススメのスポットです。
上記のように日本丸は普通に観るだけでも価値がありますが、イベントがありますので、できたらそのタイミングに行くと最高です。
まず、総帆展帆(そうはんてんぱん)ですが、これは日本丸の帆をすべて広げることで、帆船の美しい姿は感動的です(この項の冒頭の写真ご参照)。
このイベントは、月に1回程度(12月~3月を除く)午前中に、すべて手作業で行われます。
もう一つは満船飾(まんせんしょく)で、船でお祝いをするときに、国際信号旗をマストに飾りますが、総帆展帆の日の午後行われます。
博物館の中に、操船シミュレーターがあり、横浜港を実際に航行する感覚で操船体験できます。
その他、博物館の展示品としては、ペリー来航図巻他のコレクションや、港に関連する図書があり、さらにショップでは横浜港オリジナルグッズが販売されていますので、よかったらご利用ください。
2017年2月から博物館内にレストラン・カフェがオープンしており、日本丸を眺めながらランチでは石窯で焼いたピッツァなど、ディナーではステーキなども頂けます。
住所 :神奈川県横浜市西区みなとみらい2-1-1
マップ: Googleマップ
アクセス :JR根岸線・地下鉄ブルーライン線の桜木町駅から徒歩約5分、みなとみらい線のみなとみらい駅・馬車道駅から徒歩約5分。
車の場合は首都高速横羽線のみなとみらい出口からすぐ、ただし駐車場はありません
電話番号 :045-221-0280
定休日 :基本は月曜日(祝日の場合は翌平日休館)、2017年12月29日~2018年2月2日は休館
営業時間 :10:00~17:00
料金 :日本丸・博物館の共通は一般600円、小中高生300円
さいたま市大宮区にあり、JR東日本系列の公益財団法人が運営する大規模な鉄道関係の博物館ですが、前身の東京都内万世橋にあった交通博物館を閉鎖し2007年に開館しました。
日本と世界の鉄道に関する資料を収集、展示、研究すると共に、鉄道車両の実車を産業史の材料として展示しています。
さらにシミュレーション装置などで子供たちに生きた体験をしてもらうなどのコンセプトで構成されています。
鉄道愛好者はもちろん、そうでなくても、また子供たちにも喜ばれる人気の施設で、年間におおよそ100万人(9年間で900万人)もの入場者があります。
また、実際の鉄道の線路と結ばれており、車両の入れ替えなども行われ、現在ともつながった施設となっています。
なお、2018年夏完成の予定で新館建設工事が行われており、同時に本館のリニューアル工事も実施中であり、展示は行われていますが、一部の展示や施設が休止されているものもありますので、ご承知ください。
上記のように新築・リニューアルで展示内容が変わる可能性もありますが、現状の概要をご説明します。
車両ステーションは、博物館のメインの展示場で、実際の線路から引き込まれてターンテーブルで数十台の車両が配置されているのは壮観です。
日本の鉄道の創成期から各時代の車両がありますが、例えば1号蒸気機関車(国の重要文化財)や、数台の御料車(天皇陛下の車両)など必見です。
さらに1Fには、シミュレーションホールがあり、人気のD51(500円が必要)をはじめ、205系山手線、209系京浜東北線その他5台の運転体験ができます。
屋外に軌道を敷いて10種類ほどのミニ列車を運転体験できるコーナーで、料金は200円、整理券方式でトライできます。
その他近くにはキッズが遊べるプラレールなどのコーナーやカフェがあります。
ここの呼び物は2017年7月にリニューアルした鉄道ジオラマで、線路の総延長は約1200m、車両総数1400両からピックアップされた車両が走行します。
無料で、解説付きのショーも1日に数回行われます。
その他に科学ステーションがあり、鉄道に関する科学の実験を体験することができます。
新幹線ラウンジがあり、ここからは東北新幹線・上越新幹線・埼玉新都市交通ニューシャトルの実際の走行を、間近で同じ高さから眺めることができます。
また、ここにも科学ステーションがあります。
人気の施設で、シーズンによっては大変混雑しますので、どこを観るか、何を観るかなどの作戦を考えて行くのがベターです。
もちろん、鉄道への思い入れの度合いや子供連れなどで狙いも変わってきますね。
混むシーズンには、朝一番で行くとか、特に人気のD51のシミュレーションの予約を一番にする、ミニ運転の整理券を取るなどがオススメです。
1F車両ステーションで、沢山の車両を好きな角度から撮影できます。
また、3F新幹線ラウンジから新幹線の撮影もオススメです。
1Fの車両ステーションには各車両の年代やその背景が説明されていますし、2Fには34000冊ものライブラリーがあり、明治時代からの時刻表も蔵書されています。
さまざまな資料のコレクションギャラリーもあります。
シミュレーションやミニ運転などの体験がある他、2Fに運転士体験教室があり、初級、中級、上級に分けて40分の本格的な体験ができます。
料金は500円、1日に各級1回、ただし初級は追加することもあります。
住所 :埼玉県さいたま市大宮区大成町3丁目47番
マップ: Googleマップ
アクセス :JR大宮駅からニューシャトルに乗り鉄道博物館駅下車、徒歩1分。
車の場合、首都高速埼玉新都心線の新都市西出入口から約4km、東北自動車道の岩槻ICから約9km
電話番号 :048-651-0088
定休日 :火曜日、年末年始
営業時間 :10:00~18:00
料金 :一般1000円、小中高生500円、幼児200円
所沢航空発祥記念館は所沢航空記念公園の中にある飛行機・航空に関する展示などを行う博物館です。
なぜ航空発祥というかについてですが、まず同公園の土地が、1911年(明治44年)に日本で最初に作られた飛行場であり、また日本での初飛行がここで行われたからです。
初飛行については、同年4月に同飛行場において徳川大尉がフランス製のファルマン・アンリ機で、高度10m、飛行距離800m、飛行時間1分20秒の飛行に成功したといわれています(所沢航空発祥記念館資料による)。
このことについては、その前に代々木練兵場(現代々木公園)で、初飛行らしきことが行われたという説もありますが、陸軍の公式発表では上記のようになっています。
所沢の飛行場は、戦後米軍の通信基地になっていましたが、約50haが返還されたため、所沢航空記念公園として整備されました。
そして、航空発祥記念館は1993年に開設され、YS11他の実機やモデル、関連装置、資料などが展示される博物館です。
1Fの格納庫では、地上にノースアメリカンF86D(戦闘機)、川崎ベル47D(ヘリコプター)、セスナ170Bなど10機が展示され、吊り下げ展示として、東北大学グライダー他があります。
また、滑走路・駐機場にも戦闘機やヘリコプターなど10機以上が地上と吊り下げで展示され、操縦席をみたり、中には内部に入るこができるものもあります。
さらに、大型映像館があり、大型スクリーンで航空機の迫力ある映像が1日4回上映されています。
その他、ワークショップもあり、工作や実験を通して飛行の原理などを学ぶことができます。
大型と小型のシミュレーターがあり、飛行機の操縦体験ができます。
また管制塔ではレーダーや実際の管制装置を観ることができます。
YS-11の実機が屋外に展示されていますが、同機は戦後初めてわが国で開発された近距離の飛行機で182機が生産され、世界各地で活躍しました。
なお、展示されている機体は、ANAで東京~大島を飛行していたものです。
多数の実機を眺めるのは楽しいことですが、眺めるだけでなく、内部に立ち入ることができるものもあり、ヘリコプターなど普通滅多にない体験ができるかもしれません。
なお、YS-11は写真のように年に数回公開されますので、情報をご確認ください。
前記のように大型と小型のシミュレーターがあり、他所ではなかなかできない飛行機の操縦を体験できますので、オススメです。
小型では軽飛行機や珍しいヘリコプターの操縦ができ、また大型では操縦席が動く揺動型シミュレーターで臨場感があり、人気の設備となっています。
大型スクリーンと立体音響で航空機に関する映像を楽しむことができますので、有料(大人620円、小中学生260円)ですがオススメです。
1回の上映時間は20分~40分で、午前と午後に各2回上映されています。
航空発祥記念館は航空記念公園の一角にありますが、広大な公園も併せてお楽しみください。
公園には、芝生広場、バッテリーカー、ドッグラン、野外ステージなどの他、テニスコート、野球場、サッカー場などの運動施設もあり、リフレッシュすることができます。
住所 :埼玉県所沢市並木1-13(県営所沢航空記念公園内)
マップ: Googleマップ
アクセス :電車の場合、西武新宿線の航空公園駅から徒歩約8分、車の場合は関越自動車道の所沢ICから約6km
電話番号 :04-2996-2225
定休日 :月曜日ただし休日と重なる場合は翌日、12月29日~1月1日
営業時間 :9:30~17:00
料金 :展示館は大人510円、小中学生100円。大型映像館とのセットは大人820円、小中学生310円
国立歴史民俗博物館(略称は歴博)は、千葉県佐倉市の佐倉城址の一角の広大な敷地の中にあります。
歴博の特徴は、他の歴史系の博物館が主として美術系の資料などの収集・研究・展示を行っているのに対し、歴史学・民俗学などを中心に取扱い、一般への公開も行いますが、大学関係者などの研究の場とすることを重視しています。
その研究の成果が展示されており、実物の展示が多くありますが、研究に基づく復元模型や長期保存が難しいものは、精巧な複製品として展示されていますので、ご覧ください。
このような博物館であり、やや地味ともいえますが、内容は国宝や重要文化財などもあり、体験型の企画や生活に密着した植物園もありますので、楽しめるスポットです。
6つの部屋に分かれて、年代別に展示されています。
例えば第2展示室では中世(平安時代~安土桃山時代)が舞台で、10世紀から12世紀の王朝文化については貴族の生活について、衣装や室内の様子が復元されています。
また、中世の鎌倉の都市模型、洛中洛外屏風のレプリカ(原本は重要文化財)なども展示されています。
第3展示室は近世(江戸時代)の都市や、人びとの生活、外国との関係などが展示され、第4展示室では民俗がテーマで、古代からの「おそれと祈り」については人智をこえたものへのいとなみ、「くらしと技」については、どのような道具や技で暮らしてきたかなどが展示されています。
毎年数回の企画展が開催される他、フォーラムや講演会が行われ誰でも聴講することができます。
映画会も行われ、過去の例では「白川郷の合掌造り民家」や「津軽の民間信仰」、「屋久島の森に眠る人々の記憶」などが上映されています。
その他に、ファミリープログラムなど楽しめる催しも用意されています。
この植物苑では、人びとの暮らしと関わりの深い植物を6つのテーマ別に栽培、展示しています。
例えば、「治す植物」では、ナンテン、ドクダミ、シャクヤクなどがあり、「染める植物」ではクチナシ、ベニバナなどがあります。
その他、「織る・漉く植物」では、ワタ、バショウなど、興味深い植物苑となっています。
歴史的な事柄が並んでいて、興味ある人には大変見ごたえのある博物館ですが、それほどでもない人にも視覚的に見やすく、分かりやすいものも沢山あります。
例えばジオラマも精巧に作られたもの、例えば前記の中世鎌倉の都市などが沢山ありますので、そのような分かりやすいものを主体に観ていくのもオススメです。
観賞用の花とは違い、生活の役に立つものが集められていますが、知らなかった利用方法や思いがけずにきれいな花を発見するなど興味深い所です。
また、月に1回程度植物苑の観察会が行われ、説明も受けられますので参加されてはいかがでしょうか?
なお、同館ではその時点で見頃の花の情報も提供していますのご確認ください。
寺子屋体験が毎日行われており、江戸時代の寺子屋で文字を習ったり、すごろくで遊んだりすることができます。
その他、タイミングにもよりますが、例えば弥生時代の衣装を着る体験とか、中世の人の食事を盛り付ける体験なども行われています。
隣接する佐倉城址公園は、天守閣跡などの史跡の他、緑多い公園です。
梅、桜、牡丹、菖蒲などもありますので、併せてお楽しみください。
住所 :千葉県佐倉市城内町117
マップ: Googleマップ
アクセス :JR総武本線の佐倉駅下車、バスで国立歴史民俗博物館下車。京成電鉄の京成佐倉駅から徒歩約15分。
東京駅から直通バスあり。
車の場合、東関東自動車道の四街道ICから約8km
電話番号 :03-5777-8600
定休日 :月曜日ただし休日の場合は翌日、12月27日~1月4日
営業時間 :9:30~17:00ただし10月~2月は16:30まで
料金 :一般420円、高校・大学250円、くらしの植物苑は高校以上100円
「東京近郊の博物館15選」をご紹介しましたが、最後までご覧いただき有難うございました。
博物館の定義についてもご説明しましたが、法律に基づく博物館とそれ以外の類似施設もあり、東京都と近郊の神奈川県・埼玉県・千葉県を含めて非常に沢山の博物館があります。
それぞれ興味を惹かれるものばかりですが、ここではその中からある程度の規模があり見ごたえのある博物館をピックアップしました。
少しお硬い所が多いかもしれませんが、行ってみればきっと興味を持ってご覧いただけると思います。
ご自分で関心ある分野もあることと思われますが、この記事も一つの参考とされ、有意義で楽しいひとときを過ごされますよう願っています。
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最終更新日 : 2021/06/24
公開日 : 2017/11/01